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第721回 最終レースの馬連配当の傾向は?

2013/7/29(月)

先週より、9月末までの最終レースの馬連払戻金に売上げの5%相当額を上乗せする「最終馬連」が開始された。最終レースについてはケンタロウ氏が7月8日掲載分でジョッキーに関する分析を行っているが、今回は馬連配当についていくつか傾向を見てみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用。集計期間は2010年以降、本年7月21日までとした。

■表1 7月27日の「最終馬連」の結果

競馬場 レース 馬連配当 馬連人気順 通常配当 上乗せ分 上乗せ率
函館 美利河特別 290円 1 280円 10円 3.6%
小倉 500万 550円 1 520円 30円 5.8%
新潟 500万・牝 3730円 12 3500円 230円 6.6%

2013/7/27 函館12R 美利河特別 1着 5番 マスイデア

表1は、土曜に行われた「最終馬連」対象レースの結果である。「売上げの5%相当額を上乗せ」は、「JRAプレミアム」や「JRA2連福」でみなさん何度も経験されているように、単純に払戻金が5%分高くなるのではない。また、人気が集中した場合は上乗せが行われない場合もあるが、単複と違って馬連では恐らくほぼ10円以上の上乗せがあるものと思われる。この土曜は函館最終の美利河特別が通常の280円から10円上乗せの290円、中波乱になった新潟の最終レースは3500円から230円上乗せされ、3730円となった。

■表2 第12レースと、古馬500万・1000万条件全体の馬連配当分布

条件 コース レース数 100〜 500〜 1000〜 2000〜 5000〜 10000〜 平均配当
シェア シェア シェア シェア シェア シェア
古馬500万1000万 2106 143 6.8% 349 16.6% 462 21.9% 564 26.8% 306 14.5% 282 13.4% 6067円
ダート 2581 223 8.6% 502 19.4% 591 22.9% 646 25.0% 307 11.9% 312 12.1% 5622円
第12レース 494 22 4.5% 73 14.8% 105 21.3% 132 26.7% 84 17.0% 78 15.8% 7060円
ダート 528 31 5.9% 106 20.1% 107 20.3% 145 27.5% 60 11.4% 79 15.0% 6429円

さて、ここからは最終レースについてのデータを見ていきたい。最終レースというと、昼過ぎあたりから行われる平場の条件戦に比べれば荒れるという印象をお持ちの方も多いだろう。そこで表2は、最終レースの大半を占める古馬500万・1000万条件の最終以外も含めた全レースと、第12レースの馬連配当(昨年の有馬記念当日のように1日11レースの場合は含まれない)を比較したものである。
まず、一番右の馬連平均配当を見ると、芝、ダートともに最終レースのほうが500万・1000万条件全体より高くなっていることがわかる。配当分布では、500円を切るような低配当は最終レースでは出現しづらく、5000円を超える好配当、特に万馬券の出現率は高めの傾向だ。5000円以上の配当でみると、芝では古馬500万・1000万条件全体が27.9%、最終レースは32.8%。ダートはそれぞれ24.0%、26.3%となっている。芝の100レース中約28レースと約33レースで「違う」と実感できるほどの差があるのかは微妙ながら、最終レースは古馬500万・1000万全体よりは荒れる、というイメージに間違いはないことがわかる。また、一般的な印象通り、ダートよりも芝のほうが好配当は出やすい傾向だ。

■表3 第12レースの馬連配当分布(夏競馬・競馬場別)

条件 コース レース数 100〜 500〜 1000〜 2000〜 5000〜 10000〜 平均配当
シェア シェア シェア シェア シェア シェア
新潟 33 0 0.0% 6 18.2% 9 27.3% 8 24.2% 5 15.2% 5 15.2% 6027円
ダート 15 1 6.7% 6 40.0% 2 13.3% 4 26.7% 1 6.7% 1 6.7% 2748円
小倉 25 2 8.0% 9 36.0% 4 16.0% 5 20.0% 1 4.0% 4 16.0% 4595円
ダート 15 0 0.0% 5 33.3% 3 20.0% 3 20.0% 3 20.0% 1 6.7% 5802円
函館(参考) 40 2 5.0% 8 20.0% 6 15.0% 10 25.0% 8 20.0% 6 15.0% 9386円
ダート 16 2 12.5% 1 6.3% 6 37.5% 6 37.5% 0 0.0% 1 6.3% 2848円
札幌(参考) 38 2 5.3% 10 26.3% 7 18.4% 11 28.9% 4 10.5% 4 10.5% 3546円
ダート 8 2 25.0% 1 12.5% 3 37.5% 1 12.5% 1 12.5% 0 0.0% 1900円

ここからは、直近の「最終馬連」に関係する夏競馬についてみてみたい。表3は夏競馬における競馬場別に、第12レースの馬連配当分布を見たものである。目につくのは函館芝の平均配当9386円だが、今年、これからの時期は例年の札幌開催分の函館代替になる。その札幌は函館に比べ芝ダートともに波乱度はかなり低く、時期とコース、どちらを優先して考えるべきか判断は難しいため、現時点では参考程度としたい。
他場のうち、まず新潟では、芝の平均配当がダートの倍以上。中央4場なども含めた全最終レースよりは1000円ほど低いものの、5000円以上のシェアが計30%超という数字は、全場最終レースにかなり近い。逆にダートは1000円を切る配当が半数近くを占めるなど、平穏に収まる傾向が強い。
一方、小倉はダートの平均配当が芝を上回り、表2の最終レース全体とは逆転している。ただ、万馬券の出現率は芝のほうが高い。ダートは万馬券こそ1回だが、5000円〜9000円台が多く、さらに500を切る低配当が少なくなっている。

■表4 夏の新潟競馬の第12レースと古馬500万条件全体の馬連配当比較

条件 コース レース数 100〜 500〜 1000〜 2000〜 5000〜 10000〜 平均配当
シェア シェア シェア シェア シェア シェア
古馬500万全体 82 5 6.1% 16 19.5% 19 23.2% 24 29.3% 9 11.0% 9 11.0% 5687円
ダート 67 10 14.9% 16 23.9% 14 20.9% 18 26.9% 4 6.0% 5 7.5% 4190円
第12レース 33 0 0.0% 6 18.2% 9 27.3% 8 24.2% 5 15.2% 5 15.2% 6027円
ダート 15 1 6.7% 6 40.0% 2 13.3% 4 26.7% 1 6.7% 1 6.7% 2748円

夏の新潟12レースは500万条件ばかりのため(今年は9月1日の稲妻特別のみ1000万条件)、表4では夏の新潟・古馬500万条件全体と、第12レースの馬連配当を比較してみた。最終レースでは芝ダートともに500円を切る低配当は少ないものの、それ以外の分布は大きく異なっており、芝は500万全体より5000円以上の配当が多く、ダートは500円以上1000円未満が多い傾向だ。その結果、平均配当では芝は最終レースが500万全体をやや上回り、ダートは大幅に下回っている。新潟の最終レースは、芝はやや波乱、ダートは平穏なレースが多いと覚えておきたい。

■表5 夏の小倉競馬の第12レースと古馬500万条件全体の馬連配当比較

条件 コース レース数 100〜 500〜 1000〜 2000〜 5000〜 10000〜 平均配当
シェア シェア シェア シェア シェア シェア
古馬500万全体 75 10 13.3% 19 25.3% 15 20.0% 14 18.7% 5 6.7% 12 16.0% 5872円
ダート 59 1 1.7% 16 27.1% 10 16.9% 14 23.7% 9 15.3% 9 15.3% 12350円
第12レース 25 2 8.0% 9 36.0% 4 16.0% 5 20.0% 1 4.0% 4 16.0% 4595円
ダート 15 0 0.0% 5 33.3% 3 20.0% 3 20.0% 3 20.0% 1 6.7% 5802円

続いて表5は、夏の小倉競馬について同様のデータを見たものである。小倉も新潟と同じく第12レースは500万条件ばかりで、こちらは今夏の全レースが500万条件だ。古馬500万条件全体との比較では、芝ダートとも最終レースのほうが平均配当は低くなっている。表3で挙げたように、小倉の最終レースでは平均配当の芝ダート逆転が起きていたが、そのダートでも最終レースの方が平均配当は低い。もっとも、新潟や北海道に比べればダートとしては十分な好配当で、夏の小倉・500万条件のダートは、波乱傾向の中でも特に最終レース以外が荒れまくっていると言える。

■表6 夏の小倉競馬、ダート戦条件別馬連配当分布

条件 距離 レース数 100〜 500〜 1000〜 2000〜 5000〜 10000〜 平均配当
シェア シェア シェア シェア シェア シェア
2歳新馬 1000 4 0 0.0% 0 0.0% 2 50.0% 2 50.0% 0 0.0% 0 0.0% 2427円
2歳未勝利 1000 7 0 0.0% 1 14.3% 4 57.1% 2 28.6% 0 0.0% 0 0.0% 1958円
3歳未勝利 1000 20 2 10.0% 3 15.0% 6 30.0% 6 30.0% 3 15.0% 0 0.0% 2533円
1700 48 9 18.8% 10 20.8% 10 20.8% 11 22.9% 4 8.3% 4 8.3% 3822円
古馬500万 1000 19 0 0.0% 7 36.8% 2 10.5% 5 26.3% 2 10.5% 3 15.8% 9250円
1700 40 1 2.5% 9 22.5% 8 20.0% 9 22.5% 7 17.5% 6 15.0% 13823円
古馬1000万 1700 14 1 7.1% 5 35.7% 4 28.6% 3 21.4% 1 7.1% 0 0.0% 2167円
古馬1600万 1700 4 2 50.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 1 25.0% 1 25.0% 8552円
古馬オープン 1700 4 0 0.0% 1 25.0% 1 25.0% 1 25.0% 0 0.0% 1 25.0% 11065円

2013/7/28 小倉12R サラ3歳500万下 1着 13番 マジッククレスト 9番人気

最終レース以外も含むとはいえ、表5にあった夏の小倉・古馬500万ダート戦の平均配当万馬券はちょっと見逃せないところ。そこで最後に、夏の小倉競馬・ダート戦について、条件別に馬連配当分布を見たのが表6である。表にある通り、その中でも古馬500万条件と、1600万、オープンは平均配当が高い。1600万・オープンはサンプルが少ないため鵜呑みにはできないものの、多くのレースが行われる500万条件では、1000m、1700mともに波乱を警戒したい。表5の最終レースは、500万全体に比べれば平均配当は低めだったが、集計期間内の該当レースが15レースと少ない影響もあるかもしれない。「荒れる条件下で行われている」ことだけは頭に入れておきたいところだ。
なお、本稿執筆中に行われた日曜の最終レース(ダート1000m)は、単勝52.6倍の9番人気・マジッククレストが優勝して馬連は13210円。また、他の500万条件ダート戦は、土曜7Rが馬連9880円、日曜7Rが馬連7940円(ともにダート1700m)と、いずれも波乱の決着だった。

最後は少々本題から外れてしまったが、以上、第12レースの馬連について、いくつかデータを紹介した。「荒れる」という印象のある最終レースも、そのコースによってさまざまな傾向がある。もちろんレースのメンバー構成なども重要な要素になるが、こういった競馬場・コース別の傾向も踏まえた上で、きっちり「5%上乗せ」分を手にしたいものだ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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