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第706回 今年も軽ハンデ馬か、それとも実績馬か マーメイドSを分析する

2013/6/6(木)

今週は阪神競馬場で、牝馬限定の重賞競走・マーメイドSが行われる。昨年は前走条件戦出走の軽ハンデ馬が上位を独占、一昨年は重賞着外組が1〜3着を占めるなど、毎年のように頭を悩まされるレースだ。いったい今年はどんな結果が待っているのか、過去の傾向を見てみよう。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用し、ハンデ戦に変更された06年以降の7回を対象とした。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 1-0-0-6/7 14.3% 14.3% 14.3% 32% 20%
2 2-0-1-4/7 28.6% 28.6% 42.9% 142% 90%
3 1-1-0-5/7 14.3% 28.6% 28.6% 91% 71%
4 0-1-1-5/7 0.0% 14.3% 28.6% 0% 72%
5 0-1-1-5/7 0.0% 14.3% 28.6% 0% 82%
6 0-0-1-6/7 0.0% 0.0% 14.3% 0% 54%
7 0-2-0-5/7 0.0% 28.6% 28.6% 0% 104%
8 0-0-0-7/7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
9 2-0-0-5/7 28.6% 28.6% 28.6% 594% 182%
10 0-1-1-5/7 0.0% 14.3% 28.6% 0% 194%
11〜 1-1-2-23/27 3.7% 7.4% 14.8% 430% 230%
1〜8 4-5-4-43/56 7.1% 16.1% 23.2% 33% 61%
9〜16 3-2-3-33/41 7.3% 12.2% 19.5% 385% 216%

2011/6/19阪神11R マーメイドステークス(G3) 1着 8番 フミノイマージン 2番人気

まず人気別では、2番人気が複勝率42.9%で一歩リード。その他は好走2頭の複勝率28.6%が多い。12頭立ての年もあって該当馬が少ない13〜14番人気も計【0.1.1.7】と2頭の好走馬が出ており、下位人気まで幅広く警戒が必要だ。なお、1番人気は昨年優勝したグルヴェイグが、ハンデ戦になってから初めての好走だった。

■表2 上位馬の人気と主な配当

1〜3着人気 1〜3着ハンデ 馬連 馬単 3連複 3連単
06 9 3 11 49 51 51 5,360円 13,570円 48,340円 301,550円
07 2 5 6 53 54 53 1,910円 2,950円 7,270円 33,810円
08 12 10 5 48 52 53 74,000円 180,840円 178,370円 1,930,350円
09 9 4 2 53 52 56.5 5,200円 11,770円 18,380円 124,220円
10 3 14 4 53 53 53 8,410円 14,320円 15,580円 91,010円
11 2 7 13 55 56 52 3,490円 6,450円 93,350円 425,710円
12 1 7 10 53 50 50 1,720円 2,320円 12,930円 45,350円

年ごとに好走馬を見ると、2桁人気馬が馬券に絡まなかったのは7年のうち2回だけで、そのうち1回は9番人気馬が1着。残る1回、07年も2→5→6番人気で平穏とは言い難い結果で、波乱を前提とした組み立てが有効だろう。ただその一方、1〜3番人気がすべて馬券圏内から消えたことは1回しかなく、人気馬総崩れまでは期待しづらい印象だ。

■表3 ハンデ別成績

ハンデ 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 5番人気以内 同複勝率
〜48kg 1-0-0-3/4 25.0% 25.0% 25.0% 2907% 715% 0-0-0-1/1 0.0%
49kg 1-0-0-1/2 50.0% 50.0% 50.0% 975% 270% 該当馬なし
50kg 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 83%
51kg 0-1-1-9/11 0.0% 9.1% 18.2% 0% 91% 0-1-0-0/1 100.0%
52kg 0-2-1-6/9 0.0% 22.2% 33.3% 0% 320% 0-1-0-0/1 100.0%
53kg 4-1-3-13/21 19.0% 23.8% 38.1% 167% 148% 3-0-2-4/9 55.6%
54kg 0-1-0-10/11 0.0% 9.1% 9.1% 0% 22% 0-1-0-5/6 16.7%
55kg 1-0-0-12/13 7.7% 7.7% 7.7% 43% 16% 1-0-0-7/8 12.5%
55.5kg 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 該当馬なし
56kg 0-1-0-11/12 0.0% 8.3% 8.3% 0% 33% 0-0-0-7/7 0.0%
56.5kg 0-0-1-0/1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 230% 0-0-1-0/1 100.0%
57kg 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-1/1 0.0%
〜49kg 2-0-0-4/6 33.3% 33.3% 33.3% 2263% 566% 0-0-0-1/1 0.0%
50〜51kg 0-2-2-17/21 0.0% 9.5% 19.0% 0% 87% 0-1-0-0/1 100.0%
52〜53kg 4-3-4-19/30 13.3% 23.3% 36.7% 117% 200% 3-1-2-4/10 60.0%
54〜55kg 1-1-0-22/24 4.2% 8.3% 8.3% 23% 19% 1-1-0-12/14 14.3%
55.5〜57kg 0-1-1-14/16 0.0% 6.3% 12.5% 0% 39% 0-0-1-8/9 11.1%

ハンデ別の成績では、53キロ以下の軽量馬が好成績。表2にも記したが、ハンデ53キロ以下の馬ばかりが3着以内を占めた年も4回ある。また、表3の右にあるように、54キロ以上の馬は5番人気以内にかぎっても複勝率10%台前半にすぎない。しかし、51〜53キロの馬が5番人気以内に推されると非常に好走確率が高く、該当馬がいれば注目が必要だ。

■表4 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
3歳 1-0-0-2/3 33.3% 33.3% 33.3% 650% 180%
4歳 1-1-4-24/30 3.3% 6.7% 20.0% 7% 68%
5歳 3-4-2-37/46 6.5% 15.2% 19.6% 278% 116%
6歳 2-2-1-10/15 13.3% 26.7% 33.3% 176% 293%
7歳以上 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

年齢別でもっとも多くの好走馬を出すのは5歳馬で、ハンデ戦に変更された直後の06年以外は毎年連対馬を輩出。そして好走確率では6歳馬。好走馬は07年から11年まで1頭ずつだが、その5頭中4頭が9番人気以下という人気薄だ。4歳馬は【1.1.4.24】で複勝率では5歳と互角になるものの、勝率、連対率は見劣る成績になっている。

■表5 枠番別成績(京都代替の06年を除く)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 5番人気以内
1枠 1-0-0-7/8 12.5% 12.5% 12.5% 276% 92% 0-0-0-2/2
2枠 0-1-1-6/8 0.0% 12.5% 25.0% 0% 143% 0-0-1-2/3
3枠 1-0-0-8/9 11.1% 11.1% 11.1% 25% 15% 1-0-0-2/3
4枠 0-2-3-5/10 0.0% 20.0% 50.0% 0% 324% 0-0-1-1/2
5枠 1-1-1-9/12 8.3% 16.7% 25.0% 53% 80% 1-1-0-4/6
6枠 3-0-0-9/12 25.0% 25.0% 25.0% 1052% 271% 2-0-0-1/3
7枠 0-2-0-10/12 0.0% 16.7% 16.7% 0% 89% 0-1-0-1/2
8枠 0-0-1-11/12 0.0% 0.0% 8.3% 0% 19% 0-0-1-8/9

枠番別(京都で代替された06年を除く)では、内から外まで幅広く好走馬が出ているが、8枠だけが連対なし。この8枠は出走12頭中9頭が5番人気以内と、6枠(同3頭)7枠(同2頭)に比べ多くの人気馬が入っているにも関わらずこの不振で、狙い馬が8枠を引いてしまった際には再考が必要になる。

■表6 3コーナー通過順別成績(京都代替の06年を除く)

3角 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
先頭 1-2-0-3/6 16.7% 50.0% 50.0% 368% 403%
2番手 1-0-0-7/8 12.5% 12.5% 12.5% 80% 30%
3番手 0-1-1-6/8 0.0% 12.5% 25.0% 0% 63%
4〜6 1-0-0-13/14 7.1% 7.1% 7.1% 31% 12%
7〜9 1-2-2-17/22 4.5% 13.6% 22.7% 10% 61%
10〜12 2-0-3-11/16 12.5% 12.5% 31.3% 761% 360%
13〜 0-1-0-8/9 0.0% 11.1% 11.1% 0% 36%

同じく、07年以降の3コーナー通過順別に成績をみると、好位の4〜6番手につけていた馬が【1.0.0.13と好走馬1頭のみ。3番手以内(特に逃げ馬には注意)につけそうな馬か、逆に末脚勝負になりそうな馬を狙いたい。

■表7 前走クラス、距離別成績

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
500万下 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1000万下 2-1-0-6/9 22.2% 33.3% 33.3% 1317% 370%
1600万下 1-2-4-15/22 4.5% 13.6% 31.8% 20% 115%
OPEN特別 2-1-0-8/11 18.2% 27.3% 27.3% 235% 145%
G3 1-1-0-13/15 6.7% 13.3% 13.3% 147% 106%
G2 1-0-1-8/10 10.0% 10.0% 20.0% 56% 202%
G1 0-2-2-22/26 0.0% 7.7% 15.4% 0% 48%
〜1400m 0-0-0-6/6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1600m 0-2-2-27/31 0.0% 6.5% 12.9% 0% 40%
1700m 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1800m 3-2-2-21/28 10.7% 17.9% 25.0% 108% 101%
2000m 4-3-1-15/23 17.4% 30.4% 34.8% 636% 266%
2100m〜 0-0-2-5/7 0.0% 0.0% 28.6% 0% 304%

ここからは、前走のクラス別にいくつかデータを見てみたい。目につくのは重賞組と1700m以下に出走していた馬の不振で、その双方に当てはまるヴィクトリアM組は【0.2.2.20】で連対率8.3%。G1だけに着順を問わず人気を集めやすいが、06年や10年にはこの組の1、2番人気馬がともに馬券圏外に敗退した。重賞組を上回る成績を残すオープン特別や条件戦組、そして1800m以上に出走していた馬に注目したい。また、条件戦組は昨年ワン・ツーを決めた1000万条件出走馬でも軽視はできない。

■表8 前走条件戦出走の好走馬

馬名 ハンデ 人気 着順 前走 距離 人気 着順
06 サンレイジャスパー 51 3 2 むらさき賞 芝18 4 3
オリエントチャーム 51 11 3 関ケ原S 芝20 3 7
07 ディアチャンス 53 2 1 エメラルドS 芝18 3 1
08 トーホウシャイン 48 12 1 1000万平場 芝20 6 9
ソリッドプラチナム 53 5 3 烏丸S 芝24 1 7
09 ニシノブルームーン 52 4 2 府中S 芝20 6 1
10 テイエムオーロラ 53 4 3 パールS 芝18 6 1
12 グルヴェイグ 53 1 1 ホンコンJCT(1000万) 芝20 1 1
クリスマスキャロル 50 7 2 御室特別(1000万) 芝20 3 1
メルヴェイユドール 50 10 3 パールS 芝18 8 7

表8は、前走で条件戦に出走していた好走馬10頭の一覧である。表7で好成績だった2000m出走馬(着順問わず)が半数の5頭、芝1800mで3着以内だった馬が3頭で、この両者で10頭中8頭を占める。この8頭に連対馬6頭はすべて含まれており、特に連対条件としてはチェックしたい項目になる。

■表9 前走オープン特別出走の好走馬

馬名 ハンデ 人気 着順 前走 距離 人気 着順
06 ソリッドプラチナム 49 9 1 白百合S 芝18 8 2
10 ブライティアパルス 53 3 1 メイS 芝18 5 3
セラフィックロンプ 53 14 2 都大路S 芝18 12 5

続いてオープン特別組。こちらは3頭と少ないが、牡馬混合の芝1800m戦で3着以内だった。このオープン特別組と条件戦組の好走馬すべてに共通する条件として、ハンデ53キロ以下と、前走で芝1800m以上に出走していることが挙げられる。

■表10 前走重賞出走の好走馬

馬名 ハンデ 人気 着順 前走 着順 重賞過去1年 1600万過去1年
07 サンレイジャスパー 54 5 2 ヴィクトリアM 14 新潟記念2着  
ソリッドプラチナム 53 6 3 ヴィクトリアM 16 マーメイドS1着  
08 ピースオブラヴ 52 10 2 新潟大賞典 15 愛知杯4着 ドンカスターS1着
09 コスモプラチナ 53 9 1 愛知杯 16 新潟記念7着 天の川S1着
リトルアマポーラ 56.5 2 3 ヴィクトリアM 6 女王杯1着  
11 フミノイマージン 55 2 1 金鯱賞 6 福島牝馬S1着 但馬S6着
ブロードストリート 56 7 2 ヴィクトリアM 9 愛知杯2着  
アースシンボル 52 13 3 目黒記念 10 ダイヤモンドS7着 オクトーバーS1着

最後に表10は重賞組の8頭。ここで初めて好走馬に54キロ以上の馬や、前走芝1600m組が登場する。54キロ以上の4頭はすべて、過去1年以内の重賞連対馬。そして53キロ以下の4頭中3頭は、1年以内に牡馬相手の1600万条件を勝っていた馬だった。残るソリッドプラチナムは前年の覇者で53キロだが、いずれにしても重賞連対か牡馬相手の1600万勝ちを1年以内に記録していることが重賞組の好走条件になる。

【結論】
軽ハンデ馬の活躍が目立つマーメイドS。特に上位人気馬は54キロ以上が不振、53キロ以下は安定して好走しているほか、ハンデを味方に激走する人気薄も多い。前走が1600m以下の馬や重賞組はひと息で、条件戦組や芝1800m以上に出走した馬が好成績だ。

2012/10/13新潟11R 魚野川特別 1着 12番 マイネオーチャード

現時点で有力候補として挙げられるのは、まずハンデ53キロ以下の組からはマイネオーチャード(53キロ)で、好走馬の多い5歳(表4)、そして前走条件戦で前走芝1800m3着馬(表8)。中団あたりからレースを進める脚質もプラス材料になりそうだ(表6)。

その他の53キロ以下はいずれもマイナス材料を抱えるが、条件戦組・軽量馬の活躍が目立つレースだけに、少々の減点には目をつむって何頭か拾いたい。その候補は前走芝1800mの条件戦で4着だったハワイアンウインド(51キロ)とピュアブリーゼ(53キロ)。表8では条件戦の芝1800m組は前走3着以内を条件としたが、4〜5着馬は出走例がないため(他の距離でも2頭のみ)、これを「4着以内」や「掲示板」と考えればこの2頭も候補の一角に挙げられる。なお、表3本文でも触れたように、53キロ以下の上位人気馬は安定しており、もし53キロ以下で5番人気以内に推される馬がいれば特に注目したい。

一方、54キロ以上の筆頭格は5歳(表4)のエーシンメンフィス(55キロ)。4走前の愛知杯優勝などで、前走重賞組・54キロ以上の好走条件となる過去1年以内の重賞連対(表10)はクリア。その愛知杯は逃げ切り、前走は差しだったが、どちらにまわっても中途半端な形にさえならなければ脚質的には問題ない(表6)。

その他の54キロ以上はアカンサスやアロマティコ、コスモネモシン、ピクシープリンセスなどが一長一短で続く。ただ、荒れ模様のレースだけに、手を広げるなら人気薄が予想されるアカンサス(重賞組で1年以内に牡馬相手のオープン勝ち)や、コスモネモシン(6歳、前走芝2000m)あたりから候補に加えていきたい。

【追記】

木曜の出馬投票の結果、最後に名前を挙げたアカンサスは同日に東京競馬場で行われるエプソムCに出走する。また、自己条件にも登録のあったエスピナアスールが、本競走に格上挑戦することになった。好走確率の高い6歳馬、ハンデ51キロも複勝率18.2%と54キロ以上よりは良い。前走距離(1400m)は減点材料になるものの、押さえの候補には加えておきたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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