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第726回 北九州記念は前走上がりに注目!?

2013/8/15(木)

今週日曜日は小倉競馬場で北九州記念が行われる。サマースプリントシリーズは後半戦に入り第4戦。芝1200mのハンデ戦となったのは06年からだが、昨年までに馬連万馬券が3回飛び出している波乱のレースだ。ハンデ戦らしい難解な一戦だが、前走上がりに注目すると有力馬が見えてきそうだ。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 北九州記念の脚質別成績(06年以降)

脚質上り 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
逃げ 0-  0-  0-  7/  7 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
先行 3-  2-  4- 20/ 29 10.3% 17.2% 31.0% 150 84
差し 4-  5-  1- 35/ 45 8.9% 20.0% 22.2% 261 125
追い込み 0-  0-  2- 33/ 35 0.0% 0.0% 5.7% 0 36
3F 1位 2-  1-  2-  6/ 11 18.2% 27.3% 45.5% 298 211
3F 2位 2-  0-  0-  4/  6 33.3% 33.3% 33.3% 463 158
3F 3位 2-  2-  0-  3/  7 28.6% 57.1% 57.1% 1078 268
3F〜5位 0-  3-  2- 10/ 15 0.0% 20.0% 33.3% 0 120
3F6位〜 1-  1-  3- 72/ 77 1.3% 2.6% 6.5% 32 31

まずは06年以降の北九州記念における脚質別成績を調べてみることにする(表1参照)。逃げ馬が【0.0.0.7】、先行馬が【3.2.4.20】、差し馬が【4.5.1.35】という成績。ハイペース必至のレースとはいえ、一般的には逃げ〜先行馬が強いのがスプリント戦。ところがこのレースでは逃げ馬が全滅。先行〜差しの馬が連対を独占し、連対率では差し馬が先行馬を上回る成績となっている。また、回収率では差し馬が明らかに優勢だ。さすがに追い込みは厳しいものの、中団以降からの差し馬が活躍している傾向がある。

実際、レースでの位置取りはゲートオープンしてみないとわからないものだが、基本的にはこれまでの戦績から予想するものだ。特に前走での位置取り、脚色は重要で、参考にする人は多いかと思われる。そこで出走馬の前走脚質について調べてみることにする。

■表2 北九州記念出走馬の前走脚質と上がり別成績(06年以降)

前走脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
逃げ 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0 121
先行 3-  4-  3- 25/ 35 8.6% 20.0% 28.6% 118 109
差し 2-  1-  2- 38/ 43 4.7% 7.0% 11.6% 70 35
追い込み 2-  1-  2- 22/ 27 7.4% 11.1% 18.5% 333 105
3F 1位 5-  0-  3- 11/ 19 26.3% 26.3% 42.1% 766 205
3F 2位 0-  1-  1-  9/ 11 0.0% 9.1% 18.2% 0 63
3F 3位 0-  2-  0-  5/  7 0.0% 28.6% 28.6% 0 84
3F〜5位 0-  1-  0- 16/ 17 0.0% 5.9% 5.9% 0 10
3F6位〜 2-  3-  3- 53/ 61 3.3% 8.2% 13.1% 26 66

表2は北九州記念出走馬の前走脚質と上がり別成績。やはり前走でも逃げている馬は今回も前々のレースをする可能性が高いせいか、【0.1.0.9】という成績。芳しくない。先行馬は【3.4.3.25】で単・複の回収率は悪くない。差し馬は好走率が減るものの、追い込み馬の成績が【2.1.2.22】。前走で終いを生かす競馬をしている馬が、今回も差しに回る可能性は高いのだ。

そして最も注目すべきは前走で上がり3ハロン(F)1位の馬。【5.0.3.11】という成績。特に勝率の高さが際立つ。前走で最もいい脚を使っている馬に注目すべきだろう。

■表3 前走上がり1位の馬一覧

馬名 性別 年齢 斤量 人気 着順 前走成績
12年 スギノエンデバー 4 55 8 1 佐世保S1着
ヘニーハウンド 4 56.5 4 5 鞍馬S1着
アウトクラトール 7 55 15 9 アイビスSD6着
11年 トウカイミステリー 5 52 8 1 ルミエールS7着
エーシンヴァーゴウ 4 55.5 1 3 アイビスSD1着
10年 アンバージャック 7 53 17 8 アイビスSD11着
ダッシャーゴーゴー 3 54 2 11 CBC賞2着
アポロドルチェ 5 56 10 18 アイビスSD4着
09年 サンダルフォン 6 54 8 1 米子S4着
08年 ゼットカーク 4 51 4 3 稲妻特別1着
クールシャローン 4 53 2 5 北九州短距離S1着
07年 キョウワロアリング 6 52 11 1 北九州短距離S6着
サンアディユ 5 54 5 7 アイビスSD1着
メイショウトッパー 4 56 2 10 北九州短距離S1着
スピニングノアール 6 56 4 11 アイビスSD6着
06年 コスモフォーチュン 4 52 11 1 疾風特別1着
ホーマンテキーラ 4 56 2 3 アイビスSD4着
サチノスイーティー 3 52 3 13 アイビスSD1着
ケイエスストロング 7 51 8 14 ホンコンJCT1着

その前走で上がり1位だった馬を詳しく見ていきたい。表3は前走上がり1位だった馬をすべて記載した。06年以降、合計19頭の馬が北九州記念に出走した。記憶に新しい昨年の優勝馬スギノエンデバーがまさにその該当馬。前走佐世保Sで上がり1位をマークしていた。11年優勝のトウカイミステリーも該当。前走ルミエールS(新潟芝1000m)では7着に敗退。同レースを勝ったのはエーシンヴァーゴウで、勝ち馬からは0.5秒離されていた。だが、トウカイミステリーは上がり3ハロンでメンバー中最速タイをマーク。北九州記念では1番人気のエーシンヴァーゴウ(3着)を逆転し、上がり3ハロン33秒6の末脚で差し切ったのだ。

このように近2年は8番人気の馬が優勝。一方で人気になった馬はそれほど好走していない。上がり最速をマークしていても、当日上位人気の馬が必ずしも好走するとは限らないのがこのレース難しいところ。このあたりはハンデの影響で、高配当に結びついていると言えるだろう。10年は2番人気のダッシャーゴーゴーが11着に敗退している。

09年はメンバー中、唯一前走上がり最速をマークしていたサンダルフォンが優勝。07年は11番人気のキョウワロアリング、06年も11番人気のコスモフォーチュンが優勝。とにかく伏兵馬の優勝に大きくかかわっている。前走条件クラスを勝ち上がったばかりでも、前走オープンクラスで負けていても軽視してはいけない。むしろ上位人気に支持されなかった馬が穴をあけているのだ。

■表4 前走上がり2〜5位で好走した馬

馬名 性別 年齢 斤量 人気 着順 前走成績
11年 エーシンリジル 4 53 2 2 船橋S1着
10年 スカイノダン 4 52 3 2 北九州短距離S2着
09年 カノヤザクラ 5 56 1 3 アイビスSD1着
07年 アルーリングボイス 4 52 6 2 CBC賞5着
06年 ゴールデンキャスト 6 58 4 2 北九州短距離S1着

続いて前走上がり2〜5位だった馬について見ていく。実際には上がり1位と2位ぐらいではそれほど差はないことが多いが、集計結果(表2)を見ると前走上がり2位だった馬は【0.1.1.9】となっている。同3位、そして4〜5位も好走馬は出しながらも勝ち馬が出ていないという点で共通している。それを踏まえて北九州記念での好走馬は表4の通りだ。

11年2着のエーシンリジルら5頭が好走している。表3の好走馬に比べて牝馬が多い印象。そして当日人気との差はあまりなく、配当的な妙味は薄いかもしれない。その要因は前走成績にありそうだ。アルーリングボイス以外は前走で連対。クラスは1600万でも構わないが、前走着順がよい馬が大半となっている。

なお、前走上がり6位以下だった馬は【2.3.3.53】という成績。短距離の場合、上がりの順位は低くても好走しているケースは多々ある。例えば08年1着のスリープレスナイトは前走CBC賞1着で参戦。同レースでは2番手追走から押し切った形。同レースでの上がり3ハロンは目立つものではなかった。

また、前走上がり6位以下の単・複回収率はあまり目立たない。波乱傾向があるこのレースを当てるためには、やはり前走上がり1位の伏兵馬を狙うことができるかがカギとなりそうだ。

【結論】
それでは今年の北九州記念を占っていこう。出走予定馬(8/14午前現在)は以下の表5の通り。

■表5 今年の北九州記念出走予定馬

順位 馬名 性齢 ハンデ 前走成績 上がり
1 スギノエンデバー 牡5 57 アイビスSD7着 7位
2 マイネルエテルネル 牡3 54 バーデンバーデンC1着 1位
3 アウトクラトール 牡8 56 アイビスSD8着 2位
4 バーバラ 牝4 53 佐世保S1着 4位
5 サドンストーム 牡4 56 CBC賞3着 1位
6 ハノハノ 牡5 55 バーデンバーデンC2着 7位
7 ザッハトルテ 牝6 52 CBC賞4着 8位
8 アイラブリリ 牝4 53 CBC賞10着 12位
9 ツルマルレオン 牡5 55 バーデンバーデンC8着 3位
10 ローガンサファイア 牝3 50 NHKマイルC18着 18位
11 カラフルデイズ 牝5 53 アイビスSD13着 15位
12 メモリアルイヤー 牝5 52 高松宮記念10着 15位
13 コンフォーコ セ8 53 アイビスSD14着 10位
14 キョウワマグナム 牡6 55 CBC賞7着 6位
15 アンシェルブルー 牝6 53 アイビスSD6着 8位
16 テイエムタイホー 牡4 54 佐世保S8着 9位
17 ミヤジエムジェイ 牡5 53 佐世保S2着 3位
18 ニンジャ 牡4 53 九州スポーツ杯1着 1位
19 シゲルスダチ 牡4 54 佐世保S4着 1位
20 ケンブリッジエル 牡7 51 佐世保S9着 8位
※フルゲート18頭。(19)シゲルスダチら2頭が除外対象(8/14午前現在)。

2013/7/14 福島11R バーデンバーデンC 1着 6番 マイネルエテルネル

2013/8/3 小倉11R 九州スポーツ杯 1着 2番 ニンジャ

前走で上がり1位をマークしている馬はマイネルエテルネル、サドンストーム、ニンジャ、そしてシゲルスダチ。マイネルエテルネルは昨年の小倉2歳Sの覇者。その後は好成績が残せなかったが、距離を1200mに戻した2走前から復調。前走バーデンバーデンCを制し、久しぶりの勝利を飾った。コース実績があることを考えると有力視できる存在に見えるが、当日どこまで人気になるかが気になるところ。あまり人気になるようだと、逆に狙いにくい。

サドンストームは「行った行った」の競馬に近かった前走CBC賞で3着。マジンプロスパーとハクサンムーンに迫った末脚は目立った。だが、おそらく当日上位人気は必至。穴馬とは呼べない。理屈では期待できるタイプだが、表3の好走馬とは違うタイプだ。

注目は前走1000万クラスの九州スポーツ杯を勝利したニンジャ。1600万から降級しての勝ち上がりと、苦労している馬だが、配当的には同馬が面白い存在になりそうだ。そして除外対象ながらシゲルスダチにも注目。前走佐世保Sは4着だが、上がり3ハロンは1位。昨年の北九州記念では2着と穴をあけている点も見逃せない。もし出走できるようならば大いに狙いが立つ。

あとは相手候補として前走上がり4位で、佐世保S1着のバーバラ。やはり同レースで上がり3位で2着のミヤジエムジェイ。上がりをある程度まとめて好着順を取っているタイプを連軸候補とみたい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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