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第781回 前後半のペースがカギ? オーシャンを占う

2014/3/3(月)

今週は3つの重賞が行われる。今回は土曜日に中山競馬場で行われるオーシャンSを展望してみたい。高松宮記念へ向けてのステップレース。古馬のスプリント戦で、中山芝1200mとくればハイペース必至と思われるが、意外とそうでもない。そのペースが勝敗のカギを握る可能性がある。その他のデータも用いて、オーシャンSの攻略方を探っていきたい。データは第1回が行われた06年以降を参考。過去8回のデータから考えていく。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 オーシャンSの上位馬一覧(06年以降)

着順 馬名 人気 中山 前走 枠順 4角
13年 1 サクラゴスペル 2 4 3
2 ダッシャーゴーゴー 1 3 7
3 ツルマルレオン 7   7 15
12年 1 ワンカラット 9   1 6
2 グランプリエンゼル 5 5 9
3 ベイリングボーイ 14   3 15
11年 1 ダッシャーゴーゴー 3   3 4
2 キンシャサノキセキ 2 5 11
3 レッドスパーダ 1   5 2
10年 1 キンシャサノキセキ 2 2 5
2 エーシンエフダンズ 7   4 3
3 シンボリグラン 8 3 5
09年 1 アーバニティ 3 4 7
2 コスモベル 6     1 3
3 アポロドルチェ 5     7 10
08年 1 プレミアムボックス 7   8 4
2 エムオーウイナー 12   3 1
3 ナカヤマパラダイス 6   7 2
07年 1 アイルラヴァゲイン 1   2 3
2 サチノスイーティー 10   6 3
3 シルヴァーゼット 11     8 1
06年 1 ネイティヴハート 14   3 11
2 コパノフウジン 6 1 2
3 シンボリグラン 1   6 14

表1は過去8回のオーシャンSで上位3着以内に入った馬の一覧。それらの馬の特徴をつかむために、中山芝1200mの実績、前走の成績、そしてオーシャンSでの枠順、4コーナーでの位置取りを分析した。まず過去に中山芝1200mでどれほどの実績があったかを調べた。その結果は表内に印を打つ形で反映させた。具体的には◎はG1で3着入線実績あり、○はG2〜3で同実績、▲はオープン特別で同実績、△は1600万クラスで同実績がありとしている。

2013/3/2 中山11R 夕刊フジオーシャンS(G3)1着 8番 サクラゴスペル

昨年の1着馬サクラゴスペル、2着馬ダッシャーゴーゴーは中山芝1200mで実績があった。11年のダッシャーゴーゴーとキンシャサノキセキも同様、この年も馬連配当は堅い決着となった。基本的には人気になりやすい傾向だが、10年3着シンボリグランは8番人気。06年1着のネイティヴハートは14番人気という大穴だった。人気を問わず、中山芝1200mでそれなりの好走実績がある馬は軽視できない。

次は前走成績の項目。表内の印は次のような意味となっている。◎は前走1着、○は前走2着、▲は前走3着。そして△は前走4〜5着。これはクラスを問わず、考えている。

中山芝1200mで好走実績がない馬は、やはり前走好着順で勢いがある方が望ましい。特にシルクロードSを中心とし、前走京都芝1200mのレースで掲示板に乗っていた馬と相性がいい。昨年3着ツルマルレオン、12年1着ワンカラット、06年2着コパノフウジンなどがいる。中山・前走どちらの項目にも印がつかなかった馬については、積極的に狙うのはなかなか難しいようだ。

続いて枠順結果から傾向を読み取って行く。好走馬すべての枠順は表1に示したが、わかりやすくするために表2に集計したものを記載した。

■表2 オーシャンSの枠順別成績(06年以降)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1枠 1- 2- 0-13/16 6.3% 18.8% 18.8%
2枠 2- 0- 0-14/16 12.5% 12.5% 12.5%
3枠 2- 2- 2-10/16 12.5% 25.0% 37.5%
4枠 2- 1- 0-13/16 12.5% 18.8% 18.8%
5枠 0- 2- 1-13/16 0.0% 12.5% 18.8%
6枠 0- 1- 1-14/16 0.0% 6.3% 12.5%
7枠 0- 0- 3-13/16 0.0% 0.0% 18.8%
8枠 1- 0- 1-14/16 6.3% 6.3% 12.5%

結論から言うと、1〜4枠に好着順の馬が集中している。2〜3着馬に関しては5〜8枠も割といるのだが、連対率ベースでは明らかに1〜4の方が高い。中山芝1200mのフルゲートは16頭。過去8年、すべてフルゲートで行われており、出走馬の数は枠ごとに平等だ。基本的に中山芝1200mは外枠でも不利ではないが、このレースでは今のところ偏った傾向が出ている。2回開催の2週目のレースだが、内枠有利の可能性がある。

表1に戻り、好走馬の4コーナーでの位置取りに注目してほしい。1200mは芝でも前に行った馬が有利なレースが多い。オーシャンSでも4コーナーで好位にいた馬の好走が多くなっている。4コーナーで11番手以降いたような馬が、突き抜けるケースは少ない。一方で、逃げ馬が苦戦している点も注意しなければならない。勝ち鞍はなし。08年にエムオーウイナーが2着、07年にシルヴァーゼットが3着と好走しているだけだ。

■表3 オーシャンSの前後半ラップ

勝ちタイム 馬場 前-後半
13年 1.08.5 33.1-35.4 2.3
12年 1.09.2 33.4-35.8 2.4
11年 1.07.8 33.6-34.2 1.6
10年 1.09.8 33.4-36.4 3
09年 1.09.2 33.4-35.8 2.4
08年 1.08.9 34.1-34.8 0.7
07年 1.08.2 33.5-34.7 1.2
06年 1.08.6 33.3-35.3 2

ここからは4コーナーの位置取りを、実際のオーシャンSのラップに関連づけて考えてみたい。表3は同レースの勝ちタイムと、前後半600mのラップ。そして前後半のラップ差を記載した。

基本的に中山芝1200mはハイペースになりやすいコース形態をしている。前後半のラップでいえば、前半の600mの方が速く、後半600mの方が時計はかかる。いわゆる前傾ラップというものだ。過去8年のオーシャンSでも例外なく、前傾ラップとなっている。だが、その前傾度合いが年によってかなり違っているのだ。

近2年は前後半のラップ差が2秒以上ある。だが、11年のラップ差は1.6秒と比較的緩め。08年などはわずか0.7秒差。このレースではイーブンペースに近い印象で、他の年とは明らかに違う。その08年はいったいどんな結果だったか。勝ち馬プレミアムボックスを中心に、上位馬はすべて4コーナー4番手以内。ほぼ「いったいった」のような結果だった。ペースが遅かったため、前残りの結果になったということが読み取れる。

2010/3/6 中山11R 夕刊フジオーシャンS(G3)1着 3番 キンシャサノキセキ

前後半のラップ差が1.2秒だった07年も結果的には4コーナー3番手以内の馬がそのままなだれ込んだ。アイルラヴァゲインとサチノスイーティーが4コーナー3番手から好走を果たした。前述した11年もダッシャーゴーゴーとレッドスパーダが前目に位置していた。逆に考えると、4コーナー11番手で2着まで押し上げたキンシャサノキセキは、負けて強しの内容だったと言えるだろう。ちなみに、同馬は次走高松宮記念を制覇した。

ラップ差が大きい近2年は4コーナーで15番手にいた馬が好走を果たしている。かなり厳しいペースだけに、追い込み馬がきても不思議はなかった。09年も前目にいた馬は苦しく、4コーナー7番手、10番手の馬が馬券になった。

また、馬場が渋ると、きつい前傾ラップになる可能性が高い印象。各ジョッキーが、早め早めの意識になって、ペースが厳しくなるのかもしれない。展開・ペースをしっかりと読み切るのは大変難しい。ただ、メンバーや馬場状態からペースを予測することが大きなカギとなりそう。前が残りそうなのか、追い込み馬がきそうなのかを考えて馬券を組み立ててみたいところだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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