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第743回 400m以上の距離延長で強い種牡馬は?

2013/10/14(月)

すべての出走馬にとって未知の条件となる3000mで競うのが菊花賞の面白さのひとつだが、それだけに予想は難しいとも言える。そこで今回の『データde出〜た』では、菊花賞予想の一助となるべく「400m以上の距離延長で強い種牡馬」について分析してみたい。集計期間は10年1月5日〜13年10月6日で、前走、今走ともに芝レースに出走した場合のみを集計対象とする。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 400m以上延長・種牡馬別成績(勝率順・出走20回以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
トウカイテイオー 5-  1-  1- 22/ 29 17.2% 20.7% 24.1% 169% 83%
ハーツクライ 20- 24- 19-116/179 11.2% 24.6% 35.2% 144% 119%
ゼンノロブロイ 15-  9-  9-126/159 9.4% 15.1% 20.8% 76% 55%
ディープインパクト 24- 34- 24-173/255 9.4% 22.7% 32.2% 66% 77%
ステイゴールド 23- 21- 12-195/251 9.2% 17.5% 22.3% 55% 65%
アフリート 2-  0-  0- 20/ 22 9.1% 9.1% 9.1% 806% 121%
フジキセキ 13- 10- 12-121/156 8.3% 14.7% 22.4% 82% 67%
トーセンダンス 3-  0-  5- 28/ 36 8.3% 8.3% 22.2% 61% 193%
シンボリクリスエス 19- 11- 20-192/242 7.9% 12.4% 20.7% 62% 52%
キングカメハメハ 24- 31- 28-233/316 7.6% 17.4% 26.3% 43% 73%
スペシャルウィーク 13- 15- 13-141/182 7.1% 15.4% 22.5% 82% 105%
ホワイトマズル 5-  5-  3- 57/ 70 7.1% 14.3% 18.6% 65% 66%
スズカマンボ 3-  1-  1- 38/ 43 7.0% 9.3% 11.6% 137% 53%
ソングオブウインド 2-  0-  0- 27/ 29 6.9% 6.9% 6.9% 209% 43%
アグネスタキオン 14- 17- 14-159/204 6.9% 15.2% 22.1% 75% 81%
ニューイングランド 3-  3-  4- 34/ 44 6.8% 13.6% 22.7% 72% 100%
タイキシャトル 5-  5-  4- 61/ 75 6.7% 13.3% 18.7% 105% 173%
チーフベアハート 5-  4-  3- 64/ 76 6.6% 11.8% 15.8% 48% 48%
フレンチデピュティ 4-  5-  6- 46/ 61 6.6% 14.8% 24.6% 39% 90%
ロージズインメイ 5-  4-  4- 64/ 77 6.5% 11.7% 16.9% 84% 79%

表1は、前走、今走ともに芝レースに出走し、距離が400m以上延長した場合の種牡馬別成績を勝率順に並べたものである(出走20回以上)。この表には前走1000mから今走1400mへの距離延長といった菊花賞とは大きく異なるシチュエーションも含まれているので、「条件を問わず、芝のレースでとにかく400m以上の距離延長になったら好走が多い種牡馬のランキング」ととらえていただきたい。

ここでの勝率トップは今年8月に亡くなったばかりのトウカイテイオーとなった。すでに現役の産駒は少なくなったが、勝率17.2%という数字は2位以下を引き離しており、該当するケースでは常に警戒したい。菊花賞に産駒の出走登録がある種牡馬では、上位から順にハーツクライディープインパクトステイゴールドフジキセキシンボリクリスエスキングカメハメハアグネスタキオンがいる。このなかでは好走率が高いだけでなく回収率も非常に優秀なハーツクライの産駒は狙ってみる価値が大いにありそうだ。菊花賞の登録馬で該当するのはマジェスティハーツの1頭だけ。その走りに注目してみたい。

■表2 400m以上延長・今走芝2400m以上・種牡馬別成績(勝率順・出走20回以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
ダイワメジャー 3-  0-  1- 16/ 20 15.0% 15.0% 20.0% 191% 73%
フレンチデピュティ 3-  1-  4- 13/ 21 14.3% 19.0% 38.1% 61% 59%
ゼンノロブロイ 10-  2-  4- 55/ 71 14.1% 16.9% 22.5% 57% 42%
ステイゴールド 17- 12- 10- 96/135 12.6% 21.5% 28.9% 58% 82%
クロフネ 4-  1-  2- 29/ 36 11.1% 13.9% 19.4% 25% 30%
スペシャルウィーク 7-  9-  3- 47/ 66 10.6% 24.2% 28.8% 83% 159%
フジキセキ 4-  1-  4- 30/ 39 10.3% 12.8% 23.1% 74% 58%
チーフベアハート 4-  2-  2- 33/ 41 9.8% 14.6% 19.5% 74% 60%
グラスワンダー 4-  1-  2- 36/ 43 9.3% 11.6% 16.3% 90% 52%
ディープインパクト 11- 19- 11- 80/121 9.1% 24.8% 33.9% 64% 77%
ハーツクライ 8- 14- 12- 54/ 88 9.1% 25.0% 38.6% 76% 103%
ネオユニヴァース 6-  6-  4- 56/ 72 8.3% 16.7% 22.2% 53% 51%
ロージズインメイ 2-  2-  0- 21/ 25 8.0% 16.0% 16.0% 52% 31%
ニューイングランド 2-  2-  3- 19/ 26 7.7% 15.4% 26.9% 69% 107%
オペラハウス 3-  2-  4- 31/ 40 7.5% 12.5% 22.5% 58% 51%
キングカメハメハ 9- 11- 11- 99/130 6.9% 15.4% 23.8% 37% 65%
マヤノトップガン 2-  2-  1- 26/ 31 6.5% 12.9% 16.1% 17% 32%
タニノギムレット 3-  5-  4- 36/ 48 6.3% 16.7% 25.0% 116% 87%
アグネスタキオン 4-  5-  5- 53/ 67 6.0% 13.4% 20.9% 87% 102%
マーベラスサンデー 2-  4-  2- 26/ 34 5.9% 17.6% 23.5% 19% 52%

2013/6/30 福島11R ラジオNIKKEI賞(G3)1着 11番 ケイアイチョウサン

次いで、菊花賞の条件により近い「今走芝2400m以上における400m以上延長」のランキングを見てみたい。ここでのトップはダイワメジャー。現役時代のイメージからすると400m以上の距離延長で勝率が高いことには意外な感もあるかもしれないが、そのためにあまり人気にならない部分があって単勝回収率が高い点に注意したい。菊花賞に産駒の出走登録がある種牡馬のなかでは、ステイゴールドが勝率12.6%で最上位にいる。唯一、菊花賞に登録のある産駒のケイアイチョウサンを狙うのであれば、1着まで突き抜けるケースを想定しておいたほうがいいだろう。

なお、表1では2位だったハーツクライだが、こちらの条件では1着8回に対して2着が14回と勝ち切れなかったため勝率が伸び悩み、表2では11位となった。同様の傾向を示すのがディープインパクトで、1着11回に対して2着が19回とやはり勝ち切れない。この2種牡馬はいずれも複勝率は高く、今走芝2400m以上における400m以上の距離延長が苦手なわけではなさそうだが、勝ち味に遅いという側面があることは覚えておきたい。

■表3 400m以上延長・今走京都芝外回り・種牡馬別成績(勝率順・出走15回以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
フジキセキ 4- 0- 0-19/23 17.4% 17.4% 17.4% 122% 38%
ジャングルポケット 4- 4- 2-17/27 14.8% 29.6% 37.0% 467% 181%
スペシャルウィーク 3- 0- 0-19/22 13.6% 13.6% 13.6% 183% 54%
ステイゴールド 4- 1- 0-25/30 13.3% 16.7% 16.7% 51% 32%
ハーツクライ 3- 3- 4-20/30 10.0% 20.0% 33.3% 286% 125%
ディープインパクト 5- 9- 3-37/54 9.3% 25.9% 31.5% 26% 62%
ネオユニヴァース 2- 1- 0-23/26 7.7% 11.5% 11.5% 56% 25%
キングカメハメハ 2- 3- 4-32/41 4.9% 12.2% 22.0% 16% 54%
マンハッタンカフェ 2- 2- 6-36/46 4.3% 8.7% 21.7% 78% 143%
シンボリクリスエス 1- 1- 3-18/23 4.3% 8.7% 21.7% 33% 38%
ダンスインザダーク 1- 1- 1-25/28 3.6% 7.1% 10.7% 36% 22%
アグネスタキオン 1- 0- 2-26/29 3.4% 3.4% 10.3% 13% 26%
タニノギムレット 0- 2- 1-16/19 0.0% 10.5% 15.8% 0% 44%
クロフネ 0- 1- 2-16/19 0.0% 5.3% 15.8% 0% 43%
グラスワンダー 0- 1- 0-14/15 0.0% 6.7% 6.7% 0% 17%

菊花賞で使用される京都芝3000mと同じ、「京都芝外回りコースにおける400m以上延長」についてのランキングが表3。表1と表2では出走20回以上としたが、ここでは出走15回以上としても条件を満たす種牡馬が15頭しかいなかったため、このようなランキングとなった。ここでのトップはフジキセキ。1着か4着以下かという極端な成績なので、菊花賞に登録のある唯一のフジキセキ産駒であるタマモベストプレイを狙うのであれば、思い切った買い方をしてみたい。安定した成績を収めているのは2位のジャングルポケットと5位のハーツクライで、いずれも回収率も優秀だ。菊花賞に登録があるジャングルポケット産駒にはダービーフィズ、ナリタパイレーツ、ピュアソルジャーの3頭がおり、ハーツクライ産駒には表1でも触れたマジェスティハーツがいる。そのほか、ステイゴールドは1着も多いが4着以下も多いというフジキセキに似た傾向を示しているので、狙うのであれば1着で。また、出走例の多いディープインパクトは、複勝率は高いもののやや勝ち切れず、単勝回収率も低いので3着以内に入れば的中するような買い方をしたほうが無難かもしれない。

■表4 400m以上延長・単勝1〜5番人気・種牡馬別成績(勝率順・出走15回以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
チーフベアハート 5-  3-  0-  9/ 17 29.4% 47.1% 47.1% 218% 120%
ステイゴールド 22- 16-  8- 42/ 88 25.0% 43.2% 52.3% 138% 94%
ホワイトマズル 4-  3-  0- 12/ 19 21.1% 36.8% 36.8% 189% 76%
シンボリクリスエス 17-  9- 14- 45/ 85 20.0% 30.6% 47.1% 104% 91%
フジキセキ 10-  7-  8- 25/ 50 20.0% 34.0% 50.0% 108% 102%
ロージズインメイ 3-  3-  1-  8/ 15 20.0% 40.0% 46.7% 190% 105%
マーベラスサンデー 3-  2-  2-  8/ 15 20.0% 33.3% 46.7% 136% 85%
ゼンノロブロイ 11-  9-  5- 35/ 60 18.3% 33.3% 41.7% 69% 72%
マンハッタンカフェ 12-  7-  9- 41/ 69 17.4% 27.5% 40.6% 106% 74%
フレンチデピュティ 4-  3-  3- 13/ 23 17.4% 30.4% 43.5% 103% 98%
グラスワンダー 4-  3-  2- 14/ 23 17.4% 30.4% 39.1% 170% 96%
ハーツクライ 14- 17- 16- 38/ 85 16.5% 36.5% 55.3% 87% 99%
キングカメハメハ 21- 24- 21- 62/128 16.4% 35.2% 51.6% 68% 98%
スペシャルウィーク 9-  7-  8- 34/ 58 15.5% 27.6% 41.4% 80% 83%
アグネスタキオン 11- 12-  5- 43/ 71 15.5% 32.4% 39.4% 92% 86%
ネオユニヴァース 10-  9-  7- 39/ 65 15.4% 29.2% 40.0% 85% 82%
クロフネ 5-  3-  4- 22/ 34 14.7% 23.5% 35.3% 59% 70%
ディープインパクト 21- 28- 23- 82/154 13.6% 31.8% 46.8% 62% 93%
タニノギムレット 6-  7-  7- 28/ 48 12.5% 27.1% 41.7% 67% 91%
アドマイヤムーン 2-  2-  4-  9/ 17 11.8% 23.5% 47.1% 70% 84%

2013/9/22 阪神11R 神戸新聞杯(G2)1着 10番 エピファネイア

今度は単勝人気に着目し、まずは1〜5番人気に限ったランキングを確認したい。いうなれば、表4の顔ぶれは「400m以上の距離延長で人気に推されたときに信頼できる種牡馬」と言えるだろう。ここでのトップはチーフベアハート。産駒の数はそれほど多くはないが、回収率も抜群なのでこのパターンに該当する場合はぜひとも狙ってみたい。菊花賞関連で気になるのは、圧倒的な1番人気に支持されることが予想されるエピファネイアの父シンボリクリスエスだろう。これまで、シンボリクリスエス産駒には長距離戦で際立った実績があるわけではなく、血統面での不安を感じる向きもあるかもしれない。しかし、表4におけるシンボリクリスエスは4位におり、好走率も回収率も優秀だ。つまり、菊花賞でエピファネイアが迎えるであろう「400m以上の距離延長で1〜5番人気」というシチュエーションにおいては、その父シンボリクリスエスは十分に信頼できる種牡馬であると言っていいのではないだろうか。

■表5 400m以上延長・単勝6番人気以下・種牡馬別成績(複勝率順・出走15回以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
サムライハート 0-  1-  4- 24/ 29 0.0% 3.4% 17.2% 0% 130%
ハーツクライ 6-  7-  3- 78/ 94 6.4% 13.8% 17.0% 195% 137%
リンカーン 0-  7-  4- 55/ 66 0.0% 10.6% 16.7% 0% 149%
タイキシャトル 3-  3-  4- 52/ 62 4.8% 9.7% 16.1% 107% 197%
ニューイングランド 2-  2-  1- 28/ 33 6.1% 12.1% 15.2% 82% 94%
スウェプトオーヴァーボード 1-  2-  2- 28/ 33 3.0% 9.1% 15.2% 50% 79%
ブライアンズタイム 1-  1-  2- 25/ 29 3.4% 6.9% 13.8% 79% 96%
スペシャルウィーク 4-  8-  5-107/124 3.2% 9.7% 13.7% 83% 115%
フレンチデピュティ 0-  2-  3- 33/ 38 0.0% 5.3% 13.2% 0% 86%
アグネスタキオン 3-  5-  9-116/133 2.3% 6.0% 12.8% 66% 78%
ホワイトマズル 1-  2-  3- 45/ 51 2.0% 5.9% 11.8% 19% 62%
タニノギムレット 4-  3-  8-115/130 3.1% 5.4% 11.5% 65% 114%
ファルブラヴ 0-  1-  3- 31/ 35 0.0% 2.9% 11.4% 0% 112%
マイネルラヴ 1-  2-  2- 44/ 49 2.0% 6.1% 10.2% 48% 128%
アドマイヤジャパン 0-  2-  1- 27/ 30 0.0% 6.7% 10.0% 0% 96%
ロックオブジブラルタル 0-  1-  1- 18/ 20 0.0% 5.0% 10.0% 0% 53%
ディープインパクト 3-  6-  1- 91/101 3.0% 8.9% 9.9% 71% 52%
ロージズインメイ 2-  1-  3- 56/ 62 3.2% 4.8% 9.7% 59% 72%
ジャングルポケット 5-  5-  7-161/178 2.8% 5.6% 9.6% 91% 88%
フジキセキ 3-  3-  4- 96/106 2.8% 5.7% 9.4% 69% 50%

最後に、6番人気以下のランキングで「400m以上の距離延長で穴をあける種牡馬」についてチェックしておこう。なお、表5のみ、複勝率順に並べた点をご留意いただきたい。この表5で大きな特徴と呼べるのが、「父サンデーサイレンスの直仔×母父トニービン」という共通した血統背景を持つサムライハートハーツクライリンカーンという種牡馬が1〜3位を占めたことだろう。菊花賞に登録があるのは、サムライハート産駒がネコタイショウとヤマイチパートナーの2頭、ハーツクライ産駒がこれまでにも出てきたマジェスティハーツで、リンカーン産駒は登録なし。これら計3頭の激走に注意しておきたいところだ。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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