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第792回 桜花賞を3つのチェックポイントで斬る!

2014/4/10(木)

今年の桜花賞で注目が集まるのは、チューリップ賞を圧勝したハープスターだろう。阪神JFでこの馬を破ったレッドリヴェールや接戦の3着に入ったフォーエバーモアも健在で、あの大激戦の再現に期待がかかるし、もちろん第四の馬が割って入る可能性もあるだろう。現在のコースで行なわれるようになった07年以降の7年間から、桜花賞のレース傾向を分析してみたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 単勝人気別成績

単勝人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 2-  2-  0-  3/  7 28.6% 57.1% 57.1% 57% 67%
2番人気 2-  2-  0-  3/  7 28.6% 57.1% 57.1% 124% 112%
3番人気 1-  1-  1-  4/  7 14.3% 28.6% 42.9% 84% 101%
4番人気 0-  1-  1-  5/  7 0.0% 14.3% 28.6% 0% 75%
5番人気 0-  0-  2-  5/  7 0.0% 0.0% 28.6% 0% 108%
6番人気 0-  0-  0-  7/  7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7番人気 1-  0-  1-  5/  7 14.3% 14.3% 28.6% 257% 138%
8番人気 0-  0-  0-  7/  7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
9番人気 0-  0-  0-  7/  7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
10番人気 0-  0-  0-  7/  7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
11番人気 0-  0-  1-  6/  7 0.0% 0.0% 14.3% 0% 78%
12番人気 1-  0-  0-  6/  7 14.3% 14.3% 14.3% 620% 160%
13番人気 0-  0-  0-  7/  7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
14番人気 0-  0-  1-  6/  7 0.0% 0.0% 14.3% 0% 265%
15番人気 0-  1-  0-  6/  7 0.0% 14.3% 14.3% 0% 472%
16番人気 0-  0-  0-  7/  7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
17番人気 0-  0-  0-  7/  7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
18番人気 0-  0-  0-  6/  6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表1は単勝人気別の成績。現コースで開催されるようになった07年以降の7年で1〜3番人気が勝った年が5回ある一方、7番人気、12番人気が勝った年も1回ずつあり、10番人気以下から3着以内に入ったのも全部で4頭いる。現コースの開催となってからダイワスカーレット、ブエナビスタ、アパパネ、ジェンティルドンナといった名牝が勝っており、堅い決着が多いような印象もあるが、人気薄の好走もそれなりに見られるので決めつけは危険だろう。

■表2 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1枠 0- 0- 0-14/14 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
2枠 0- 0- 1-13/14 0.0% 0.0% 7.1% 0% 36%
3枠 0- 0- 0-14/14 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
4枠 2- 1- 0-10/13 15.4% 23.1% 23.1% 167% 70%
5枠 3- 0- 1-10/14 21.4% 21.4% 28.6% 63% 162%
6枠 0- 0- 2-12/14 0.0% 0.0% 14.3% 0% 58%
7枠 1- 3- 2-15/21 4.8% 19.0% 28.6% 206% 118%
8枠 1- 3- 1-16/21 4.8% 19.0% 23.8% 28% 193%

人気以上に重要なファクターと言えるのが枠番。現在のコースになってからの桜花賞では、内枠に入った馬が大変厳しい戦いを強いられているからだ。表2を見れば一目瞭然で、1〜3枠は合算して【0.0.1.41】。たまたま人気薄ばかりが入っていたわけではなく、上位人気馬もそれなりに入ってこの成績ということを考慮すると、1〜3枠に入っただけで大きな減点材料を抱えることになると考えるべきだ。

■表3 脚質・上がり3Fタイム順別成績

脚質・上がり 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
逃げ 0-  1-  0-  6/  7 0.0% 14.3% 14.3% 0% 44%
先行 2-  1-  2- 20/ 25 8.0% 12.0% 20.0% 34% 64%
中団 3-  3-  2- 54/ 62 4.8% 9.7% 12.9% 106% 99%
後方 2-  2-  3- 24/ 31 6.5% 12.9% 22.6% 16% 96%
マクリ 0-  0-  0-  0/  0          
3F  1位 2-  1-  1-  5/  9 22.2% 33.3% 44.4% 67% 80%
3F  2位 2-  2-  0-  5/  9 22.2% 44.4% 44.4% 524% 183%
3F  3位 2-  1-  1-  1/  5 40.0% 60.0% 80.0% 478% 206%
3F 〜5位 1-  0-  2- 13/ 16 6.3% 6.3% 18.8% 17% 151%
3F 6位〜 0-  3-  3- 80/ 86 0.0% 3.5% 7.0% 0% 61%
※脚質はTARGET frontier JVによる分類

表3は脚質および上がり3Fタイム順別の成績。一般に、脚質別成績では「逃げ」や「先行」が有利になりやすい傾向にあるが、現コースとなった07年以降の桜花賞では優位性は見られず、3着以内に入った回数では「中団」や「後方」のほうが多いほどだ。また、表の下半分に掲載した上がり3Fタイム順別の成績を見ると、上がり順が1〜3位の馬の好走率が4位以下の馬より明らかに高いこともわかる。このふたつの傾向から言えるのは、阪神芝外回りコースで行なわれるようになってからの桜花賞では速い上がりを使える差し馬や追い込み馬が強いということである。

■表4 「芝で上がり1位&1着」実績の有無

実績 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
あり 6- 6- 6-58/76 7.9% 15.8% 23.7% 97% 93%
なし 1- 1- 1-45/48 2.1% 4.2% 6.3% 12% 83%

表3の項で、現在の桜花賞では速い上がりを使う能力が重要、とわかった。そこで調べてみたのが表4のデータで、桜花賞までに「芝のレースで上がり1位を記録して1着」の実績があった馬となかった馬の成績を比較したものである。その結果は、当然ではあるかもしれないが、成績が優秀なのは「実績あり」の馬だった。つまり、それまでに上がり1位の脚を使って勝ったことがない馬が、いきなり桜花賞で速い上がりを使うのは難しいということ。未勝利戦でもいいので、芝のレースで「上がり1位&1着」を1回でも記録したことのある馬を狙いたい。

■表5 「芝1600m以上で1着」実績の有無

実績 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
あり 6- 6- 5-49/66 9.1% 18.2% 25.8% 93% 125%
なし 1- 1- 2-54/58 1.7% 3.4% 6.9% 31% 48%

桜花賞は1600mで行なわれるレース。いくら芝のレースで速い上がりを使えるといっても、それが1200mや1400mでのものばかりでは価値が下がってしまう。そこで、桜花賞までに「芝1600m以上で1着」の実績があった馬となかった馬の成績についても調べてみた。そして、これまた当然かもしれないが、好走率、回収率ともに「実績あり」のほうが明らかに優秀だった。1600m以上で勝利したことがあり、距離に不安のない馬を重視するのがセオリーである。

ただし、昨年は「芝1600m以上で1着」に入った実績を持たないアユサン、レッドオーヴァル、プリンセスジャックの3頭が1〜3着を占め、一昨年も同様にアイムユアーズが3着に入っている。最近の傾向だけに無視できないので、これら4頭の実績をしっかりとチェックしておきたい。納得しやすいのはアイムユアーズとアユサンで、この2頭は芝1600mの1着こそなかったものの、「芝1600m重賞で2着」という実績を持っていた。残る2頭のレッドオーヴァルとプリンセスジャックに共通するのは「芝1400mのオープン特別を上がり1位で1着」という実績を持っていたことだ。桜花賞では上がりの脚が重要なことは表3の項で述べた通りで、この実績が距離の克服につながったと考えていいのではないだろうか。

■表6 前走レース別成績

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
チューリップ賞・G3 5- 2- 3-17/27 18.5% 25.9% 37.0% 121% 150%
エルフィンS 1- 1- 0- 2/ 4 25.0% 50.0% 50.0% 95% 102%
フィリーズレビュー・G2 1- 0- 1-38/40 2.5% 2.5% 5.0% 108% 34%
クイーンC・G3 0- 3- 1-10/14 0.0% 21.4% 28.6% 0% 302%
フラワーC・G3 0- 1- 1- 8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 54%
アネモネS 0- 0- 1-14/15 0.0% 0.0% 6.7% 0% 28%
※好走例のある前走レースのみ

現コースになってからの桜花賞の間口は決して広くはなく、集計期間内に好走例のある前走レースは表6に掲載した6レースのみ。今年の登録馬20頭には前走がエルフィンSとフラワーCの馬は見当たらないので、残る4レースについて考えていけばよさそうだ。

■表7 前走チューリップ賞・タイム差別成績

前走タイム差 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1着 5- 2- 3-14/24 20.8% 29.2% 41.7% 136% 169%
0.0〜1.0秒負け 4- 1- 3-11/19 21.1% 26.3% 42.1% 166% 202%
1.1秒以上負け 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

まず、好走例がもっとも多いチューリップ賞組から見ていこう。表6の項で見た通り、この組はトータルでも単複の回収率がいずれも100%以上あるので、チューリップ賞組はとりあえず全部買っておくのも手ではある。基準を設けるとすれば、勝ち馬からのタイム差が1.1秒以上あった3頭はすべて着外なので、チューリップ賞組は勝ち馬か負けてもタイム差が1.0秒以内だった馬を狙うこと。昨年の桜花賞でもチューリップ賞で0.0〜1.0秒負けだった3頭が1〜3着を独占しており、チューリップ賞で大負けしなかった馬の巻き返しはかなり期待できるパターンと言えるだろう。

■表8 前走フィリーズレビュー・着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1着 0- 0- 1- 6/ 7 0.0% 0.0% 14.3% 0% 38%
前走2着 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走3着 1- 0- 0- 6/ 7 14.3% 14.3% 14.3% 620% 160%
前走4着以下 0- 0- 0-20/20 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

トータルで【1.0.1.38】と苦しいフィリーズレビュー組だが、好走例が皆無ではないのでチェックはしておきたい。表8の着順別成績を見ると、桜花賞で好走した2頭はフィリーズレビューで3着以内に入っており、これは最低条件と言えるだろう。本番より200m短い1400mで行なわれるフィリーズレビュー組はどうしても距離の不安がつきまとうので、表5の項で述べた「芝1600mで1着」や「芝1600m重賞で2着」、「芝1400mのオープン特別を上がり1位で1着」の条件をしっかり満たしておきたいところだ。

■表9 前走クイーンC・タイム差別成績

前走タイム差 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1着 0- 2- 0- 3/ 5 0.0% 40.0% 40.0% 0% 84%
0.0〜0.5秒負け 0- 1- 1- 4/ 6 0.0% 16.7% 33.3% 0% 636%
0.6秒以上負け 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

本番と同じ芝1600mで行なわれるクイーンC組については、同距離のチューリップ賞組と同じくタイム差が参考になる。チューリップ賞と異なるのは本番とは競馬場が違うことで、その分タイム差の基準も厳しくなる。この組の好走例は勝ち馬かタイム差が0.5秒までの馬で、0.6秒差以上から巻き返した例はない。ただし、過去7年、この組からは桜花賞勝ち馬が出ていないので2、3着の候補として狙うのがベターということも覚えておきたい。

■表10 前走アネモネS・着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1着 0- 0- 1- 5/ 6 0.0% 0.0% 16.7% 0% 71%
前走2着以下 0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

最後にアネモネS組だが、表6で見た通り、この組はトータルで【0.0.1.14】と厳しい結果になっている。表10の着順別成績から、狙うのであれば勝ち馬のみだが、08年に3着に入ったソーマジックを除く5頭はすべて掲示板にも載れなかった、狙うにしても軸馬ではなく相手の1頭にとどめておいたほうがよさそうだ。

【結論】

■表11 2014年桜花賞登録馬

馬名 芝上がり1位&1着 芝1600m以上1着 ※ 前走
アドマイヤビジン × × フィリーズレビュー4着
(カウニスクッカ) × アネモネS6着
コーリンベリー × × 昇竜S1着
シャイニーガール チューリップ賞10着(1.1秒)
(ダンスアミーガ) × フィリーズレビュー6着
ニシノミチシルベ × アネモネS2着
ニホンピロアンバー × × フィリーズレビュー2着
ヌーヴォレコルト チューリップ賞2着(0.4秒)
ハープスター チューリップ賞1着
フォーエバーモア × クイーンC1着
フクノドリーム × フィリーズレビュー13着
(ブランネージュ) 君子蘭賞(500万下)1着
ベルカント × × フィリーズレビュー1着
ペイシャフェリス × アネモネS1着
ホウライアキコ フィリーズレビュー5着
マーブルカテドラル アネモネS4着
モズハツコイ × × 阪神JF8着
リラヴァティ × チューリップ賞3着(0.6秒)
(レーヴデトワール) すみれS4着
レッドリヴェール 阪神JF1着
※「芝1600m重賞で2着」「芝1400mのオープン特別を上がり1位で1着」も◯に含む
※※カウニスクッカ、ダンスアミーガ、ブランネージュ、レーヴデトワールは抽選対象

今年の桜花賞登録馬20頭を「芝のレースで上がり1位を記録して1着」と「芝1600m以上で1着」、そして、表7〜10の項で確認した「前走レース別の好走条件」の3つのチェックポイントから見ていこう。

2014/3/8 阪神11R チューリップ賞(G3)1着 3番 ハープスター

2013/12/8 中京10R こうやまき賞 1着 7番 ヌーヴォレコルト

この3つをすべてクリアしたのは、ハープスターヌーヴォレコルトのチューリップ賞1、2着馬のみとなった。圧倒的な人気が予想されるハープスターに死角は見当たらず、無事に出走を果たせば一冠目を獲得する確率は高いとみる。そのハープスターにチューリップ賞では完敗だったヌーヴォレコルトも好走する資格は十分にあるだろう。

チェックポイントをふたつクリアした馬は9頭おり、上位人気が予想されるレッドリヴェールとフォーエバーモアもここに該当している。2歳女王のレッドリヴェールは阪神JF以来の休み明けがやはりマイナス。現コースとなった07年以降に好走例がある6つのステップレースのいずれかを使わなかったのは、やはり減点材料と考えざるをえない。調教技術が大きく進歩した現在、休み明けというだけで軽視するのは危険ではあるが、かといってハープスターより上位にとるわけにはいかないだろう。フォーエバーモアは芝で上がり1位&1着の実績がない点が減点となった。現コースの桜花賞では上がりの脚が足りないかもしれないので、先行することで補いたいところだ。

ほかにチェックポイントをふたつクリアしたのは、シャイニーガール、ペイシャフェリス、ホウライアキコ、マーブルカテドラル、リラヴァティの5頭、抽選を通ればブランネージュ、レーヴデトワールを加えた計7頭となる。このなかでは、好走例が多く、好走率も高いチューリップ賞組のシャイニーガールとリラヴァティ、さらに2走前にチューリップ賞で4着だったブランネージュも抽選を通れば面白いかもしれない。

最後に、枠順に明確な傾向が出ている現在の桜花賞では、どの枠を引くかによって最終的な評価を決定する作業は欠かせない。ハープスターであっても、過去7年で好走例が3着1回しかない1〜3枠に入ってしまった場合は、取りこぼすケースを想定しておいたほうがいいかもしれない。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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