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第716回 前走巴賞組の取捨は? 函館記念を分析

2013/7/11(木)

 今週は函館記念が行われる。サマー2000シリーズの2戦目で一昨年は8歳馬キングトップガン、昨年は7歳馬トランスワープと高齢馬が優勝。波乱の気配が漂うハンデ戦であり、今年はいったいどんな結末になるだろうか。今回のデータde出〜たでは、札幌競馬場で行われた09年を除く過去10年の結果から函館記念を分析する。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 函館記念の人気別成績(09年を除く過去9年)

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1番人気 2-  3-  0-  4/  9 22.2% 55.6% 55.6% 84% 88%
2番人気 2-  2-  2-  3/  9 22.2% 44.4% 66.7% 132% 127%
3番人気 0-  0-  1-  8/  9 0.0% 0.0% 11.1% 0% 27%
4番人気 3-  0-  1-  5/  9 33.3% 33.3% 44.4% 241% 120%
5番人気 0-  0-  1-  8/  9 0.0% 0.0% 11.1% 0% 30%
6番人気 1-  0-  1-  7/  9 11.1% 11.1% 22.2% 160% 74%
7番人気 1-  0-  2-  6/  9 11.1% 11.1% 33.3% 278% 205%
8番人気 0-  1-  0-  8/  9 0.0% 11.1% 11.1% 0% 66%
9番人気 0-  1-  1-  7/  9 0.0% 11.1% 22.2% 0% 135%
10番人気 0-  0-  0-  9/  9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
11番人気 0-  1-  0-  7/  8 0.0% 12.5% 12.5% 0% 77%
12番人気 0-  1-  0-  7/  8 0.0% 12.5% 12.5% 0% 112%
13番人気以下 0-  0-  0- 22/ 22 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

 まず表1は人気別成績。1番人気馬は【2.3.0.4】で06年のエリモハリアーら2勝。連対率はトップだが、単勝回収率・複勝回収率ともに100%には届いていない。複勝率トップの66.7%なのは2番人気馬。こちらは単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。

また、最多の勝ち星3勝をあげているのが4番人気馬。一昨年のキングトップガン、昨年のトランスワープと近2年は続けて優勝馬が出ている。以下、6・7番人気馬が1勝ずつ。勝ち馬はすべて7番人気までにおさまっている。

2着馬は1・2番人気馬で過半数を占めるが、二ケタ人気馬も2頭が連対。過去9回で馬連万馬券は2回(07年・11年)だが、昨年は4番人気トランスワープ・8番人気イケトップガンで馬連9870円。近2年は波乱で終わっている。

■表2 函館記念の年齢別成績(09年を除く過去9年)

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
3歳 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
4歳 2-  2-  2- 10/ 16 12.5% 25.0% 37.5% 81% 75%
5歳 3-  5-  4- 27/ 39 7.7% 20.5% 30.8% 62% 99%
6歳 1-  0-  2- 28/ 31 3.2% 3.2% 9.7% 10% 28%
7歳以上 3-  2-  1- 35/ 41 7.3% 12.2% 14.6% 97% 83%

 続いて表2は年齢別成績。4歳馬が2勝をあげ、勝率・連対率・複勝率ともに一番高い。08年優勝のトーセンキャプテンら3着以内馬6頭はすべて4番人気以内だった。
10年のマイネルスターリーら最多の3勝をあげているのが5歳馬だ。3着以内馬12頭は世代別で一番多い。逆に6歳馬は06年のエリモハリアーの1勝のみ。ただし同馬は05〜07年にかけて3連覇を成し遂げている。6歳馬は複勝率でも他の世代に比べると低く、不振傾向だ

逆に7歳以上は7歳馬が2勝、8歳馬が1勝。3着以内馬6頭のうち4頭は7番人気以下の人気薄だった。近2年も3着以内馬6頭中5頭は7歳以上の馬だ。

■表3 函館記念の斤量別成績(09年を除く過去9年)

斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
51kg以下 0-  0-  0-  5/  5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
52kg 0-  2-  0-  7/  9 0.0% 22.2% 22.2% 0% 168%
53kg 0-  1-  1- 11/ 13 0.0% 7.7% 15.4% 0% 92%
54kg 2-  2-  0- 19/ 23 8.7% 17.4% 17.4% 64% 59%
55kg 2-  0-  4- 20/ 26 7.7% 7.7% 23.1% 79% 71%
56kg 3-  1-  1- 22/ 27 11.1% 14.8% 18.5% 58% 34%
56.5kg 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
57kg 1-  3-  3-  7/ 14 7.1% 28.6% 50.0% 179% 165%
57.5kg 0-  0-  0-  4/  4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
58kg 1-  0-  0-  4/  5 20.0% 20.0% 20.0% 86% 40%

 表3は斤量別成績。出走数が多いのは54〜56キロの馬で、合わせて7勝をあげている。
勝率では56キロ、連対率は54キロ、複勝率は55キロの馬がそれぞれ高かった。
一方、53キロ以下は未勝利。51キロ以下は3着以内もなかった。

また、複勝率50%と非常に高いのが57キロの馬。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。57.5キロ以上で唯一好走したのが03年優勝のエアエミネム。同馬は過去にG2を2勝している実績馬だった。

■表4 函館記念の東西所属別成績(09年を除く過去9年)

調教師分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
美浦 2-  3-  2- 47/ 54 3.7% 9.3% 13.0% 24% 54%
栗東 7-  6-  7- 54/ 74 9.5% 17.6% 27.0% 90% 87%

 表4は東西の所属別成績。出走数が多い栗東所属馬が7勝をあげ、勝率・連対率・複勝率ともに美浦所属馬をかなり上回っている。勝率・複勝率では倍以上の開きがあり、単勝回収率・複勝回収率でも100%に近い数字をあげている。栗東所属馬が優勢といえるだろう。

■表5 函館記念の枠番別成績(09年を除く過去9年)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1枠 0- 0- 0-13/13 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
2枠 3- 2- 3- 6/14 21.4% 35.7% 57.1% 129% 196%
3枠 3- 0- 0-12/15 20.0% 20.0% 20.0% 112% 42%
4枠 2- 2- 2-11/17 11.8% 23.5% 35.3% 232% 147%
5枠 1- 2- 1-13/17 5.9% 17.6% 23.5% 36% 117%
6枠 0- 1- 1-15/17 0.0% 5.9% 11.8% 0% 22%
7枠 0- 2- 1-14/17 0.0% 11.8% 17.6% 0% 48%
8枠 0- 0- 1-17/18 0.0% 0.0% 5.6% 0% 16%

 表5は枠番別成績。これは傾向が顕著に表れており、勝ち馬はいずれも2枠〜5枠に入っていた。なかでも2枠の馬は3勝をあげ、勝率・連対率・複勝率ともにトップ。複勝率57.1%は抜けて高く、2回に1回以上は馬券に絡んでいる。一昨年は12番人気のマヤノライジンが2着に好走。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を大きく超えていた。

 4枠の馬は2枠に次いで連対率・複勝率が高い。同枠の2勝はいずれもエリモハリアーによるものだ。逆に1枠は3着以内馬0、8枠も3着以内馬1頭のみだった。

現時点ではまだ出ていないが、これだけ偏りがあるだけに枠順には注意しておきたい。2〜5枠の馬、特に2枠の馬は人気薄でも注意しておきたいところだ。

■表6 函館記念の脚質別成績(09年を除く過去9年)

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
逃げ 0-  2-  0-  7/  9 0.0% 22.2% 22.2% 0% 90%
先行 3-  4-  4- 21/ 32 9.4% 21.9% 34.4% 76% 129%
差し 5-  3-  3- 38/ 49 10.2% 16.3% 22.4% 102% 71%
追込 1-  0-  2- 34/ 37 2.7% 2.7% 8.1% 16% 25%

 表6は脚質別成績。差し馬が最多の5勝をあげ、単勝回収率100%超え。先行馬は3勝で、2・3着が4回ずつ。複勝回収率で100%を超えていた。

 逃げ馬は2着が2回あるものの未勝利で、近6回は馬券に絡んでいない。函館芝2000m戦全体でも、逃げ切り勝ちは厳しい傾向にある。なお、追い込み馬も04年のクラフトワークの1勝のみ。後方からの直線一気も厳しいようだ。

■表7 函館記念の前走レース別成績(09年を除く過去9年)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
巴賞 4- 5- 2-35/46 8.7% 19.6% 23.9% 108% 103%
福島テレビOP 1- 1- 0- 2/ 4 25.0% 50.0% 50.0% 180% 110%
金鯱賞 1- 0- 1- 4/ 6 16.7% 16.7% 33.3% 71% 78%
目黒記念 1- 0- 1- 3/ 5 20.0% 20.0% 40.0% 152% 114%
新潟大賞典 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 285% 95%
中京記念 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 620% 190%
安田記念 0- 1- 1- 0/ 2 0.0% 50.0% 100.0% 0% 170%
天皇賞春 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 45%
五稜郭S 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 225%
宝塚記念 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 77%
エプソムC 0- 0- 1- 6/ 7 0.0% 0.0% 14.3% 0% 75%
STV杯・1000万 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 100%
下鴨S・1600万 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 250%
その他のレース 0- 0- 0-39/39 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
※金鯱賞は昨年より12月に移行

 表7は前走レース別成績。冒頭で述べたように、出走頭数が抜けて多いのが巴賞組。昨年の2着イケトップガン(8番人気)、3着ミッキーパンプキン(7番人気)もこの組だ。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。

 他のレースからは3着には前走条件戦の馬もいるが、連対馬18頭はすべて前走オープンクラスを使われた馬だった。

■表8 巴賞組の前走着順別成績(09年を除く過去9年)

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
前走1着 1- 1- 0- 5/ 7 14.3% 28.6% 28.6% 205% 74%
前走2着 1- 1- 0- 1/ 3 33.3% 66.7% 66.7% 110% 106%
前走3着 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走4着 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 138% 50%
前走5着 0- 1- 0- 5/ 6 0.0% 16.7% 16.7% 0% 100%
前走6〜9着 0- 2- 2-12/16 0.0% 12.5% 25.0% 0% 138%
前走10着〜 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 502% 168%

 続いて表8は巴賞の前走着順別成績。前走巴賞1着馬は05年にエリモハリアー(6番人気)が優勝、08年にフィールドベアー(1番人気)が2着だが、4着以下が5回。近2年も一昨年のマイネルスターリー、昨年のトウカイパラダイスが1番人気に推されるも、いずれも4着以下に敗れている。「巴賞勝ちは絶対視できない」といえるだろう。

 対して巴賞2着馬は3頭中2頭が馬券に絡んでおり好相性。この組の連対馬2頭はいずれも本番で2番人気以内に支持されていた。

 他では6〜9着馬が勝ち馬こそ出ていないが、複勝率25.0%と高い。昨年も巴賞6着のミッキーパンプキンが本番で3着と好走している。10着以下から巻き返したのは、07年のエリモハリアーのみ。同馬は函館記念を3連覇しており、これは例外といっていいだろう。

 まとめると巴賞組は勝ち馬でもそれほど信頼できず、むしろ2着馬、6〜9着に敗れた馬に妙味があるといえるだろう。

<結論>

■表9 今年の函館記念の出走予定馬(7/10現在)

番号 馬名 性齢 所属/厩舎 前走成績
1 レインボーダリア 牝6 美浦・二ノ宮 ヴィクトリアM 12着
2 ネヴァブション 牡10 美浦・伊藤正 有馬記念 15着
3 トウケイヘイロー 牡4 栗東・清水久 鳴尾記念 1着
4 エアソミュール 牡4 栗東・角居 巴賞 1着
5 アンコイルド 牡4 栗東・矢作 巴賞 8着
6 トウカイパラダイス 牡6 栗東・田所秀 天皇賞・春 8着
7 サトノギャラント 牡4 美浦・藤沢和 巴賞 2着
8 アスカクリチャン 牡6 栗東・須貝尚 新潟大賞典 8着
9 コスモネモシン 牝6 美浦・清水英 マーメイドS 13着
10 コスモラピュタ 牡6 美浦・高橋祥 目黒記念 13着
11 モズ 牡6 栗東・矢作 巴賞 6着
12 ホッカイカンティ 牡8 美浦・柴田人 巴賞 11着
13 イケドラゴン 牡8 美浦・石毛 巴賞 13着
14 メイショウウズシオ 牡6 栗東・飯田明 巴賞 3着
15 カワキタコマンド 牡6 美浦・小桧山 巴賞 15着
16 サンディエゴシチー 牡6 栗東・作田 巴賞 7着
17 カリバーン セン6 美浦・鹿戸雄 ディープインパクトC 18着
18 ネオブラックダイヤ 牡5 美浦・鹿戸雄 五稜郭S 11着
19 サクラボールド 牡6 美浦・菊沢 五稜郭S 2着
※フルゲート16頭。カリバーン以下が除外対象。

 今年の函館記念の出走予定馬は表9のとおり。

2013/6/9 東京10R 多摩川ステークス 1着 13番 サトノギャラント

2013/1/26 東京11R 白富士ステークス 1着 7番 アンコイルド

 人気の中心は4歳馬になりそうだが、前走鳴尾記念勝ちのトウケイヘイローは表6の逃げ切りが難しいというデータが引っかかる。前走はスローペースで逃げられたが、今回は同系のモズとの兼ね合いもある。過去のデータどおり、逃げ切りまでは厳しいかもしれない。

 前走巴賞勝ちのエアソミュールも人気になりそうだ。ただし、表8で示したように巴賞勝ちはそれほど信頼できない。同馬は過去に6勝をあげているが、そのうち5勝は芝1800mか芝2200m戦。いわゆる非根幹距離が得意な馬ともいえる。芝2000m戦は3戦して、すべて4着以下というのも気になるところだ。

 逆に表8のデータからは、巴賞2着のサトノギャラントが浮かび上がる。2走前の降級戦では直線での競り合いを制して、再度オープン入り。巴賞も前半は位置取りが悪かったが、3コーナーから自ら脚を使って2着まで押し上げている。昨年暮れの金鯱賞は6着ながら1番人気に推されたほどの期待馬。後ろ過ぎない位置取りならば、重賞初制覇の可能性は十分だ。

 また巴賞組からは8着のアンコイルドも推しておきたい。前走は3か月半ぶりのレースで、過去に結果が出ていない芝1800m戦だった。今回は昨年〜今年にかけて4連勝した芝2000m戦。前走から変わり身があるとしたら、この馬だろう。

 他では前走天皇賞・春8着のトウカイパラダイス、昨年のエリザベス女王杯勝ち馬のレインボーダリアあたりも人気を集めそうだが、ともに6歳馬。トウカイパラダイスは昨年の4着馬。堅実に走るが、勝ち味に遅い面がある。今回も連下でマークしておきたい。
レインボーダリアは昨秋から後方からレースを進めるようになった。過去のデータでも追い込みは厳しい傾向が出ている。時計がかかってほしいタイプだ。

 近年好走が目立つ高齢馬だが、今回のメンバーは近走大敗続き。今年はさすがに厳しそうだ。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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