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第682回 3000m級の実績がカギ 阪神大賞典を分析する

2013/3/14(木)

今週は東西で4重賞。いずれも春のG1に向けて注目の一戦だ。昨年の本コーナーではスプリングSを取り上げていたため、今年は阪神大賞典を分析してみたい。昨年はオルフェーヴルが思わぬ形の敗戦を喫したレースだが、今年はどんな結果が待っているのだろうか。過去の傾向を探ってみよう。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

2006/3/19 阪神11R 阪神大賞典(G2)1着 2番 ディープインパクト

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 3-4-2-1/10 30.0% 70.0% 90.0% 47% 106%
2 2-2-1-5/10 20.0% 40.0% 50.0% 82% 65%
3 2-0-2-6/10 20.0% 20.0% 40.0% 188% 62%
4 1-1-2-6/10 10.0% 20.0% 40.0% 75% 84%
5 1-2-1-6/10 10.0% 30.0% 40.0% 70% 105%
6 1-1-1-7/10 10.0% 20.0% 30.0% 420% 128%
7 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 33%
8〜 0-0-0-48/48 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

過去10年、1番人気は【3.4.2.1】で複勝率は90.0。着外敗退は09年のオウケンブルースリ(7着)で、前年のジャパンC5着以来の実戦だった。有馬記念以降に出走した馬は、いずれも馬券圏内には絡んでいる。ただ、断然人気に推される馬が多く、1頭しか複勝圏を外していないにも関わらず、複勝回収率は106%にとどまる。また、6番人気まで複勝率は30.0%以上。12頭立て以下が10年で6回と少頭数の年も多いが、中位人気あたりに配当妙味があるようだ。

■表2 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
4歳 3-7-2-21/33 9.1% 30.3% 36.4% 48% 76%
5歳 3-2-5-18/28 10.7% 17.9% 35.7% 47% 51%
6歳 2-0-1-23/26 7.7% 7.7% 11.5% 182% 31%
7歳以上 2-1-2-26/31 6.5% 9.7% 16.1% 37% 33%

年齢別では勝率にはあまり差がなく、連対率では4歳の30.3%、5歳の17.9%が6歳以上をリード。また、複勝率はその4、5歳が30%台中盤、6歳以上は10%台と差がついており、まずは4〜5歳馬が核になるレースだ。

■表3 枠番別成績

全馬 枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1枠 2-2-0-6/10 20.0% 40.0% 40.0% 209% 71%
2枠 1-3-0-7/11 9.1% 36.4% 36.4% 10% 57%
3枠 1-1-2-9/13 7.7% 15.4% 30.8% 41% 56%
4枠 0-1-1-12/14 0.0% 7.1% 14.3% 0% 24%
5枠 2-0-1-13/16 12.5% 12.5% 18.8% 22% 33%
6枠 1-2-2-12/17 5.9% 17.6% 29.4% 21% 77%
7枠 1-0-1-15/17 5.9% 5.9% 11.8% 247% 32%
8枠 2-1-3-14/20 10.0% 15.0% 30.0% 57% 50%
7番人気以内 1枠 2-2-0-5/9 22.2% 44.4% 44.4% 232% 78%
2枠 1-3-0-3/7 14.3% 57.1% 57.1% 15% 90%
3枠 1-1-2-3/7 14.3% 28.6% 57.1% 77% 105%
4枠 0-1-1-4/6 0.0% 16.7% 33.3% 0% 56%
5枠 2-0-1-5/8 25.0% 25.0% 37.5% 45% 67%
6枠 1-2-2-4/9 11.1% 33.3% 55.6% 41% 145%
7枠 1-0-1-8/10 10.0% 10.0% 20.0% 420% 55%
8枠 2-1-3-8/14 14.3% 21.4% 42.9% 82% 72%

枠番別の成績では、1枠が勝率1位、1〜2枠が連対率1〜2位、そして1〜3枠が複勝率1〜3位と、全体として内枠優勢の傾向にある。表1にあったように好走馬はすべて7番人気以内だが、その7番人気以内にかぎってもほぼ同様の好走確率が出ている。

■表4 脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
逃げ 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 57%
先行 8-7-3-15/33 24.2% 45.5% 54.5% 239% 100%
中団 2-2-5-32/41 4.9% 9.8% 22.0% 22% 39%
後方 0-0-1-33/34 0.0% 0.0% 2.9% 0% 9%
※脚質はTarget frontier JVによる分類

脚質別では先行した馬が他を圧倒。目安としては4コーナー2〜4番手あたりになる。ただこのレースは少頭数が多く、前走とはまったく異なる通過順になる馬も見られるだけに、事前に通過順を予想するのは難しいところだ。明らかに先行するとわかる馬がいれば狙う手もあるが、参考程度にとどめるのが無難だろう。

■表5 前走クラス、レース別成績

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
500万下 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1000万下 0-0-0-5/5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1600万下 0-1-1-15/17 0.0% 5.9% 11.8% 0% 28%
OPEN特別 0-1-0-4/5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 22%
G3 3-2-2-25/32 9.4% 15.6% 21.9% 70% 38%
G2 5-3-5-23/36 13.9% 22.2% 36.1% 175% 88%
G1 2-3-2-9/16 12.5% 31.3% 43.8% 15% 50%
地方競馬 0-0-0-5/5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
海外 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
ダイヤモンドS 3-2-2-24/31 9.7% 16.1% 22.6% 72% 39%
有馬記念 2-3-1-6/12 16.7% 41.7% 50.0% 20% 53%
日経新春杯 2-2-2-4/10 20.0% 40.0% 60.0% 129% 162%
京都記念 2-1-3-17/23 8.7% 13.0% 26.1% 198% 63%
ステイヤーズS 1-0-0-1/2 50.0% 50.0% 50.0% 225% 60%
万葉S 0-1-0-3/4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 27%
迎春S 0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 180%
御堂筋S 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 31%
天皇賞秋 0-0-1-0/1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 160%
※前走レースは好走馬輩出レースのみ

前走クラス・レース別では、G1、G2出走馬が好成績で、特に有馬記念からの直行馬と、日経新春杯組(今年は登録馬不在)が連対率40%台など高い好走確率を記録している。出走馬の多いダイヤモンドSや京都記念は、このレースの出走全馬で計算した連対率(16.9%)を下回るため、特にプラスの材料とは考えられない。また、前走条件戦や、オープン特別出走馬からは勝ち馬が出ていない。

■表6 前走着順別成績(前走中央競馬出走馬)

前走着順 G1 G2 G3 その他
1着 0-1-0-0/1 2-0-1-2/5 0-1-1-2/4 0-2-0-10/12
2着 2-0-0-0/2 0-1-0-1/2 1-0-0-2/3 0-0-1-2/3
3着 0-0-0-0/0 0-0-0-2/2 1-1-0-2/4 0-0-0-2/2
4着 0-1-0-0/1 3-0-0-2/5 0-0-0-2/2 0-0-0-0/0
5着 0-0-1-2/3 0-0-2-2/4 1-0-1-4/6 0-0-0-2/2
6〜9着 0-0-0-2/2 0-1-0-9/10 0-0-0-9/9 0-0-0-5/5
10着〜 0-1-1-4/6 0-1-2-5/8 0-0-0-4/4 0-0-0-4/4

表6は前走クラスごとに、前走着順別成績を見たものである。前走がG1やG2だった馬は着順不問。しかしG3出走馬は前走5着以内、そしてオープン特別や条件戦だった馬なら連対していることが好走条件になる。

■表7 好走馬の芝3000m以上実績

馬名 人気 着順 中央芝3000m以上
成績 重賞実績
03 ダイタクバートラム 1 1 1-1-1-0 ステイヤーズS2着
コイントス 2 2 未経験
ファストタテヤマ 7 3 0-1-0-0 菊花賞2着
04 リンカーン 1 1 0-1-0-0 菊花賞2着
ザッツザプレンティ 2 2 1-0-0-0 菊花賞1着
ファストタテヤマ 4 3 0-1-1-2 菊花賞2着
05 マイソールサウンド 6 1 未経験
アイポッパー 1 2 1-0-0-0 (万葉S1着)
リンカーン 3 3 1-1-0-1 阪神大賞典1着
06 ディープインパクト 1 1 1-0-0-0 菊花賞1着
トウカイトリック 5 2 0-0-1-0 ダイヤモンドS3着
デルタブルース 2 3 2-0-0-0 菊花賞1着
07 アイポッパー 2 1 2-1-1-2 ステイヤーズS1着
ドリームパスポート 1 2 0-1-0-0 菊花賞2着
トウカイトリック 3 3 1-3-1-1 ダイヤモンドS1着
08 アドマイヤジュピタ 4 1 未経験
アイポッパー 5 2 3-1-1-3 ステイヤーズS1着
ポップロック 1 3 中央未経験 (メルボルンC2着)
09 アサクサキングス 2 1 1-0-1-0 菊花賞1着
ヒカルカザブエ 6 2 未経験
ナムラクレセント 4 3 0-0-1-0 菊花賞3着
10 トウカイトリック 5 1 3-3-3-9 ダイヤモンドS1着
ジャミール 4 2 未経験
メイショウベルーガ 1 3 未経験
11 ナムラクレセント 3 1 0-0-2-1 菊花賞3着
コスモメドウ 1 2 2-0-0-0 ダイヤモンドS1着
モンテクリスエス 6 3 1-2-1-4 ダイヤモンドS1着
12 ギュスターヴクライ 3 1 0-1-0-0 ダイヤモンドS2着
オルフェーヴル 1 2 1-0-0-0 菊花賞1着
ナムラクレセント 5 3 1-0-3-2 阪神大賞典1着

最後に表7は、好走馬の芝3000m以上での成績を調べたものだ。3000m級のレースに出走経験があれば、重賞で3着以内の実績を持つことが第一の条件。例外は05年2着のアイポッパーのみで、この馬は前走で3000mのオープン特別・万葉Sを制していた。3000m以上未経験馬なら好走の可能性はあるが、出走経験がありながら3着以内の実績がなかった馬の好走は1度もない。また、3000m以上のレースで着外があり、優勝経験がなかった馬は04年3着のファストタテヤマと、11年1着のナムラクレセント2頭だけだが、いずれもG1・菊花賞で2、3着の実績を持っていた。

【結論】
1番人気が非常に安定している阪神大賞典。6番人気まで複勝率30.0%以上で、配当妙味は中位人気あたりにある。年齢は4〜5歳優勢。有馬記念組が好成績で、前走G1〜G2なら着順不問だが、G3なら5着以内、オープン特別や条件戦なら連対が条件になる。また、3000m級に出走経験があれば重賞3着以内の実績は欲しい。また、長距離未経験馬でも好走は可能だ。

今年の登録馬は10頭だが、前走6着以下の6頭はいずれも前走G3やオープン特別で、表6のデータから減点になる。残る4頭は有馬記念を勝ったゴールドシップ、万葉S1着のデスペラード、京都記念2着のベールドインパクト、そして迎春S2着のマイネルメダリストだ。この4頭はすべて、表2で高複勝率を記録していた4〜5歳。ほかに4〜5歳馬は不在のメンバー構成で、まずはこの4頭が中心になるレースと考えられる。

2012/10/21 京都11R 菊花賞(G1)1着 1番 ゴールドシップ

中でも筆頭格に挙げられるのがゴールドシップだ。有馬記念組は表5でも好成績だったが、有馬記念連対からの直行馬は過去20年【4.3.0.0】と連対を外していない。菊花賞馬で表7の長距離実績にもまったく問題なく、配当妙味はないが中心視が妥当だろう。敢えて不安材料を挙げれば、過去10年の1番人気【3.4.2.1】、有馬記念組【2.3.1.6】など、好走時の2〜3着が多い点。しかし、先に挙げた他の3頭も、過去10年1着馬が出てないオープン・条件戦組(デスペラード、マイネルメダリスト)や、ほかに減点材料を抱えている馬(ベールドインパクト、後述)のため、大きく割り引くには至らない。

残る3頭では、デスペラードが万葉S勝ちや、ステイヤーズS3着で表7をクリア。マイネルメダリストは3000m級の出走経験はないが、未経験馬なら好走は可能。前走1600万2着でもナムラクレセント(09年3着)の好走例があり、迎春S組は10年にジャミールが2着になっている。一方、ベールドインパクトは3走前の菊花賞がアタマ差の4着で、表7の「3000m以上の出走経験があれば重賞3着以内」に該当せず、この3頭の中ではやや評価が下がる。

【追記】

木曜発表の出馬表(枠順確定前)では、上記からマイネルメダリストが回避。ほかに現時点でデータから強く推せる馬はおらず、残る3頭を注目馬としたい。ただ、もし他の要素から気になる馬が内枠(表3)を引けば、配当次第では付け加える手もあるだろう。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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