第749回 京王杯2歳SとファンタジーSの違いを比較|競馬情報ならJRA-VAN

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第749回 京王杯2歳SとファンタジーSの違いを比較

2013/11/4(月)

今週は土曜日に東京競馬場で京王杯2歳S、京都ではファンタジーSが行われる。ともに年末のG1に向けての注目重賞。芝1400mで行われる点も共通点だ。ただ、競馬場が異なることが最大の違い。攻略に向けての考え方なども違ってくることだろう。この点を過去10年のデータから分析してみたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 ファンタジーS出走馬の脚質別成績(過去10年)

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
逃げ 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0 12
先行 6-  4-  5- 18/ 33 18.2% 30.3% 45.5% 310 188
差し 2-  5-  3- 52/ 62 3.2% 11.3% 16.1% 35 43
追い込み 2-  0-  2- 37/ 41 4.9% 4.9% 9.8% 63 27

まずはファンタジーSの脚質傾向から見ていく。表1は過去10年の同レース出走馬の脚質別成績。逃げ馬の成績は【0.1.0.9】、先行馬の成績は【6.4.5.18】。短距離戦らしく基本的には前に行った馬が有利。だが、逃げてしまうと目標にされるせいか苦しくなる。逃げて好走したのは07年1番人気のエイムアットビップのみ。同馬は未勝利をレコード勝ちし、前走りんどう賞も勝っていた。力があって前評判が高かった馬しか好走していない。

■表2 ファンタジーS出走の先行馬の成績(過去10年)

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
2番人気 2- 1- 1- 0/ 4 50.0% 75.0% 100.0% 182 175
3番人気 1- 0- 1- 2/ 4 25.0% 25.0% 50.0% 120 107
4番人気 2- 3- 0- 0/ 5 40.0% 100.0% 100.0% 314 244
5番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
6番人気 0- 0- 0- 0/ 0          
7番人気 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
8番人気 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0 300
9番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
10番人気 0- 0- 2- 3/ 5 0.0% 0.0% 40.0% 0 332
11番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
12番人気 0- 0- 0- 0/ 0          
13番人気 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 7460 1620
14番人気 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
15番人気 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
16番人気 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

表2はその先行馬の中での人気別成績。09年に1番人気のラナンキュラスが4着と敗れたものの、上位人気は全般的に好成績。2番人気の連対率は75%、4番人気は【2.3.0.0】で複勝率は100%。上位5番人気以内に支持され、先行できた馬の好走率が高くなっている。

ここで問題となるのは、実際にゲートが開いて先行できるかどうかという点だ。通常は前走よりもメンバー構成が上がり、テンに速い馬も揃ってくる。前走で先行できていても、今回、先行できるとは限らない。相手関係や展開を考える必要が出てくる。

■表3 ファンタジーS出走馬の前走距離別成績

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1000m 0-  0-  0-  0/  0          
1150m 0-  0-  0-  0/  0          
1200m 3-  1-  3- 35/ 42 7.1% 9.5% 16.7% 235 101
1300m 0-  0-  0-  0/  0          
1400m 5-  4-  5- 63/ 77 6.5% 11.7% 18.2% 31 39
1500m 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1600m 2-  3-  2- 14/ 21 9.5% 23.8% 33.3% 128 115
1700m 0-  0-  0-  0/  0          
1800m 0-  2-  0-  2/  4 0.0% 50.0% 50.0% 0 107

表3はファンタジーS出走馬の前走距離別成績。先行馬=(イコール)スピードがある馬という印象もあるが、前走1200m以下のレースを使っていた馬が必ずしも有利というわけではない。勝ち馬の数は芝1400mが上だし、勝率などは芝1600m組が強い。

2011/11/5 京都11R KBSファンタジーS(G3)1着 12番 アイムユアーズ

そこで前走芝1200mを使って好走した馬の内訳を少し調べることにする。一番近いところでは昨年10番人気で3着と好走したアメージングムーンが挙げられる。同馬は前走札幌芝1200mの未勝利戦をレコード勝ちしていた。11年の好走馬は8番人気・アイムユアーズ(前走函館2歳S2着)、ファインチョイス(前走函館2歳S1着)。08年は13番人気のイナズマアマリリス(前走すずらん賞2着)などが近年の好走馬となっている。

トータルで見ると前走芝1200m組は目立たないのだが、オープン特別や重賞で好走していたり、新馬・未勝利を好時計で勝っていたりする馬は結果を残しているのだ。しかも、ファンタジーSであまり人気にならない傾向がある。意外と芝1200→芝1400mの距離延長が心配とされているのかもしれない。

前走芝1600m組はデイリー杯2歳Sや新潟2歳Sといった重賞を使っていた馬が好成績。12年優勝のサウンドリアーナ、09年優勝タガノエリザベートが挙げられる。前走重賞で好走できなかった馬が巻き返すことが多く、配当妙味もある。前走新馬戦で鮮やかな勝ち方をした将来性豊かな馬に注目が集まりがちだが、すでに重賞で揉まれている馬の方が馬券的には面白い。

■表4 京王杯2歳S出走馬の脚質別成績(過去10年)

脚質上り 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
逃げ 1-  0-  3-  6/ 10 10.0% 10.0% 40.0% 619 452
先行 3-  5-  4- 25/ 37 8.1% 21.6% 32.4% 35 104
差し 5-  3-  2- 49/ 59 8.5% 13.6% 16.9% 108 82
追い込み 1-  2-  1- 30/ 34 2.9% 8.8% 11.8% 45 33

続いて京王杯2歳Sの脚質別成功を見ていく。表4は同レースの過去10年分のデータ。京王杯2歳Sでは差し馬の勝ち鞍が多くなり、勝利は先行馬と差し馬がほぼ互角になる。連対率と複勝率はここも先行馬が優勢だが、ファンタジーSよりは差し馬を警戒しなければならない。このあたりは最後の直線の違いが影響している可能性が高い。

だが、一方で逃げ馬も注意しなければならない。トータルでの成績は【1.0.3.6】。連対に至る可能性は低いが、単・複の回収率が高いのが特徴だ。08年14番人気で逃げ切ったゲットフルマーク以外にも10年は13番人気でテイエムオオタカが3着。09年は8番人気のツルマルジュピターが3着と、好走馬は穴であることが多くなっている。

話を差し馬に戻す。差して京王杯2歳Sを好走した馬は10年グランプリボス(7番人気)などが挙げられる。同馬は前走デイリー杯2歳Sに出走していた。

■表5 京王杯2歳S・差し馬の前走距離別成績(過去10年)

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1000m 0- 0- 0- 0/ 0          
1150m 0- 0- 0- 0/ 0          
1200m 1- 1- 0- 9/11 9.1% 18.2% 18.2% 315 152
1300m 0- 0- 0- 0/ 0          
1400m 0- 1- 1-26/28 0.0% 3.6% 7.1% 0 11
1500m 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1600m 4- 1- 1-10/16 25.0% 31.3% 37.5% 183 181
1700m 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

2010/11/13 東京11R 京王杯2歳ステークス(G2)1着 6番 グランプリボス

そこで興味深いデータを示しておきたい。表5は京王杯2歳S・差し馬の前走距離別成績。グランプリボスのようなケースがないか調べてみたところ、前走距離によって大きく違いが出ていることがわかった。前走芝1600m組の成績が【4.1.1.10】に対し、芝1400m組の成績は【0.1.1.26】。今回差しに回るケースとしては前走芝1400m組の方が多いのだが、実際にはマイル組が差しに回った方が好成績を叩き出している。

昨年はデイリー杯2歳Sを逃げ切ったテイエムイナズマが、ここで差しに回るも9着に敗退した。長い東京の直線を意識してか、いろいろな馬が差しに回るケースが多くなるようだが、結果を残すのは簡単なことではない。09年はエイシンアポロンが前走デイリー杯2歳Sで2番手からレースを進め、ここでは差しに回った。脚質の自在性を見せながら結果を残せた馬は、やはり素質があり、強いようだ。前述のグランプリボスも、古馬になっても活躍を見せている。

そのような馬は年末のG1だけでなく、将来のマイルG1戦線で活躍する素質馬へと成長する可能性を秘めているようだ。そのあたりにも注目し、レースを楽しみたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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