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第761回 今年の中央競馬最終戦・ファイナルSを考える

2013/12/16(月)

今年の中央競馬も21〜23日の3日連続開催で締めくくり。中でも注目は22日の有馬記念だが、月曜掲載分の今回は、翌23日に阪神競馬場で行われる今年の中央競馬最終戦・ファイナルSを分析してみたい。データの分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。なお、有馬記念については木曜掲載分で取り上げる予定である。

2012/12/24 阪神12R 2012ファイナルS 1着 5番 アルゴリズム

ファイナルSといえば「阪神芝1600mのオープン特別」と思われる方も多いはず。01年から11年までは、03年(1600万)を除きすべてこの条件で行われてきた。しかし昨年は、この最終週に芝1400mの重賞・阪神Cが移動してきたこともあり、ファイナルSは阪神競馬場ダート1400mの1600万条件戦として行われ、今年も引き続きこの条件になる。「阪神最終週」「ダート1400m」「1600万」の3条件を満たす競走は、08年がサンタクロースS、09〜11年が摩耶S、そして昨年がファイナルSと、レース名こそ変わりつつもこの5年間は連続して行われている(いずれも定量戦)。そこで今回は、この5レースを対象に傾向を探ってみたい。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 1-2-1-1/5 20.0% 60.0% 80.0% 48% 110%
2 0-1-1-3/5 0.0% 20.0% 40.0% 0% 68%
3 0-0-2-3/5 0.0% 0.0% 40.0% 0% 70%
4 1-0-0-4/5 20.0% 20.0% 20.0% 136% 38%
5 2-0-0-3/5 40.0% 40.0% 40.0% 424% 94%
6 0-1-0-4/5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 56%
7 1-0-0-4/5 20.0% 20.0% 20.0% 362% 98%
8 0-0-0-5/5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
9 0-0-0-5/5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
10 0-1-0-4/5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 164%
11〜 0-0-1-28/29 0.0% 0.0% 3.4% 0% 31%

まず人気別の成績を見ると、1番人気が【1.2.1.1】で複勝率80.0の好成績。また、2、3、5番人気が複勝率40.0%以上と、全体としては5番人気以内に好走馬が多い傾向にある。ただ、2、3番人気は合わせて1連対のみ。完全に上位人気同士での決着は少なそうな印象がある。

■表2 1〜3着馬の人気と主な配当

1〜3着馬人気 単勝 馬連 馬単 3連複 3連単 1番人気
1着 2着 3着 単オッズ
08 5 1 3 1,370 910 3,010 1,890 15,500 1.8
09 7 10 1 1,810 33,210 69,420 53,680 464,440 2.8
10 1 2 12 240 490 840 10,000 29,470 2.4
11 4 1 3 680 870 2,210 1,610 9,730 2.5
12 5 6 2 750 2,860 5,480 5,160 30,460 4.2

そこで各年上位馬の人気順を見てみると、1番人気馬の単勝オッズが2.5倍以下だった3回はいずれも連対を果たし、相手も5番人気以内で馬連は3桁配当。2.6倍を超えた2回は単勝5番人気以下の馬が1〜2着を占めている。メンバーや当日のオッズを見つつ、平穏な年なのか、波乱もありそうな年なのかをまず見極めたいレースだ。

■表3 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 うち牝馬
3歳 2-1-2-7/12 16.7% 25.0% 41.7% 265% 98% 0-0-1-3
4歳 2-1-2-13/18 11.1% 16.7% 27.8% 55% 48% 0-1-1-3
5歳 1-1-0-26/28 3.6% 7.1% 7.1% 24% 12% 0-0-0-6
6歳 0-2-1-10/13 0.0% 15.4% 23.1% 0% 153% 0-1-0-2
7歳以上 0-0-0-8/8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 出走なし

年齢別の成績では、出走数こそ少ないものの3歳馬が好成績。4歳馬も1〜3着の回数は3歳と同じで、好走馬15頭中10頭が3、4歳馬だ。6歳馬も連対率や複勝率はまずまず。一方で7歳以上の馬は好走がなく、5歳馬も好走確率はひと息に終わっている。

■表4 馬体重別成績

馬体重 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
420〜439kg 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
440〜459kg 0-2-1-5/8 0.0% 25.0% 37.5% 0% 142%
460〜479kg 4-0-2-13/19 21.1% 21.1% 31.6% 183% 111%
480〜499kg 0-2-2-19/23 0.0% 8.7% 17.4% 0% 33%
500〜519kg 1-1-0-17/19 5.3% 10.5% 10.5% 72% 18%
520〜539kg 0-0-0-6/6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
540〜 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
今回減 3-1-2-15/21 14.3% 19.0% 28.6% 154% 67%
同体重 0-0-1-6/7 0.0% 0.0% 14.3% 0% 25%
今回増 2-4-2-43/51 3.9% 11.8% 15.7% 31% 54%

続いて表4は馬体重別の成績。表3にあったように牝馬が5年で4頭好走(442〜466キロ)している影響もあるが、それを考慮しても全体として大型馬よりは中型馬以下の成績が良く、460〜470キロ台の牡馬が4勝を挙げている。ダート戦、しかも短距離というと、いかにもパワーで押していけそうな大型馬が良いイメージもあるものだが、このレースではそういった固定観念にとらわれるのは危険だ。なお、当日の増減では、マイナス体重の出走馬のほうが、増えてきた馬よりはやや良い傾向が見られる。

■表5 枠番別成績

2008/12/27 阪神10R サンタクロースS 1着 2番 セントラルコースト

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1枠 2-1-1-6/10 20.0% 30.0% 40.0% 318% 174%
2枠 1-0-0-9/10 10.0% 10.0% 10.0% 68% 19%
3枠 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0% 75% 122%
4枠 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 15%
5枠 0-1-0-8/9 0.0% 11.1% 11.1% 0% 31%
6枠 0-0-2-8/10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 36%
7枠 1-0-0-9/10 10.0% 10.0% 10.0% 24% 14%
8枠 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 31%

枠番別の成績では、過去5年で3着以内馬を出していない枠は皆無。ただ、勝ち馬5頭中4頭が1〜3枠から出るなど、全体としては外よりも内が良い傾向にある。外枠だからといってまったく軽視するのは危険とはいえ、迷ったら内の馬を選択したい。なお、枠連は過去5年、1−1、1−3、4−7、2−8、3−5の決着で、4枠以内の馬が必ず1頭は連対を果たしている。

■表6 脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
逃げ 1-0-0-4/5 20.0% 20.0% 20.0% 274% 48%
先行 3-4-2-10/19 15.8% 36.8% 47.4% 147% 99%
中団 1-1-2-24/28 3.6% 7.1% 14.3% 24% 48%
後方 0-0-1-25/26 0.0% 0.0% 3.8% 0% 34%
※脚質はTarget frontier JVによる分類

脚質別にみると、「先行」に分類された馬が複勝率47.4%という安定感を発揮している。過去5回のため「逃げ」はサンプル不足だが、連対馬はすべて4角7番手以内(3着以内馬なら15頭中14頭)で、いずれにしても中団から前につけられそうな馬が中心になる。なお、1番人気馬の通過順は08年から順に[2-3]→2着、[2-2]→3着、[2-2]→1着、[3-3]→2着、[6-8]→5着。中団からになった昨年のキズマのみが馬券圏内を外していた。

■表7 前走条件別成績

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
クラス 1000万下 2-1-1-4/8 25.0% 37.5% 50.0% 256 88
1600万下 3-4-4-60/71 4.2% 9.9% 15.5% 39 51
距離 1200m 0-1-0-23/24 0.0% 4.2% 4.2% 0 5
1400m 4-3-4-29/40 10.0% 17.5% 27.5% 76 69
1600m 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1700m 0-1-0-5/6 0.0% 16.7% 16.7% 0 136
1800m 1-0-1-4/6 16.7% 16.7% 33.3% 301 110
競馬場 札幌 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
福島 0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0% 0 820
東京 2-1-1-10/14 14.3% 21.4% 28.6% 65 43
中山 0-1-0-13/14 0.0% 7.1% 7.1% 0 9
中京 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
京都 0-0-0-14/14 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
阪神 3-2-4-21/30 10.0% 16.7% 30.0% 131 94
小倉 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

表7は、前走のクラスや距離、競馬場別の成績をまとめたものである。まず注目したいのは前走1000万からの昇級馬の好成績(複勝率50.0%)で、今年も該当馬がいれば要注目。この1000万組の好走馬4頭はすべて、前走で同じダート1400m戦を勝ち上がってきた馬だった。
その1000万組も含め、前走距離は1400m戦に出走していた馬の好走が多く、一方で1200mからの距離延長馬は【0.1.0.23という不振。好走したのは一昨年1番人気2着のアイアムルビーのみで、昨年は3番人気のシルバーキセキが6着、08年には2番人気のマジックボンバーがやはり6着に敗退している。
そして、その1200m組の不振とも関係がありそうだが、前走で中山競馬場(1400mのコース設定なし)のレースに出走していた馬は【0.1.0.13で、好走馬は前述のアイアムルビー1頭だけ。一方、関西圏では京都競馬場のレースに出走していた馬が【0.0.0.14と好走馬を出せておらず、やはり前述のシルバーキセキのほか、09年には2番人気のアートオブウォーは4着に敗れている。基本的には阪神か東京で出走していた馬が中心となりそうだ。

■表8 前走御影S組の成績(10、11年は阪神ウインタープレミアム)

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
前走2着 0-0-1-0/1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 180%
前走3着 0-0-1-0/1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 190%
前走4着 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走5着 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走6〜9着 0-1-0-7/8 0.0% 12.5% 12.5% 0% 18%
前走10着〜 1-1-1-6/9 11.1% 22.2% 33.3% 83% 156%
全馬 1-2-3-16/22 4.5% 13.6% 27.3% 34% 87%

このレースと同じ阪神ダート1400mの1600万条件戦として注目されるのが、2週前に行われている御影S組(10〜11年は阪神ウインタープレミアム)の成績になる。表8の下部に掲載したように、この組全馬の成績は【1.2.3.16】連対率13.6%、複勝率27.3%で、表7に記した1600万組全体の成績を上回っている。
中でも、その御影Sで2、3着だった08年のノーリプライ、昨年のホクセツダンスはともに3着に好走して複勝率100。もし今年も2〜3着馬が出走してくるようなら注目したい。ただ、その他の好走馬4頭は、前走9、15、14、11着馬。4〜8着にまとめた馬は【0.0.0.10】に終わっており、馬券に絡んでいない馬ならむしろ下位のほうが狙いと言える。
ただ、ここで思い出したいのは表1の人気別成績で、好走馬15頭中13頭までは7番人気以内だった。この組からの好走馬6頭中5頭は5番人気以内に推されており、昨年にしても御影Sで14着だったアルゴリズムが5番人気1着、11着だったエーシンビートロンが6番人気2着。御影Sで下位に沈んだからといって、今回あまりに人気薄になるようでは狙いづらい。

以上、以前のサンタクロースSや摩耶Sも含めて、ファイナルSの傾向を探ってみた。今年、日曜に発表された特別登録馬は27頭。執筆時点で出走馬はわからないが、登録馬の中で目につくのはまず、前走御影S2着(表8)のデザートオアシス。そして前走京都・中山以外で1000万のダート1400m(表7本文)を勝ち上がってきたデルマヌラリヒョンといったあたり。また、マイナス材料となる中山や京都でダート1200m戦を使ってきた馬も多く登録が見られる(同)。いずれにしても出走馬がはっきりしていないため、木曜夕方に出走馬が確定した後に、前走や脚質、人気などの条件を踏まえてご検討いただきたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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