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第770回 ヴィクトリアMにも繋がるマイル重賞 京都牝馬Sを分析する

2014/1/23(木)

今週はアメリカJCC、東海S、そして京都牝馬Sの3重賞。このうち、東海Sは1月に移動して2回目、アメリカJCCは昨年取り上げたため、今回は京都牝馬Sを対象としたい。このレースの出走馬からは07年にコイウタ(本競走は2番人気9着)が、同じマイル戦のヴィクトリアMを制し、過去5年ではヒカルアマランサス、レディアルバローザ、ドナウブルーの3頭が3着以内に食い込んでいる。今年、春の女王決定戦へ向け好スタートを切るのはどの馬か、過去の傾向を見てみよう。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。なお、本競走は1月25日、土曜の京都メインレースであることはご注意いただきたい。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 3-2-2-3/10 30.0% 50.0% 70.0% 70% 100%
2 2-1-2-5/10 20.0% 30.0% 50.0% 78% 91%
3 0-1-2-7/10 0.0% 10.0% 30.0% 0% 59%
4 2-0-0-8/10 20.0% 20.0% 20.0% 139% 43%
5 1-2-0-7/10 10.0% 30.0% 30.0% 107% 101%
6 1-0-1-8/10 10.0% 10.0% 20.0% 121% 85%
7 0-2-0-8/10 0.0% 20.0% 20.0% 0% 73%
8 1-1-0-8/10 10.0% 20.0% 20.0% 251% 77%
9 0-2-1-7/10 0.0% 20.0% 30.0% 0% 215%
10 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 41%
11〜 0-0-0-51/51 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

このレースは06年に2着同着があったため、以下、過去10年の集計では2着11頭、3着9頭となる。まず人気別の成績では、1番人気は【3.2.2.3】連対率50.0%、複勝率70.0%と上々で、2番人気も複勝率50.0%とまずまずの成績。3〜9番人気はすべて複勝率20.0〜30.0%と、好走馬は広く分散している。10番人気は3着1頭のみ、11番人気以下は好走馬がないため、極端な人気薄は狙いづらいものの、中位人気には幅広くチャンスがあるレースだ。1、2番人気が揃って連対を外したのは04〜06年と09年。近年は1、2番人気から最低1頭は連対を果たす傾向が強い。

■表2 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
4歳 7-2-1-42/52 13.5% 17.3% 19.2% 123% 64%
5歳 2-6-3-35/46 4.3% 17.4% 23.9% 11% 69%
6歳 1-3-4-32/40 2.5% 10.0% 20.0% 17% 54%
7歳以上 0-0-1-12/13 0.0% 0.0% 7.7% 0% 11%

年齢別では、4歳馬が優勝馬10頭中7頭。そして4〜5歳が連対馬21頭中17頭、4〜6歳が3着以内30頭中29頭と、年齢が上がるに従って上位には食い込みづらくなる。勝率は4歳が断然ながら、連対率は4、5歳が、複勝率は4〜6歳がほぼ互角と言える数字で、購入する券種によって狙いが違ってくる形だ。3連複中心の方は6歳以下なら年齢を気にする必要はなく、3連単や馬単ならまず4歳勢から1着候補を探りたい。

■表3 斤量別成績

年齢 斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
4歳 52kg 2-0-0-12/14 14.3% 14.3% 14.3% 55% 23%
53kg 3-1-1-15/20 15.0% 20.0% 25.0% 239% 110%
54kg 2-1-0-8/11 18.2% 27.3% 27.3% 80% 73%
55kg以上 0-0-0-7/7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
5歳以上 53kg 0-0-1-10/11 0.0% 0.0% 9.1% 0% 37%
54kg 1-5-4-41/51 2.0% 11.8% 19.6% 3% 42%
55kg 1-3-1-16/21 4.8% 19.0% 23.8% 32% 72%
56kg 1-1-1-9/12 8.3% 16.7% 25.0% 28% 97%
57kg 0-0-1-2/3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 70%
59kg 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

この京都牝馬Sは別定戦ながら、ハンデ戦並みの斤量差がつく年もあるレース。そこで負担重量別の成績を見ると、賞金による加増のない4歳52キロや、5歳以上の53キロは、それ以上に比べると好走確率が低く、特に5歳以上の53キロは連対なし。後述するように前走条件戦出走馬にも注意は必要ながら(表6、表10)、斤量加増のない馬は減点材料になる。回収率では、4歳53キロには要注目だ。

■表4 枠番別成績

2013/1/19 京都11R 京都牝馬ステークス(G3)1着 4番 ハナズゴール

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1枠 0-0-1-13/14 0.0% 0.0% 7.1% 0% 15%
2枠 2-2-0-13/17 11.8% 23.5% 23.5% 37% 45%
3枠 4-0-1-15/20 20.0% 20.0% 25.0% 204% 95%
4枠 2-2-3-13/20 10.0% 20.0% 35.0% 96% 102%
5枠 1-2-1-16/20 5.0% 15.0% 20.0% 16% 33%
6枠 1-0-3-16/20 5.0% 5.0% 20.0% 34% 51%
7枠 0-4-0-16/20 0.0% 20.0% 20.0% 0% 92%
8枠 0-1-0-19/20 0.0% 5.0% 5.0% 0% 18%

このレースの開催日と使用コースは、一昨年まで2回京都2日でBまたはCコース。昨年は1回京都6日でAコース、そして今年は1回京都8日でAコースと変化がある。ただ、過去10年通した傾向としては1、8枠がひと息で、2〜4枠が勝率10%以上を記録。今年と同じAコースで行われた昨年は3→5→6→4→4枠の1〜5着となっており、開催日や使用コースが替わっても参考にしておきたい。

■表5 脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 過去5年
逃げ 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0% 68% 76% 0-0-1-4
先行 2-5-2-32/41 4.9% 17.1% 22.0% 19% 69% 1-1-1-18
中団 4-3-6-43/56 7.1% 12.5% 23.2% 80% 76% 1-2-3-22
後方 3-2-0-39/44 6.8% 11.4% 11.4% 38% 21% 3-2-0-16
※脚質はTarget frontier JVによる分類

枠番と同じく、開催日や使用コース変更の影響もありそうな脚質傾向(Target frontier JVによる分類)だが、今年と同じAコース使用の昨年は3コーナー9番手以下の馬が1〜3着を独占。それ以前も「中団」や「後方」からの好走馬は数多く、特にここ5年は「中団」以降の好走馬が目立っている。該当馬数が多いため好走確率は低く出やすい「中団」以降だが、ここ5年の好走馬15頭中11頭が該当するだけに注目は欠かせない。

■表6 前走クラス・レース間隔別成績

前走/間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1000万下 1-0-0-12/13 7.7% 7.7% 7.7% 33% 14%
1600万下 1-2-2-14/19 5.3% 15.8% 26.3% 132% 135%
OPEN特別 1-3-4-36/44 2.3% 9.1% 18.2% 3% 44%
G3 5-6-1-35/47 10.6% 23.4% 25.5% 77% 72%
G2 1-0-2-15/18 5.6% 5.6% 16.7% 37% 33%
G1 0-0-0-7/7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
(重賞計) 6-6-3-57/72 8.3% 16.7% 20.8% 60% 55%
地方 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
海外 1-0-0-0/1 100.0% 100.0% 100.0% 200% 120%
愛知杯 3-3-0-18/24 12.5% 25.0% 25.0% 78% 57%
京都金杯 2-3-1-8/14 14.3% 35.7% 42.9% 127% 145%
阪神牝馬S 1-0-1-10/12 8.3% 8.3% 16.7% 56% 35%
ターコイズS 0-2-2-10/14 0.0% 14.3% 28.6% 0% 80%
ニューイヤーS 0-1-0-8/9 0.0% 11.1% 11.1% 0% 41%
淀短距離S 0-0-1-7/8 0.0% 0.0% 12.5% 0% 25%
連闘 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
中1週 0-1-2-18/21 0.0% 4.8% 14.3% 0% 46%
中2週 2-3-1-18/24 8.3% 20.8% 25.0% 74% 85%
中3週 0-0-0-9/9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
中4〜8週 7-7-6-61/81 8.6% 17.3% 24.7% 67% 69%
中9〜24週 1-0-0-11/12 8.3% 8.3% 8.3% 36% 15%
半年以上 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
※背景灰色は本年の登録馬なし
※前走レースは出走8頭以上を抽出

前走レース別では、以前出走馬の多かった阪神牝馬Sは06年より春に移動している。そして好走馬の多い京都金杯組が今年は不在で、登録馬の前走で過去10年に連対馬を輩出しているレースは愛知杯(06年より12月施行)とターコイズSのみである。京都金杯組が不在、または1頭だった年は、愛知杯移動後には07〜09年、11年、13年と5回あり、09年はその愛知杯組とターコイズS組で1〜3着を独占。他の4回も両レースのいずれかからは連対馬が出ており、今年も有力候補になりそうだ。
そして前走1600万条件出走馬が複勝率では愛知杯組を上回り、単複の回収率は100%を超えてきている点も見逃せない。また、レース間隔別で中2週の好走馬はすべて京都金杯組。その他はあまり間隔が開くと良くない傾向にあり、今年のメンバーでは愛知杯やターコイズSを含む中4〜8週に注目したい。

■表7 愛知杯、ターコイズS組の好走馬

馬名 年齢 人気 着順 前走 人気 着順
08 アドマイヤキッス 5 2 1 愛知杯 1 3
09 チェレブリタ 4 6 1 14 2
レインダンス 5 7 2 2 7
10 ヒカルアマランサス 4 1 1 3 4
11 ヒカルアマランサス 5 1 2 2 3
13 エーシンメンフィス 5 2 2 7 1
05 ウイングレット 4 3 2 ターコイズS 1 1
07 ウイングレット 6 8 2   3 2
08 キストゥヘヴン 5 6 3   1 13
09 ザレマ 5 1 3   6 1

その愛知杯組とターコイズS組の好走馬は、前走3番人気以内、または前走連対が全10頭に共通する好走条件。また、6歳以上の好走馬も前々年2着の実績があったウイングレット1頭のみで、この組は4〜5歳馬が中心になる。

■表8 前走オープン・重賞組の前走着順別成績(愛知杯、ターコイズS以外)

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1着 1-1-1-4/7 14.3% 28.6% 42.9% 24% 90%
2着 1-0-1-2/4 25.0% 25.0% 50.0% 170% 107%
3着 1-0-1-9/11 9.1% 9.1% 18.2% 64% 37%
4〜5着 0-1-0-4/5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 30%
6〜9着 1-1-2-18/22 4.5% 9.1% 18.2% 48% 45%
10着〜 0-1-0-27/28 0.0% 3.6% 3.6% 0% 30%

■表9 表8該当馬のうち、前走3着以下からの好走馬

馬名 年齢 人気 着順 前走 人気 着順 備考
05 アズマサンダース 4 4 1 京都金杯 6 3  
06 チアフルスマイル 6 5 2 京都金杯 11 7  
メイショウオスカル 5 9 2 京都金杯 15 11  
07 アグネスラズベリ 6 3 3 淀短距離S 1 6 スワンS3着、ヴィクトリアM5着
10 ザレマ 6 2 3 阪神C 9 9 阪神牝馬S2着、ヴィクトリアM4着
11 ショウリュウムーン 4 5 1 京都金杯 6 9  
12 ショウリュウムーン 5 1 2 京都金杯 4 4  
アスカトップレディ 5 3 3 京都金杯 10 3  

続いて表8は、愛知杯とターコイズS以外の前走オープン・重賞出走馬の前走着順別成績。好走確率や回収率から前走連対馬を重視したい傾向にあるが、今年は該当馬に前走連対馬は不在だ。
そこで3着以下から好走した8頭を見ると(表9)、うち6頭はやはり今年不在の前走京都金杯組だった。残る2頭は6歳の上位人気馬、そしてこのレースより格上のG2で3着以内、G1で掲示板に乗った経験のある実績馬だった。

■表10 前走条件戦出走の好走馬

馬名 年齢 人気 着順 前走 人気 着順 主なオープン実績
04 チアズメッセージ 4 8 1 ファイナルS 3 1 エルフィンS1着、チューリップ賞3着
08 ザレマ 4 9 2 仲冬S 2 5 忘れな草賞1着、ターコイズS2着
10 ベストロケーション 5 7 2 市川S 3 1 なし
11 サングレアズール 4 9 3 六甲アイランドS 8 1 なし
12 ドナウブルー 4 2 1 1000万下・牝 1 1 フィリーズR4着、ローズS5着、シンザン記念5着
13 ベストクルーズ 6 10 3 新春S 9 3 ファンタジーS2着、阪神JF3着

最後に表10は、前走条件戦出走の好走馬。前走が条件戦とはいえ、この6頭中4頭はオープン・重賞で馬券圏内2回以上、あるいは重賞で掲示板3回以上の実績があった。残る2頭は前走で牡馬混合の1600万条件を勝ち上がった馬である。また、昨年3着のベストクルーズ以外は4〜5歳馬だったことも、前走条件戦組の共通点だ。

【結論】
中位人気馬には幅広く警戒が必要な京都牝馬S。年齢が若いほど勝利や連対には近い。枠番別では1、8枠が不振。近年は差し・追い込みが決まりやすい傾向にあり、今年と同じAコース使用の昨年も、枠や脚質の傾向は同様だった。前走では、京都金杯組不在の今年は愛知杯やターコイズSが注目。条件戦組も侮れない。間隔が開いた馬は不振だ。

2013/5/12 京都9R パールステークス 1着 11番 ゴールデンナンバー

今年は愛知杯とターコイズSから4頭が登録しており、中でも表7の人気や着順、年齢の条件をクリアするのはノボリディアーナ(ターコイズS3番人気2着)と、ゴールデンナンバー(愛知杯3番人気13着)の2頭。ノボリディアーナは4歳53キロ、ゴールデンナンバーは5歳54キロと、基本重量から1キロ加増されており、好走条件には合致する(表3)。年齢から勝利に近いのは4歳・ノボリディアーナ(表2)、脚質(表5)や前走レースからは末脚勝負の愛知杯組・ゴールデンナンバーで、両者ほぼ互角と考えたい。

続いて表10の条件戦組では、牡馬相手の1600万を勝ち上がった4歳のプリンセスジャック。4歳で1キロ加増の53キロもプラス材料だ。そして、その他のオープン・重賞組では、表9の年齢や実績条件をクリアするドナウブルー。上位人気が予想され、同じく表9の人気面も問題なさそうだ。また、表6にあった中9週以上の好走馬1頭は12年の本馬のため、今回マイルCS以来でも大幅なマイナスまでは不要だろう。

ただ、そのドナウブルーは引退レースと報じられている。ここが中央最終戦となった馬は過去10年【1.0.0.14】で、勝ったアドマイヤキッス(2番人気)は現役続行が予定されていた。しかし、該当馬で5番人気以内だったのはほかに1頭のみ(昨年のレディアルバローザが3番人気11着)。大半が2桁人気だったため、上位人気に推されそうな本馬を同列に考えるべきか微妙なところで、穴党の方なら他の馬を狙う手もあるだろか。その候補としては、やはりそれぞれ減点材料も抱えるものの、ターコイズSや愛知杯組のミッドサマーフェア、コスモネモシン。条件戦組ではノーブルジュエリー、ウリウリあたりが挙げられ、ここから枠順なども考慮した上で加えていきたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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