第725回 上半期の重賞を振り返る(古馬戦)|競馬情報ならJRA-VAN

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第725回 上半期の重賞を振り返る(古馬戦)

2013/8/12(月)

先月の当コラム(第717回データde出〜た)に引き続き、今回は上半期に行われた古馬重賞(平地)を振り返っていきたい。芝1600m以下、芝1700〜2400m、芝2500m以上。そしてダートの4つのカテゴリーに分けて分析。春シーズンを総括するとともに、この秋のG1戦線へ向けての展望や見どころも考えてみたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 今年上半期の古馬芝重賞(1600m以下)の結果一覧

レース名 優勝馬 人気 単勝配当 複勝配当 馬連 馬単 3連複 3連単
CBC賞HG3 マジンプロスパー 1 360 140 980 1910 1980 8000
函館スプG3 パドトロワ 6 1800 520 9040 21330 16510 162690
安田記念G1 ロードカナロア 1 400 200 1470 2570 18160 62800
ヴィクトG1 ヴィルシーナ 1 310 150 8030 12600 35770 193570
京王杯スG2 ダイワマッジョーレ 1 470 180 2630 4390 10170 47540
マイラーG2 グランプリボス 5 930 340 12880 22510 17400 137990
阪神牝馬G2 サウンドオブハート 2 450 180 2320 3580 14500 61070
ダービーHG3 トウケイヘイロー 5 920 260 1970 4290 2770 16390
高松宮記G1 ロードカナロア 1 130 110 470 560 11340 27200
オーシャG3 サクラゴスペル 2 430 160 550 1290 3100 13000
阪急杯G3 ロードカナロア 1 160 110 590 850 7060 20500
東京新聞G3 クラレント 2 510 190 1690 2670 3650 16490
シルクロHG3 ドリームバレンチノ 2 540 220 2380 4340 17920 68270
京都牝馬G3 ハナズゴール 1 170 110 690 890 5690 14580
京都金杯HG3 ダノンシャーク 1 360 150 2150 3600 11990 62550

2013/6/2 東京11R 安田記念(G1)1着 10番 ロードカナロア

表1は今年1月から6月30日までに行われた芝1600m以下の古馬重賞の結果一覧だ。大雑把に一括りにすれば芝短距離戦線ということになる。この路線の主役はロードカナロアだった。昨年、スプリンターズS→香港スプリントと連勝を果たし、世界トップクラスの実力を示していたが、その勢いは止まらなかった。年明け初戦の阪急杯を楽勝すると、高松宮記念を人気に応えてレコード勝ち。そして返す刀で安田記念も制してみせた。その存在感は、98年にJRA年度代表馬に輝いたタイキシャトルを彷彿とさせる。短距離界に久々に誕生した超大物と言っていいだろう。

芝1200m路線に限って言えば、ロードカナロア以外にも粒はそろっていた。シルクロードSはドリームバレンチノが優勝。オーシャンSを制したサクラゴスペルも高松宮記念では4着、安田記念でも5着と善戦。上半期最後のCBC賞はハンデ戦ながらマジンプロスパーが優勝。高松宮記念3着のハクサンムーンは先日のアイビスSDを制している。ロードカナロアの存在に隠れがちだが、2番手グループの力というのも高いレベルで安定している。虎視眈々とロードカナロアを脅かそうとしている。スプリンターズSまではあまり時間がない。春の勢力はそのまま秋にも引き継がれそうだ。この強固な上位勢を崩すのはなかなか容易ではないかもしれない。

マイル路線の総決算である安田記念はロードカナロアが優勝。2着はショウナンマイティ。結局、別の路線から転戦してきた実力馬が既存のマイラー勢を下したこととなる。今年の京都金杯を制覇をしていたダノンシャークは安田記念で3着止まりだった。東京新聞杯を制したクラレントは安田記念が無念の除外。その鬱憤はエプソムCで晴らしたわけだが、果たして安田記念に出走していたらどこまでの競馬ができたであろうか。マイル路線は混とんとしている。安田記念の上位馬が揃って、秋にマイルCSを目指すかどうかは不明だ。そのため展望は難しく、新星が誕生する余地は十分あるような気がする。

もう一つのG1ヴィクトリアマイルを制したのはヴィルシーナ。2着は前年の覇者ホエールキャプチャだった。ともにすでにG1で好走実績がある実力馬であった。京都牝馬Sや阪神牝馬S、そして中距離になるが福島牝馬Sなどの前哨戦勝ち馬は本番で好走できなかった。唯一、中山牝馬Sを制したマイネイサベルが本番で3着と頑張ったぐらいだ。だが、このように前哨戦が本番とあまり結びつかないのは、今年に限ったことではない。ヴィクトリアマイルは、過去にクラシックで活躍した馬にとって相性がいい舞台だ。

古馬牝馬の秋の目標はエリザベス女王杯。ここは距離の違いもあり、メンバー構成も変わる。元々ヴィクトリアマイルとは結び付きにくい印象であり、秋華賞組の3歳馬・そして外国馬も強く関連してくる。現時点では予想しにくい路線だ。

■表2 今年上半期の古馬芝重賞(1700〜2400m)の結果一覧

レース名 優勝馬 人気 単勝配当 複勝配当 馬連 馬単 3連複 3連単
宝塚記念G1 ゴールドシップ 2 290 140 5150 6180 2910 23420
エプソムG3 クラレント 4 680 290 2100 3770 8380 34300
マーメイHG3 マルセリーナ 7 1240 440 18390 31970 19330 193030
鳴尾記念G3 トウケイヘイロー 6 1160 400 17070 29790 21780 199150
新潟大賞HG3 パッションダンス 6 1220 380 2550 5730 4470 29360
福島牝馬G3 オールザットジャズ 1 260 130 830 1360 11750 41730
産経大阪G2 オルフェーヴル 1 120 110 360 420 770 1670
中山牝馬HG3 マイネイサベル 6 1270 380 4030 8690 6500 47930
中日新聞HG3 サトノアポロ 5 890 230 1470 3390 2920 17230
中山記念G2 ナカヤマナイト 2 450 190 1360 2490 6560 28270
小倉大賞HG3 ヒットザターゲット 6 1060 320 2260 5700 8050 52270
京都記念G2 トーセンラー 6 920 260 2380 5570 3130 25280
アメリカG2 ダノンバラード 3 600 190 3360 5170 2740 20710
日経新春HG2 カポーティスター 10 2280 610 4090 9840 10000 63590
中山金杯HG3 タッチミーノット 2 440 160 1110 2100 1810 9400

続いては中距離部門を見ていく。表2は今年上半期に行われた芝1700〜2400mの古馬重賞。1月にAJC杯を制したダノンバラードは結局、宝塚記念で2着と好走することとなった。先ほどのダノンシャークにも言えることだが、シーズン序盤の重賞勝ち馬が案外盲点となり、G1で高配当をもたらすといういい事例だ。また、京都記念を勝ったトーセンラーは天皇賞(春)で好走を果たしている。当然のことながらG3よりもG2の方が格は上。G2の結果の方が、G1につながる。

G3で気になった結果は、マーメイドSと鳴尾記念。馬連万馬券となったのはこの2レースだった。ともに阪神芝2000mの一戦だった。

■表3 今年上半期の古馬芝重賞(2500m以上)の結果一覧

レース名 優勝馬 人気 単勝配当 複勝配当 馬連 馬単 3連複 3連単
目黒記念HG2 ムスカテール 4 880 260 2780 6440 7590 48790
天皇賞春G1 フェノーメノ 2 620 300 3190 6500 21880 111830
日経賞G2 フェノーメノ 1 200 120 4080 5420 11320 48630
阪神大賞G2 ゴールドシップ 1 110 100 320 360 1880 3010
ダイヤモHG3 アドマイヤラクティ 1 430 170 1940 3800 6630 32050

長距離部門(表3参照)はレースが少ないので、中距離と合わせて総括していきたい。阪神大賞典で好スタートを切ったゴールドシップだが、天皇賞(春)では圧倒的1番人気に支持されたが、まさかの5着に敗退。勝ったのは日経賞を制したフェノーメノだった。同馬の実績・実力は優れており、天皇賞(春)当日は2番人気。だが、単勝オッズではゴールドシップとは少し差があった。京都芝コース・芝3000m以上が未経験という点に、不安を覚えたファンもいたはずだ。

その結果を受けて迎えた宝塚記念。オルフェーヴルが回避したものの、ジェンティルドンナを含めた3強ムード一色だった一戦。だが、ふたを開けてみればゴールドシップの独壇場。3強による上位独占ともならなかった。本命サイドの堅い決着が濃厚と考えられながらも、実際には違ったわけだ。

お互いの実力は接近しており、その時のレース展開・馬場状態も大きなカギを握っている。秋には芝2000mの天皇賞、JC、有馬記念の舞台が待っている。春はフェノーメノ、ゴールドシップが結果を残したが、ジェンティルドンナ、オルフェーヴル、そして3歳勢が加わっての激しい戦いとなりそうだ。

■表4 今年上半期の古馬ダート重賞の結果一覧

レース名 優勝馬 人気 単勝配当 複勝配当 馬連 馬単 3連複 3連単
平安SG3 ニホンピロアワーズ 1 140 110 1930 2350 4510 15630
アンタレG3 ホッコータルマエ 1 280 120 370 700 1110 3850
マーチSHG3 グランドシチー 2 410 170 2000 3460 4100 21280
フェブラG1 グレープブランデー 3 670 250 10330 17580 16150 111130
根岸SG3 メイショウマシュウ 5 1280 310 1380 4300 15560 103090
東海SG2 グレープブランデー 4 660 200 6030 10070 4430 33790

2013/6/26 大井11R 帝王賞(Jpn1)1着 8番 ホッコータルマエ

最後に古馬ダート路線を振り返る。1月に東海Sを制したグレープブランデーが、2月のフェブラリーSを制覇。だが、同馬はその後骨折が判明し、休養となってしまった。その間隙をついたのがホッコータルマエ。2月に佐賀記念を制すると、そこから破竹の5連勝を果たした。中央の重賞はアンタレスS勝ちのみだが、かしわ記念と帝王賞まで制するに至った。

以前は詰めの甘さが目立っていた同馬。1月の東海Sでは3着に敗れていた。ところが短期間で見違えるような急成長を遂げたのだ。特に好メンバーが揃った帝王賞優勝が見事。昨年のJCダートを圧勝したニホンピロアワーズを下した。昨年のJCダートは元々出走馬のレベルは高く、グレープブランデーも同レースでは5着だった。そんなハイレベルな同組の中でも、今回でホッコータルマエが一歩リードした形となった。まだ4歳と若く、潜在能力は底知れない。この秋も連勝街道を突っ走る可能性も十分あるだろう。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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