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第699回 男泣きに感動!柴田大知騎手の通算200勝を振り返る

2013/5/13(月)

 先日のNHKマイルカップでマイネルホウオウに騎乗し見事に勝利、初の平地G1制覇を飾った柴田大知騎手。レース直後に行われたインタビューでの男泣きに感動された方も多かったのではないだろうか。柴田騎手はこの勝利で通算200勝を達成、また平地と障害両方でのG1制覇は熊沢重文騎手以来の快挙となった。今回は柴田大知騎手にスポットを当て、彼の200勝をデータから振り返ってみたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 柴田大知騎手の年度別成績(2013年は5/5終了時点)

年度 着別度数 勝率 連対率 複勝率
2013年 10- 13- 22-249/294 3.4% 7.8% 15.3%
2012年 41- 44- 37-614/736 5.6% 11.5% 16.6%
2011年 20- 28- 30-415/493 4.1% 9.7% 15.8%
2010年 6- 15- 11-188/220 2.7% 9.5% 14.5%
2009年 2- 3- 2-109/116 1.7% 4.3% 6.0%
2008年 1- 3- 2- 66/72 1.4% 5.6% 8.3%
2007年 0- 1- 4- 49/54 0.0% 1.9% 9.3%
2006年 0- 5- 5- 42/52 0.0% 9.6% 19.2%
2005年 3- 2- 5- 91/101 3.0% 5.0% 9.9%
2004年 5- 10- 7-113/135 3.7% 11.1% 16.3%
2003年 5- 4- 6-182/197 2.5% 4.6% 7.6%
2002年 10- 8- 9-212/239 4.2% 7.5% 11.3%
2001年 11- 15- 16-249/291 3.8% 8.9% 14.4%
2000年 9- 19- 22-243/293 3.1% 9.6% 17.1%
1999年 10- 9- 17-217/253 4.0% 7.5% 14.2%
1998年 11- 17- 19-268/315 3.5% 8.9% 14.9%
1997年 29- 18- 29-260/336 8.6% 14.0% 22.6%
1996年 27- 25- 32-266/350 7.7% 14.9% 24.0%

2013/5/5 東京11R NHKマイルカップ(G1)1着 8番 マイネルホウオウ

 まず表1は柴田大知騎手の年度別成績。ご存じの方が多いと思うが、1996年にJRA史上初の双子騎手として、弟の未崎騎手(11年に引退、現在は斎藤誠厩舎の調教助手)とともにデビュー。同期には福永祐一騎手や和田竜二騎手らがいる。柴田騎手はこの年27勝をあげ、民放競馬記者クラブ賞(関東新人騎手賞)を受賞。翌97年にはラジオたんぱ賞で3番人気のエアガッツに騎乗し、重賞初制覇を果たす。勝利数も29に伸び、順調な滑り出しに思われた。

しかし、3年目の98年から騎乗数が減少し始め、03年には勝利数が一ケタに。05年からは障害競走にも騎乗するようになるが、06年・07年は騎乗数が50鞍ほどで勝利がないままその年を終えている。我々には想像もできないが、レースに参加したくても乗り鞍がないジョッキー達の無念さはどれほどのものだろうか。

 08年1月の障害未勝利戦で7番人気ジンデンバリューに騎乗し、2年4か月ぶりとなる勝利を飾る。同年はこの1勝に終わったが、この年から騎乗数が増加。10年には騎乗数が220、11年には493と前年から倍以上に増えた。また昨年は736鞍に騎乗し、自身最多となる41勝をマーク。そして今年、通算198勝で迎えたNHKマイルCの当日。
5レースの未勝利戦で直線の叩き合いを制して199勝。このときのゴール後のガッツポーズが印象的だった。そしてNHKマイルCで通算200勝を達成することとなる。

■表2 柴田大知騎手の重賞勝利一覧

年度 レース 騎乗馬
2013 NHKマイルカップ マイネルホウオウ
2012 弥生賞 コスモオオゾラ
中山グランドJ マジェスティバイオ
2011 中山グランドJ マイネルネオス
東京ジャンプS マジェスティバイオ
東京ハイジャンプ マジェスティバイオ
1997 ラジオたんぱ賞 エアガッツ

 表2は柴田騎手の重賞勝利一覧。11年6月の東京ジャンプSでマジェスティバイオに騎乗し勝利。14年ぶりとなる重賞制覇を飾る。7月にはマイネルネオスに騎乗し、中山グランドジャンプ(J・G1)を制覇。インタビューでは涙ながらに関係者への感謝を述べた姿が印象的だった。
12年にはコスモオオゾラで弥生賞優勝。5362日ぶりの平地重賞制覇はグレード制導入以降では最長間隔での勝利となった。4月には中山グランドJで同レース連覇を果たす。翌日の皐月賞ではコスモオオゾラに騎乗。2日連続のG1制覇の期待がかかったが、こちらは4着に終わっている。

そして先日のNHKマイルCでの勝利。冒頭でも述べたが、障害・平地両方でのG1制覇は他に熊沢重文騎手しか成しえていない快挙だ。平地で188勝、障害で12勝を積み重ねての200勝達成となった。

■表3 馬主別成績(5月5日終了時点/2010年以降で5勝以上)

馬主 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
ビッグレッドファーム 28- 36- 24-321/409 6.8% 15.6% 21.5% 121% 90%
サラブレッドクラブ・ラフィアン 25- 28- 40-328/421 5.9% 12.6% 22.1% 114% 105%
ミルファーム 5- 15-  9-196/225 2.2% 8.9% 12.9% 48% 56%
バイオ 5-  2-  1-  2/ 10 50.0% 70.0% 80.0% 480% 209%

 ここからは200勝をデータで検証していきたい。表3は10年以降の馬主別成績。この年から騎乗数が飛躍的に伸びたのはビッグレッドファーム、サラブレッドクラブ・ラフィアン、そしてミルファームの3者が積極的に柴田騎手を起用したことが大きい。

 確かに「コスモ」が冠名のビッグレッドファーム、「マイネル」が冠名のサラブレッドクラブ・ラフィアンの所有馬によく騎乗している印象はあったが、単勝回収率・複勝回収率を見るとやはりそれぞれ優秀な成績を残している。

また、バイオでの5勝はマジェスティバイオによるもの。同馬で障害重賞を3勝しており、つながりの深さを感じさせる。

■表4 人気別成績(5月5日終了時点/2010年以降)

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1番人気 18-   8-   8-  17/  51 35.3% 51.0% 66.7% 97% 93%
2番人気 7-  22-   7-  44/  80 8.8% 36.3% 45.0% 32% 69%
3番人気 5-  12-  12-  50/  79 6.3% 21.5% 36.7% 35% 75%
4番人気 8-  11-  14-  55/  88 9.1% 21.6% 37.5% 64% 79%
5番人気 11-   8-  14-  75/ 108 10.2% 17.6% 30.6% 126% 92%
6番人気 6-   7-   9-  90/ 112 5.4% 11.6% 19.6% 81% 67%
7番人気 4-   6-   8-  93/ 111 3.6% 9.0% 16.2% 63% 76%
8番人気 8-   6-   5- 115/ 134 6.0% 10.4% 14.2% 204% 98%
9番人気 4-   9-   5- 133/ 151 2.6% 8.6% 11.9% 77% 84%
10番人気 3-   2-   3- 125/ 133 2.3% 3.8% 6.0% 110% 50%
11番人気 1-   4-   8- 140/ 153 0.7% 3.3% 8.5% 115% 140%
12番人気 0-   1-   3-  99/ 103 0.0% 1.0% 3.9% 0% 52%
13番人気 0-   0-   0- 108/ 108 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
14番人気 1-   1-   2- 103/ 107 0.9% 1.9% 3.7% 106% 89%
15番人気 1-   1-   2- 110/ 114 0.9% 1.8% 3.5% 166% 109%
16番人気 0-   2-   0-  84/  86 0.0% 2.3% 2.3% 0% 128%
17番人気 0-   0-   0-  15/  15 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
18番人気 0-   0-   0-  10/  10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

 表4は10年以降の人気別成績。騎乗数が100鞍以上と多いのは、5〜15番人気馬。なかでも5番人気馬では1番人気馬に次ぐ11勝をあげている。その他でも、8・10・11・14・15番人気馬の単勝回収率が100%を超えている。ちなみにNHKマイルCを勝利したマイネルホウオウは10番人気で単勝3430円だった。たとえ人気薄でも一発の魅力があるジョッキーで、穴党ファンからも支持されているのが頷けるデータだ。

■表5 競馬場別成績(5月5日終了時点/2010年以降)

場所 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
札幌 1-   3-   3-  16/  23 4.3% 17.4% 30.4% 13% 79%
福島 13-  15-   6- 105/ 139 9.4% 20.1% 24.5% 142% 91%
新潟 12-  13-  11- 245/ 281 4.3% 8.9% 12.8% 68% 47%
東京 11-  25-  29- 476/ 541 2.0% 6.7% 12.0% 66% 85%
中山 35-  41-  46- 537/ 659 5.3% 11.5% 18.5% 101% 94%
中京 2-   1-   0-  26/  29 6.9% 10.3% 10.3% 35% 17%
京都 1-   0-   1-  24/  26 3.8% 3.8% 7.7% 98% 70%
阪神 2-   2-   2-  33/  39 5.1% 10.3% 15.4% 51% 40%
小倉 0-   0-   2-   4/   6 0.0% 0.0% 33.3% 0% 280%
※函館での騎乗はなし

 続いて表5は競馬場別成績。騎乗数が多い中山競馬場で最多の35勝をあげている。騎乗数2位の東京と比べると、勝率・連対率・複勝率ともに格段に中山の方が良績で、単勝回収率・複勝回収率ともに100%前後と高かった。

 また、福島競馬場で好成績をあげているのも特徴だ。先月のオープン特別・福島民報杯では3番人気のマイネルラクリマに騎乗し、2着に3馬身半の差をつけて快勝している。夏の福島開催でも要注目といえそうだ。

■表6 コース別勝利数TOP10(5月5日終了時点/2010年以降)

コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
中山・ダ1200 7-  8- 12-121/148 4.7% 10.1% 18.2% 171% 125%
中山・芝1600 7-  7-  5- 75/ 94 7.4% 14.9% 20.2% 214% 106%
中山・ダ1800 4-  7-  8-153/172 2.3% 6.4% 11.0% 26% 72%
新潟・ダ1200 4-  4-  1- 40/ 49 8.2% 16.3% 18.4% 106% 51%
福島・芝1200 4-  4-  1- 35/ 44 9.1% 18.2% 20.5% 43% 58%
中山・芝1800 4-  3-  4- 31/ 42 9.5% 16.7% 26.2% 106% 76%
福島・芝2000 4-  2-  1- 12/ 19 21.1% 31.6% 36.8% 399% 195%
東京・芝1400 3-  4-  1- 53/ 61 4.9% 11.5% 13.1% 109% 76%
中山・芝2000 2-  8-  8- 51/ 69 2.9% 14.5% 26.1% 63% 95%
福島・ダ1150 2-  3-  0- 13/ 18 11.1% 27.8% 27.8% 454% 149%

表6はコース別勝利数TOP10。表5で示したように、上位3つは中山のコースが占めている。中山のダート戦では1800mよりも1200mの方が好成績だ。
中山芝1600mでは一昨年暮れのターコイズSが印象深い。このレースでは14番人気のマイネプリンセスに騎乗。15頭立ての大外枠から先行し、後続の追撃を抑えて見事勝利。単勝万馬券の波乱を演出してみせた。
中山以外では、福島の芝2000m戦・ダート1150m戦で単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えていた。

■表7 調教師別成績(5月5日終了時点/2010年以降で3勝以上)

調教師 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
清水英克 8-  7-  2- 23/ 40 20.0% 37.5% 42.5% 577% 163%
畠山吉宏 7-  1-  5- 42/ 55 12.7% 14.5% 23.6% 416% 127%
田中剛 6-  3-  2- 17/ 28 21.4% 32.1% 39.3% 189% 114%
菊川正達 4-  7-  5- 60/ 76 5.3% 14.5% 21.1% 71% 71%
手塚貴久 4-  4-  5- 23/ 36 11.1% 22.2% 36.1% 58% 211%
保田一隆 4-  2-  0- 50/ 56 7.1% 10.7% 10.7% 519% 163%
和田正一郎 3-  1-  1- 12/ 17 17.6% 23.5% 29.4% 220% 124%

2012/4/14 中山11R 中山グランドジャンプ(J・G1)1着 9番 マジェスティバイオ

 最後に表7は調教師別成績。表の上位3名の調教師の管理馬ではそれぞれ単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えていた。

清水英克厩舎の管理馬ではコスモロビンで3勝。同馬の全5勝中3勝を柴田騎手があげている。昨年の目黒記念では6番人気で3着に好走。今年も同レースに出走してくれば、面白い存在といえそうだ。
マイネルホウオウは畠山吉宏厩舎の管理馬。先日のNHKマイルCで厩舎としてうれしいJRA・G1初勝利となった。
田中剛厩舎の6勝、2着3回、3着2回はいずれも障害レースでのもの。先述のマジェスティバイオでの活躍は記憶に新しいところだ。
他にも騎乗数が多い菊川正達厩舎、今年の共同通信杯で3着にきたマイネルストラーノを管理する手塚貴久厩舎、単勝回収率・複勝回収率ともに100%超えの保田一隆厩舎・和田正一郎厩舎などは今後とも注目だ。

 ここまで駆け足で柴田大知騎手の主に10年以降の活躍をデータで振り返ったが、穴党ファンに役に立つ材料がいくつかあったかもしれない。

先日の勝利騎手インタビューで柴田騎手が最後に語った「これからも1頭1頭真剣に頑張って騎乗していきたい」との言葉に、彼のこれまでの苦労と真面目な人柄が表れているのではないか。ウイナーズサークルでは「大知、おめでとう!」というファンの声が至るところから飛んでいた。これからも競馬ファンから愛されるジョッキーとして、ケガすることなく300勝、400勝と積み重ねていってほしい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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