第760回 多彩な有力馬が揃った中山ラストの朝日杯を占う|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第760回 多彩な有力馬が揃った中山ラストの朝日杯を占う

2013/12/12(木)

2014年からの阪神開催が決まり、中山で行なわれるのは今回が最後となった朝日杯フューチュリティS。それだけでなく、地方所属のプレイアンドリアルや牝馬のベルカントが有力馬の一角に名を連ね、そのベルカントに騎乗予定の武豊騎手には平地G1完全制覇が懸かるなど、今年は実に見どころが多い。そんな朝日杯FSのレース傾向を過去10年のデータから調べてみたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 朝日杯FSに出走した牝馬の成績(04年以降)

馬名 人気 着順 前走 前々走
レース 人気 着順 レース 人気 着順
07 フォーチュンワード 9 6 京王杯2歳S 6 4 芙蓉S 3 1

朝日杯FSに牝馬が出走できるようになったのは04年から。以降、実際に出走したのは07年のフォーチュンワードのみで、結果は6着だった。あと一歩で掲示板に届かず、厳密には好走とは呼べないのだが、9番人気の前評判以上には走っているし、1番人気のスズジュピター(5着)とのタイム差は0秒1。また、のちのマイルCS馬エーシンフォワード(9着)や札幌記念馬ヤマニンキングリー(7着)には先着を果たしており、決して悪い走りではなかった。このフォーチュンワードは前々走の芙蓉Sで1着、前走の京王杯2歳Sで4着とオープンクラスの牡馬混合戦でも実績を残していた。この1例のみではあるが、牡馬混合のオープン特別や重賞で実績を残していれば牝馬であることを理由にマイナス評価を与える必要はなく、朝日杯FSの段階では牡馬と同等に扱っていいと言えるのではないだろうか。

では、今年のベルカントはどうかといえば、前々走の小倉2歳Sで2着に入っており、オープンクラスの牡馬混合戦でもしっかりと実績を残している。よって、今回は牝馬だからといって別枠にはせず、牡馬と同等に扱うこととしたい。

■表2 所属別成績

所属 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
関東馬 4- 5- 5-47/61 6.6% 14.8% 23.0% 80% 59%
関西馬 6- 5- 5-79/95 6.3% 11.6% 16.8% 45% 42%
地方馬 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
外国馬 0- 0- 0- 0/ 0          

関西馬の優位が長く続いていることはよく知られているが、朝日杯FSでは様相が異なるので注意したい。出走頭数が多いのは関西馬だが、表2の通り、好走確率では関東馬が関西馬を凌駕し、回収率も関東馬のほうが高い。しかも、近2年は関東馬が1〜3着を独占しており、今年も関東馬に注意を払ったほうがいいのではないか。なお、過去10年、地方所属馬の参戦は03年のモエレエスポワールのみで、11番人気14着という結果に終わっている。

■表3 前走馬場別成績

前走馬場 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
10- 10- 10-119/149 6.7% 13.4% 20.1% 62% 51%
ダート 0-  0-  0-  8/  8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表3は前走馬場別の成績で、ご覧の通り、前走でダートを走っていた8頭はすべて凡走に終わっている。2歳戦であっても、前走でダートを走っていた馬が芝のG1でいきなり好走するのはやはり難しいのだ。また、補足データを紹介すると、過去10年の1〜3着馬のうち、ダート戦出走の経験があったのも03年1着のコスモサンビームしかおらず、残りの29頭はデビューから朝日杯FSまで一貫して芝を使われていた。コスモサンビームにしても、ダート戦を走ったのは新馬戦の1走のみで、小倉ダート1000mを走って5着に終わっていた。少なくとも中央馬に関しては、ダートでの戦績はまったく考慮しないほうがいいのではないだろうか。

■表4 単勝人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 2-  2-  4-  2/ 10 20.0% 40.0% 80.0% 54% 104%
2番人気 4-  1-  1-  4/ 10 40.0% 50.0% 60.0% 206% 107%
3番人気 1-  1-  1-  7/ 10 10.0% 20.0% 30.0% 62% 72%
4番人気 1-  2-  1-  6/ 10 10.0% 30.0% 40.0% 113% 119%
5番人気 1-  2-  1-  6/ 10 10.0% 30.0% 40.0% 146% 123%
6番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7番人気 1-  1-  0-  8/ 10 10.0% 20.0% 20.0% 345% 72%
8番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 39%
9番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
10番人気 0-  1-  1-  8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 127%
11番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
12番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
13番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
14番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
15番人気 0-  0-  0-  9/  9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
16番人気 0-  0-  0-  8/  8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表4は単勝人気別成績で、過去10年の好走馬30頭のうち1〜5番人気が25頭を占めており、朝日杯FSは堅い決着になりやすいことがわかるだろう。6番人気以下の好走がないわけではないが、それでも10番人気までに収まっており、11番人気以下からは1頭も3着以内に入っていない。さらにいえば、過去10年のすべての年で1〜5番人気から2頭以上が必ず馬券に絡んでおり、半分の5年では馬券圏内の3頭すべてが1〜5番人気だった。なお、1番人気は複勝率80.0%と好走確率こそ高いももの、勝率20.0%とやや勝ち切れない面があり、単勝回収率も54%と水準以下にとどまっている。よって、1番人気を狙う際には1着固定にはせず、2、3着に落ちても大丈夫という馬券の組み立て方をしたほうがよさそうだ。

■表5 馬番別成績

馬番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番 2- 0- 0- 8/10 20.0% 20.0% 20.0% 175% 50%
2番 0- 0- 4- 6/10 0.0% 0.0% 40.0% 0% 121%
3番 3- 1- 1- 4/ 9 33.3% 44.4% 55.6% 168% 172%
4番 0- 1- 0- 9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 27%
5番 0- 3- 1- 6/10 0.0% 30.0% 40.0% 0% 94%
6番 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7番 1- 0- 2- 7/10 10.0% 10.0% 30.0% 53% 60%
8番 1- 1- 0- 8/10 10.0% 20.0% 20.0% 23% 30%
9番 0- 1- 0- 9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 27%
10番 0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
11番 1- 1- 1- 7/10 10.0% 20.0% 30.0% 146% 74%
12番 1- 1- 0- 8/10 10.0% 20.0% 20.0% 32% 28%
13番 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
14番 1- 0- 0- 9/10 10.0% 10.0% 10.0% 345% 45%
15番 0- 1- 1- 8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 52%
16番 0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

過去10年のうち9回はフルゲートの16頭立てで、残る1回も15頭立てと、G1だけあって朝日杯FSはしっかりと頭数が揃う(※注:ただし、05年に取消馬が2頭出たため、厳密には16頭立てが8回、15頭立てと14頭立てが1回ずつ)。今年も登録時点で33頭とフルゲートが予想されるので、今回は枠番ではなく馬番別の成績を確認してみたい。朝日杯FSでよく言われるのが、中山芝1600mのコース形態から内枠が有利ということ。確かに、表5を見ても数字がいいのは、勝率ベースで3番枠(20.0%)、1番枠(20.0%)、複勝率ベースでは3番枠(55.6%)、2番枠5番枠(いずれも40.0%)と内のほうの馬番に偏っている。内枠有利はデータにもしっかりと現れており、内枠から軸馬を選ぶのがセオリーであることは間違いないだろう。ただし、そのセオリーが非常に有名になったがゆえに外枠の馬が必要以上に人気を落とすような傾向も表れつつあり、昨年の勝ち馬であるロゴタイプ(14番枠)は7番人気で単勝34.5倍と、いま考えれば不当とも言えるほど低い下馬評にとどまっていた。内枠有利が事実であったとしても、枠にとらわれすぎて実力を見誤らないように心がけたいところだ。

■表6 馬体重別成績

馬体重 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
400〜419kg 1-  0-  0-  0/  1 100.0% 100.0% 100.0% 670% 170%
420〜439kg 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
440〜459kg 2-  2-  3- 22/ 29 6.9% 13.8% 24.1% 26% 57%
460〜479kg 1-  4-  1- 53/ 59 1.7% 8.5% 10.2% 19% 29%
480〜499kg 2-  3-  2- 34/ 41 4.9% 12.2% 17.1% 91% 37%
500〜519kg 3-  1-  4- 15/ 23 13.0% 17.4% 34.8% 113% 101%
520〜539kg 1-  0-  0-  2/  3 33.3% 33.3% 33.3% 103% 53%
※出走例のある馬体重のみ

なかなか興味深い傾向が出ているのが、表6で示した馬体重別成績。ご覧のように、当日の馬体重が500キロ以上あった大型馬の好走確率が明らかに高いのだ。朝日杯FSはゴチャつきやすい中山芝1600mで行なわれ、毎年フルゲートかそれに近い頭数が揃う。しかも経験の浅い2歳馬によるレースだけに、体格負けしない500キロ以上の大型馬が安定した成績を収めているのは納得がいくところだ。もちろん、過去10年の出走馬でもっとも馬体重が軽かったドリームジャーニーが見事1着になっているように(06年・416キロ)、最終的にはあくまで個々の馬によると考えるべきなのだろうか、二択で迷ったときなどは馬体重を参考にしてもいいだろう。

■表7 朝日杯FSで好走した1勝馬

馬名 人気 着順 新馬戦 前走
条件 人気 着順 着差 レース 人気 着順
03 アポインテッドデイ 10 3 東京芝1400m 1 1 -1.0 京王杯2歳S・G2 5 2
06 ローレルゲレイロ 7 2 函館芝1000m 1 1 -0.6 デイリー杯2歳S・G2 2 2
07 ゴスホークケン 3 1 東京芝1600m 1 1 -0.4 東京スポーツ杯2歳S・G3 1 4
08 ブレイクランアウト 1 3 新潟芝1600m 3 1 -0.7 東京スポーツ杯2歳S・G3 1 2
10 リアルインパクト 4 2 東京芝1400m 1 1 -0.5 京王杯2歳S・G2 2 2

2歳G1の朝日杯FSでは、1勝馬の参戦も少なくない。そこで、過去10年の朝日杯FSで好走した1勝馬についてまとめたのが表7である。その5頭の戦績をチェックしたところ、ふたつの共通点が見られることがわかった。ひとつめが、5頭とも新馬戦を3番人気以内で勝ち、2着馬に0秒4差以上のタイム差をつけていたこと。ふたつめが、前走で重賞に出走し、4着以内に入っていたこと、である。つまり、新馬戦で高い評価を受けた馬が実際に強い勝ち方を見せ、重賞でも通用するだけの力を証明していた1勝馬のみ好走の可能性がある、と考えられる。

■表8 前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
新馬 0-  0-  0-  4/  4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
未勝利 0-  0-  0-  4/  4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
500万下 2-  1-  3- 40/ 46 4.3% 6.5% 13.0% 81% 38%
オープン特別 0-  0-  1- 20/ 21 0.0% 0.0% 4.8% 0% 5%
G3 5-  3-  2- 17/ 27 18.5% 29.6% 37.0% 88% 64%
G2 3-  6-  4- 41/ 54 5.6% 16.7% 24.1% 57% 74%
G1 0-  0-  0-  0/  0          

表8は前走クラス別成績で、前走で重賞に出走していた馬の好走確率が明らかに高いことがわかる。一方、前走でオープン特別に出走していた馬は意外なほど振るわない。過去10年で好走したのは05年3着のジャリスコライトのみで、この馬にしても1番人気に推されていたのだから、実際には期待を裏切ったという印象のほうが強い。むしろ、期待できるのは前走で500万下に出走していた馬のほうで、過去10年で6頭の好走例がある。この6頭はすべて前走の500万下を勝利しており、前走1着は最低条件と考えていいだろう。なお、過去10年、前走で新馬戦や未勝利戦を勝ち上がったばかりの馬の好走はない

■表9 前走距離別成績(芝のみ)

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1200m 0-  0-  0- 17/ 17 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1400m 3-  5-  3- 52/ 63 4.8% 12.7% 17.5% 49% 60%
1600m 3-  2-  5- 24/ 34 8.8% 14.7% 29.4% 126% 67%
1700m 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1800m 4-  3-  2- 22/ 31 12.9% 22.6% 29.0% 59% 49%
2000m 0-  0-  0-  3/  3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
※出走例のある距離のみ

表9は前走距離別成績。表3の項目で見た通り、前走でダート戦に出走していた馬は好走例がないので、ここでの前走は芝のレースに限っている。これを見ると400mの距離延長となる前走1200m出走馬、400mの距離短縮となる前走2000m出走馬に好走例がないことが一目瞭然だ。よって、前走は1400〜1800mに出走していた馬に絞るのが正解。そのなかでは前走1400m出走馬の好走確率がやや落ちるので、前走1600mか1800mの出走馬を重視したいところだ。

■表10 前走レース別成績

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
東京スポーツ杯2歳S・G3 4- 2- 2-13/21 19.0% 28.6% 38.1% 87% 63%
京王杯2歳S・G2 3- 4- 2-30/39 7.7% 17.9% 23.1% 80% 81%
きんもくせい特別・500万下 1- 0- 1- 1/ 3 33.3% 33.3% 66.7% 103% 146%
新潟2歳S・G3 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 180% 70%
ベゴニア賞・500万下 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 690% 90%
デイリー杯2歳S・G2 0- 2- 2-11/15 0.0% 13.3% 26.7% 0% 56%
くるみ賞・500万下 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0% 106%
札幌2歳S・G3 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 90%
いちょうS・オープン特別 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 27%
千両賞・500万下 0- 0- 1- 4/ 5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 50%
500万下 0- 0- 1-20/21 0.0% 0.0% 4.8% 0% 13%

表10は前走レース別成績で、東京スポーツ杯2歳Sと京王杯2歳Sというふたつの重賞が多くの好走馬を送り出している。より好走確率の高い東京スポーツ杯2歳S組を重視するのがセオリーだが、回収率では京王杯2歳S組も引けをとっておらず、人気薄を狙うのであればこちらだろう。侮れないのが、11年1着のアルフレード、12年3着のゴットフリートと2年連続で好走馬を出しているきんもくせい特別だが、今年の登録馬に該当馬はなし。このレースと同じ500万下でいえば、平場戦をステップとした馬が21頭もいるのに、好走したのは1頭のみとかなり苦戦している。前走500万下出走馬の場合は、平場戦ではなく「○○賞」や「××特別」といったレース名のある特別戦に出走していた馬を狙うのが基本となるだろう。

■表11 前走東京スポーツ杯2歳S出走馬・前走人気別成績

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 3- 1- 1- 1/ 6 50.0% 66.7% 83.3% 195% 128%
2番人気 1- 0- 1- 2/ 4 25.0% 25.0% 50.0% 167% 75%
3番人気 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
4番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
5番人気 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 135%
6〜9番人気 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
10番人気〜 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

前走東京スポーツ杯2歳S組の取捨で参考になるのが、東スポ杯における人気だ。表11の通り、全部で8頭いる好走馬のうち、7頭までが東スポ杯で1、2番人気に推されていた馬で、3番人気以下から好走したのは11年2着のマイネルロブスト(東スポ杯5番人気)だけとなっている。よりわかりやすく、東スポ杯1、2番人気と3番人気以下の着別度数を出すと、前者が【4.1.2.3】なのに対して、後者は【0.1.0.10】と、その差は一目瞭然だ。東スポ杯組の場合、前走着順より前走人気のほうが明らかに強い連関性が見られるので、この組では東スポ杯で1、2番人気に推されていたかどうかをチェックするのが重要だ。

■表12 前走京王杯2歳S出走馬・前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1着 2- 1- 1- 6/10 20.0% 30.0% 40.0% 259% 122%
2着 0- 2- 1- 4/ 7 0.0% 28.6% 42.9% 0% 154%
3着 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 182%
4着 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
5着 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0% 132% 40%
6〜9着 0- 0- 0- 8/ 8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
10着〜 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

前走京王杯2歳S組に関しては、京王杯における着順を重視したい。表12の通り、全部で9頭いる好走馬のうち、京王杯で1〜3着だった馬が8頭を占めており、4着以下から巻き返したのは04年1着のマイネルレコルトしかいない。同馬が新潟2歳Sを勝っていたことを考慮すれば、京王杯4着以下からの巻き返しがあるとすれば重賞勝ち馬のみと考えるのが妥当ではないだろうか。念のため、京王杯1〜3着と4着以下の着別度数を掲載しておくと、前者が【2.4.2.13】なのに対して、後者は【1.0.0.17】。やはり、前者の京王杯1〜3着馬を狙うべきなのは間違いないだろう。

■表13 東スポ杯、京王杯以外の前走重賞出走馬・前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1着 1- 2- 2- 4/ 9 11.1% 33.3% 55.6% 60% 107%
2着 0- 1- 0- 7/ 8 0.0% 12.5% 12.5% 0% 33%
3着 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
4着 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
5着 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
6〜9着 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
10着〜 0- 0- 0- 0/ 0          

前走で東スポ杯と京王杯以外の重賞に出走していた馬の前走着順別成績を示したのが表13で、全部で6頭いる好走馬のうち5頭は前走の重賞を勝っており、残る1頭も2着に入っていた。つまり、この組に関しては前走の重賞を勝っていた馬だけを狙うべきで、手を出すとしても2着馬まで。前走で東スポ杯と京王杯以外の重賞に出走し、3着以下だった馬に関しては基本的には見送りと考えたい。

■表14 前走500万下出走の好走馬

馬名 人気 着順 前走
条件 人気 着順
05 スーパーホーネット 5 2 東京芝1400m 1 1
09 ダイワバーバリアン 5 3 東京芝1400m 1 1
10 リベルタス 2 3 阪神芝1600m 1 1
11 アルフレード 1 1 新潟芝1600m 1 1
12 ロゴタイプ 7 1 東京芝1600m 4 1
ゴットフリート 3 3 新潟芝1600m 5 1

最後に、前走で500万下に出走していた馬について触れたい。まず、この組の場合、前走1着が最低条件となることは表8の項目で述べた通り。このことは表14でも確認できるはずだ。そして、この表14から読み取れるのは、前走が芝1400mだった2頭はいずれも1番人気で1着だったのに対して、芝1600mだった4頭も1着だったことは同じだが、人気については5番人気まで好走例がある、ということである。表9の項目で述べた通り、過去10年の朝日杯で好走例があるのは前走で1400〜1800mを走っていた馬に限られ、そのなかでも1600mと1800mの好走確率が高く、1400mは若干やや下がる傾向にある。このことを踏まえておけば、前走が同じ500万下でも芝1400mだと1番人気1着馬しか好走できず、芝1600mなら5番人気1着馬まで好走可能という前走500万下組の傾向も納得できるはずだ。

【結論】

今年の出走登録馬33頭のうち、過去10年で好走例が1頭もない「前走ダート戦出走馬」「前走新馬戦、未勝利戦出走馬」「前走1200m戦出走馬」「前走2000m戦出走馬」のいずれかに該当するのが14頭。ダート2戦をいずれも圧勝したアジアエクスプレスや、前走の未勝利戦で驚異的なレコードを記録し、出走が叶えば人気を集めそうなミッキーアイルもここに該当しており、データからは2頭とも手を出せない。

2013/11/9 京都11R KBSファンタジーS(G3)1着 7番 ベルカント

2013/11/30 阪神10R 千両賞 1着 3番 ウインフルブルーム

残る19頭から好走を期待できそうな馬を探していきたい。まず、最有力ステップと言える東京スポーツ杯2歳S組の好走条件は、東スポ杯で1、2番人気に推されていたことだった。しかし、3頭いる出走馬のなかで最上位人気だったプレイアンドリアルが4番人気で、残る2頭は10番人気、12番人気と、今年は好走条件を満たす馬がいないことになる。ただし、地方所属のプレイアンドリアルは東スポ杯が中央初出走だったため、レース前の段階では中央馬との能力比較が難しかった面があったことは考慮すべきだろう。つまり、4番人気という評価がそもそも間違っていた可能性があるわけだ。そこで、過去10年で唯一の例外だったマイネルロブストが東スポ杯で5番人気だったことを参考にすると、4番人気のプレイアンドリアルもここには収まっている。よって、一応は押さえておいたほうがいいかもしれない。

次いで京王杯2歳S組の好走条件は、京王杯で1〜3着に入っていることで、4着以下なら重賞勝ち馬のみ巻き返しの可能性があった。しかし、今年の京王杯1〜3着馬はいずれも登録がなく、4着以下から登録してきた4頭のなかにも重賞勝ち馬は見当たらない。

前走が東スポ杯と京王杯以外の重賞だった場合の好走条件は、前走1着か、手を広げても2着までだった。今年、これに該当するのが前走ファンタジーS1着のベルカント。牝馬による快挙達成の可能性は十分にあるのではないだろうか。この組ではもう1頭、アトムが前走のデイリー杯2歳Sで2着に入っているが、この馬は1勝馬。この場合、新馬戦を3番人気以内で勝ち、2着馬に0秒4以上の差をつけていることが好走の条件だったが、アトムは新馬戦1番人気1着ながら、2着馬に0秒1差しかつけることができなかったのがネックとなる。

最後に前走500万下組。この組の好走条件は、前走が芝1400mなら1番人気1着、芝1600mなら5番人気以内で1着だった。今年は芝1400mと芝1600mの500万下を勝ってきた馬がそれぞれ2頭ずついるが、芝1400mだったショウナンアチーヴとツィンクルソードはいずれも1番人気でなかったため条件を満たせなかった。一方、芝1600mだった2頭は、ウインフルブルームが千両賞で2番人気1着、ショウナンワダチが4番人気1着と、いずれも条件を満たしている。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN