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第777回 古馬3重賞を馬体重の増減から考える

2014/2/17(月)

冬場は馬体を絞りづらい時期と言われるが、日曜に行われた京都記念はプラス10キロ以上で出走した4頭が上位を独占。また、月曜に行われる東京新聞杯もプラス体重馬が高連対率を残し、必ずしも馬体増が減点材料にはならない傾向が出ている。そこで月曜掲載分の今回は、この土日に行われる古馬3重賞、ダイヤモンドS、小倉大賞典、フェブラリーSを、馬体重の増減から考えてみたい。データの分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用し、集計対象は04〜13年の10年間としている。

■表1 本年2月に行われる古馬重賞のプラス体重馬の成績

レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
京都記念 8-8-7-50/73 11.0% 21.9% 31.5% 50% 83%
シルクロードS 7-7-8-77/99 7.1% 14.1% 22.2% 41% 73%
フェブラリーS 6-7-6-47/66 9.1% 19.7% 28.8% 83% 86%
小倉大賞典 5-2-6-63/76 6.6% 9.2% 17.1% 109% 58%
東京新聞杯 4-7-2-49/62 6.5% 17.7% 21.0% 75% 118%
根岸S 4-2-6-52/64 6.3% 9.4% 18.8% 34% 65%
ダイヤモンドS 1-4-1-26/32 3.1% 15.6% 18.8% 21% 105%

まず表1は、今年2月に行われる古馬重賞について、プラス体重で出走した馬の成績を調べたものである。既に終了したレースも、これから行われるレースもあるが、ここでは04〜13年の過去10年の成績で統一している。
このうち、京都記念は冒頭に触れたように今年(14年)はプラス10キロ以上の馬が1〜4着を占めたが、13年以前からプラス体重馬の好走確率が高いレース。今年は出走馬の大半がプラス体重という中でも、大きく増えていた馬が上位を独占する結果となった。
一方、この土日に行われる3重賞(背景黄色)を見ると、プラス体重の好走馬数が多く好走確率も高いフェブラリーS、好走馬数は少ないが連対率はまずまずのダイヤモンドS、そして好走馬数は多くても連対率の低い小倉大賞典と、三者三様といった様相である。

■表2 ダイヤモンドSの馬体重増減別成績

増減 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 関東馬 関西馬
-19〜-10kg 1-0-1-11/13 7.7% 7.7% 15.4% 39% 29% 0-0-0-2 1-0-1-9
-9〜-4kg 2-0-5-36/43 4.7% 4.7% 16.3% 15% 55% 0-0-1-10 2-0-4-26
-3〜+3kg 6-9-4-51/70 8.6% 21.4% 27.1% 346% 163% 3-6-2-31 3-3-2-20
+4〜+9kg 1-1-0-14/16 6.3% 12.5% 12.5% 43% 43% 0-1-0-12 1-0-0-2
+10〜+19kg 0-0-0-6/6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-6 0-0-0-0
今回減 6-2-8-69/85 7.1% 9.4% 18.8% 30% 65% 1-1-2-25 5-1-6-44
同体重 3-4-1-23/31 9.7% 22.6% 25.8% 735% 193% 2-4-0-15 1-0-1-8
今回増 1-4-1-26/32 3.1% 15.6% 18.8% 21% 105% 0-2-1-21 1-2-0-5

2012/2/18 東京11R ダイヤモンドS(G3)1着 5番 ケイアイドウソジン

それぞれのレースについて少し詳しく見てみよう。表2は、土曜に行われるダイヤモンドSの馬体重増減別成績である。表1にあったように、プラス体重の馬の好走確率も悪くなかったが、より注目したいのは増減なし、あるいは±2キロ以内の好走確率や、回収率が高い点だ(前走地方競馬出走の3キロ増減馬は不在)。
このレースは過去10年の優勝馬10頭中8頭が3番人気以内と、ハンデ戦ながら人気馬が多く勝っている中で、10番人気で優勝したウイングランツ(05年)、15番人気で優勝したケイアイドウソジン(12年)は、ともに前走比増減なしの出走馬。この2頭を含め、10番人気以下の好走馬6頭中5頭が±2キロ以内だったことは覚えておきたい。
そしてもうひとつ。全成績【3.7.3.61】と13頭が好走している関東馬のうち、11頭がやはり±2キロ以内だったことも特徴として挙げられる。長距離輸送が入る関西馬には4キロ以上減っていた好走馬も多く見られるが、輸送距離の短い関東馬は、きっちり前走に近い体重に合わせてきた馬が狙いだ。ほかに、優勝馬は10頭中9頭が増減なしかマイナス体重だったこともチェックポイントになる。

■表3 小倉大賞典の馬体重増減別成績(中京開催の10年を除く)

増減 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
-19〜-10kg 0-0-1-4/5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 62%
-9〜-4kg 1-4-2-31/38 2.6% 13.2% 18.4% 112% 65%
-3〜+3kg 5-4-1-47/57 8.8% 15.8% 17.5% 108% 61%
+4〜+9kg 3-0-4-24/31 9.7% 9.7% 22.6% 140% 63%
+10〜+19kg 0-1-1-9/11 0.0% 9.1% 18.2% 0% 38%
今回減 4-5-3-48/60 6.7% 15.0% 20.0% 136% 66%
同体重 1-3-1-14/19 5.3% 21.1% 26.3% 16% 96%
今回増 4-1-5-53/63 6.3% 7.9% 15.9% 100% 45%

■表4 小倉大賞典の馬体重別成績(中京開催の10年を除く)

馬体重 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
420〜439kg 0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 500%
440〜459kg 1-3-0-14/18 5.6% 22.2% 22.2% 76% 53%
460〜479kg 0-2-0-27/29 0.0% 6.9% 6.9% 0% 25%
480〜499kg 2-2-4-39/47 4.3% 8.5% 17.0% 125% 67%
500〜519kg 3-1-3-26/33 9.1% 12.1% 21.2% 109% 55%
520〜539kg 3-0-2-9/14 21.4% 21.4% 35.7% 280% 104%

続いて日曜の小倉大賞典を見てみよう。このレースは10年に栗東トレセンからさほど遠くはない中京競馬場で行われたため、表1とは違い10年を除いた9回を対象としている。こちらは関東馬が【0.0.1.9】と出走数自体が少なく(3着1回はマイナス10キロ)、人気を切り口にしても、今ひとつはっきりした傾向は見られなかった。
ただ、表3の馬体重増減、表4の馬体重に共通して言えるのは、勝ち馬と2着馬の傾向が異なっていることである。表3の馬体重増減では、4キロ以上減っていた馬からは1頭しか勝ち馬が出ていないのに対し、2着馬は4頭。表4の馬体重では、勝ち馬10頭中9頭が480キロ以上、2着馬は6頭が480キロ未満といった具合だ。まとめると、1着候補は減っていてもマイナス2キロまで、そして馬体重は480キロ以上が中心になる。また、3着馬も勝ち馬と似通った傾向だ。

■表5 フェブラリーSの馬体重増減別成績

増減 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 1〜3人気 4人気以下
-19〜-10kg 0-0-0-11/11 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-1 0-0-0-10
-9〜-4kg 3-0-0-33/36 8.3% 8.3% 8.3% 28% 13% 3-0-0-2 0-0-0-31
-3〜+3kg 5-6-5-57/73 6.8% 15.1% 21.9% 51% 76% 4-1-1-5 1-5-4-52
+4〜+9kg 2-2-3-22/29 6.9% 13.8% 24.1% 79% 71% 1-2-1-4 1-0-2-18
+10〜+19kg 0-2-2-5/9 0.0% 22.2% 44.4% 0% 96% 0-2-2-1 0-0-0-4
今回減 4-1-2-58/65 6.2% 7.7% 10.8% 25% 24% 4-1-1-4 0-0-1-54
同体重 0-2-2-23/27 0.0% 7.4% 14.8% 0% 64% 0-0-0-2 0-2-2-21
今回増 6-7-6-47/66 9.1% 19.7% 28.8% 83% 86% 4-4-3-7 2-3-3-40

2009/2/22 東京11R フェブラリーS(G1)1着 15番 サクセスブロッケン

最後に日曜のダートG1・フェブラリーSについて。このレースは表1でも触れたように、全体としてはプラス体重の好走馬が多く、好走確率も高い。しかし、ここで注意したいのは、上位人気馬かそれ以外かで傾向が大きく異なる点だ。1〜3番人気馬なら、プラス体重、マイナス体重ともに多くの好走馬が出ており、マイナス体重の馬でも連対率は50.0%。逆に10キロ以上増えていた馬でも、勝ち馬こそ不在ながら【0.2.2.1】で複勝率80.0%を記録している。この1〜3番人気は合計で【8.5.4.13】連対率43.3%、複勝率56.7%と人気馬が安定しており、単複の回収率も87%、99%と上々。これらは特に増減を気にすることなく狙って良さそうな印象だ。増減なしは出走2頭とサンプル不足だが、±3キロで【4.1.1.5】なら問題ないだろう。
その一方、4番人気以下でマイナス体重の馬は【0.0.1.54で、その3着1回もマイナス2キロだった10年前のスターリングローズ。ここ9年にかぎれば増減なしかプラス体重の馬しか好走がなく、特に優勝馬は09年のサクセスブロッケン(6番人気)がプラス7キロ、12年のテスタマッタ(7番人気)はプラス2キロと、いずれもプラス体重だった。人気馬なら増減は気にせず狙い、4番人気以下ならマイナス体重馬は軽視したいのがフェブラリーSだ。

以上、今週の古馬3重賞について馬体重の増減を中心に分析してみた。それぞれ傾向は異なるが、他のデータからある程度まで候補を絞った上で、最終決断の参考としていただきたい。なお、延期されて月曜に行われる3歳限定の共同通信杯は、マイナス体重【4.3.5.46】連対率12.1%、増減なし【2.3.3.19】同18.5%、プラス体重【4.4.2.22】同25.0%と、マイナス体重よりは増減なしやプラス体重馬の連対率が高い傾向にある。勝率や複勝率で見ても同様だ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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