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第731回 帰ってきた武豊騎手を分析!

2013/9/2(月)

 武豊騎手の勢いが止まらない。キズナでディープインパクト以来となる8年ぶりの日本ダービー制覇。夏場に入ってもトウケイケイローで重賞3連勝、メイショウナルトで小倉記念を制するなど活躍が非常に目立っている。今年のこれまでの活躍をデータで振り返りながら、秋以降の馬券作戦に生かしていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 武豊騎手の年度別成績(2003年以降・今年は8/25終了時点)

年度 着別度数 勝率 連対率 複勝率
2013年 67- 43- 40-292/442 15.2% 24.9% 33.9%
2012年 56- 61- 44-430/591 9.5% 19.8% 27.2%
2011年 64- 70- 66-435/635 10.1% 21.1% 31.5%
2010年 69- 47- 39-258/413 16.7% 28.1% 37.5%
2009年 140-106- 91-431/768 18.2% 32.0% 43.9%
2008年 143- 89- 65-356/653 21.9% 35.5% 45.5%
2007年 156-109- 78-370/713 21.9% 37.2% 48.1%
2006年 178-118-111-383/790 22.5% 37.5% 51.5%
2005年 212-128-112-403/855 24.8% 39.8% 52.9%
2004年 211-128-101-472/912 23.1% 37.2% 48.2%
2003年 204-128- 90-444/866 23.6% 38.3% 48.7%

2013/5/26 東京10R 東京優駿(G1)1着 1番 キズナ

まず表1は2003年以降における武豊騎手の年度別成績。03年からの3年間は200勝以上を成し遂げ、05年にはディープインパクトで牡馬三冠制覇も達成。名実ともに日本のトップジョッキーとして君臨していたが、06年からは徐々に勝利数が減少。それでも08年までは最多勝利騎手として、勝率も20%以上をキープしていた。

69勝と勝ち星を大きく落としたのが10年。同年3月の毎日杯で落馬による重傷を負って、その後4か月間騎乗できなくなってしまったのだ。復帰後も思うように勝ち星は伸びず、一昨年は64勝。昨年は56勝とデビュー以来最低の勝利数を記録してしまった。

 そして迎えた今年。現時点で昨年を超える67勝をあげており、勝率・連対率・複勝率ともに大幅な回復傾向にある。特に最近の夏場における活躍は顕著で、7月は12勝、8月はここまで13勝。先日8月18日の函館競馬では、札幌記念のトウケイヘイローを含む特別レースで3連勝するなど固め打ちも目立っている。4年ぶりとなる100勝超えはあるかもしれない。

■表2 武豊騎手の年度別重賞勝利数(03年以降・今年は8/25終了時点)

年度 G1 G2 G3
2013年 1 3 5 9
2012年 1 2 0 3
2011年 0 1 5 6
2010年 1 2 3 6
2009年 2 0 5 7
2008年 2 0 1 3
2007年 3 7 5 15
2006年 6 7 6 19
2005年 6 6 11 23
2004年 3 4 10 17
2003年 2 5 6 13

 続いて表2は年度別の重賞勝利数。ディープインパクトがG1勝ちをおさめた05年、06年にG1を6勝。07年もG1での3勝を含む重賞15勝をしていたが、08年には重賞勝利数が3鞍にまで激減してしまっている。

 そして11年にはデビュー2年目から23年続いていたJRA・G1勝利の記録が途絶えてしまう。不振の最大の要因としては、重賞やG1で勝ち負けできる有力馬が他の上位騎手にまわされることが多くなったためだろう。ケガによって思うような騎乗ができないというのも成績不振の一因ではあっただろうが、騎乗馬の質の低下が最も大きかったのではないだろうか。

 しかし、昨年のマイルCSではサダムパテックに騎乗し、2年ぶりのG1勝利を果たす。これで中央競馬のG1で優勝していないのは朝日杯FSだけとなった。そして、今年のダービーをキズナで優勝。今年の重賞勝利数も二ケタに乗るのは間違いなさそうだ。

■表3 今年の武豊騎手の芝・ダート別成績(8/25終了時点)

コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
44- 24- 18-155/241 18.2% 28.2% 35.7% 100% 89%
ダート 23- 19- 22-137/201 11.4% 20.9% 31.8% 53% 68%

 表3は芝・ダート別成績。芝のレースでダートの約2倍の44勝をあげており、勝率・連対率・複勝率ともに高かった。単勝回収率も100%と非常に優秀だ。

実際に今年の重賞9勝はすべて芝のレースであげたものだった。信頼度がより高いのは芝のレースといえそうだ。

■表4 武豊騎手の芝での距離別成績(8/25終了時点)

距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1200m 8-  4-  3- 29/ 44 18.2% 27.3% 34.1% 105% 63%
1400m 2-  1-  5- 24/ 32 6.3% 9.4% 25.0% 18% 42%
1600m 5-  4-  1- 38/ 48 10.4% 18.8% 20.8% 42% 49%
1700m 1-  0-  0-  0/  1 100.0% 100.0% 100.0% 860% 270%
1800m 6-  2-  4- 29/ 41 14.6% 19.5% 29.3% 54% 72%
2000m 12-  8-  3- 24/ 47 25.5% 42.6% 48.9% 195% 132%
2200m 6-  3-  0-  4/ 13 46.2% 69.2% 69.2% 231% 240%
2400m 2-  0-  1-  6/  9 22.2% 22.2% 33.3% 71% 88%
2500m 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
2600m 1-  0-  0-  0/  1 100.0% 100.0% 100.0% 650% 250%
3000m 1-  1-  0-  0/  2 50.0% 100.0% 100.0% 145% 150%
3200m 0-  1-  0-  0/  1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 650%
3400m 0-  0-  1-  0/  1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 310%

 表4は芝のレースでの距離別成績。最多となる12勝をあげているのが芝2000m戦。この中にはトウケイヘイローでの重賞3勝、またメイショウナルトでの小倉記念勝ちも含まれている。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を大きく超えていた。

2000m戦以上の勝率・連対率・複勝率を誇っているのが、芝2200m戦だ。連対率69.2%、単勝回収率・複勝回収率ともに200%超えは驚異的な数字といえる。この6勝のなかには、2月に6番人気のトーセンラーで勝った京都記念も含まれている。
ちなみに4着以下の4回にしても、すべて5着以内で掲示板を確保していた。この距離を得意にしているのは間違いないだろう。

その他にも芝1200m戦で単勝回収率が100%を超えており、芝2600m以上のレースでは5鞍すべてにおいて3着以内に入っていた。芝の2000m戦、2200m戦、そして2600m以上の距離では必ずおさえておきたいところだ。

■表5 武豊騎手の脚質別成績(8/25終了時点)

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
逃げ 19-  6-  7- 25/ 57 33.3% 43.9% 56.1% 178% 137%
先行 23- 21- 16- 73/133 17.3% 33.1% 45.1% 72% 91%
差し 17-  9-  9-109/144 11.8% 18.1% 24.3% 81% 68%
追い込み 7-  7-  8- 84/106 6.6% 13.2% 20.8% 29% 50%
マクリ 1-  0-  0-  0/  1 100.0% 100.0% 100.0% 260% 140%

 表5は脚質別成績。勝率・連対率・複勝率トップは逃げたときで、半数以上は3着以内に入っている。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を大きく超えていた。前述のトウケイヘイローだけでなく、チューリップ賞を勝ったクロフネサプライズでも逃げ切り勝ちを決めている。

 最多の23勝をあげたのは先行したとき。連対率33.1%・複勝率45.1%は非常に優秀で、複勝回収率でも100%に近い数字だった。こうしてみると、道中は後ろよりも前に行ったときの方が好成績を残していることがわかる。

■表6 武豊騎手の調教師別成績(3勝以上・8/25終了時点)

順位 調教師 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1 松永幹夫 4- 0- 1-10/15 26.7% 26.7% 33.3% 106% 58%
2 橋口弘次郎 3- 3- 0- 9/15 20.0% 40.0% 40.0% 72% 92%
3 小崎憲 3- 2- 1-10/16 18.8% 31.3% 37.5% 59% 67%
4 佐藤正雄 3- 2- 1- 1/ 7 42.9% 71.4% 85.7% 261% 148%
5 鹿戸明 3- 2- 0- 1/ 6 50.0% 83.3% 83.3% 223% 338%
6 河内洋 3- 1- 1-13/18 16.7% 22.2% 27.8% 80% 56%
7 清水久詞 3- 0- 2- 5/10 30.0% 30.0% 50.0% 198% 123%
8 藤岡健一 3- 0- 1- 1/ 5 60.0% 60.0% 80.0% 748% 300%
9 佐々木晶三 3- 0- 1- 1/ 5 60.0% 60.0% 80.0% 116% 114%
10 飯田明弘 3- 0- 0- 2/ 5 60.0% 60.0% 60.0% 278% 110%
12 武田博 2- 2- 1- 1/ 6 33.3% 66.7% 83.3% 155% 136%
13 藤原英昭 2- 2- 0- 4/ 8 25.0% 50.0% 50.0% 158% 173%

2013/8/18 函館11R 札幌記念(G2)1着 14番 トウケイヘイロー

 表6は調教師別成績。松永幹夫厩舎の馬で最多の4勝をあげているが、3勝をあげている厩舎が9つもある。特定の厩舎で集中的に勝ち星をあげているのではなく、幅広く勝ち星をあげていることがわかる。

 騎乗数は10鞍以下と少ないが、佐藤正雄厩舎・鹿戸明厩舎の連対率・複勝率は非常に高く、単勝回収率はどちらも200%を超えていた。ちなみに、鹿戸厩舎の全成績はすべて3歳馬のヤマイチパートナーでのもの。前走函館の1000万下・支笏湖特別(芝2600m)を勝利しており、今後は長距離路線での活躍が見込まれる。

 他にも清水久詞厩舎・藤岡健一厩舎・佐々木晶三厩舎・飯田明弘厩舎でも複勝率は50%以上で、勝負気配が強い。また2勝をあげている武田博厩舎、藤原英昭厩舎の所属馬に騎乗したときも注意が必要だ。

 この秋はキズナでの凱旋門賞挑戦はもちろんだが、トウケイヘイロー(清水久詞厩舎)での天皇賞挑戦も楽しみだ。近年の秋の天皇賞では逃げ切り勝ちは決まっていないが、得意としている芝2000mの距離でどういった騎乗を見せるか大いに注目しておきたい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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