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第692回 時計勝負必至!? マイラーズCを分析する

2013/4/18(木)

 今週から東京、京都開催が始まる。3回京都開幕週のメインは安田記念の前哨戦マイラーズカップ。一昨年までは4月の阪神開催最終週に行われていたが、昨年から京都開催の1週目に変更となった。開幕週ということで絶好の馬場コンディションで行われそうだ。現在2連覇中の逃げ馬シルポートも出走予定。良馬場ならば、速い時計の決着になるのは間違いないだろう。今回はマイラーズCを分析する。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績(阪神での開催を含む過去10年)

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1番人気 4-  1-  1-  4/ 10 40.0% 50.0% 60.0% 91% 80%
2番人気 0-  2-  1-  7/ 10 0.0% 20.0% 30.0% 0% 56%
3番人気 4-  1-  1-  4/ 10 40.0% 50.0% 60.0% 304% 134%
4番人気 0-  1-  2-  7/ 10 0.0% 10.0% 30.0% 0% 66%
5番人気 0-  0-  2-  8/ 10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 51%
6番人気 0-  2-  0-  8/ 10 0.0% 20.0% 20.0% 0% 57%
7番人気 1-  1-  1-  7/ 10 10.0% 20.0% 30.0% 184% 156%
8番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 41%
9番人気 1-  0-  1-  8/ 10 10.0% 10.0% 20.0% 255% 121%
10番人気 0-  0-  1-  8/  9 0.0% 0.0% 11.1% 0% 78%
11番人気 0-  0-  0-  8/  8 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
12番人気 0-  0-  0-  7/  7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
13番人気 0-  0-  0-  7/  7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
14番人気 0-  1-  0-  5/  6 0.0% 16.7% 16.7% 0% 315%
15番人気 0-  0-  0-  6/  6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
16番人気 0-  0-  0-  4/  4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
17番人気 0-  0-  0-  3/  3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
18番人気 0-  0-  0-  3/  3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

 まずは同時期に行われていた阪神での開催を含めた過去10年の人気別成績。1番人気馬は09年のカンパニーら4勝。連対率50%はまずまずだが、近3年は連対していない。
勝ち星のない2番人気馬に対して、3番人気馬が好成績。1番人気馬と同等の成績を残しており、昨年優勝のシルポートも3番人気だった。以下、7番人気馬(11年シルポート)、9番人気馬(07年コンゴウリキシオー)が1勝ずつ。2着馬は14番人気で連対した11年のクレバートウショウ以外は8番人気以内におさまっていた。
3番人気馬、7番人気馬、9番人気馬が単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。

■表2 昨年のマイラーズカップの結果

年度/馬場 着順 馬名 勝ちタイム 人気 4角通過順 上がり3F 800m通過 レース上がり
2012(稍重) 1 シルポート 1分33秒2 3 1 35秒7 46秒2 35秒7
2 ダノンシャーク 1馬身 6 8 34秒8
3 コスモセンサー 1馬身1/2 7 3 35秒6

2012/4/22 京都11R 読売マイラーズカップ(G2)1着 17番 シルポート

 では、京都開催となった昨年のマイラーズCの結果を振り返ってみよう。レース当日は昼前から雨が降り始め、稍重のコンディション。レースはいつものようにシルポートがハナを切り、上がり3ハロンは35秒7とかかったものの2着ダノンシャークに1馬身差をつけて逃げ切り勝ち。1分33秒2という時計自体はそれほど速くはないが、気分良くスピードに乗ったシルポートらしい逃げが決まったレースだった。

■表3 昨年の芝外回り1600m戦(3回京都)

日にち 馬場 レース名/条件 勝ち馬 勝ち時計 800m通過 レース上がり
5月20日 1000万下 ダノンプログラマー 1分33秒1 47秒1 34秒4
5月5日 六波羅特別(1000万下) ノーブルディード 1分32秒3 46秒1 35秒0
4月28日 500万下 ハンターワディ 1分33秒5 47秒6 34秒3
4月22日 稍重 1000万下 アバウト 1分35秒2 48秒0 35秒0
マイラーズC シルポート 1分33秒2 46秒2 35秒7
4月21日 オーストラリアT(1600万下) ブレイブファイト 1分32秒9 45秒9 35秒3

 次に昨年の3回京都開催における芝外回り1600m戦の一覧を見ていただこう。雨が降ったマイラーズCの日は時計が掛かる馬場コンディション。マイラーズCの次の最終レースではペースの違いはあるものの、勝ちタイムで2秒もの違いがあった。
その他のレースはすべて良馬場で行われ、軒並み時計が速い。条件戦でも1分32秒台の時計が出るような高速馬場で、特に六波羅特別の1分32秒3はかなり速い。仮にマイラーズCが良馬場で行われていれば、1分31秒台の決着になっていた可能性がある。

■表4 前走レース別成績(阪神での開催を含む過去10年)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
中山記念 5- 2- 1-12/20 25.0% 35.0% 40.0% 122% 63%
中京記念 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 850% 243%
大阪城S 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0% 460% 162%
フェブラリーS 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 220% 93%
香港マイル 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 120% 65%
平安S 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 600% 260%
東京新聞杯 0- 1- 3- 5/ 9 0.0% 11.1% 44.4% 0% 138%
有馬記念 0- 1- 1- 1/ 3 0.0% 33.3% 66.7% 0% 140%
中山牝馬S 0- 1- 1- 0/ 2 0.0% 50.0% 100.0% 0% 305%
ダービー卿CT 0- 1- 0-19/20 0.0% 5.0% 5.0% 0% 15%
マイルCS 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 28%
その他の出走馬 0- 3- 4-64/71 0.0% 4.2% 9.9% 0% 59%

 表4は過去10年の前走レース別成績。中山記念組の5勝が一際目を引く数字だ。昨年のシルポートも前走中山記念2着からの参戦だった。他の5勝はすべてバラバラで、フェブラリーS組は10年のリーチザクラウン(前走10着)、平安S組は05年のローエングリン(前走14着)。前走ダートで大敗した馬が芝に戻って巻き返すケースもある。

他では勝ち星こそないが、東京新聞杯組に注目。昨年2着ダノンシャーク(6番人気)、3着コスモセンサー(7番人気)ともにこの組だった。一方、出走数が多いダービー卿CT組は不振。10年2着のトライアンフマーチしか好走例がない。

■表5 前走距離別成績(阪神での開催を含む過去10年)

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1200m 0-  0-  1- 11/ 12 0.0% 0.0% 8.3% 0% 20%
1400m 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1600m 2-  5-  5- 54/ 66 3.0% 10.6% 18.2% 13% 78%
1800m 7-  4-  2- 22/ 35 20.0% 31.4% 37.1% 139% 97%
2000m 1-  0-  0-  9/ 10 10.0% 10.0% 10.0% 255% 73%
2200m以上 0-  1-  2-  5/  8 0.0% 12.5% 37.5% 0% 86%
距離延長 0-  0-  1- 21/ 22 0.0% 0.0% 4.5% 0% 10%
距離短縮 8-  5-  4- 38/ 55 14.5% 23.6% 30.9% 135% 87%

 続いては前走距離別成績。中山記念を含む1800m組が他を圧倒している。出走頭数が二ケタ以上いる組では、勝率・連対率・複勝率ともにトップ。単勝回収率は100%を超えており、複勝回収率も100%に近い。
出走頭数が一番多い前走1600m組も悪くない。昨年の2・3着馬をはじめ、近4年は3着以内に2頭ずつ入っている

対して、前走1200m、1400m組は不振。3着以内に入ったのは、07年3着のマイネルスケルツィ(前走高松宮記念6着)のみ。表の下に距離延長馬と距離短縮馬の成績を記載したが、ほぼ対極といえるような結果となった。

■表6 シルポートのマイル戦の成績(2011年以降)

レース名 馬場状態 着順 800m通過 走破タイム レース上がり 勝ち時計
12マイルCS 稍重 4 46秒9 1分33秒2 34秒7 1分32秒9
12安田記念 12 44秒9 1分32秒2 35秒0 1分31秒3
12マイラーズC 稍重 1 46秒2 1分33秒2 35秒7 1分33秒2
12京都金杯 16 45秒7 1分35秒9 35秒3 1分32秒9
11マイルCS 稍重 8 46秒7 1分34秒5 35秒3 1分33秒9
11安田記念 8 45秒4 1分32秒4 35秒0 1分32秒0
11マイラーズC 1 46秒6 1分32秒3 34秒3 1分32秒3
11東京新聞杯 6 45秒6 1分32秒7 35秒0 1分32秒5
11京都金杯 1 47秒4 1分33秒4 34秒6 1分33秒4

 表6は連覇しているシルポートの11年以降のマイル戦での成績を一覧にしたもの。昨年のマイルCSこそ僅差の4着だったが、その他のレースでは1着か着外かの極端な成績となっている。
勝利した3回はいずれも前半800m通過が46秒以上のペースで逃げられたとき。逆に後ろから迫られてペースが46秒以下に速くなってしまったときは厳しいことがわかる。シルポート自身は前半が特別速い馬ではないが、気分良くスピードに乗ると最後まで粘れるタイプ。46秒をひとつの目安として、前半どのくらいで逃げられるかでレース自体が大きく変わるといえそうだ。

■表7 マイル戦での持ち時計ランキング(出走順21番目まで)

順位 時計 馬名 レース名 着順
1 1分31秒3 グランプリボス 12安田記念 2
2 1分31秒7 ダノンヨーヨー 12安田記念 4
3 1分31秒9 フィフスペトル 11京成杯AH 1
4 1分32秒2 シルポート 12安田記念 12
オセアニアボス 11京成杯AH 4
6 1分32秒3 クラレント 12キャピタルS 4
7 1分32秒5 ファイナルフォーム 12富士S 2

 表7は芝マイル戦での持ち時計ランキング。タイムで強さは測れない部分はあるが、速い決着に対応できるかの物差しにはなるだろう。

1位グランプリボス、2位ダノンヨーヨー、4位シルポートは昨年の安田記念でマークしたもの。特に同レース2着だったグランプリボスの1分31秒3は抜けて速い。この馬自身速い時計の勝負に強く、3歳時にはNHKマイルCで1分32秒2のタイムで優勝を果たしている。
2位のダノンヨーヨーは非常に速い流れを後方から差してきたもの。3位のフィフスペトル、4位のオセアニアボスは秋の中山開催開幕週の京成杯AHでマーク。シルポートの後は4歳馬のクラレント、ファイナルフォームと続いていた。

 

<結論>

■表8 マイラーズCの出走予定馬

順位 馬名 年齢 調教師 前走成績
1 グランプリボス 牡5 矢作 香港マイル 12着
2 カレンブラックヒル 牡4 平田 フェブラリーS 15着
3 シルポート 牡8 西園 中山記念 3着
4 レインボーダリア 牝6 二ノ宮 エリザベス女王杯 1着
5 クラレント 牡4 橋口 東京新聞杯 1着
6 フィフスペトル 牡7 加藤征 高松宮記念 8着
7 マジンプロスパー 牡6 中尾秀 高松宮記念 6着
8 ダノンシャーク 牡5 大久保龍 京都金杯 1着
9 エーシンメンフィス 牝5 野中 京都牝馬S 2着
10 スマートギア 牡8 佐山 大阪杯 10着
11 ファイナルフォーム 牡4 阪神C 3着
12 アスカクリチャン 牡6 須貝尚 大阪杯 7着
13 ダノンヨーヨー 牡7 音無 ダービー卿CT 7着
14 ブライトアイザック 牡7 菅原 ペルセウスS 6着
15 オースミスパーク 牡8 南井 リゲルS 3着
16 クリーンエコロジー 牡5 須貝尚 春雷S 5着
17 オセアニアボス 牡8 矢作 ダービー卿CT 4着
18 シュプリームギフト 牝5 須貝尚 阪神牝馬S 11着
19 ナイトフッド 牡7 新開 マーチS 6着
20 アフォード 牡5 北出 春雷S 7着
21 サンレイレーザー 牡4 高橋忠 六甲S 2着
※フルゲート18頭。現在のところ、ナイトフッド以下が除外対象(4/17時点)

 マイラーズCの出走予定馬は表8のとおり(4/17現在)。

 今回の出走予定馬の中で人気になりそうなのが、前走フェブラリーS大敗から巻き返しを期すカレンブラックヒル。前述した10年優勝のリーチザクラウンの例もあり、一変の可能性は十分ある。昨年秋の毎日王冠では5か月の休み明けにもかかわらず、1分45秒0の好タイムで優勝。速い時計の決着も問題はなさそうだが、今回は初の斤量58キロ。前走大敗した影響が出ることも考えられ、絶対視は危険と見たい。

2013/2/3 東京11R 東京新聞杯(G3)1着 5番 クラレント

注目は前走東京新聞杯を勝ったクラレント。昨年も好結果を残している東京新聞杯組で、この馬自身3歳秋の時点で1分32秒前半の速いタイムもマークしていた。重賞連勝も十分に可能と見る。

 マイルの持ち時計がダントツに速いグランプリボスも有力。狙いは次走の安田記念だろうが、実績・実力ともに一枚上のものがある。ただこれまでの休み明けの成績がいまひとつで叩いて良くなるタイプではある。仕上がり状態には注意を払いたい。

 3連覇を目指すシルポートは昨年と同じ中山記念からの臨戦は好感が持てる。ただ表6で述べたように前半のペース次第だろう。先行するカレンブラックヒルに早めに競りかけられる展開になると厳しい面はあるが、前半うまく運べば3連覇の可能性はある。

他では昨年のマイラーズC2着のダノンシャーク。前走の京都金杯を快勝し、一皮むけた印象だ。これまで時計勝負では少し厳しい面があったが、得意の京都コースなら対応可能と見る。

また速い持ち時計があるフィフスペトルは前走高松宮記念で今回距離延長。オセアニアボスも前走相性が良くないダービー卿CT組。人気しそうなファイナルフォームも前走1400mの阪神カップ組だ。穴ならアスカクリチャン。前走好メンバーが揃った大阪杯で6着。相性が良い距離短縮組で、出走してくれば面白い一頭だ。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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