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第755回 2歳戦における1倍台の1番人気馬の勝率は?

2013/11/25(月)

 今月の京王杯2歳S・東京スポーツ杯2歳Sの両重賞で1倍台の断然人気に推された馬が敗退。モーリスとサトノアラジン、ともに新馬戦を快勝した1勝馬ながら大物感漂う馬体や走りから人気を集めていた。断然の人気馬が2週続けて敗れたことで驚かれた方も多かったのではないだろうか。では、実際のところ1倍台の1番人気に推された2歳馬はどの程度勝てるのか? 2008年から今年の11月17日終了時点におけるクラス別の特徴を探ってみた。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 2歳戦における1倍台の1番人気馬のクラス別成績(08年〜13年11月17日終了時点)

クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
新馬 176-84-33-61/354 49.7% 73.4% 82.8% 81% 92%
未勝利 294-129-54-106/583 50.4% 72.6% 81.8% 78% 88%
500万下 25- 7- 8-10/ 50 50.0% 64.0% 80.0% 80% 88%
オープン特別 17- 6- 4- 9/ 36 47.2% 63.9% 75.0% 69% 81%
G3 4- 2- 1- 2/ 9 44.4% 66.7% 77.8% 77% 88%
G2 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
G1 1- 1- 0- 1/ 3 33.3% 66.7% 66.7% 53% 73%

2013/11/9 東京11R 京王杯2歳ステークス(G2)1着 13番 カラダレジェンド

 まず表1は1倍台の1番人気馬がいた2歳戦のクラス別成績。該当するレース数が多いのは新馬戦と未勝利戦で、どちらも勝率50%前後。500万下はちょうど50%、オープン特別は47.2%とやや下がっている。ちなみに、新馬戦・未勝利戦では連対率70%、複勝率80%を超えていた。

 重賞となると該当するレース数は少ないが、G3・G2・G1ともに50%を割っていた。
特にG2戦は先日の京王杯2歳Sを含めて、2レースで未勝利。意外に重賞では勝ち切れていない。

まとめると、「2歳戦において1倍台の1番人気馬の勝率は50%程度。ただし、オープン・重賞では勝率50%を下回る」と言えるだろう。

 それではクラスごとに1倍台の1番人気馬が好走しやすい条件・凡走しやすい条件を見ていくことにしよう。

■表2 新馬戦における1倍台の1番人気馬のコース別勝率ランキング(08年〜13年11月17日終了時点)

コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
東京・芝1600m 6- 0- 0- 0/ 6 100.0% 100.0% 100.0% 173% 118%
函館・ダ1000m 4- 1- 0- 0/ 5 80.0% 100.0% 100.0% 138% 114%
小倉・芝1200m 19- 3- 0- 3/25 76.0% 88.0% 88.0% 123% 98%
札幌・芝1800m 6- 2- 0- 0/ 8 75.0% 100.0% 100.0% 120% 111%
福島・芝1200m 5- 0- 1- 1/ 7 71.4% 71.4% 85.7% 122% 95%
コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
小倉・芝1800m 1- 3- 0- 1/ 5 20.0% 80.0% 80.0% 30% 88%
中山・芝1200m 1- 1- 1- 2/ 5 20.0% 40.0% 60.0% 34% 66%
札幌・ダ1700m 1- 3- 1- 1/ 6 16.7% 66.7% 83.3% 31% 91%
東京・芝1800m 1- 2- 1- 3/ 7 14.3% 42.9% 57.1% 21% 62%
阪神・ダ1800m 0- 4- 1- 0/ 5 0.0% 80.0% 100.0% 0% 92%
※5レース以上

表2は新馬戦でのコース別勝率ランキング。6戦6勝で勝率100%だったのが東京芝1600m戦。1回も負けてないというのは驚きで、断然人気馬が信頼できるコースといえそうだ。
その後に函館ダート1000m、小倉芝1200m戦と続く。短距離ゆえに調教で見せたスピードを生かしやすいのかもしれない。札幌芝1800m・福島芝1200mまでが70%を超える高い勝率をキープしていた。

表の下には断然人気馬が勝ち切れていないコースも表示している。短距離戦でも中山芝1200m戦は5レース中1勝のみ。また、東京芝1800m戦では7レース中1勝のみ。6戦全勝だった東京マイル戦から200mしか違わないにもかかわらず、これだけ成績に差があった。

■表3 未勝利戦における1倍台の1番人気馬の前走着順別成績(08年〜13年11月17日終了時点)

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
前走2着 218-96-47-78/439 49.7% 71.5% 82.2% 74% 88%
前走3着 53-21- 5-17/96 55.2% 77.1% 82.3% 92% 90%
前走4着 15- 8- 2- 6/31 48.4% 74.2% 80.6% 81% 91%
前走5着 3- 2- 0- 3/ 8 37.5% 62.5% 62.5% 65% 68%
前走6〜9着 3- 1- 0- 2/ 6 50.0% 66.7% 66.7% 90% 73%
前走10着〜 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 190% 110%

 表3は未勝利戦における前走着順別成績。勝率トップは前走2着だった馬かと思いきや、実際はそうではなかった。トップは前走3着馬で勝率55.2%。勝率49.7%だった前走2着馬よりもかなり上回っている。連対率・複勝率でも前走2着馬を上回る好成績だ。

 前走4着だった馬は勝率48.4%。前走5着以下のレース数は少ないが、前走6着以下で1倍台に推されるというのはかなり珍しいケースといえるだろう。

■表4 500万下における1倍台の1番人気馬の距離別成績(08年〜13年11月17日終了時点)

距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1000m 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 180% 110%
1200m 7- 2- 2- 1/12 58.3% 75.0% 91.7% 88% 99%
1300m 2- 0- 0- 0/ 2 100.0% 100.0% 100.0% 175% 110%
1400m 6- 1- 4- 4/15 40.0% 46.7% 73.3% 64% 80%
1600m 5- 1- 1- 4/11 45.5% 54.5% 63.6% 64% 69%
1700m 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 190% 110%
1800m 3- 3- 1- 0/ 7 42.9% 85.7% 100.0% 77% 114%
2000m 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

 表4は500万下における距離別成績。該当するレース数が2ケタなのは1200m、1400m、1600mの3つ。この中では1200m戦が一番高い勝率58.3。複勝率では90%を超えていた。1400m戦、1600m戦はいずれも勝率50%未満。1800m戦も勝率42.9%と50%を下回るが、複勝率は100%だった。

 勝率100%だった1000mは札幌ダート1000m戦、1300mは東京ダート1300m戦、1700mは小倉ダート1700m戦だった。

■表5 G3・G2における1倍台の1番人気馬とその成績(08年〜13年11月17日終了時点)

グレード 年度 レース名 馬名 単勝オッズ キャリア 着順
G3 2013 東スポ杯2歳S サトノアラジン 1.8 1戦1勝 5着
2012 ラジオNIKKEI杯2歳S エピファネイア 1.9 2戦2勝 1着
東スポ杯2歳S コディーノ 1.9 2戦2勝 1着
2011 札幌2歳S グランデッツァ 1.6 2戦1勝 1着
新潟2歳S ジャスタウェイ 1.7 1戦1勝 2着
2009 ラジオNIKKEI杯2歳S ヴィクトワールピサ 1.6 3戦2勝 1着
2008 ラジオNIKKEI杯2歳S リーチザクラウン 1.3 3戦2勝 2着
ファンタジーS ワイドサファイア 1.6 1戦1勝 4着
小倉2歳S ツルマルジャパン 1.6 2戦2勝 3着
G2 2013 京王杯2歳S モーリス 1.5 1戦1勝 6着
2011 京王杯2歳S モンストール 1.6 2戦2勝 4着

2012/12/22 阪神11R ラジオNIKKEI杯(G3)1着 7番 エピファネイア

 表5はG3・G2における1倍台の1番人気馬とその成績一覧。菊花賞を快勝したエピファネイアや秋の天皇賞で強い勝ち方をしたジャスタウェイなどの名前もある。

 この表で注目したいのはキャリア。1戦1勝だった馬4頭はすべて勝ち切れていない。先日の京王杯2歳Sのモーリス、東スポ杯2歳Sのサトノアラジンも該当している。ジャスタウェイも2着と取りこぼしており、2戦目の重賞挑戦で勝つのはかなり難しいといえる。今後も覚えておきたいデータだ。

 なお、年末のラジオNIKKEI杯2歳Sで1倍台に推されたのは3頭。勝利をおさめたヴィクトワールピサは皐月賞、エピファネイアは菊花賞とそれぞれ翌年のクラシックを制覇。2着に敗れたリーチザクラウンもダービー2着と好走している。今年もそういった1倍台の1番人気馬が出てくるか注目だ。

■表6 G1における1倍台の1番人気馬とその成績(過去10年)

年度 レース名 馬名 単勝オッズ キャリア 着順 勝ち馬
2012 朝日杯FS コディーノ 1.3 3戦3勝 2着 ロゴタイプ
2010 朝日杯FS サダムパテック 1.8 3戦2勝 4着 グランプリボス
阪神JF レーヴディソール 1.6 2戦2勝 1着 レーヴディソール
2006 阪神JF アストンマーチャン 1.6 4戦3勝 2着 ウオッカ
2004 阪神JF ラインクラフト 1.5 2戦2勝 3着 ショウナンパントル

 最後に表6はG1における1倍台の1番人気馬とその成績一覧。こちらは過去10年と範囲を拡大し、該当したのは5頭だった。5頭とも前哨戦を快勝していたが、このうち勝利をおさめたのは10年阪神JFでのレーヴディソールしかいない。他の4頭はすべて4着以内だが、勝ち切れなかった。昨年の朝日杯FSでコディーノが接戦の末、ロゴタイプに敗れたのは記憶に新しいところだ。

また、断然の1番人気馬を破った勝ち馬のうち、ウオッカ・グランプリボス・ロゴタイプの3頭は翌3歳でもG1を制している。他の出走馬の中にもかなり力をつけた馬がいて、容易にG1は勝てないということだろう。

 
以上の表をまとめた感想としては、2歳戦において1倍台の1番人気馬が勝つのは約50%。半分は敗れるわけで、他馬をアタマから狙う手もあるのではないかということだった。実際に1倍台の1番人気馬が敗れたレースの単勝回収率は120%を超える。
断然人気馬が信頼できるかどうかを見極めるのは難しいが、他馬を1着に据えた馬券戦略も有効な手段といえるだろう。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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