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第806回 二冠か、リベンジか、牡馬を一蹴か!?日本ダービー

2014/5/29(木)

今週は日本ダービーが行われる。3歳馬の頂点を決める大一番。春のクラシックの中でも特別なレースだ。イスラボニータの二冠達成か、あるいは皐月賞で敗れた馬たちがリベンジを果たすのか、それとも別路線組の台頭か。特に今年は桜花賞から牝馬のレッドリヴェールが参戦予定。大きな見どころとなっている。過去10年の日本ダービーを振り返り、データ面から今年のレースを占っていきたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 日本ダービー好走馬(過去10年)

着順 人気 馬名 前走成績 通算成績
13年 1 1 キズナ 京都新聞杯1着 【4.0.1.1】
2 3 エピファネイア 皐月賞2着 【3.1.0.1】
3 8 アポロソニック 青葉賞2着 【2.1.0.3】
12年 1 3 ディープブリランテ 皐月賞3着 【2.2.1.0】
2 5 フェノーメノ 青葉賞1着 【3.0.0.2】
3 7 トーセンホマレボシ 京都新聞杯1着 【3.2.0.1】
11年 1 1 オルフェーヴル 皐月賞1着 【3.2.1.1】
2 10 ウインバリアシオン 青葉賞1着 【3.0.0.3】
3 8 ベルシャザール 皐月賞11着 【2.1.1.2】
10年 1 7 エイシンフラッシュ 皐月賞3着 【3.0.2.1】
2 5 ローズキングダム 皐月賞4着 【3.0.1.1】
3 1 ヴィクトワールピサ 皐月賞1着 【5.1.0.0】
09年 1 2 ロジユニヴァース 皐月賞14着 【4.0.0.1】
2 5 リーチザクラウン 皐月賞13着 【3.2.0.1】
3 8 アントニオバローズ プリンシパル2着 【2.2.0.1】
08年 1 1 ディープスカイ NHKマイルC1着 【3.4.1.2】
2 12 スマイルジャック 皐月賞9着 【2.3.2.1】
3 6 ブラックシェル NHKマイルC2着 【2.4.0.2】
07年 1 3 ウオッカ 桜花賞2着 【4.2.0.0】
2 14 アサクサキングス NHKマイルC11着 【3.0.0.3】
3 4 アドマイヤオーラ 皐月賞4着 【3.1.0.1】
06年 1 1 メイショウサムソン 皐月賞1着 【5.3.1.1】
2 4 アドマイヤメイン 青葉賞1着 【4.2.1.2】
3 7 ドリームパスポート 皐月賞2着 【2.4.2.0】
05年 1 1 ディープインパクト 皐月賞1着 【4.0.0.0】
2 2 インティライミ 京都新聞杯1着 【3.1.0.1】
3 7 シックスセンス 皐月賞2着 【1.3.1.4】
04年 1 1 キングカメハメハ NHKマイルC1着 【5.0.1.0】
2 5 ハーツクライ 京都新聞杯1着 【3.0.1.1】
3 3 ハイアーゲーム 青葉賞1着 【3.1.1.1】

まずは過去10年の日本ダービーで3着以内に好走した馬を見ていこう(表1)。さまざまな顔ぶれとなっているが、力があって勝ち馬としてふさわしい豪華な面々となっている。ダービーはすべてのホースマンにとって目標だ。若駒たちもそこを目指してローテーションが組まれているのが一般的だ。そうしてデビューから非凡な素質を見せ、着実に好走を重ねてきた、いわゆる「エリート」たちが集まる場所。ダービーまでの通算成績は、やはり立派なものとなっている。ディープインパクトのように無敗で制するケースは至難の業だが、概ね安定した成績が必要であることがわかる。具体的には、最低でも連対率は50%以上が必要。そして、勝ち切る能力も大切。1着よりも2着の数の方が多い馬は、ここでも結局勝ち切れないことに気づく。08年などは1〜3着までそのようなタイプとなっているが、ドリームパスポートやシックスセンスがここでは3着にとどまっている。

そして前走レースは皐月賞組が圧倒的に多い。当然のことであり、同組が間違いなく中心となる。別路線ならば青葉賞や京都新聞杯といったトライアル組。変わったところではNHKマイルCや桜花賞のマイルG1組。前走条件戦やオープン特別から好走するのは極めて難しくなっている。

■表2 日本ダービー出走馬の前走レース別成績(過去10年)

順位 前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 皐月賞G1 6- 4- 5-63/78 7.7% 12.8% 19.2%
2 NHKマG1 2- 1- 1-24/28 7.1% 10.7% 14.3%
3 京都新聞G2 1- 2- 1-18/22 4.5% 13.6% 18.2%
4 桜花賞G1 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0%
5 青葉賞G2 0- 3- 2-22/27 0.0% 11.1% 18.5%
6 プリンシ 0- 0- 1-16/17 0.0% 0.0% 5.9%
7 兵庫CG2 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0%
8 端午S 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0%
9 毎日杯G3 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0%
10 ベンジャ 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0%

表2では具体的に皐月賞出走馬を前走レース別にまとめた。皐月賞組が連対馬で10頭。3着馬も5頭ということで、好走馬のちょうど半数が同組だった。マイルG1組や京都新聞杯組からも勝ち馬は出ている。だが、青葉賞組は【0.3.2.22】。好走馬は出しているものの、勝ち馬が出てない点が特徴だ。

■表3 前走皐月賞出走馬の着順別成績(過去10年)

前入線順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率
前走1着 3- 0- 1- 5/ 9 33.3% 33.3% 44.4%
前走2着 0- 1- 2- 7/10 0.0% 10.0% 30.0%
前走3着 2- 0- 0- 6/ 8 25.0% 25.0% 25.0%
前走4着 0- 1- 1- 6/ 8 0.0% 12.5% 25.0%
前走5着 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0%
前走6〜9着 0- 1- 0-14/15 0.0% 6.7% 6.7%
前走10着〜 1- 1- 1-21/24 4.2% 8.3% 12.5%

ここから中心となる皐月賞組について分析を行うことにする。まずは、皐月賞組の前走着順別成績(表3)。例えば、皐月賞優勝馬のダービーでの成績はいったいどうなっているのか。結果は【3.0.1.5】。連対率は33.3%となった。この成績が優秀かどうかは微妙なところ。近2年でゴールドシップとロゴタイプが5着と敗れているせいか、印象としてはあまり良くない。しっかりとダービーも制したのはオルフェーヴルとメイショウサムソン、ディープインパクトの3頭だけだ。古馬でも活躍を果たし、日本のエースにまで成長する名馬でないと、二冠達成は難しいのかもしれない。

かといって皐月賞2〜5着の馬が特別に成績がいいわけでもない。皐月賞1〜5着までの馬の成績がいいことは確かだが、特にこの着順のいいという傾向は見られなかった。そして、前走皐月賞で6〜9着、10着以下に敗れた馬でも巻き返すケースがある。

■表4 前走皐月賞出走馬の脚質別成績(過去10年)

前走脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率
逃げ 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0%
先行 2- 3- 1-10/16 12.5% 31.3% 37.5%
差し 4- 1- 3-29/37 10.8% 13.5% 21.6%
追い込み 0- 0- 1-22/23 0.0% 0.0% 4.3%
3F 1位 2- 0- 1- 8/11 18.2% 18.2% 27.3%
3F 2位 0- 0- 2- 8/10 0.0% 0.0% 20.0%
3F 3位 1- 0- 1- 7/ 9 11.1% 11.1% 22.2%
3F〜5位 1- 2- 0- 6/ 9 11.1% 33.3% 33.3%
3F6位〜 2- 2- 1-34/39 5.1% 10.3% 12.8%

次は前走皐月賞出走馬の脚質別成績を調べた(表4)。まず、皐月賞で逃げた馬の成績は【0.0.0.2】。数は少ないが結果は出ていない。07年はヴィクトリーが9着と敗れている。勝ち鞍だけみれば4勝を挙げている差し馬が目立つ。だが、勝率は先行馬の方が12.5%とわずかに上。連対率は差し馬が13.5%に対し、先行馬が31.3%と大きな開きがある。皐月賞で差していた馬よりも、先行していた馬の方に注目すべきだろう。そして追い込み馬は【0.0.1.22】。中山→東京替わりで追い込み馬にもチャンスが生まれるかと思いきや、全くそんなことはなかった。

そして、皐月賞で上り3ハロン1位だった馬の成績は【2.0.1.8】。勝ったのはオルフェーヴルとディープインパクト。三冠を達成するような本当に強い馬だけだった。皐月賞での上がり3ハロンはあまり気にする必要がないと言えるだろう。

別路線組については表1に戻って考えてみたい。いきなり結論となるが、京都新聞杯や青葉賞組は勝ち馬でないと厳しい。昨年3着に青葉賞2着のアポロソニックが食い込んだが、データ的にはレアなケースだ。マイルG1組も基本的には連対が条件。NHKマイルC11着から巻き返したアサクサキングスが例外と言えるだろう。

【結論】
以上の傾向を踏まえて、今年の日本ダービーを占っていきたい。出走予定馬は表5の通り。

■表5 今年の日本ダービー出走予定馬

馬名 前走成績 通算成績
アズマシャトル 京都新聞杯13着 【1.2.0.3】
アドマイヤデウス 皐月賞9着 【3.1.2.1】
イスラボニータ 皐月賞1着 【5.1.0.1】
ウインフルブルーム 皐月賞3着 【2.3.2.0】
エキマエ 兵庫CS1着 【4.0.2.3】
サウンズオブアース 京都新聞杯2着 【2.2.1.2】
サトノルパン NHKマイルC9着 【2.2.1.2】
ショウナンラグーン 青葉賞1着 【2.1.2.2】
スズカデヴィアス 京都新聞杯6着 【2.0.0.3】
タガノグランパ 皐月賞17着 【3.1.1.2】
トゥザワールド 皐月賞2着 【4.2.0.0】
トーセンスターダム 皐月賞11着 【3.0.0.1】
ハギノハイブリッド 京都新聞杯1着 【3.2.0.4】
ベルキャニオン プリンシパルS1着 【2.3.0.2】
マイネルフロスト 青葉賞6着 【3.0.0.4】
レッドリヴェール 桜花賞2着 【3.1.0.0】
ワールドインパクト 青葉賞2着 【2.4.0.0】
ワンアンドオンリー 皐月賞4着 【2.3.0.3】
※フルゲート18頭。(19)サトノフェラーリ以下は除外対象。

2014/4/20 中山11R 皐月賞(G1)1着 2番 イスラボニータ

2013/12/8 阪神11R 阪神ジュベナイルF(G1)1着 8番 レッドリヴェール

まずは皐月賞組について考えていきたい。同レースを制したのはイスラボニータ。通算成績は【5.1.0.1】。メンバー唯一の5勝馬で、4連勝でのクラシック制覇だった。一流と言える成績で、データ面からは勝っても何ら不思議はない。ただ、今後ディープインパクトやオルフェーヴルと肩を並べるほどの存在となりうるかどうか。ここが大きな焦点だと感じる。そこまでの器だと思えば、堂々と二冠達成にかけるべきだろう。そうは思わないのであれば、別の馬から入る手を考えたい。

逆転が期待できる馬としては、トゥザワールド。皐月賞では惜しくも2着に敗れた。しかし、ここまで【4.2.0.0】で連対率は100%。皐月賞では3番手追走、先行して好走した点が好感を持てる。逃げて好走したウインフルブルームよりも上位に取りたい。皐月賞のリベンジを果たしてのダービー制覇にかける手がある。

皐月賞4着のワンアンドオンリーは、同レースで上り1位をマーク。一頭だけ大外を回りながら迫った内容は、常識的に考えれば高く評価すべきもの。ただ、前述のデータ傾向からは強くは推せないタイプ。通算成績が【2.3.0.3】で、1着よりも2着の回数が多い点も減点材料だ。

通算成績面からは、青葉賞を勝ったショウナンラグーンも推奨しにくい。理由は連対率が50%を切っているためだ。人気はなさそうだが、京都新聞杯を勝ったハギノハイブリッドの方は軽視できない。連対率が50%を超えており、条件は満たしている。あとは紅一点のレッドリヴェールに注目。通算成績は【3.1.0.0】と安定。かつては牝馬の挑戦は厳しいものがあったが、時代は変わった。古馬のレースでもJCなどは牝馬が強い。07年のウオッカ以来となる快挙があっても不思議はない。有力馬の1頭として注目したい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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