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第727回 夏競馬ラスト2週で強いのは使い詰め? 休み明け?

2013/8/19(月)

早いもので、夏競馬も残り2週。この時期に出走する馬には「夏をフルに戦ってきて、最後にもうひと勝負」というケースもあれば、「秋に備えてこのあたりでひと叩きしておく」というケースもあり、取捨に迷うこともあるのではないだろうか。どちらを狙うべきなのか、全体的な傾向をデータから知っておくことは有益なはずだ。そうした「夏競馬のラスト2週」に絞ったデータを今回は調べてみたい。集計期間は過去5年の夏競馬におけるラスト2週(※秋の中山・阪神開催が始まる前の2週)。ただし、北海道開催に関しては、11年以前は9月下旬〜10月上旬まで開催が続いていたため、12年のみを集計の対象とした。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 夏競馬ラスト2週・出走ローテーション別成績

ローテーション 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
休み明け初戦 (中9週以上〜半年未満) 37-  40-  48- 765/ 890 4.2% 8.7% 14.0% 111% 86%
(半年以上) 7-   5-   5- 235/ 252 2.8% 4.8% 6.7% 84% 53%
休み明け2戦目 63-  61-  67- 824/1015 6.2% 12.2% 18.8% 91% 66%
休み明け3戦目 61-  62-  61- 599/ 783 7.8% 15.7% 23.5% 53% 74%
休み明け4戦目 45-  45-  38- 422/ 550 8.2% 16.4% 23.3% 67% 71%
休み明け5戦目 26-  35-  36- 321/ 418 6.2% 14.6% 23.2% 50% 72%
休み明け6戦目以降 98-  91-  82- 896/1167 8.4% 16.2% 23.2% 90% 71%

夏競馬のラスト2週。暑い時期に休みなく走ってきた馬には疲れが溜まっている可能性がある一方、やはり順調に使われてきたアドバンテージが大きいとも考えられる。また、休み明けで出走する馬にはレース間隔が開く不利がある反面、フレッシュな状態でレースに臨めるという有利な点もある。はたして、どちらを狙うべきなのだろうか。それを知るための手掛かりとして、夏競馬のラスト2週における出走ローテーション別の成績データをとってみた。なお、休み明け初戦については「中9週以上〜半年未満」と「半年以上」のふたつに区分している(以下も同様)。表1によると、休み明け3戦目、4戦目、5戦目、6戦目以降の場合はいずれも複勝率23%台でほぼ同等の好走率を残しているのに対して、休み明け初戦の複勝率は中9週以上〜半年未満の場合で14.0%、半年以上の場合で6.7%と大きく下がっていることがわかる。また、休み明け2戦目の馬も複勝率18.8%と、休み明け3戦目以上に比べてやや低い水準にとどまっている。以上のことから、夏競馬のラスト2週においては、一般的には休み明け初戦や2戦目の馬より、休み明け3戦目以上継続して使われていた馬を狙ったほうがいいと考えられるだろう。

■表2 夏競馬ラスト2週・単勝1番人気・出走ローテーション別成績

ローテーション 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
休み明け初戦 (中9週以上〜半年未満) 6-  5-  7- 15/ 33 18.2% 33.3% 54.5% 53% 84%
(半年以上) 0-  1-  0-  3/  4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 32%
休み明け2戦目 18- 13-  6- 34/ 71 25.4% 43.7% 52.1% 61% 69%
休み明け3戦目 20-  8-  9- 23/ 60 33.3% 46.7% 61.7% 84% 80%
休み明け4戦目 19-  9-  7-  7/ 42 45.2% 66.7% 83.3% 112% 107%
休み明け5戦目 9-  7-  5- 14/ 35 25.7% 45.7% 60.0% 65% 72%
休み明け6戦目以降 28- 23- 12- 36/ 99 28.3% 51.5% 63.6% 69% 83%

次に確認したのが、単勝1番人気に限った出走ローテーション別成績。表2を見ると、夏競馬のラスト2週における1番人気は、休み明け3戦目と4戦目の場合に勝率が高いことがわかる。特に休み明け4戦目の1番人気は勝率45.2%、複勝率83.3%とかなり高い好走率を記録しているので、該当する馬がいたら積極的に狙ってみたい。しかし、休み明け4戦目を過ぎて、休み明け5戦目、6戦目以降になると勝率がややダウンしており、このあたりになるとすこし疲れが出てくる頃合いなのかもしれない。さらに信頼できないのが休み明け初戦の1番人気で勝率20%を切っている。実績上位などの理由から休み明け初戦の馬が1番人気に推されるようなケースもあるだろうが、夏競馬のラスト2週ではあまり過信しないほうが無難と言えるだろう。

■表3 夏競馬ラスト2週・単勝2番人気・出走ローテーション別成績

ローテーション 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
休み明け初戦 (中9週以上〜半年未満) 11-  5-  6- 23/ 45 24.4% 35.6% 48.9% 104% 89%
(半年以上) 1-  1-  0-  6/  8 12.5% 25.0% 25.0% 71% 40%
休み明け2戦目 16-  9- 15- 35/ 75 21.3% 33.3% 53.3% 85% 90%
休み明け3戦目 9- 16-  8- 33/ 66 13.6% 37.9% 50.0% 52% 78%
休み明け4戦目 6- 10-  3- 16/ 35 17.1% 45.7% 54.3% 83% 92%
休み明け5戦目 5-  5-  6- 12/ 28 17.9% 35.7% 57.1% 77% 86%
休み明け6戦目以降 20- 16-  9- 49/ 94 21.3% 38.3% 47.9% 94% 79%

同様に単勝2番人気に限ったデータを確認すると、1番人気とは傾向がまったく異なり、こちらでは休み明け初戦(中9週以上〜半年未満)の勝率がトップとなっている点が非常に興味深い。単勝回収率104%と高いことを考慮すると、夏競馬のラスト2週で、本来なら1番人気になってもおかしくないはずの馬が、休み明け初戦であるがゆえに2番人気に甘んじているような場合は狙ってみる価値があると考えられそうだ。

■表4 夏競馬ラスト2週・単勝3番人気・出走ローテーション別成績

ローテーション 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
休み明け初戦 (中9週以上〜半年未満) 5-  6-  8- 26/ 45 11.1% 24.4% 42.2% 68% 88%
(半年以上) 0-  0-  0-  8/  8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
休み明け2戦目 9- 11- 15- 45/ 80 11.3% 25.0% 43.8% 58% 88%
休み明け3戦目 14-  5-  5- 25/ 49 28.6% 38.8% 49.0% 172% 93%
休み明け4戦目 5-  9-  5- 22/ 41 12.2% 34.1% 46.3% 76% 89%
休み明け5戦目 3-  4-  4- 21/ 32 9.4% 21.9% 34.4% 62% 65%
休み明け6戦目以降 15- 14- 14- 48/ 91 16.5% 31.9% 47.3% 104% 88%

単勝3番人気についてもデータを見てみる。ここで注目すべきは、なんといっても休み明け3戦目の馬の勝率と単勝回収率の高さで、ほかのローテーションに比べて突出している。夏競馬のラスト2週の3番人気では、休み明け3戦目となる馬に要注意だ。

■表5 夏競馬ラスト2週・単勝4〜6番人気・出走ローテーション別成績

ローテーション 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
休み明け初戦 (中9週以上〜半年未満) 6-  12-   9- 117/ 144 4.2% 12.5% 18.8% 53% 68%
(半年以上) 2-   1-   2-  35/  40 5.0% 7.5% 12.5% 56% 40%
休み明け2戦目 7-  12-  17- 134/ 170 4.1% 11.2% 21.2% 44% 57%
休み明け3戦目 13-  20-  20- 115/ 168 7.7% 19.6% 31.5% 70% 84%
休み明け4戦目 10-  13-   9-  97/ 129 7.8% 17.8% 24.8% 76% 74%
休み明け5戦目 6-  10-   8-  76/ 100 6.0% 16.0% 24.0% 75% 63%
休み明け6戦目以降 20-  23-  31- 189/ 263 7.6% 16.3% 28.1% 76% 77%

単勝4〜6番人気については、休み明け3戦目の複勝率が高い点を除いて、表1で見た全体の傾向とほぼ一致しており、休み明け初戦と2戦目の好走率がダウンする。夏競馬のラスト2週に単勝4〜6番人気のゾーンで取捨に迷った場合は、休み明け3戦目以降の馬を重視したほうがいいだろう。

■表6 夏競馬ラスト2週・単勝7番人気以下・出走ローテーション別成績

ローテーション 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
休み明け初戦 (中9週以上〜半年未満) 9-  12-  18- 584/ 623 1.4% 3.4% 6.3% 131% 90%
(半年以上) 4-   2-   3- 183/ 192 2.1% 3.1% 4.7% 96% 60%
休み明け2戦目 13-  16-  14- 576/ 619 2.1% 4.7% 6.9% 112% 63%
休み明け3戦目 5-  13-  19- 403/ 440 1.1% 4.1% 8.4% 30% 67%
休み明け4戦目 5-   4-  14- 280/ 303 1.7% 3.0% 7.6% 55% 61%
休み明け5戦目 3-   9-  13- 198/ 223 1.3% 5.4% 11.2% 32% 76%
休み明け6戦目以降 15-  15-  16- 574/ 620 2.4% 4.8% 7.4% 97% 63%

単勝7番人気以下のダークホースとなるとさすがに好走率がかなり下がっており、大きな差を見出しづらくなっている。その中で注目すべきは休み明け初戦や2戦目の単勝回収率の高さ。夏競馬のラスト2週でかなりの人気薄が1着まで突き抜けてしまうケースがあるとすれば、休み明け初戦や2戦目の馬と考えたい。

■表7 夏競馬ラスト2週・厩舎別成績(勝率順・出走30回以上)

調教師 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
(美)武藤善則 7- 1- 4-18/30 23.3% 26.7% 40.0% 111% 179%
(栗)音無秀孝 14-10- 7-36/67 20.9% 35.8% 46.3% 145% 110%
(美)尾形充弘 7- 3- 1-26/37 18.9% 27.0% 29.7% 129% 110%
(美)水野貴広 8-10- 2-24/44 18.2% 40.9% 45.5% 217% 184%
(栗)藤原英昭 6- 3- 2-22/33 18.2% 27.3% 33.3% 68% 55%
(栗)安田隆行 7- 5- 5-23/40 17.5% 30.0% 42.5% 148% 119%
(栗)松田博資 7- 6- 2-28/43 16.3% 30.2% 34.9% 158% 83%
(美)藤沢和雄 5- 1- 2-23/31 16.1% 19.4% 25.8% 155% 75%
(栗)安達昭夫 5- 4- 1-22/32 15.6% 28.1% 31.3% 65% 95%
(美)杉浦宏昭 5- 2- 1-24/32 15.6% 21.9% 25.0% 111% 49%
(栗)友道康夫 5- 3- 3-22/33 15.2% 24.2% 33.3% 70% 54%
(栗)宮本博 6- 3- 3-28/40 15.0% 22.5% 30.0% 86% 86%
(栗)西園正都 9- 4- 3-45/61 14.8% 21.3% 26.2% 121% 59%
(栗)吉田直弘 5- 3- 4-22/34 14.7% 23.5% 35.3% 63% 81%
(栗)坂口正則 8- 7- 5-35/55 14.5% 27.3% 36.4% 82% 96%
(栗)橋口弘次郎 7- 3- 4-36/50 14.0% 20.0% 28.0% 62% 58%
(栗)飯田雄三 5- 0- 3-28/36 13.9% 13.9% 22.2% 87% 50%
(栗)佐々木晶三 6- 4- 7-27/44 13.6% 22.7% 38.6% 217% 132%
(栗)川村禎彦 8- 4- 6-41/59 13.6% 20.3% 30.5% 74% 65%
(栗)野村彰彦 7- 5- 0-40/52 13.5% 23.1% 23.1% 44% 40%

2012/8/26 新潟11R 新潟2歳ステークス(G3)1着 16番 ザラストロ

最後に厩舎別成績を勝率順(出走30回以上)で確認しておこう。いわば、夏競馬のラスト2週に勝ち鞍を稼ぎにくる厩舎のランキングと言える。ここで勝率23.3%を記録してトップとなったのは武藤善則厩舎。全7勝を挙げた夏の新潟ラスト2週では要注意で、昨年の同時期にもザラストロで新潟2歳Sを勝っている。

2010/9/5 新潟11R 新潟2歳ステークス(G3)1着 16番 マイネイサベル

勝率20.9%で2位の音無秀孝厩舎は勝利数では断然トップの14勝を挙げており、武藤厩舎にも勝るとも劣らない好成績。主戦場の小倉だけでなく新潟遠征でも無視は禁物だ。そのほか、3位の尾形充弘厩舎は08年新潟2歳Sでツクバホクトオーが15番人気2着、4位の水野貴広厩舎は10年新潟2歳Sでマイネイサベルが9番人気1着、5位の藤原英昭厩舎は12年エルムSでローマンレジェンドが1番人気1着、6位の安田隆行厩舎も09年にシンメイフジが新潟2歳Sで1番人気1着、ダッシャーゴーゴーが小倉2歳Sで5番人気1着など、この表にランクインした厩舎は総じて夏競馬のラスト2週に行なわれる重賞でも好成績を収めており、今年も出走馬がいるようならしっかりとマークしておきたい。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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