第709回 夏の古馬オープン特別の傾向は?|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第709回 夏の古馬オープン特別の傾向は?

2013/6/17(月)

今週は宝塚記念が控えるが、同レースの展望は週半ばに行うことにする。今回は一足先に夏競馬に目を向けたい。7〜8月に行われるオープン特別(3歳以上)の傾向について調べてみることにする。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 7〜8月に行われた芝のOP特別

レース名 着別度数
巴賞 6- 4- 5-50/65
小倉日経 5- 5- 5-48/63
朱鷺S 4- 4- 4-50/62
米子SH 4- 4- 4-44/56
UHB杯H 4- 4- 4-43/55
みなみ北H 4- 4- 4-40/52
NST賞 1- 1- 1- 9/12
札幌日経 1- 1- 1- 8/11
UHB賞H 1- 1- 1- 8/11
NSTオ 1- 1- 1- 7/10
安土城S 1- 1- 1- 5/ 8
※3歳以上で08年以降のレースを対象。

表1は08年以降の過去5年、7〜8月に行われた芝のオープン(OP)特別(3歳以上)。この時期のオープン特別の位置づけは難しい。夏場はG1がないため、何か大きなレースのステップレースという位置づけではない。近年、明確に位置づけられているのは巴賞(08年が1着同着のため勝ち馬が6頭)ぐらいだろうか。夏場でも毎週のように重賞が組まれており、サマーシリーズが行われている現在ではオープン特別を目標に調整する馬というのはそれほど多くないはずだ。

■表2 7〜8月に行われたダートのOP特別

レース名 着別度数
阿蘇SH 5- 5- 5-48/63
しらかばH 5- 5- 5-48/63
マリーン 5- 5- 5-43/58
関越SH 4- 4- 4-41/53
大沼SH 4- 4- 4-39/51
KBC杯 3- 3- 3-31/40
NST賞H 3- 3- 3-29/38
北陸SH 1- 1- 1-10/13
関越S 1- 1- 1-10/13
祇園S 1- 1- 1- 9/12
ジュライ 1- 1- 1- 6/ 9
BSN賞 1- 1- 1- 5/ 8
※3歳以上で08年以降のレースを対象。

表2は同時期を対象としたダートのオープン特別。夏場は「芝」という印象だが、ダートのオープン特別は案外多く組まれている。芝よりも若干多いくらいだ。ダートグレードは夏場が盛んなのだが、地方での開催となっている。JRA勢も出走可能であっても、枠に限りがある。賞金を持っていない馬にとって出走は狭き門で、オープン特別も大切な場所となっている。だが、阿蘇S、しらかばS、マリーンS、関越Sと、ほぼ毎年行われているレースはすべて中距離。コース形態上、仕方がないとはいえ、距離体系の偏りが気になる番組構成となっている。

■表3 表1レースの年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
3歳 3-  1-  2-  7/ 13 23.1% 30.8% 46.2% 149 126
4歳 5-  2-  6- 20/ 33 15.2% 21.2% 39.4% 36 81
5歳 14- 12- 10- 83/119 11.8% 21.8% 30.3% 117 81
6歳 6- 10-  8-108/132 4.5% 12.1% 18.2% 34 61
7歳以上 4-  5-  5- 94/108 3.7% 8.3% 13.0% 145 87

2012/8/25 新潟11R 朱鷺ステークス1着 10番 レオアクティブ

表3は表1のレース(芝)を対象とした年齢別成績。ここでのポイントは3歳馬の成績だ。この時期から3歳と古馬による混合戦の結果が気になるようになる。過去5年の芝のレースでいえば、3歳馬が最も好成績を収めている。ただ、3勝のうち2勝は昨年のダローネガ(小倉日経OP)とレオアクティブ(朱鷺S)。各世代全体の強さが結果に反映されることも多く、年によって偏る傾向がある。一般的に「今年の3歳勢は強い」と噂されるようであれば、3歳馬に注目すべき必要があるだろう。ちなみにレオアクティブは秋に京成杯AHも制することとなった。

4歳馬と5歳馬は圧倒的に5歳馬の方が出走馬は多い。ただ、連対率はさほど変わらない。6歳馬は5歳馬よりも出走数が多い。7歳以上の高齢馬も元気。全体の連対率は下がるが、一発を警戒すべき成績となっている。

■表4 表2レースの年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
3歳 3-  1-  0-  4/  8 37.50% 50.00% 50.00% 187 213
4歳 8-  9-  4- 23/ 44 18.20% 38.60% 47.70% 52 107
5歳 14- 10- 14- 85/123 11.40% 19.50% 30.90% 106 105
6歳 8-  6- 13-106/133 6.00% 10.50% 20.30% 77 99
7歳以上 1-  8-  3-101/113 0.90% 8.00% 10.60% 15 41

2008/8/10 小倉10R KBC杯1着 14番 スマートファルコン

続いてダート(表2)での年齢別成績(表4)。こちらも3歳馬の成績がよい。出走頭数はかなり少ないが、ここで勝つような3歳馬は後々も追いかけてみるべきかもしれない。08年はスマートファルコンがKBC杯を勝利している。

4歳馬と5歳馬の出走比率は芝と似たようなものだが、ダートの方が4歳馬の成績がかなり優秀。ダートは全般的に若い世代が優勢だ。7歳以上は【1.8.3.101】と勝ち切れなくなっている。ダート路線は芝路線に比べて、ベテランの馬が長期間活躍しやすいという印象だが、地方のダートグレードとは別に考える必要がありそうだ。中央のダートは地方に比べて走破時計が速く、スピードが求められるため、高齢馬には厳しくなってくることを考慮すべきか。重賞に限らず、オープン特別でも同様と言える。

■表5 表1レースの前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
未勝利 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
500万下 0-  0-  0-  0/  0          
1000万下 2-  2-  0- 12/ 16 12.5% 25.0% 25.0% 50 41
1600万下 6-  1-  7- 39/ 53 11.3% 13.2% 26.4% 90 63
OPEN特別 9- 12-  9-120/150 6.0% 14.0% 20.0% 145 85
G3 10- 12- 11- 95/128 7.8% 17.2% 25.8% 53 93
G2 3-  3-  2- 22/ 30 10.0% 20.0% 26.7% 85 62
G1 2-  0-  2- 12/ 16 12.5% 12.5% 25.0% 41 51

続いて前走クラス別成績を見ていく。まずは芝(表5参照)。時期的に勝って勢いに乗る昇級馬には注目すべきだが、1000万クラスの挑戦も案外あり、それで好成績を収めているという点だ。1600万クラスからの昇級馬よりも勝率・連対率は上回っている。その1600万クラスもオープン特別組より、勝率と複勝率が高い。オープン特別組は最多の出走頭数だが、前走重賞組に比べると好走率は低い。やはりレースのレベルは重賞の方が高い。G1やG2で歯が立たなくても、オープン特別ならばアッサリというケースは多いようだ。ちなみに前走未勝利からというのは障害未勝利からの参戦。常識的に平地の未勝利からの参戦はほとんどない。

■表6 表2レースの前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
未勝利 0-  1-  0-  2/  3 0.0% 33.3% 33.3% 0 396
500万下 0-  0-  0-  0/  0          
1000万下 1-  1-  0- 11/ 13 7.7% 15.4% 15.4% 63 48
1600万下 2-  9-  6- 51/ 68 2.9% 16.2% 25.0% 4 80
OPEN特別 21- 17- 22-192/252 8.3% 15.1% 23.8% 66 85
G3 5-  0-  3- 40/ 48 10.4% 10.4% 16.7% 197 101
G2 2-  2-  1- 11/ 16 12.5% 25.0% 31.3% 32 64
G1 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

同様にダートの前走クラス別成績(表6参照)を見ていく。こちらも1000万クラスからの挑戦はあるが、芝ほどの良績ではない。昇級馬ならば1600万クラスからとなるが、芝ほど勝ち切れてない。勝率は2.9%とかなり低い。普通に前走オープン特別組から勝ち馬が出るケースが圧倒的に多い。ただ、前走G3・G2組の方が強い。このあたりは芝と同じように、相手が楽になる分、勝ち負けになるのだと思われる。

■表7 表1レース出走馬の馬体重増減別成績

馬体重 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
〜-20kg 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
-19〜-10kg 3-  1-  1- 34/ 39 7.7% 10.3% 12.8% 51 41
-9〜 -4kg 7-  6-  4- 64/ 81 8.6% 16.0% 21.0% 69 62
-3〜 +3kg 17- 14- 16-127/174 9.8% 17.8% 27.0% 75 74
+4〜 +9kg 4-  7-  9- 62/ 82 4.9% 13.4% 24.4% 200 133
+10〜+19kg 1-  2-  1- 21/ 25 4.0% 12.0% 16.0% 14 42
+20kg〜 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
不・初・未 0-  0-  0-  0/  0          

続いて馬体重について見ていく。表7は芝(表1参照)のレース出走馬の馬体重の増減。夏は汗をかく季節。一般的には馬体重は絞りやすく、減りやすいという印象があることだろう。実際、4キロ以上減っていた馬の方が4キロ以上増えていた馬よりも多かった。特に10キロ以上の増減は減のケースの方が多い。それでいながらしっかりと結果を残している。だが、全体的に見れば増減3キロ以内での出走が最も多く、成績もよい。近走好走を果たしているような馬ならば、馬体重の大きな変動は逆に心配となることだろう。

■表8 表2レース出走馬の馬体重増減別成績

馬体重 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
〜-20kg 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
-19〜-10kg 1-  3-  1- 20/ 25 4.0% 16.0% 20.0% 12 81
-9〜 -4kg 7- 12-  9- 77/105 6.7% 18.1% 26.7% 58 98
-3〜 +3kg 17- 11- 10-118/156 10.9% 17.9% 24.4% 122 76
+4〜 +9kg 7-  7- 10- 78/102 6.9% 13.7% 23.5% 24 90
+10〜+19kg 1-  1-  4- 22/ 28 3.6% 7.1% 21.4% 10 117
+20kg〜 1-  0-  0-  2/  3 33.3% 33.3% 33.3% 203 90
不・初・未 0-  0-  0-  0/  0          

最後にダートでの馬体重増減を見ていく(表8参照)。ダートは4キロ以上の増加、減はそれぞれ同じぐらいの数。だが、連対率は4キロ以上減っていた馬の方が高い。前走より4〜9キロ減っていた馬は、±3キロの馬よりも連対率と複勝率で上回る。また、二けた増減馬の複勝率の高さが目立つ。他と同じく20%台の成績をマーク。この点は芝の傾向と違う点だ。二けたの増減はどうしても気になるものだが、20キロ未満であればそれほど大きな影響はないように見える。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
小田原智大の完全なる買い方ブログ

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN