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第719回 今年は重賞も行なわれる函館芝1800mを分析

2013/7/22(月)

古馬混合戦になった00年以降、札幌芝1800mという条件で行なわれてきたクイーンS。しかし、札幌の開催がない今年は函館芝1800mで初めて行なわれる。当然ながら、過去のクイーンSのレース傾向は参考にならないので、まずは函館芝1800mというコースそのものの傾向を知っておきたい。集計期間は2010年6月19日〜2013年7月21日。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 函館芝1800m・単勝人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 25- 17-  7- 28/ 77 32.5% 54.5% 63.6% 87% 84%
2番人気 15- 14- 10- 38/ 77 19.5% 37.7% 50.6% 92% 84%
3番人気 9- 13- 11- 44/ 77 11.7% 28.6% 42.9% 59% 77%
4番人気 9-  7- 11- 50/ 77 11.7% 20.8% 35.1% 79% 78%
5番人気 8-  4-  7- 58/ 77 10.4% 15.6% 24.7% 139% 66%
6番人気 3-  6- 12- 56/ 77 3.9% 11.7% 27.3% 68% 92%
7番人気 1-  6-  2- 68/ 77 1.3% 9.1% 11.7% 23% 52%
8番人気 3-  4-  3- 67/ 77 3.9% 9.1% 13.0% 72% 69%
9番人気 1-  4-  2- 64/ 71 1.4% 7.0% 9.9% 57% 65%
10番人気 2-  1-  7- 59/ 69 2.9% 4.3% 14.5% 83% 157%
11番人気 1-  1-  2- 56/ 60 1.7% 3.3% 6.7% 147% 76%
12番人気 0-  0-  3- 52/ 55 0.0% 0.0% 5.5% 0% 72%
13番人気 0-  0-  1- 40/ 41 0.0% 0.0% 2.4% 0% 60%
14番人気 0-  0-  0- 33/ 33 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
15番人気 0-  0-  0- 23/ 23 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

まずは単勝人気別の成績を確認しておこう。1〜3番人気の勝率、連対率、複勝率はいずれもほぼ標準的な数字と言ってよく、上位人気馬にとっては特に有利でも不利でもないコースと考えられる。ただし、単勝回収率を比較すると1番人気が87%、2番人気が92%と水準以上なのに対して、3番人気は59%にとどまっており、3番人気を1着で狙うのはちょっと損な部分があるようだ。また、3〜5番人気の数字を比較すると、連対率と複勝率は人気に比例しているが、勝率に関してはほぼ互角となっており、この点からも3番人気を1着で狙うのはすこし効率が悪いとは言える。そして、6番人気以下の勝率はガクンと落ちていることを考慮すると、1〜2番人気か4〜5番人気をアタマで狙うのがベターと考えられるだろう。

■表2 函館芝1800m・脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
逃げ 16-  9-  4- 53/ 82 19.5% 30.5% 35.4% 217% 116%
先行 43- 38- 35-165/281 15.3% 28.8% 41.3% 80% 121%
中団 12- 20- 26-268/326 3.7% 9.8% 17.8% 64% 57%
後方 3-  7- 11-259/280 1.1% 3.6% 7.5% 8% 31%
マクリ 3-  3-  2-  4/ 12 25.0% 50.0% 66.7% 240% 170%
※TARGET frontier JVによる分類

表2は函館芝1800mの脚質別成績で、JRA10競馬場のなかで最後の直線距離がもっとも短い函館ということもあって、やはり、「逃げ」や「先行」の成績が優秀だ。1着で狙うのであれば勝率がもっとも高い「逃げ」、軸馬としての安定感を求めるのであれば複勝率がもっとも高い「先行」がセオリーとなる。一方、「中団」や「後方」は苦戦傾向が否めない。どちらの着別度数も1着より2着、2着より3着が多くなっていることを考えると、後ろからレースを進める馬の場合、能力は抜けていても2、3着に取りこぼすケースを想定しておいたほうがよさそうだ。

■表3 函館芝1800m・枠番別成績

人気 枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1〜5番人気 1枠 5- 8-12-17/42 11.9% 31.0% 59.5% 87% 109%
2枠 7- 6- 3-17/33 21.2% 39.4% 48.5% 117% 81%
3枠 12- 9- 4-22/47 25.5% 44.7% 53.2% 150% 88%
4枠 7- 8- 2-21/38 18.4% 39.5% 44.7% 71% 77%
5枠 9- 9- 7-30/55 16.4% 32.7% 45.5% 70% 85%
6枠 7- 5- 5-35/52 13.5% 23.1% 32.7% 103% 62%
7枠 14- 5- 5-33/57 24.6% 33.3% 42.1% 108% 77%
8枠 5- 5- 8-43/61 8.2% 16.4% 29.5% 40% 55%
6番人気以下 1枠 4- 1- 6-39/50 8.0% 10.0% 22.0% 270% 172%
2枠 0- 1- 5-60/66 0.0% 1.5% 9.1% 0% 52%
3枠 0- 3- 3-56/62 0.0% 4.8% 9.7% 0% 64%
4枠 1- 7- 2-71/81 1.2% 9.9% 12.3% 22% 65%
5枠 2- 3- 6-66/77 2.6% 6.5% 14.3% 55% 61%
6枠 2- 4- 1-78/85 2.4% 7.1% 8.2% 80% 54%
7枠 1- 2- 2-84/89 1.1% 3.4% 5.6% 32% 57%
8枠 1- 1- 7-78/87 1.1% 2.3% 10.3% 23% 81%

表3は枠番別成績で、1〜5番人気と6番人気以下に分けたものだ。まず、1〜5番人気で好走率が高いのは内の1〜3枠。ただし、勝率に関しては2枠と3枠がいずれも20%を超えているのに対して、1枠は11.9%と大幅に下がっており、8枠に次いで2番目に悪い数字となっている。1〜5番人気の有力馬にとっては不利を受けやすい1枠に入ってしまうと、かえって勝ちづらくなる面があり、なるべくスムーズな競馬をしたほうが勝ちやすいのだろう。もっとも、8枠に入ってしまうと明確に好走率が下がってしまうので、できれば7枠までには収まっておきたいところだ。

一方、6番人気以下に関しては、明らかに1枠の成績が抜けており、なかでも勝率の差は歴然としている。函館芝1800mで6番人気以下の馬が勝ち切るには、1枠に入ってコースロスなくレースを進めることが必須と言って差し支えないだろう。

■表4 函館芝1800m・1〜5番人気・騎手別成績(勝率順・騎乗10回以上)

騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
松田大作 5- 1- 2- 5/13 38.5% 46.2% 61.5% 169% 96%
四位洋文 5- 2- 1- 9/17 29.4% 41.2% 47.1% 118% 71%
丹内祐次 3- 3- 1- 4/11 27.3% 54.5% 63.6% 146% 124%
吉田隼人 6- 7- 3-10/26 23.1% 50.0% 61.5% 140% 107%
安藤勝己 3- 0- 1- 9/13 23.1% 23.1% 30.8% 85% 50%
丸山元気 5- 2- 2-14/23 21.7% 30.4% 39.1% 160% 75%
池添謙一 4- 2- 3-10/19 21.1% 31.6% 47.4% 84% 71%
藤田伸二 6- 4- 3-17/30 20.0% 33.3% 43.3% 91% 66%
秋山真一郎 2- 3- 1- 4/10 20.0% 50.0% 60.0% 116% 114%
丸田恭介 2- 2- 1- 5/10 20.0% 40.0% 50.0% 58% 92%
※安藤勝己騎手は引退

2013/6/30 函館11R 巴賞 1着 4番 エアソミュール

騎手別の成績についても1〜5番人気と6番人気以下に分けて確認したい。表4が、集計期間内に函館芝1800mで1〜5番人気に10回以上騎乗した騎手を勝率順に並べたもの。つまり、この表の上位にいる騎手ほど、有力どころの1〜5番人気でしっかりと勝ち切ることを意味している。集計期間内トップの勝率38.5%をマークしたのは松田大作騎手で、今年のオープン特別・巴賞では2番人気のエアソミュールに騎乗して見事に勝利へと導いている。

■表5 函館芝1800m・6番人気以下・騎手別成績(複勝率順・騎乗10回以上)

騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
藤田伸二 1- 2- 2- 5/10 10.0% 30.0% 50.0% 405% 394%
四位洋文 0- 2- 2-12/16 0.0% 12.5% 25.0% 0% 97%
池添謙一 0- 1- 2-10/13 0.0% 7.7% 23.1% 0% 225%
川須栄彦 0- 1- 1- 8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 64%
丸山元気 0- 2- 4-28/34 0.0% 5.9% 17.6% 0% 89%
丹内祐次 1- 1- 3-27/32 3.1% 6.3% 15.6% 27% 88%
上村洋行 0- 1- 2-18/21 0.0% 4.8% 14.3% 0% 55%
三浦皇成 0- 1- 1-12/14 0.0% 7.1% 14.3% 0% 112%
大野拓弥 1- 2- 0-19/22 4.5% 13.6% 13.6% 94% 63%
丸田恭介 1- 1- 2-26/30 3.3% 6.7% 13.3% 60% 108%

今度は、集計期間内に函館芝1800mで6番人気以下に10回以上騎乗した騎手の成績を見てみよう。こちらは6番人気以下のダークホースで馬券圏内に入れるかどうかを重視し、複勝率順に並べている。トップは藤田伸二騎手で、騎乗機会はギリギリの10回だったが、6番人気以下で複勝率50.0%と2回に1回の割合で馬券圏内に入ってくるのは驚異的と言える。もし、今年のクイーンSや札幌2歳Sで藤田騎手が人気薄に騎乗する機会があれば狙ってみる価値は高そうだ。

■表6 函館芝1800m・1〜5番人気・種牡馬別成績(勝率順・出走10回以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
タニノギムレット 4- 0- 1- 6/11 36.4% 36.4% 45.5% 181% 80%
ネオユニヴァース 3- 1- 2- 4/10 30.0% 40.0% 60.0% 151% 104%
マンハッタンカフェ 5- 1- 2- 9/17 29.4% 35.3% 47.1% 145% 88%
ジャングルポケット 4- 2- 3- 5/14 28.6% 42.9% 64.3% 82% 102%
ステイゴールド 3- 2- 1- 5/11 27.3% 45.5% 54.5% 275% 127%
ダンスインザダーク 3- 0- 3- 7/13 23.1% 23.1% 46.2% 150% 80%
ディープインパクト 5- 5- 4- 9/23 21.7% 43.5% 60.9% 90% 89%
キングヘイロー 2- 2- 1- 5/10 20.0% 40.0% 50.0% 140% 110%
キングカメハメハ 3- 3- 1- 9/16 18.8% 37.5% 43.8% 131% 74%
アグネスタキオン 2- 1- 3- 9/15 13.3% 20.0% 40.0% 104% 77%

種牡馬別の成績も1〜5番人気と6番人気以下に分けることとした。まず、表6が集計期間内に産駒が1〜5番人気で10回以上走ったことのある種牡馬を勝率順に並べたもの。今年のクイーンS登録馬のなかでは、オールジャットジャズが勝率トップのタニノギムレットを父に持っている。福島牝馬S2勝などの実績を考えても1〜5番人気に推される可能性は高そうで、血統面からは1着の有力候補と言えそうだ。

■表7 函館芝1800m・6番人気以下・種牡馬別成績(複勝率順・出走10回以上)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
ハーツクライ 0- 1- 3- 8/12 0.0% 8.3% 33.3% 0% 195%
マヤノトップガン 0- 2- 2-12/16 0.0% 12.5% 25.0% 0% 137%
アグネスタキオン 1- 2- 2-19/24 4.2% 12.5% 20.8% 83% 120%
ロージズインメイ 2- 0- 0- 9/11 18.2% 18.2% 18.2% 1003% 190%
ディープインパクト 0- 1- 2-15/18 0.0% 5.6% 16.7% 0% 76%
マンハッタンカフェ 2- 0- 1-25/28 7.1% 7.1% 10.7% 149% 58%
フジキセキ 0- 1- 0- 9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 61%
ダンスインザダーク 0- 2- 0-20/22 0.0% 9.1% 9.1% 0% 35%
キングヘイロー 0- 0- 1-10/11 0.0% 0.0% 9.1% 0% 70%
シンボリクリスエス 1- 1- 0-22/24 4.2% 8.3% 8.3% 86% 39%

表7は、集計期間内に産駒が6番人気以下で10回以上走ったことのある種牡馬を複勝率順に並べたもの。つまり、芝1800mで穴馬が馬券圏内に入ってきやすい種牡馬たちとなるが、今年のクイーンS登録馬のなかで表7に名前がある種牡馬を父に持つのは父ディープインパクトのキャトルフィーユとマルセリーナの2頭のみ。このうち、桜花賞馬であり前走のマーメイドSも勝ったマルセリーナは上位人気が予想されるので、狙うとすれば前走で函館芝1800mのかもめ島特別を勝ってコース適性を証明しているキャトルフィーユとなるだろうか。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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