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第688回 前走の3ファクターに注目して、桜花賞を分析!

2013/4/4(木)

牡牝ともに混戦と言われる今年の3歳クラシック戦線。特に牝馬路線では桜花賞への最終便となるフラワーCが終わっても、1番人気で重賞を勝つ馬が出なかった。混戦ムードそのままの波乱となるのか、それとも傾向どおりの堅い決着に落ち着くのか、現行の阪神芝外回りコースを使用するようになった07年以降、近6年の桜花賞について調べてみよう。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 単勝人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気
2- 2- 0- 2/ 6
33.3%
66.7%
66.7%
66%
78%
2番人気
2- 1- 0- 3/ 6
33.3%
50.0%
50.0%
145%
98%
3番人気
1- 1- 1- 3/ 6
16.7%
33.3%
50.0%
98%
118%
4番人気
0- 1- 1- 4/ 6
0.0%
16.7%
33.3%
0%
88%
5番人気
0- 0- 2- 4/ 6
0.0%
0.0%
33.3%
0%
126%
6番人気
0- 0- 0- 6/ 6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
7番人気
0- 0- 1- 5/ 6
0.0%
0.0%
16.7%
0%
85%
8番人気
0- 0- 0- 6/ 6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
9番人気
0- 0- 0- 6/ 6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
10番人気
0- 0- 0- 6/ 6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
11番人気
0- 0- 1- 5/ 6
0.0%
0.0%
16.7%
0%
91%
12番人気
1- 0- 0- 5/ 6
16.7%
16.7%
16.7%
723%
186%
13番人気
0- 0- 0- 6/ 6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
14番人気
0- 0- 0- 6/ 6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
15番人気
0- 1- 0- 5/ 6
0.0%
16.7%
16.7%
0%
551%
16番人気
0- 0- 0- 6/ 6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
17番人気
0- 0- 0- 6/ 6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
18番人気
0- 0- 0- 5/ 5
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%

表1は単勝人気別の成績。近6年の好走馬18頭のうち、1〜3番人気で半数以上の10頭、1〜5番人気で14頭を占めているように、外回りコースを使用するようになった07年以降の桜花賞は基本的に堅いレースとなっている。ふたケタ人気で馬券になったのは08年1着のレジネッタ、同年2着のエフティマイア、10年3着のエーシンリターンズの3頭のみ。そして、レジネッタはフィリーズレビュー、エーシンリターンズはチューリップ賞でそれぞれ3着に入り、エフティマイアは新潟2歳Sで重賞勝ちの実績があった。トライアルレースで好走していた馬や重賞勝利という明確な実績を持った馬が人気の盲点になっているようなら、狙ってみる価値はあるだろう。

■表2 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1枠
0- 0- 0-12/12
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
2枠
0- 0- 1-11/12
0.0%
0.0%
8.3%
0%
42%
3枠
0- 0- 0-12/12
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
4枠
1- 1- 0- 9/11
9.1%
18.2%
18.2%
34%
40%
5枠
3- 0- 0- 9/12
25.0%
25.0%
25.0%
74%
35%
6枠
0- 0- 2-10/12
0.0%
0.0%
16.7%
0%
68%
7枠
1- 2- 2-13/18
5.6%
16.7%
27.8%
241%
127%
8枠
1- 3- 1-13/18
5.6%
22.2%
27.8%
32%
225%

阪神競馬場改修前の桜花賞は外枠が不利なことで有名だったが、現コースになってからは完全に払拭された。表2の枠番別成績のとおり、複勝率ベースで見てもっとも優秀なのは7、8枠の外枠。また、勝ち馬が4枠から外の枠からしか出ていないことも見逃せない。一方、内枠の1〜3枠は【0.0.1.35】とかなりの苦戦を強いられている。現在の桜花賞には外枠有利、内枠不利の傾向があると認めなくてはならないだろう。

■表3 前走騎手別成績

前走騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
継続騎乗 6- 4- 4-61/75
8.0%
13.3%
18.7%
82%
91%
乗り替わり 0- 2- 2-28/32
0.0%
6.3%
12.5%
0%
52%

表3は、前走と同じ騎手が騎乗(継続騎乗)した馬と、騎手が乗り替わった馬の成績を比べたもの。その最大の違いは近6年の勝ち馬はすべて継続騎乗によるもので、乗り替わりで勝った馬は1頭もいないことだろう。

■表4 前走人気別成績

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1〜2番人気 5- 4- 3-28/40
12.5%
22.5%
30.0%
46%
67%
前走3〜5番人気 1- 1- 2-21/25
4.0%
8.0%
16.0%
173%
79%
前走6番人気〜 0- 1- 1-40/42
0.0%
2.4%
4.8%
0%
91%

表1でコース改修後の桜花賞では上位人気が強いことを紹介したが、さらに言えば、前走の時点でも高く評価されていた馬でなければ好走は難しい。表4は前走人気別成績で、ここでは3つの人気ゾーンに区切っているが、近6年で3着以内に入った18頭のうち、12頭までが前走時点で1〜2番人気の高い評価を受けていた馬だったことがわかる。そして、前走で3〜5番人気だった馬はまだしも、前走で6番人気以下となると非常に苦しい。

■表5 前走上がり順位別成績

前走上がり 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
3F 1〜 5位
5- 5- 5-52/67
7.5%
14.9%
22.4%
88%
68%
3F 6位〜
1- 1- 1- 35/ 38
2.6%
5.3%
7.9%
7%
105%

外回りコースでの開催になってからの桜花賞では末脚の重要度が増している。そこで、前走でどのくらいの上がりの脚を使っていた馬を狙えばいいのかを調べたところ、表4のとおり、前走の上がり順が5位以内だった馬の勝率、連対率、複勝率が、6位以下だった馬に比べていずれもほぼ3倍の差がついていることがわかった。ただし、前走で上がり6位以下だった馬の複勝回収率が105%と高く、まさかの激走を演出するのがこちらの組である可能性は残っている。その内訳を確認すると、08年2着のエフティマイア、10年1番人気1着のアパパネ、同年11番人気3着のエーシンリターンズの3頭。のちに牝馬三冠を達成するアパパネは別格として、人気薄で激走したエフティマイアとエーシンリターンズの共通点を調べてみたところ、前者は新潟2歳S、後者はエルフィンSという芝1600mの重賞やオープン特別を4角3番手から押し切って勝っていることがわかった。つまり、この2頭は上がりの脚がないという弱点を補うだけの優れた先行力を持っていたことが、データを覆して好走できた理由と考えられるのではないだろうか。

■表6 前走4角通過順別成績

前走4角 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1〜2番手
1- 1- 0-19/21
4.8%
9.5%
9.5%
28%
20%
3〜6番手
2- 4- 3-32/41
4.9%
14.6%
22.0%
16%
132%
7〜10番手
3- 1- 1-21/26
11.5%
15.4%
19.2%
190%
81%
11〜18番手
0- 0- 2-16/18
0.0%
0.0%
11.1%
0%
31%

表6は前走4角通過順別の成績。これを見ると、前走の4角を1〜2番手で通過した馬と11番手以降で通過した馬、つまり、4角での位置どりが前すぎた馬と後ろすぎた馬の成績が良くないことがわかる。では、そんな劣勢のデータを覆して好走したのはどんな馬だったかを調べてみよう。まず、前走4角1〜2番手から好走したのは、07年1着のダイワスカーレットと12年2着のヴィルシーナの2頭。名前を見ただけでもデータを覆せるだけの実力の持ち主であることがうかがえるが、この2頭に共通するのが前走で重賞に出走し、上がり3位の脚を使って連対を果たしていたことである。一方、前走4角11番手以降から馬券圏内に入ったのは09年3着のジェルミナルと11年3着のトレンドハンターの2頭。こちらの2頭に共通するのが、前走で上がり2位以内の脚を見せていたことと、重賞勝ちの実績を持っていたことだ。ただし、この2頭にしても3着までということを考えると、前走の4角通過順が11番手以降だった馬については、原則的に厳しい見方をしたほうがいいのかもしれない。

【結論】

■表7 13年桜花賞登録馬

馬名 前走
人気 上がり順 4角通過順
アユサン
5
9位
3番手
インカンデセンス
7
4位
8番手
ヴィルジニア
4
3位
8番手
ウインプリメーラ
7
10位
2番手
エクスパーシヴ
12
8位
2番手
エバーブロッサム
3
1位
12番手
オーキッドレイ
2
3位
2番手
クラウンロゼ
2
3位
3番手
クロフネサプライズ
3
2位
1番手
コレクターアイテム
1
3位
12番手
サウンドリアーナ
2
8位
8番手
サクラディソール
1
10位
2番手
サクラプレジール
2
6位
3番手
サマリーズ
7
16位
2番手
サンブルエミューズ
1
13位
4番手
シーブリーズライフ
5
3位
9番手
ジーニマジック
3
7位
3番手
ストークアンドレイ
11
9位
16番手
タガノハピネス
16
2位
15番手
タンスチョキン
9
3位
13番手
ティズトレメンダス
11
10位
1番手
トーセンソレイユ
2
2位
9番手
ナンシーシャイン
4
6位
4番手
ノーブルコロネット
3
9位
8番手
プリンセスジャック
8
12位
3番手
メイショウマンボ
3
1位
11番手
レッドオーヴァル
1
1位
12番手
ローブティサージュ
2
3位
11番手

2013/3/9 中山11R  アネモネステークス  1着 5番 クラウンロゼ

2013/2/2 京都10R  エルフィンステークス  1着 11番 トーセンソレイユ


今年の桜花賞にエントリーした28頭のうち、07年以降の桜花賞で好走例が非常に少ない「前走6番人気以下」「前走上がり6位以下」「前走4角1〜2番手もしくは11番手以降」のデータにひとつも合致しなかったのは、デビュー3連勝中のクラウンロゼとデビュー2連勝中のトーセンソレイユという無敗の2頭だけとなった。前者は父がロサードという叩き上げ、後者はディープインパクトの半妹という対照的な背景を持つ2頭が残ったのは実に興味深い。なお、もう1頭、ヴィルジニアが3項目すべてをクリアしたものの、賞金不足で除外が確実となっている。

とはいえ、この2頭だけでは3連複や3連単の馬券を組むことすらできないので、データを覆して好走できる馬を探していきたい。まず、前走で上がり6位以下から巻き返せる可能性があるのは、芝1600m(以上)の重賞かオープン特別を4角3番手(以内)から押し切った実績を持つ馬だった。しかし、この条件を満たす唯一の馬であるサクラプレジールは、すでにオークスへの直行を表明している。

次に「前走4角1〜2番手」から好走できるのは、前走で重賞に出走し、上がり3位の脚を使って連対していた馬だった。これを満たすのは、前走で上がり3位の脚を使ってチューリップ賞を制したクロフネサプライズだ。桜花賞では前走のようなマイペースは望めないだろうが、逃げ一辺倒の馬ではなく、3馬身半という決定的な着差をつけていることから実力そのものが違う可能性もあるだろう。

最後に「前走4角11番手以降」でも好走できるのは、前走で上がり2位以内の脚を使い、重賞勝ちの実績を持っていた馬で、これに該当するのはメイショウマンボのみとなった。桜花賞との相性が良くないフィリーズレビュー組ではあるが、2走前に牡馬相手のマイル戦を快勝しており、距離への不安はない。ただし、この前走4角11番手以降の場合は、好走しても3着までとなっている。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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