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第794回 今年は連勝馬の取捨がカギ? 皐月賞を分析する

2014/4/17(木)

今週は中山競馬場で皐月賞が行われる。昨秋前半までの重賞では牝馬に勝てなかった現3歳の牡馬勢だが、その後は路線が分かれて重賞勝ち馬が多く誕生。この皐月賞にはトライアル競走の優勝馬3頭など、2連勝以上の馬も多く参戦しており、その連勝馬の取捨がカギを握りそうな一戦だ。1冠目を制するのはどの馬か、過去の傾向を探ってみよう。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

2013/4/14 中山11R 皐月賞(G1)1着 7番 ロゴタイプ

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 3-2-1-4/10 30.0% 50.0% 60.0% 73% 81%
2 0-2-2-6/10 0.0% 20.0% 40.0% 0% 76%
3 1-0-3-6/10 10.0% 10.0% 40.0% 61% 84%
4 2-0-1-7/10 20.0% 20.0% 30.0% 179% 138%
5 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
6 1-2-1-6/10 10.0% 30.0% 40.0% 145% 146%
7 2-0-0-8/10 20.0% 20.0% 20.0% 344% 102%
8 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 202%
9 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
10 1-1-0-8/10 10.0% 20.0% 20.0% 322% 142%
11〜 0-2-1-77/80 0.0% 2.5% 3.8% 0% 48%

まずは人気別の成績から。1番人気は昨年のロゴタイプが優勝するなど【3.2.1.4】で連対率50.0%とまずまずの成績。ただ、2〜5番人気は最高でも連対率20.0と、1番人気以外の上位人気は、特に連対候補としては信頼度が低い。昨年は1→2→3番人気で決着しているものの、こういった組み合わせは捨てて穴馬を多く拾う手もありそうな印象だ。

■表2 枠番別成績(東京代替の11年除く)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 1〜5番人気
1枠 0-2-1-15/18 0.0% 11.1% 16.7% 0% 73% 0-0-1-5
2枠 0-1-0-17/18 0.0% 5.6% 5.6% 0% 81% 0-0-0-2
3枠 2-0-2-14/18 11.1% 11.1% 22.2% 175% 73% 0-0-2-5
4枠 1-0-1-16/18 5.6% 5.6% 11.1% 20% 28% 1-0-0-3
5枠 0-3-1-14/18 0.0% 16.7% 22.2% 0% 191% 0-1-1-1
6枠 0-0-2-16/18 0.0% 0.0% 11.1% 0% 47% 0-0-1-2
7枠 4-1-1-21/27 14.8% 18.5% 22.2% 158% 78% 3-1-1-4
8枠 2-2-1-22/27 7.4% 14.8% 18.5% 86% 56% 1-1-1-8

過去10年のうち、東京で代替された11年除く9回の枠番別成績では、7枠が5連対、8枠が4連対と外枠が優勢だ。1〜3枠で5番人気以内に推された15頭には連対がなく、内枠の人気馬は買うにしても3着候補までにとどめたい。ただ、逆に6番人気以下では3、1枠が連対率、複勝率1、2位を占めており、穴馬なら内枠を引いても要注意だ。ほかでは連対なしの6枠が目につくが、上位人気に推された馬が少ないため判断が難しい。

■表3 脚質別成績(東京代替の11年除く)

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 1〜5番人気 6番人気以下
逃げ 2-0-1-7/10 20.0% 20.0% 30.0% 344% 139% 0-0-0-1 2-0-1-6
先行 2-2-1-25/30 6.7% 13.3% 16.7% 155% 118% 0-1-1-7 2-1-0-18
中団 5-4-6-62/77 6.5% 11.7% 19.5% 26% 53% 5-1-5-15 0-3-1-47
後方 0-3-1-41/45 0.0% 6.7% 8.9% 0% 78% 0-1-1-7 0-2-0-34
※脚質はTarget frontier JVによる分類

表3は、同じく中山開催時9回における脚質別成績である。後方から勝ち切るのは難しそうだが、逃げから中団までは幅広く好走馬が出ている。注目は人気別の成績で、1〜5番人気の3着馬以内15頭のうち、11頭は「中団」から運んだ馬。「後方」まで含めれば15頭中13頭が差し・追込である。一方、6番人気以下からの3着以内馬12頭では、逃げ・先行と、差し・追込が6頭ずつ。特に勝ち馬4頭はすべて逃げ・先行から出ている点が、1〜5番人気との大きな違いである。

■表4 前走レース別成績(出走4頭以上)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
スプリングS 5-2-1-47/55 9.1% 12.7% 14.5% 122% 88%
弥生賞 3-4-5-32/44 6.8% 15.9% 27.3% 47% 73%
若葉S 1-4-1-18/24 4.2% 20.8% 25.0% 72% 157%
共同通信杯 1-0-2-6/9 11.1% 11.1% 33.3% 78% 105%
京成杯 0-0-1-3/4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 180%
毎日杯 0-0-0-13/13 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
きさらぎ賞 0-0-0-8/8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
アーリントンC 0-0-0-8/8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
すみれS 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

前走レース別の成績では、トライアル3競走で連対馬20頭中19頭、3着以内馬30頭中26を占める。勝ち馬の多いスプリングS、2着の多い若葉S、1〜3着まんべんなく出ている弥生賞、といった違いはあるが、いずれにしてもこの3競走を使ってきた馬を中心に馬券は組み立てたい。

■表5 前走オープン・重賞出走馬の前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
前走1着 8-3-4-43/58 13.8% 19.0% 25.9% 108% 68%
前走2着 0-2-3-28/33 0.0% 6.1% 15.2% 0% 76%
前走3着 1-2-1-19/23 4.3% 13.0% 17.4% 140% 84%
前走4着 1-2-0-9/12 8.3% 25.0% 25.0% 142% 134%
前走5着 0-0-0-9/9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走6〜9着 0-1-2-18/21 0.0% 4.8% 14.3% 0% 168%
前走10着〜 0-0-0-20/20 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表5は、前走500万出走馬(4頭すべて着外)を除いた前走着順別の成績である。好走馬の半数を占めるのが前走1着馬で、特に勝ち馬は10頭中8頭が前走1着だ。今年の皐月賞には、冒頭でも触れたように2連勝以上の馬が多く参戦し、前走オープン・重賞1着の登録馬8頭中7頭が2連勝以上。そこで、前走がオープン・重賞だった連勝馬の成績を別途調べると【4.2.4.16】連対率23.1%、複勝率38.5%で、前走オープン・重賞1着馬全体の成績(連対率19.0%、複勝率25.9%)を大きく上回っている

■表6 2連勝以上で出走した好走馬

馬名 人気 着順 前走 人気 着順 前々走
04 コスモバルク 1 2 弥生賞 2 1 ラジオたんぱ杯
05 ディープインパクト 1 1 弥生賞 1 1 若駒S
06 フサイチジャンク 2 3 若葉S 1 1 若駒S
07 フサイチホウオー 2 3 共同通信杯 1 1 ラジオNIKKEI杯
08 マイネルチャールズ 1 3 弥生賞 2 1 京成杯
09 アンライバルド 3 1 スプリングS 1 1 若駒S
10 ヴィクトワールピサ 1 1 弥生賞 1 1 ラジオNIKKEI杯
エイシンフラッシュ 11 3 京成杯 1 1 エリカ賞(500万)
12 ワールドエース 2 2 若葉S 1 1 きさらぎ賞
13 ロゴタイプ 1 1 スプリングS 1 1 朝日杯FS

表6は、2連勝以上で出走した3着以内馬10の成績である。この10頭すべてに共通するのは、前走を1〜2番人気で勝っていることだ。また、エイシンフラッシュを除く9頭は、今回も3番人気以内だった。1〜3番人気に推された連勝馬は【4.2.3.3】連対率50.0%、複勝率75.0。4番人気以下だった連勝馬は【0.0.1.15】(前走オープン・重賞なら【0.0.1.13】)に終わっている。
ほかに、やはりエイシンフラッシュを除く9頭に共通するのは、前々走もオープン・重賞で勝ってきたこと。500万条件以下→オープン・重賞の連勝というパターンは苦戦している(連勝馬以外でも、前々走が500万条件以下だった好走馬は、ほかにダイワメジャーとトライアンフマーチのみ)。加えて、昨年のロゴタイプを除く9頭は、前走または前々走で今回と同じ芝2000mのオープン・重賞を勝っていた

■表7 前走2着以下の馬の前走レース別成績(好走馬輩出レース)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
弥生賞 1-2-4-27/34 2.9% 8.8% 20.6% 50% 75%
スプリングS 1-2-1-41/45 2.2% 6.7% 8.9% 71% 82%
若葉S 0-3-0-12/15 0.0% 20.0% 20.0% 0% 185%
共同通信杯 0-0-1-3/4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 137%

一方、表7は前走で2着以下だった馬の前走レース別成績である。好走馬を出しているのはトライアル3競走+共同通信杯と、表4で連対馬を輩出していたレースと合致する。中では、該当馬がさほど多くない中で3頭の2着馬を出している若葉Sに妙味があり、この3頭の2着馬は12、8、6番人気だった。

■表8 好走馬の芝2000m実績、中山芝実績

馬名 人気 着順 芝2000m 中山芝
04 ダイワメジャー 10 1 未経験 0-1-1-0
コスモバルク 1 2 2-0-0-0 1-0-0-0
メイショウボーラー 6 3 0-1-0-0 0-2-0-0
05 ディープインパクト 1 1 3-0-0-0 1-0-0-0
シックスセンス 12 2 0-1-1-2 0-1-0-0
アドマイヤジャパン 3 3 2-1-1-0 1-1-0-0
06 メイショウサムソン 6 1 未経験 1-0-0-0
ドリームパスポート 10 2 0-2-0-0 0-0-1-0
フサイチジャンク 2 3 4-0-0-0 1-0-0-0
07 ヴィクトリー 7 1 2-1-0-0 未経験
サンツェッペリン 15 2 1-1-0-1 1-1-0-1
フサイチホウオー 2 3 1-0-0-0 未経験
08 キャプテントゥーレ 7 1 0-0-0-1 0-0-1-1
タケミカヅチ 6 2 0-0-1-0 0-0-1-0
マイネルチャールズ 1 3 3-1-0-0 3-1-0-0
09 アンライバルド 3 1 1-0-1-0 1-0-0-0
トライアンフマーチ 8 2 0-1-0-0 未経験
セイウンワンダー 4 3 0-0-0-1 1-0-0-1
10 ヴィクトワールピサ 1 1 4-0-0-0 1-0-0-0
ヒルノダムール 6 2 1-2-0-1 未経験
エイシンフラッシュ 11 3 3-0-0-0 1-0-0-0
11(東京) オルフェーヴル 4 1 未経験 0-1-0-0
サダムパテック 1 2 1-0-0-0 1-0-0-1
ダノンバラード 8 3 1-0-1-0 未経験
12 ゴールドシップ 4 1 0-1-0-0 未経験
ワールドエース 2 2 1-1-0-0 未経験
ディープブリランテ 3 3 未経験 0-1-0-0
13 ロゴタイプ 1 1 未経験 2-0-0-0
エピファネイア 2 2 2-0-0-1 0-0-0-1
コディーノ 3 3 0-0-1-0 0-1-1-0

最後に、好走馬の2000m実績と、中山芝実績を調べたのが表8である。以前は双方で連対実績を持つ馬(背景黄)の好走が多めだったが、近年はいずれか一方で連対実績があれば(背景緑)好走可能だ。ただ、2000m、中山芝の双方で連対がなかった馬(背景青)は08年の1、2着馬、キャプテントゥーレとタケミカヅチしか好走例がなく、こういったタイプは評価が下がる。

【結論】
1番人気以外の上位人気はひと息に終わっている皐月賞。前走はトライアル3競走が中心となり、連勝馬なら前走2番人気以内、今回3番人気以内などが好走条件になる。また、芝2000mと中山芝両方での実績は必要ないが、どちらか一方での連対実績は必要だ。枠番は外枠優勢で、特に1〜3枠を引いた人気馬は苦戦している。脚質は人気馬なら差し・追込型が狙いだ。

前走1着馬が過去10年の優勝馬10頭中8頭を占める皐月賞。表5本文で触れたように、特に2連勝以上で駒を進めてきた馬は、より好走確率が高くなる。その連勝馬で好走した10頭すべてに共通する条件は前走2番人気以内(表6)で、今年該当するのはアドマイヤデウス、イスラボニータ、トゥザワールド、トーセンスターダムの4頭だ。

2014/3/9 中山11R 報知杯弥生賞(G2)1着 10番 トゥザワールド

このうち、筆頭格に挙げられるのはトゥザワールド。前走の弥生賞(中山芝2000m)を1番人気で優勝し、前々走もオープンの若駒S勝ちで、表6や表8の条件はクリア。今回3番人気以内という連勝馬の好走条件(同じく表6)も問題なさそうな上、中団あたりから運ぶ脚質も人気馬の好走条件に合致する(表3)。問題は今回の枠順だが、内枠さえ引かなければ(表2)最有力候補と考えられる。

その他の「前走2番人気以内」をクリアする連勝馬3頭は、今回の人気(表6・3番人気以内)を別にすると、アドマイヤデウスが前々走500万(表6、同本文)。イスラボニータが中山、芝2000mとも未経験(表6、8)。そしてトーセンスターダムは好走馬の出ていないきさらぎ賞組(表4)、といった減点材料を抱えている。もっとも、表5本文で触れたように連勝馬というだけで好走確率が高い上、その中でも「前走2番人気以内」の条件はクリアする3頭だけに、トゥザワールドの次位の候補としていいだろう。

その他ではワンアンドオンリーやアジアエクスプレスあたりも候補にはなるが、穴っぽいところからの注目馬はウインフルブルームで、前走2着以下の中では連対率の高い若葉S組(表7)。先行型の少ないメンバー構成の中で、人気薄の先行馬という点にも魅力がある(表3)。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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