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第774回 きさらぎ賞でサンデー系の牙城を崩す血は?

2014/2/6(木)

今週の重賞は東京新聞杯ときさらぎ賞。東京新聞杯はなかなかの好メンバーが揃った一戦だが、今回は京都のきさらぎ賞を占っていく。今年の牡馬クラシック戦線は混戦模様。まだ飛びぬけた注目馬は出てきていない。果たしてきさらぎ賞では、そんな馬が現れるだろうか。過去10年の結果をもとに、同レースを占っていく。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 きさらぎ賞の結果(過去10年)

着順 人気 勝ち馬 母父
13年 1 6 タマモベストプレイ フジキセキ ノーザンテースト
2 5 マズルファイヤー ホワイトマズル Saint Ballado
3 3 アドマイヤドバイ アドマイヤムーン サンデーサイレンス
12年 1 1 ワールドエース ディープインパクト Acatenango
2 4 ヒストリカル ディープインパクト ノーザンテースト
3 2 ベールドインパクト ディープインパクト ドクターデヴィアス
11年 1 3 トーセンラー ディープインパクト Lycius
2 8 リキサンマックス キングヘイロー テンビー
3 2 オルフェーヴル ステイゴールド メジロマックィーン
10年 1 5 ネオヴァンドーム ネオユニヴァース トニービン
2 1 レーヴドリアン スペシャルウィーク Highest Honor
3 6 ステージプレゼンス アグネスタキオン Highest Honor
09年 1 1 リーチザクラウン スペシャルウィーク Seattle Slew
2 2 リクエストソング シンボリクリスエス トニービン
3 10 エンブリオ グラスワンダー マーベラスサンデー
08年 1 8 レインボーペガサス アグネスタキオン デインヒル
2 5 スマイルジャック タニノギムレット サンデーサイレンス
3 7 ヤマニンキングリー アグネスデジタル サンデーサイレンス
07年 1 3 アサクサキングス ホワイトマズル サンデーサイレンス
2 2 ナムラマース チーフベアハート フレンチグローリー
3 4 サムライタイガース Indian Charlie Red Ransom
06年 1 2 ドリームパスポート フジキセキ トニービン
2 1 メイショウサムソン オペラハウス ダンシングブレーヴ
3 7 マイネルスケルツィ グラスワンダー Machiavellian
05年 1 2 コンゴウリキシオー Stravinsky Hansel
2 6 マキハタサーメット ディアブロ ジェイドロバリー
3 1 アドマイヤフジ アドマイヤベガ Be My Guest
04年 1 3 マイネルブルック スターオブコジーン ムーンマッドネス
2 1 ブラックタイド サンデーサイレンス Alzao
3 5 ハーツクライ サンデーサイレンス トニービン

表1は過去10年のきさらぎ賞で3着以内に好走した馬の一覧。昨年は大物が出なかったが、それ以前にはオルフェーヴル、リーチザクラウン、スマイルジャック、アサクサキングス、メイショウサムソン、ハーツクライなど、後にクラシックで好走を果たした馬がズラリと並ぶ。ここで負けたら終わりというわけではないが、クラシックへの登竜門と言われるレースだけあって、いい競馬をした馬が後に飛躍を遂げることとなる。

そして好走した彼らに共通するのは、父サンデーサイレンス系が非常に多いという点。サンデーサイレンスが亡くなっても、その孫たちがクラシック戦線で猛威をふるっている。母父の血統を見てもサンデーサイレンスの影響は大きい。サンデーサイレンスの血を譲り受けた馬が、毎年のように好走を果たしている。

だが、そんなサンデーサイレンス一色の中で、奮闘している血統もある。それがリファール系と呼ばれる血統。昨年2着のマズルファイヤー、07年優勝のアサクサキングスはホワイトマズル産駒。11年に2着と好走したリキサンマックスはキングヘイロー産駒で8番人気での激走。比較的人気薄の馬が好走している点がポイント。単に能力の違いで好走を果たしたのではない可能性がある。母父も含めると06年2着のメイショウサムソンも該当する。きさらぎ賞ではサンデーサイレンスと同じぐらい、リファール系の馬に注目すべきだろう。

■表2 きさらぎ賞の脚質別成績(過去10年)

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
逃げ 2-  3-  0-  5/ 10 20.0% 50.0% 50.0% 106 186
先行 3-  4-  3- 28/ 38 7.9% 18.4% 26.3% 45 54
差し 5-  0-  3- 27/ 35 14.3% 14.3% 22.9% 137 62
追い込み 0-  3-  4- 22/ 29 0.0% 10.3% 24.1% 0 105

表2はきさらぎ賞の脚質別成績。注目は逃げ馬が連対率50%という成績。昨年2着のマズルファイヤーやリキサンマックス、アサクサキングスらが逃げて好走。つまり先ほどリファール系で注目した馬の多くが、逃げて好走を果たしていたことになる。

前々につけてレースを運んだ馬が必ずしも有利というわけではない。先行馬よりも差し馬が成績は優秀。特に勝利に結びつく好走を果たしているのが差し馬だ。追い込み馬も複勝率は24.1%と差し馬より優勢なのだが、未勝利となっている。

■表3 きさらぎ賞の前走クラス別成績(過去10年)

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
新馬 0- 0- 1- 7/ 8 0.0% 0.0% 12.5% 0 41
未勝利 1- 2- 3-10/16 6.3% 18.8% 37.5% 86 135
500万下 3- 4- 3-26/36 8.3% 19.4% 27.8% 43 93
OPEN特別 2- 3- 0-10/15 13.3% 33.3% 33.3% 42 67
G3 3- 1- 2-20/26 11.5% 15.4% 23.1% 72 44
G2 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G1 0- 0- 1- 5/ 6 0.0% 0.0% 16.7% 0 88

続いてきさらぎ賞出走馬の前走クラス別成績を見ていこう(表3参照)。今年の出走予定馬には該当馬がいないが、前走G1組は案外不振。G3組は3勝をマークしているが、勝率などはオープン特別組よりも劣る。さらに言えば連対率や複勝率は前走500万クラス組の方が上。複勝率に至っては、前走未勝利組が37.5%と最も高い。回収率も優秀だ。

つまりここまでのキャリア、クラス実績はあまり重要ではないということが言える。前走新馬勝ちのキャリア1戦馬だけは苦しそうだが、その他は1勝馬でも実力があれば十分通用するレースだ。

■表4 きさらぎ賞出走馬の前走コース別成績(過去10年)

順位 前走コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 京都・芝2000 3- 4- 3- 8/18 16.7% 38.9% 55.6% 63 98
2 阪神・芝2000 2- 1- 1- 4/ 8 25.0% 37.5% 50.0% 132 95
3 京都・芝1800外 1- 2- 1- 7/11 9.1% 27.3% 36.4% 125 157
4 中山・芝2000 1- 0- 1- 7/ 9 11.1% 11.1% 22.2% 75 32
5 京都・芝1600外 1- 0- 1-11/13 7.7% 7.7% 15.4% 63 30
6 小倉・芝1800 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0% 92 37
7 川崎・ダ1600 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 706 203
8 中山・芝1800 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0 64
9 阪神・芝1400 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0 160
10 中京・芝1800 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0 140

臨戦過程としてもう少し踏み込むと、表4のデータが参考になる。これはきさらぎ賞出走馬の前走コース別成績。前走京都芝2000m組と前走阪神芝2000m組の成績が優秀。勝率は阪神芝2000mが高く、連対率や複勝率はほぼ互角。複勝率は50%ある。京都芝2000mは主に福寿草特別、若駒Sからが好ステップ。阪神芝2000mは完全にラジオNIKKEI杯2歳S組が中心だ。

今回と同じ京都芝1800mは前走未勝利組が【1.2.1.1】と優秀。その他は好走率がガクンと下がる。中山芝2000m組は、京成杯からの転戦がよくあるものの、結果に結びついていない。前走京都芝1600m組は昨年のタマモベストプレイが該当するが、それまでは不振だった。

【結論】
以上の点を踏まえて今年のきさらぎ賞を展望していこう。出走予定馬は表5の通り。

■表5 今年のきさらぎ賞出走予定馬

馬名 前走成績 コース 母父
エイシンエルヴィン 未勝利1着 新潟芝1600m シャマーダル Monsun
オールステイ 梅花賞6着 京都芝2400m Cape Cross Victory Gallop
サトノフェラーリ 若竹賞14着 中山芝1800m ディープインパクト Danehill
サトノルパン 未勝利1着 阪神芝1600m ディープインパクト ダンシングブレーヴ
ジョウノムサシ ホープフルS17着 中山芝2000m ゼンノロブロイ フレンチデピュティ
シードオブハピネス 未勝利1着 京都芝1600m バゴ サンデーサイレンス
セセリ 若駒S6着 京都芝2000m Curlin Mining
ダノンアンビシャス 寒竹賞3着 中山芝2000m ディープインパクト Cozzene
ダンツキャノン 白梅賞12着 京都芝1600m タニノギムレット ピルサドスキー
トーセンスターダム 京都2歳S1着 京都芝2000m ディープインパクト エンドスウィープ
バンドワゴン エリカ賞1着 阪神芝2000m ホワイトマズル Unbridled's Song
ピークトラム 白梅賞10着 京都芝1600m チチカステナンゴ スペシャルウィーク
ブラックカイト 未勝利1着 京都芝1800m ブラックタイド トニービン
ルファルシオン ホープフルS4着 中山芝2000m チチカステナンゴ サンデーサイレンス

2013/11/23 京都9R 京都2歳ステークス 1着 9番 トーセンスターダム

2013/12/7 阪神9R エリカ賞 1着 8番 バンドワゴン

例年のことだが今年も比較的手ごろな頭数での一戦となりそう。そんな中でも父や母父がサンデーサイレンス系の馬が出走予定馬の大半を占める。これだけそろっていれば、サンデー系の馬が上位に入ってくる可能性は極めて高い。

サンデー系の中でも実績上位なのがトーセンスターダム。セレクトセールで約2億6000万円という超高額で落札された馬。前走京都2歳Sを優勝し、2戦2勝馬という成績からも注目されるのは必至。当日、上位人気は間違いないところだろう。京都芝2000mを経ての参戦ということで、実績・臨戦過程としても申し分ない。

一方、もう1頭注目を集めそうなのがバンドワゴン。こちらは前走エリカ賞を逃げて圧勝。2戦2勝という成績だ。同馬はサンデー系ではないが、父はホワイトマズル。このレースと相性がいいリファール系の馬だ。500万特別ではあるが、阪神芝2000mを経ている。将来的なことを考えると控える競馬もしたいところだろうが、今回も逃げた方が好結果につながる可能性が高い。このレースでは、リファール系の逃げ馬が強い。

バンドワゴンのセレクトセールでの落札額は約1200万円。トーセンスターダムとは対照的に安値の馬だ。それでもここはトーセンスターダムと比較し、優位と思われる面が多々ある。サンデー系の牙城を崩す走りに期待したい。

その他で気になるのは前走京都芝1800mの未勝利を勝ち上がったばかりのブラックカイト。前走の勝ち時計1分47秒8という数字自体は速い。きさらぎ賞の走破時計に達している。だが、実際には同馬は2走前にサトノルパンに0.8秒もの差をつけられて3着に敗れている。そのサトノルパンは今回出走予定。父がディープインパクトで母父がダンシングブレーヴ。サンデー系×リファール系という配合であり、このレースで実績ある血が凝縮されている。大いに注目したいところだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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