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第745回 ホウライアキコが重賞連覇! 新種牡馬・ヨハネスブルグ産駒の傾向は?

2013/10/21(月)

現2歳世代が日本での初年度産駒になる新種牡馬・ヨハネスブルグ。ホウライアキコが小倉2歳S、デイリー杯2歳Sと重賞を連覇し、中央競馬の2歳リーディングは先々週の段階で第2位。さらに、ダートでは2歳最初の交流重賞・エーデルワイス賞(門別)をフクノドリームが圧勝と、早くも芝ダート双方で重賞勝ち馬を輩出した。月曜掲載分の今回は、そんなヨハネスブルグ産駒のここまでの傾向を探ってみたい。データの分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用し、集計期間は10月14日までとした。

■表1 ヨハネスブルグ(1999)の3代血統表

*ヘネシー Storm Cat Storm Bird
Terlingua
Island Kitty Hawaii
T. C. Kitten
Myth *オジジアン Damascus
Gonfalon
Yarn Mr. Prospector
Narrate

ヨハネスブルグは1999年生まれ。その父ヘネシー、母の父オジジアンともに日本での繋養実績があり、ヘネシーは日本産馬のサンライズバッカス(フェブラリーS)、オジジアンは外国産馬のエイシンワシントン(CBC賞)などが重賞を制覇。どちらもダート戦や、芝ではマイル以下での活躍馬が多く見られた。ヨハネスブルグ自身は2歳時に7戦全勝(うちG1は4勝)で、ヨーロッパ、アメリカ双方の2歳チャンピオン。3歳時は3戦未勝利で引退した。

■表2 外国産・持ち込みのヨハネスブルグ産駒成績

条件等 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
距離 芝1000m〜1300m 4-1-2-40/47 8.5% 10.6% 14.9% 44% 25%
芝1400m〜1600m 1-5-1-22/29 3.4% 20.7% 24.1% 3% 70%
芝1700m〜 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
全芝 5-6-3-65/79 6.3% 13.9% 17.7% 27% 40%
ダ1000m〜1300m 10-7-9-52/78 12.8% 21.8% 33.3% 68% 61%
ダ1400m〜1600m 2-4-2-16/24 8.3% 25.0% 33.3% 52% 96%
ダ1700m〜 2-1-1-23/27 7.4% 11.1% 14.8% 40% 32%
全ダート 14-12-12-91/129 10.9% 20.2% 29.5% 59% 62%
年齢 2歳 4-6-3-19/32 12.5% 31.3% 40.6% 48% 80%
3歳 11-7-10-54/82 13.4% 22.0% 34.1% 63% 66%
4歳 3-4-2-51/60 5.0% 11.7% 15.0% 48% 48%
5歳 1-1-0-29/31 3.2% 6.5% 6.5% 7% 10%
6歳 0-0-0-7/7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
性別 牡・セン 12-11-13-110/146 8.2% 15.8% 24.7% 49% 56%
7-7-2-50/66 10.6% 21.2% 24.2% 41% 45%

引退後は03年より種牡馬生活を送り、中央競馬でも外国産馬や持ち込み馬が17頭出走し(勝ち馬率58.8%)、計19勝を挙げている。この外国産・持ち込み馬の傾向としては、芝よりもダート、中距離よりマイル以下、そして古馬よりも2〜3歳。サンプルがさほど多くない上、日本に入って配合相手が変わることによって違う傾向が出てくる可能性もあるが、一応は頭に入れておきたい。なお、この17頭に中央オープンでの好走はなく、1600万条件ではケイアイスイジンが東京ダート1300mで1着。アポインテッドボブが阪神ダート1200mで2着になっている(いずれも4歳時)。

■表3 2歳世代・芝ダート馬場状態別成績

コース 馬場状態 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
8-4-2-33/47 17.0% 25.5% 29.8% 53% 71%
稍重 0-0-1-14/15 0.0% 0.0% 6.7% 0% 7%
2-0-1-3/6 33.3% 33.3% 50.0% 133% 55%
不良 1-1-2-4/8 12.5% 25.0% 50.0% 371% 133%
11-5-6-54/76 14.5% 21.1% 28.9% 82% 63%
ダート 2-2-1-7/12 16.7% 33.3% 41.7% 25% 61%
稍重 1-1-0-4/6 16.7% 33.3% 33.3% 20% 56%
1-2-0-0/3 33.3% 100.0% 100.0% 116% 116%
不良 1-0-0-1/2 50.0% 50.0% 50.0% 385% 110%
5-5-1-12/23 21.7% 43.5% 47.8% 67% 71%

2013/9/1 函館10R すずらん賞 1着 6番 フクノドリーム

続いて本邦輸入後の産駒、現2歳世代の成績をまず芝ダートの馬場状態別に見てみたい。芝とダートの比較では、外国産馬や持ち込み馬と同様にダートの好走確率が芝を上回り、フェブノヘアなどが芝からダートに替わって勝ち鞍を挙げた。ホウライアキコが出ている以上、芝が不向きな馬ばかりと決めつけるのは危険だが、今後ダート替わりで一変する馬が多く出現する可能性は考えておきたい。また、サンプルは少ないものの、芝ダートとも道悪では高複勝率を記録。ホウライアキコとフクノドリームは芝の重馬場で、それぞれ小倉2歳Sとすずらん賞を制している。

■表4 2歳世代・距離別成績

コース 距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1200m 7-1-4-30/42 16.7% 19.0% 28.6% 53% 41%
1400m 2-1-1-17/21 9.5% 14.3% 19.0% 30% 50%
1600m 2-2-1-6/11 18.2% 36.4% 45.5% 310% 102%
1800m 0-1-0-1/2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 460%
ダート 1000m 1-2-0-2/5 20.0% 60.0% 60.0% 32% 92%
1200m 2-1-1-2/6 33.3% 50.0% 66.7% 186% 100%
1400m 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1600m 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1700m 1-1-0-1/3 33.3% 66.7% 66.7% 40% 70%
1800m 1-1-0-2/4 25.0% 50.0% 50.0% 37% 95%

続いて距離別の成績。出走が芝の短距離に偏っているため一概には言えない面もあるが、こちらは現在のところダート短距離のほか、芝のマイル以上や、ダートの17〜1800mでも好走確率が高く、芝ではむしろ短距離よりマイル以上で安定している。ホウライアキコはデイリー杯2歳Sで400mの距離延長を難なく克服。ほかに、ナムラユキヒメは芝1200m4戦着外のあとダート1800mで2、1着。さらに、函館ダート1700mで2歳レコードを記録したニューヘリテージなどもおり、現在の2歳戦では表2の外国産・持ち込み馬の傾向をそのまま当てはめるのは避けたい。なお、好走がないダート14〜1600mの出走馬はすべて6番人気以下だった。

■表5 2歳世代・性別成績

コース 性別 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
5-0-4-22/31 16.1% 16.1% 29.0% 40% 41%
6-5-2-32/45 13.3% 24.4% 28.9% 112% 79%
ダート 2-3-1-6/12 16.7% 41.7% 50.0% 39% 69%
3-2-0-6/11 27.3% 45.5% 45.5% 98% 74%

続いて表5は性別成績。重賞を制したホウライアキコ、フクノドリームともに牝馬だが、2歳世代全体の複勝率は芝ダートともに牡牝ほぼ互角。芝の連対率やダートの勝率は牝馬が高いが、牝馬の仕上がりの早さが影響しているためか、牝馬が強い傾向にあるのかは定かではない。なお、表2の外国産・持ち込み馬は牝馬の勝率、連対率が高い一方で、1600万好走歴のあるケイアイスイジン、アポインテッドボブはともに牡馬である。

■表6 2歳世代・脚質成績

コース 脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
逃げ 4-2-3-6/15 26.7% 40.0% 60.0% 96% 160%
先行 6-3-2-10/21 28.6% 42.9% 52.4% 220% 105%
中団 1-0-1-18/20 5.0% 5.0% 10.0% 10% 11%
後方 0-0-0-20/20 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
ダート 逃げ 3-1-0-0/4 75.0% 100.0% 100.0% 320% 182%
先行 2-2-0-0/4 50.0% 100.0% 100.0% 67% 107%
中団 0-1-1-9/11 0.0% 9.1% 18.2% 0% 22%
後方 0-1-0-3/4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 60%
※脚質はTarget frontier JVによる分類

2013/10/5 京都11R デイリー杯2歳S(G2)1着 6番 ホウライアキコ

脚質別では、芝ダートともに「逃げ」「先行」での好成績が目立ち、ホウライアキコの重賞2勝は道中2番手。フクノドリームのすずらん賞や、門別・エーデルワイス賞(集計対象外)は逃げ切り勝ちを収めている。2歳戦は前残りが多くなりがちとはいえ、特にダートの「逃げ」「先行」は現在のところ連対を外していない。また、集計期間外ではあるが、本稿執筆中の10月19日(東京3R芝1400m)には、ヒカルブルービーが出遅れたデビュー2戦とは一転、早めに2番手まで押し上げて初勝利を飾っており、相手関係などから前々での競馬が予想される馬には特に注目が必要だ。

■表7 母の父別勝ち鞍トップ10

母父馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 ダート
サンデーサイレンス 6-0-0-8/14 42.9% 42.9% 42.9% 5-0-0-7 1-0-0-1
アグネスタキオン 3-1-4-8/16 18.8% 25.0% 50.0% 2-1-4-8 1-0-0-0
エルハーブ 2-1-0-0/3 66.7% 100.0% 100.0% 1-0-0-0 1-1-0-0
フォーティナイナー 1-1-0-4/6 16.7% 33.3% 33.3% 0-0-0-4 1-1-0-0
Rubiano 1-1-0-0/2 50.0% 100.0% 100.0% 0-0-0-0 1-1-0-0
コロナドズクエスト 1-0-1-2/4 25.0% 25.0% 50.0% 1-0-1-2 0-0-0-0
バブルガムフェロー 1-0-0-0/1 100.0% 100.0% 100.0% 1-0-0-0 0-0-0-0
スペシャルウィーク 1-0-0-0/1 100.0% 100.0% 100.0% 1-0-0-0 0-0-0-0
ホワイトマズル 0-3-0-1/4 0.0% 75.0% 75.0% 0-3-0-0 0-0-0-1
サクラバクシンオー 0-2-2-1/5 0.0% 40.0% 80.0% 0-0-1-0 0-2-1-1

最後に表7は母の父別成績で、芝の全11勝のうち9勝まではサンデーサイレンス系(背景ピンク)との配合馬。表6本文で触れた集計期間外のヒカルブルービーも、母の父はアグネスタキオンだった。また、母の父ミスタープロスペクター系(背景水色)の3勝中2勝はダートとなっている。

以上、現2歳世代を中心にヨハネスブルグ産駒の傾向を探ってみた。現在のところは芝よりもダートの好走確率が高く、芝なら主に母の父サンデーサイレンス系に注目。距離はマイルや1800mでも好走馬が見られ、脚質的には「逃げ」「先行」、特にダート戦で前へ行った馬の安定感が光っている。現状では、表2で挙げた外国産馬や持ち込み馬とは違った傾向が出ている部分もあることには注意しておきたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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