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第717回 上半期の重賞を振り返る(3歳戦)

2013/7/15(月)

連日の暑さもあり、夏競馬もいよいよ本番というところ。毎週熱戦は続くが、大きなレースはお休みの時期だ。秋のG1シリーズに備え、今年上半期に行われた重賞(平地)をデータを見ながら振り返ってみたい。今回は3歳戦(芝)を見ていきたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 今年上半期の芝重賞(3歳限定戦)の結果一覧

レース名 優勝馬 人気 単勝配当 複勝配当 馬連 馬単 3連複 3連単
ラジオNIHG3 ケイアイチョウサン 8 2280 620 40460 73450 111170 917500
東京優駿G1 キズナ 1 290 160 970 1600 17130 54950
優駿牝馬G1 メイショウマンボ 9 2850 710 13880 31120 15610 150480
NHKマG1 マイネルホウオウ 10 3430 730 21890 56570 137530 1235600
京都新聞G2 キズナ 1 140 110 2470 3020 16100 52030
青葉賞G2 ヒラボクディープ 7 2460 580 30590 71140 40730 428430
フローラG2 デニムアンドルビー 1 370 170 870 1680 6880 24620
皐月賞G1 ロゴタイプ 1 370 140 840 1750 1210 5920
桜花賞G1 アユサン 7 1800 460 3300 9350 102860 679300
ニュージG2 エーシントップ 2 340 180 1550 2600 50240 195350
毎日杯G3 キズナ 1 150 110 1760 2240 4020 14510
スプリンG2 ロゴタイプ 1 340 160 1090 1810 8760 29470
フラワーG3 サクラプレジール 2 360 170 1420 2290 8080 28720
ファルコG3 インパルスヒーロー 2 490 230 8170 13550 29040 150580
フィリーG2 メイショウマンボ 3 440 190 2370 3850 22770 96300
弥生賞G2 カミノタサハラ 6 1980 430 52300 122810 34310 461810
チューリG3 クロフネサプライズ 3 650 260 5070 9220 21920 116790
アーリンG3 コパノリチャード 1 220 110 330 600 550 1740
共同通信G3 メイケイペガスター 4 560 200 1140 2370 16010 79330
クイーンG3 ウキヨノカゼ 4 830 180 2340 5460 1260 10370
きさらぎG3 タマモベストプレイ 6 830 240 2770 5510 3700 28120
京成杯G3 フェイムゲーム 7 1260 380 4590 10690 27420 166910
フェアリG3 クラウンロゼ 10 8330 1660 39140 109860 42370 515610
シンザンG3 エーシントップ 1 350 160 3130 4840 4760 29880

表1は今年上半期に行われた3歳限定の芝重賞結果一覧。1月のシンザン記念から始まり、6月のラジオNIKKEI賞までが対象レースとなっている。そのシンザン記念を勝ったエーシントップはNZTでさらに勝利を重ね、NHKマイルCへ1番人気で向かった。だが、本番では7着に敗退した。一般的には休養にあてられる厳冬期であっても、春のG1につながることも多いのだが、今年はそうした関連は見られなかった。本来であればクラシックにつながるきさらぎ賞や、共同通信杯組からも大きな活躍馬は出なかった。

2013/5/26 東京10R 東京優駿(G1)1着 1番 キズナ

そうした中、3月に入って弥生賞を迎えた。6番人気のカミノタサハラが勝利し、10番人気のミヤジタイガが2着。馬連は5万円台の配当をつけた。例年の弥生賞としては異例の大波乱だが、結果的には同組の出走馬のレベルが非常に高かったことがわかる。弥生賞で4着に敗れたエピファネイア、同5着のキズナが日本ダービーで連対を果たすこととなったからだ。さらに言えば、前年のラジオNIKKEI杯2歳Sも大きな勝負だったことがわかる。この2戦ではともにエピファネイアが先着を果たしていたが、ダービーではキズナが逆転。広い東京コースに替わったからこその結果とも考えられる。

キズナの場合は毎日杯→京都新聞杯と重賞を連勝し、ダービーに出走。一般的には遅れてきた実力馬が一気に頂点を狙う臨戦過程だ。ただ、本馬は前年の10月にすでにデビュー。前述したようにラジオNIKKEI杯にも出走していた。遅れてきた大物というタイプではない。今年に入り弥生賞から始動。そこで5着と敗れた後、皐月賞へ進まなかったことが、特筆すべきことであろうか。ダービーに照準を合わせたローテーションを組み、見事に結果を出すことに成功した。

牡馬クラシック路線として話は前後してしまうが、皐月賞を制したのはロゴタイプ。前年の朝日杯FSを制した2歳チャンピオンで、今年に入りスプリングSも完勝。破竹の4連勝でクラシック制覇となった。こう考えると、今年の牡馬クラシック戦線は2歳時からしっかりと実績を残していた馬が、今年に入っても勝ち鞍を重ねて、本番でも好走したことになる。ロゴタイプはダービーで崩れてしまったが、クラシックの2戦で好走した馬たちの力が一枚上だったようだ。この勢力図は秋、どのようになるだろうか。

続いては牝馬クラシック路線を見ていく。

こちらも牡馬戦線同様、1〜2月に行われたフェアリーSやクイーンCは本番へとつながらなかった。3月に入りチューリップ賞。同レースがやはり大きな一番となった。だが、こちらも同レースを優勝したクロフネサプライズ、2着ウインプリメーラが桜花賞で主役とはならなかった。同3着アユサン、同7着レッドオーヴァル、同8着プリンセスジャックが本番で巻き返すこととなった。一方、阪神JFを制したローブティサージュは残念ながら桜花賞では5着だった。

2013/5/19 東京11R 優駿牝馬(G1)1着 3番 メイショウマンボ

フィリーズレビューを制したメイショウマンボは桜花賞で10着と敗れたが、続くオークスで優勝。フィリーズレビュー自体がクラシックとはややつながりにくい傾向があっただけに、近年ではめずらしい結果だ。そのオークスで2着だったエバーブロッサム、3着デニムアンドルビーはフローラSの連対馬。いわゆる新興勢力が台頭を果たした。今年の牝馬路線は昨年から今年春にかけて勢力図がガラリと変化した。この秋の秋華賞まで混戦が続きそうな予感がある。

3歳のマイル王をかけたNHKマイルCは波乱に終わった。その大きな要因はエーシントップ、コパノリチャードといった芝1600m重賞の優勝馬が好走できなかった点が挙げられるだろう。ともにハナに行くスピードがある馬だが、その点が展開面で仇になってしまった感もある。勝ったマイネルホウオウも芝1600mで勝ち鞍を挙げていたが、差す競馬ができた。東京の長い直線で持ち味を存分に出した、鮮やかな勝利だった。

NHKマイルC2着のインパルスヒーローはファルコンSを勝利していたが、本番では6番人気だった。同レース2着のカシノピカチュウは、先日のラジオNIKKEI賞でも14番人気で2着と穴を提供。今年のファルコンS出走馬は今後も注目してみたいところだ。

■表2 今年上半期の芝重賞(3歳限定戦)の厩舎(東西)成績

調教師分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
美浦 12- 10- 11-121/154 7.8% 14.3% 21.4% 155 107
栗東 12- 14- 14-169/209 5.7% 12.4% 19.1% 34 73

全体傾向の補足として、今年は関東馬の頑張りが目立った。表2が示す通り、美浦所属の関東馬が12勝、栗東所属の関西馬が12勝。2〜3着馬の数は関西馬が上だが、勝ち鞍は五分だった。勝率、連対率や複勝率はすべて関東馬が上。長らく西高東低(特にクラシック戦線)が続いていただけに、関東馬の活躍が目についた。

■表3 表1レース出走馬の種牡馬別成績

順位 種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 ディープインパクト 7- 4- 4-26/41 17.1% 26.8% 36.6% 175 107
2 フジキセキ 2- 1- 2- 6/11 18.2% 27.3% 45.5% 126 109
3 クロフネ 2- 1- 0- 7/10 20.0% 30.0% 30.0% 114 100
4 ローエングリン 2- 1- 0- 3/ 6 33.3% 50.0% 50.0% 118 78
5 スズカマンボ 2- 0- 0- 3/ 5 40.0% 40.0% 40.0% 658 180
6 Tale of the Cat 2- 0- 0- 1/ 3 66.7% 66.7% 66.7% 230 113
7 ダイワメジャー 1- 1- 5-23/30 3.3% 6.7% 23.3% 7 140
8 ステイゴールド 1- 1- 1-10/13 7.7% 15.4% 23.1% 175 145
9 オンファイア 1- 1- 0- 0/ 2 50.0% 100.0% 100.0% 415 355
10 スズカフェニックス 1- 0- 1- 3/ 5 20.0% 20.0% 40.0% 686 292
11 ハーツクライ 1- 0- 0-10/11 9.1% 9.1% 9.1% 114 34
12 ロサード 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 2776 553
13 サクラプレジデント 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 180 85
14 アグネスタキオン 0- 3- 1-10/14 0.0% 21.4% 28.6% 0 97
15 ネオユニヴァース 0- 2- 1-16/19 0.0% 10.5% 15.8% 0 130
16 シンボリクリスエス 0- 2- 0-14/16 0.0% 12.5% 12.5% 0 24
17 スタチューオブリバティ 0- 2- 0- 2/ 4 0.0% 50.0% 50.0% 0 395
18 Big Brown 0- 1- 1- 1/ 3 0.0% 33.3% 66.7% 0 693
19 マイネルラヴ 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0 27
20 デュランダル 0- 1- 0- 5/ 6 0.0% 16.7% 16.7% 0 25
21 ホワイトマズル 0- 1- 0- 8/ 9 0.0% 11.1% 11.1% 0 23
22 ブラックタキシード 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0 126
23 マンハッタンカフェ 0- 0- 2-11/13 0.0% 0.0% 15.4% 0 28
24 キングカメハメハ 0- 0- 2-13/15 0.0% 0.0% 13.3% 0 18
25 アドマイヤムーン 0- 0- 2- 7/ 9 0.0% 0.0% 22.2% 0 54
26 ブライアンズタイム 0- 0- 1- 5/ 6 0.0% 0.0% 16.7% 0 80
27 ストーミングホーム 0- 0- 1- 4/ 5 0.0% 0.0% 20.0% 0 362
28 Tiz Wonderful 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0 450
29 ブラックタイド 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
30 ゴールドアリュール 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

続いて血統面で振り返ってみよう。表3は表1レース出走馬の種牡馬別成績。上位30を示したものだが、ディープインパクト産駒が【7.4.4.26】。圧巻の成績を収めた。全体的にサンデーサイレンス系が相変わらず強い。スズカマンボ(メイショウマンボ)、スズカフェニックス(マイネルホウオウ)がG1馬を輩出した。そんなサンデー系一色の中、奮闘を見せたのがノーザンダンサー系。クロフネ(インパルスヒーロー)、ローエングリン(ロゴタイプ)、Tale of the Cat(エーシントップ)が重賞2勝をマーク。先ほど触れたカシノピカチュウの父スタチューオブリバティ(17位)もノーザンダンサー系だ。

一方、キングカメハメハやアドマイヤムーンといったミスタープロスペクター系は苦しんだ。ジャングルポケットらナスルーラ系も好走馬を出すことができなかった。

■表4 表1レース出走馬の母父別成績

順位 母父馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 Storm Cat 5- 0- 1- 8/14 35.7% 35.7% 42.9% 345 131
2 サンデーサイレンス 3- 2- 4-33/42 7.1% 11.9% 21.4% 28 47
3 フレンチデピュティ 2- 1- 2-18/23 8.7% 13.0% 21.7% 235 107
4 トニービン 2- 1- 1-10/14 14.3% 21.4% 28.6% 62 85
5 ブライアンズタイム 2- 0- 2-12/16 12.5% 12.5% 25.0% 57 118
6 グラスワンダー 2- 0- 0- 2/ 4 50.0% 50.0% 50.0% 822 225
7 Unbridled's Song 2- 0- 0- 1/ 3 66.7% 66.7% 66.7% 230 113
8 ノーザンテースト 1- 1- 1- 2/ 5 20.0% 40.0% 60.0% 166 130
9 フサイチコンコルド 1- 1- 0- 1/ 3 33.3% 66.7% 66.7% 276 236
10 シンボリクリスエス 1- 0- 1- 1/ 3 33.3% 33.3% 66.7% 760 420
11 キングカメハメハ 1- 0- 1- 1/ 3 33.3% 33.3% 66.7% 123 106
12 アレミロード 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 420 126
13 ヒシアケボノ 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 2776 553
14 デインヒル 0- 3- 0- 6/ 9 0.0% 33.3% 33.3% 0 72
15 スペシャルウィーク 0- 2- 0- 2/ 4 0.0% 50.0% 50.0% 0 97
16 Belong to Me 0- 2- 0- 2/ 4 0.0% 50.0% 50.0% 0 395
17 ダンシングブレーヴ 0- 1- 1- 4/ 6 0.0% 16.7% 33.3% 0 65
18 Pure Prize 0- 1- 1- 1/ 3 0.0% 33.3% 66.7% 0 693
19 ファルブラヴ 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0 36
20 Grand Lodge 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0 37
21 フォーティナイナー 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0 157
22 Loup Solitaire 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0 72
23 トウシヨウボーイ 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0 126
24 Smart Strike 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0 66
25 Saint Ballado 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0 70
26 El Corredor 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0 470
27 Machiavellian 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0 195
28 Miswaki 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0 80
29 エルコンドルパサー 0- 0- 1- 5/ 6 0.0% 0.0% 16.7% 0 113
30 ティンバーカントリー 0- 0- 1- 4/ 5 0.0% 0.0% 20.0% 0 42

表4は母父別の成績。こちらも上位30を示している。ここで注目したいのは1位のStorm Cat。ノーザンダンサー系の世界的大種牡馬ではあるが、今春の3歳戦での活躍は素晴らしかった。ダービー馬のキズナ、桜花賞馬アユサン、青葉賞を制したヒラボクディープと3頭の重賞ウイナーを輩出。すべて父はディープインパクト。「ディープインパクト×Storm Cat」という配合馬に、今後一層注目が集まりそうな結果となった。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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