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第698回 関東馬のG1連勝は続くか? ヴィクトリアM分析

2013/5/9(木)

今週は古牝馬による春の女王決定戦・ヴィクトリアMが行われる。創設からの過去7回、1番人気にはいずれもG1・2勝以上の馬が推されていたが、今年は初めてG1・1勝以下の馬同士による争いになった。また、桜花賞から続く関東馬による平地G1連勝が延びるかも注目されるが、果たして頂点に立つのはどの馬か。過去7回の傾向を見てみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 2-2-0-3/7 28.6% 57.1% 57.1% 45% 67%
2 2-0-0-5/7 28.6% 28.6% 28.6% 114% 38%
3 0-1-2-4/7 0.0% 14.3% 42.9% 0% 87%
4 1-0-2-4/7 14.3% 14.3% 42.9% 102% 94%
5 1-0-0-6/7 14.3% 14.3% 14.3% 191% 42%
6 0-0-0-7/7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7 0-1-1-5/7 0.0% 14.3% 28.6% 0% 135%
8 0-1-1-5/7 0.0% 14.3% 28.6% 0% 234%
9 0-1-0-6/7 0.0% 14.3% 14.3% 0% 115%
10 0-0-0-7/7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
11 0-1-1-5/7 0.0% 14.3% 28.6% 0% 274%
12 1-0-0-6/7 14.3% 14.3% 14.3% 861% 205%
13〜 0-0-0-41/41 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1〜5 6-3-4-22/35 17.1% 25.7% 37.1% 90% 66%
7〜12 1-4-3-34/42 2.4% 11.9% 19.0% 143% 160%

2012/5/13 東京11R ヴィクトリアマイル(G1)1着 12番 ホエールキャプチャ 4番人気

過去7年、1番人気は【2.2.0.3】で連対率57.3%など上々の成績。3、4番人気は複勝率42.9%を記録する。7〜12番人気では10番人気を除き好走馬がまんべんなく出ている点にも注目したい。また、優勝馬は7頭中6頭が5番人気以内で、1〜5番人気合計の単勝回収率は90%(2〜5番人気では102%)。また、人気薄で好走馬が出ている7〜12番人気は複勝回収率160になる。07年に12番人気で優勝したコイウタのような例が今後どのくらいのペースで出現するかわからないが、基本的には上位人気を1着候補に、2〜3着には穴馬を絡めて組み立てたいレースだ。

■表2 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
4歳 5-6-3-53/67 7.5% 16.4% 20.9% 129% 92%
5歳 2-1-2-27/32 6.3% 9.4% 15.6% 17% 43%
6歳 0-0-2-17/19 0.0% 0.0% 10.5% 0% 77%
7歳以上 0-0-0-7/7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

年齢別では、4歳が連対馬14頭中11を占めるなど数多くの好走馬を出し、単複の回収率も上々だ。続いて5歳馬だが、連対した3頭はダンスインザムード、ウオッカ、そしてブエナビスタという牡馬相手のG1好走馬だった。6歳馬は3着まで、そして7歳以上は好走がない。なお、ヴィクトリアM以外のレースも含めた6歳牝馬に関しては、月曜掲載分「第697回 6歳牝馬について考える」で取り上げているので、そちらも参考にしていただきたい。

■表3 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 6番人気以下
1枠 1-2-3-8/14 7.1% 21.4% 42.9% 27% 214% 0-2-1-6
2枠 1-1-1-11/14 7.1% 14.3% 21.4% 430% 175% 1-1-0-10
3枠 2-0-0-12/14 14.3% 14.3% 14.3% 107% 30% 0-0-0-9
4枠 0-0-0-14/14 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-12
5枠 0-1-1-12/14 0.0% 7.1% 14.3% 0% 75% 0-0-1-9
6枠 2-0-0-12/14 14.3% 14.3% 14.3% 62% 23% 0-0-0-12
7枠 0-1-1-18/20 0.0% 5.0% 10.0% 0% 17% 0-0-0-13
8枠 1-2-1-17/21 4.8% 14.3% 19.0% 19% 70% 0-1-1-11

枠番別では4枠を除く各枠から好走馬が出ているが、中では1枠が連対率、複勝率で一歩リード。また、6番人気以下の好走馬8頭中5頭が1〜2枠から出ているという点でも内枠は注目できる。残る3頭中2頭は8枠だ。

■表4 脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 6番人気以下
逃げ 0-1-1-5/7 0.0% 14.3% 28.6% 0% 194% 0-1-1-5
先行 2-3-2-18/25 8.0% 20.0% 28.0% 35% 120% 0-3-0-16
中団 5-2-2-46/55 9.1% 12.7% 16.4% 151% 62% 1-0-1-32
後方 0-1-2-35/38 0.0% 2.6% 7.9% 0% 33% 0-0-1-29
※脚質はTarget frontier JVによる分類

続いて脚質別成績。好走馬の多くを占めるのは「中団」で、特に優勝馬7頭中5頭はこの「中団」から。ただ、表1にもあったように勝ち馬が人気馬中心という面もあり、差す形の好走馬は人気馬が多くなっている。一方「逃げ」は好走2頭が9、7番人気。「先行」も2着馬3頭が11、7、8番人気と、どちらかといえば前で勝負した馬に人気薄の好走馬が多い

■表5 東西別成績

所属 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
関東馬 4-1-1-39/45 8.9% 11.1% 13.3% 167% 81%
関西馬 3-6-6-65/80 3.8% 11.3% 18.8% 20% 67%

この春の平地G1は、桜花賞以降関東馬が4連勝中。そこで東西別の成績も調べると、関東馬4勝、関西馬3勝とほぼ互角だ。ただ、出走数に倍近い開きがあり、勝率では関東馬8.9%に対し関西馬3.8。今週も関東馬がG1連勝を伸ばす可能性も十分にある。なお、連対率は東西差がなく、複勝率は関西馬のほうが高くなっている

■表6 好走馬のG1実績

所属 馬名 人気 着順 中央G1 東京G1 芝16G1
関東馬 06 ダンスインザムード 2 1 1-2-1-4 0-1-1-2 1-1-0-2
07 コイウタ 12 1 0-0-1-3 0-0-0-1 0-0-1-1
アサヒライジング 9 2 0-1-1-3 0-0-1-0 0-0-0-2
10 ニシノブルームーン 11 3 0-0-0-1 未経験 未経験
11 アパパネ 2 1 4-0-1-0 1-0-0-0 2-0-0-0
12 ホエールキャプチャ 4 1 0-2-2-1 0-0-1-0 0-2-0-0
関西馬 06 エアメサイア 3 2 1-1-0-2 0-1-0-0 0-0-0-1
ディアデラノビア 4 3 0-0-1-0 0-0-1-0 未経験
07 デアリングハート 8 3 0-1-1-4 0-1-0-1 0-1-1-3
08 エイジアンウインズ 5 1 未経験 未経験 未経験
ウオッカ 1 2 2-1-1-3 1-0-0-1 1-1-0-0
ブルーメンブラット 4 3 0-0-0-3 0-0-0-2 0-0-0-1
09 ウオッカ 1 1 4-2-2-3 3-1-1-1 2-2-0-0
ブラボーデイジー 11 2 未経験 未経験 未経験
ショウナンラノビア 7 3 未経験 未経験 未経験
10 ブエナビスタ 1 1 3-1-2-0 1-0-0-0 2-0-0-0
ヒカルアマランサス 8 2 未経験 未経験 未経験
11 ブエナビスタ 1 2 5-4-2-0 3-1-0-0 3-0-0-0
レディアルバローザ 3 3 0-0-0-2 未経験 0-0-0-1
12 ドナウブルー 7 2 未経験 未経験 未経験
マルセリーナ 3 3 1-0-0-3 0-0-0-1 1-0-0-1

同じく東西別に、好走馬のG1実績を調べたのが表6である。関東馬の好走馬6頭中5頭はG1で3着以内の好走実績を持っていたのに対し、関西馬は15頭中8頭。関東馬はG1好走実績がほぼ必須、関西馬はG1未経験馬や、好走実績のない馬にもチャンスがある。
また、東西問わずG1好走実績馬に共通するのは、東京のG1か芝1600mのG1、いずれかで好走していたこと。好走が秋華賞だけ、エリザベス女王杯だけといったパターンは苦しい。

■表7 G1好走実績のなかった好走馬

馬名 人気 着順 前走 人気 着順 備考
08 エイジアンウインズ 5 1 阪神牝馬S 5 1  
ブルーメンブラット 4 3 阪神牝馬S 1 2  
09 ブラボーデイジー 11 2 福島牝馬G3 7 1  
ショウナンラノビア 7 3 1600万特(芝16) 10 1 芝1600m2戦2勝、連勝中
10 ヒカルアマランサス 8 2 阪神牝馬S 3 13 前々走京都牝馬S1着
ニシノブルームーン 11 3 中山牝馬S 4 1  
11 レディアルバローザ 3 3 中山牝馬S 10 1  
12 ドナウブルー 7 2 中山牝馬S 4 11 前々走京都牝馬S1着

G1で3着以内の実績を持たない好走馬は表7の8頭。うち5頭は前走重賞連対馬で、特に4頭は優勝馬だった。残る3頭中2頭は、前々走に今回と同じ芝1600mの京都牝馬Sを制していた馬。そしてもう1頭・ショウナンラノビアは芝1600mの1000万、1600万を連勝し、芝1600mは2戦2勝だった。

■表8 前走クラス・レース別成績(前走レースは国内・好走馬輩出レース)

前走クラス/レース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1600万下 0-0-1-5/6 0.0% 0.0% 16.7% 0% 91%
OPEN特別 0-0-0-7/7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
G3 2-2-3-41/48 4.2% 8.3% 14.6% 140% 103%
G2 3-3-3-44/53 5.7% 11.3% 17.0% 40% 58%
G1 0-0-0-5/5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
地方 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
海外 2-2-0-1/5 40.0% 80.0% 80.0% 64% 94%
マイラーズC 2-0-1-6/9 22.2% 22.2% 33.3% 88% 55%
阪神牝馬S 1-3-2-36/42 2.4% 9.5% 14.3% 31% 61%
中山牝馬S 1-1-2-7/11 9.1% 18.2% 36.4% 65% 158%
ダービー卿CT 1-0-1-2/4 25.0% 25.0% 50.0% 1507% 557%
福島牝馬S 0-1-0-31/32 0.0% 3.1% 3.1% 0% 31%
卯月S(1600万) 0-0-1-0/1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 550%

表8は前走クラス・レース別の成績。好走馬を多く出すのは阪神牝馬S組だが、出走数も最多で連対率は9.5%とひと息。好走馬は多いため「消し」ではなく、なにか条件を探してひと絞りしたいレースだ。次いで出走数が多いのは福島牝馬S組だが、32頭が出走して好走は09年2着のブラボーデイジー1頭と、この組は狙いづらい。ただ、その福島牝馬Sを含みながらもG3組全体の成績はまずまず。福島牝馬Sを除いたG3組で集計すると【2.1.3.10】複勝率37.5%、単複の回収率は421%、248になる。

■表9 前走阪神牝馬S組の好走馬

馬名 人気 着順 前走人気 前走着順
06 エアメサイア 3 2 2 2
07 アサヒライジング 9 2 2 8
08 エイジアンウインズ 5 1 5 1
ブルーメンブラット 4 3 1 2
10 ヒカルアマランサス 8 2 3 13
12 マルセリーナ 3 3 2 2

出走馬の多い阪神牝馬S組の好走馬は、前走着順や今回の人気はまちまちながら、前走人気は5番人気以内で共通。特に6頭中5頭は前走3番人気以内で、この阪神牝馬S3番人気以内馬は【0.3.2.11】連対率18.8%、複勝率31.3%、複勝回収率142%になる(5番人気以内は【1.3.2.18】連対率16.7%、複勝率25.0%、複勝回収率107%)。

【結論】
優勝馬は上位人気中心、2〜3着には伏兵の食い込みを多いヴィクトリアM。年齢では好走馬の3分の2を占める4歳馬が優勢だ。また、連対率は関東馬、関西馬互角だが、勝率では関東馬が優位。その関東馬ならG1好走実績が必要で、関西馬はG1未経験馬でも数多く好走している。加えて、G1実績馬なら東京か芝1600mのG1好走が必須。G1実績がない馬は、前走重賞連対馬か、前々走京都牝馬S優勝馬が狙いになる。前走レース別で出走数の多い阪神牝馬S組は前走人気がカギ。福島牝馬S組は不振だ。

2013/4/6 阪神11R サンケイスポーツ杯阪神牝馬S1着 16番 サウンドオブハート

今年の登録馬でまず注目できるのは、前走阪神牝馬Sを制した関東馬・サウンドオブハート。その阪神牝馬Sは2番人気で表9に問題なく、G1は芝1600mの阪神JF3着があり、表6の関東馬の好走条件もクリアする。4歳という年齢(表2)や、勝ち馬の多い上位人気の一角を占めそうな点(表1)も好材料だ。

続いて、同じく4歳のアイムユアーズヴィルシーナ。アイムユアーズ(関東馬)は阪神JF2着、桜花賞3着で、阪神牝馬Sは3番人気。ヴィルシーナ(関西馬)は牝馬三冠2着すべてなど、ともにG1実績面の条件はクリアする。アイムユアーズは勝ち馬の少ない人気薄が予想されること、ヴィルシーナは前走が大阪杯(出走は09年カワカミプリンセス2番人気8着の1頭のみ)ということから次位の評価としたが、チャンスは十分にありそうだ。

その他では、ハナズゴールは阪神牝馬S1番人気で表9には問題なく、関東馬でG1好走実績がない点(表6)のみが減点材料。ただ、関西馬も含めG1実績を持たない馬の好走条件のひとつになる「前々走京都牝馬S1着」には該当している(表7)。もう少し手を広げる余裕があれば、表8本文で触れた前走福島牝馬S以外のG3組から、ドナウブルージョワドヴィーヴル(ともに関西馬)。ドナウブルーは昨年の本競走2着、ジョワドヴィーヴルは一昨年の阪神JF1着とマイルG1で好走しており、表6の条件には不安はない。また、5歳のドナウブルーは表2本文で触れた5歳の連対馬3頭に実績では見劣るものの、昨年のマイルCSで牡馬相手のG1・3着がある。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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