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第667回 JRAリーディングを獲得!浜中俊騎手を分析

2013/1/21(月)

昨年131勝をあげて、見事にJRAの全国リーディングジョッキーとなった浜中俊(すぐる)騎手。G1の勝利こそなかったものの、関西圏や地元の小倉競馬での活躍は非常に目立っていた。24歳の若さでのリーディング獲得は武豊騎手の20歳、福永洋一元騎手の22歳に次ぐ史上3位の記録。大きな飛躍を遂げた彼の活躍をデータから検証し、今後の馬券作戦にもつなげていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 浜中騎手の年度別成績

年度 勝利数 騎乗数 勝率 連対率 複勝率
2012 131 887 14.8% 25.3% 33.1%
2011 86 782 11.0% 22.5% 30.4%
2010 69 814 8.5% 16.1% 24.7%
2009 50 789 6.3% 15.3% 25.7%
2008 73 859 8.5% 16.8% 23.4%
2007 20 359 5.6% 12.5% 24.5%

2009/10/25 京都11R 菊花賞(Jpn1)1着 1番 スリーロールス

 表1は浜中騎手がデビューした2007年からの成績を年ごとにまとめたもの。09年に一度勝利数が減っているが、この年は春に見習騎手を卒業し、減量の恩恵がなくなったのが大きな理由だろう。同年秋には菊花賞をスリーロールスで制し、3年目でG1制覇を果たしている。10年からは再び勝利数が増え始めており、昨年は9月に初の年間100勝を突破。勢いは最後まで持続し、全国リーディングを獲得した。地方や海外の成績を含めたJRA賞の最多勝利騎手は岩田騎手(135勝)だったが、昨年の初めには浜中騎手がリーディングを取るとは誰も予想できなかったのではないだろうか。

なお、11年2月まで坂口正大厩舎に所属。その後、坂口師の定年退職に伴い、フリーとなっている。師匠が引退する日に管理馬で勝利し、師弟が涙を流したのは競馬界の名場面といえるだろう。

■表2 2012年JRAリーディングBEST10

順位 騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1 浜中俊 131-  93-  70- 593/ 887 14.8% 25.3% 33.1% 96% 82%
2 蛯名正義 123- 107-  91- 508/ 829 14.8% 27.7% 38.7% 61% 81%
3 岩田康誠 119- 101- 105- 532/ 857 13.9% 25.7% 37.9% 63% 79%
4 内田博幸 116-  83-  94- 493/ 786 14.8% 25.3% 37.3% 77% 79%
5 福永祐一 115- 101-  72- 453/ 741 15.5% 29.1% 38.9% 69% 80%
6 横山典弘 112-  82-  62- 365/ 621 18.0% 31.2% 41.2% 93% 87%
7 川田将雅 91-  78-  70- 491/ 730 12.5% 23.2% 32.7% 81% 87%
8 北村宏司 88-  90-  95- 631/ 904 9.7% 19.7% 30.2% 91% 88%
9 和田竜二 80-  88-  81- 711/ 960 8.3% 17.5% 25.9% 93% 94%
10 三浦皇成 77-  89-  80- 677/ 923 8.3% 18.0% 26.7% 68% 74%

 表2は昨年のJRAリーディングBEST10。ベテランが揃うなか、20代は浜中騎手、7位の川田騎手(27歳)、10位の三浦騎手(23歳)の3名だった。この表からわかるのは、浜中騎手の1着の数が2着を38回も上回っていること。それだけ勝ち切るレースが多く、結果として単勝回収率も96%とこの中で一番高かった。それでは具体的にどういう条件で活躍したのか、データからひも解いていきたい。

■表3 昨年の浜中騎手の芝・ダートの成績

  1着 2着 3着 出走数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
78 51 41 469 16.6% 27.5% 36.2% 114% 89%
ダート 53 42 29 418 12.7% 22.7% 29.7% 75% 75%

 手始めに表3は昨年の成績を芝・ダートで分けたもの。まず一際目を引くのが、芝のレースでの単勝回収率114%という数字だ。勝率・連対率・複勝率でもダートを大きく上回っており、芝のレースでの活躍が目立っていたことがわかる。では、芝とダートのクラス別成績はどうだったのだろうか。

■表4 昨年の浜中騎手の芝クラス別成績

クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
新馬 6-  7-  9- 37/ 59 10.2% 22.0% 37.3% 41% 88%
未勝利 23- 10- 10- 85/128 18.0% 25.8% 33.6% 86% 63%
500万下 23- 15-  6- 58/102 22.5% 37.3% 43.1% 187% 108%
1000万下 11- 11- 11- 34/ 67 16.4% 32.8% 49.3% 119% 148%
1600万下 6-  3-  2- 24/ 35 17.1% 25.7% 31.4% 231% 92%
OPEN特別 4-  2-  2- 19/ 27 14.8% 22.2% 29.6% 50% 81%
G3 3-  2-  0- 16/ 21 14.3% 23.8% 23.8% 107% 49%
G2 2-  1-  0- 16/ 19 10.5% 15.8% 15.8% 81% 52%
G1 0-  0-  1- 10/ 11 0.0% 0.0% 9.1% 0% 20%

 表4は芝のレースのクラス別成績。なかでも特筆すべきは500万下、1000万下のレースでの成績の良さ。この2つのクラスでは単勝回収率、複勝回収率ともに100%を超えていた。500万下の勝率22.5%、1000万下の複勝率49.3%は素晴らしい数字といえる。他では1600万下の単勝回収率231%も目を引くが、レース数が多い芝の500万下、1000万下のレースでは積極的に買いたいジョッキーだ

■表5 昨年の浜中騎手のダートクラス別成績

クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
新馬 1-  1-  1- 17/ 20 5.0% 10.0% 15.0% 21% 34%
未勝利 17- 16-  5-112/150 11.3% 22.0% 25.3% 74% 72%
500万下 17- 13- 14- 91/135 12.6% 22.2% 32.6% 49% 64%
1000万下 11- 12-  3- 38/ 64 17.2% 35.9% 40.6% 124% 119%
1600万下 3-  0-  5- 23/ 31 9.7% 9.7% 25.8% 36% 67%
OPEN特別 3-  0-  0-  8/ 11 27.3% 27.3% 27.3% 300% 89%
G3 0-  0-  1-  4/  5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 26%
G2 1-  0-  0-  0/  1 100.0% 100.0% 100.0% 690% 290%
G1 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

 次に表5はダートのレースのクラス別成績。こちらは1000万下のクラスで連対率35.9%、複勝率40.6%。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えていた。未勝利・500万下は17勝ずつをあげているが、率に換算するとそれほど目立つ数字ではない。ダートでは1000万下のレースがねらい目と言えるだろう。ちなみにG2の1勝は東海Sのソリタリーキング(4番人気)。

■表6 昨年の浜中騎手のコース別成績BEST10

順位 コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1 阪神・ダ1800 8- 5- 2-50/65 12.3% 20.0% 23.1% 36% 42%
2 阪神・芝1600外 7- 8- 0-21/36 19.4% 41.7% 41.7% 63% 151%
3 小倉・ダ1700 7- 4- 4-13/28 25.0% 39.3% 53.6% 222% 127%
4 阪神・芝1400 7- 2- 4-17/30 23.3% 30.0% 43.3% 281% 125%
5 京都・ダ1800 6- 3- 6-37/52 11.5% 17.3% 28.8% 71% 109%
6 小倉・芝2000 6- 3- 2- 4/15 40.0% 60.0% 73.3% 167% 114%
7 阪神・ダ1400 5- 8- 4-33/50 10.0% 26.0% 34.0% 85% 80%
8 京都・ダ1200 5- 4- 3-28/40 12.5% 22.5% 30.0% 119% 119%
9 小倉・芝1200 5- 3- 6-18/32 15.6% 25.0% 43.8% 41% 71%
10 京都・芝1800外 5- 3- 2-15/25 20.0% 32.0% 40.0% 181% 105%

続いて表6は昨年の浜中騎手のコース別成績BEST10。10位まですべて阪神、小倉、京都コースで占められている。なかでも小倉ダート1700m、阪神芝1400mは単勝回収率が200%以上と一際高かった。どちらも勝率・連対率・複勝率ともに高く、1着付けの馬券や3着以内の軸としても狙えるだろう。
小倉コースは地元ということで有力馬が集まる反面、人気が集中しやすい。それでもダート1700m、芝2000mでは単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えている。今後はリーディングジョッキーということでますます人気になるだろうし、マークされる立場になるが、今後のレースぶりは注目だ。

■表7 昨年の浜中騎手の脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
逃げ 25-  6-  6- 47/ 84 29.8% 36.9% 44.0% 225% 124%
先行 68- 52- 30-169/319 21.3% 37.6% 47.0% 128% 108%
差し 29- 25- 24-225/303 9.6% 17.8% 25.7% 56% 63%
追込 2-  6-  8-146/162 1.2% 4.9% 9.9% 11% 36%
マクリ 7-  4-  2-  6/ 19 36.8% 57.9% 68.4% 331% 173%

表7は脚質別成績。逃げもしくは先行した時の単勝回収率・複勝回収率がともに100%を超えている。他の上位のジョッキーとの比較だと、逃げて20勝以上あげているのは浜中騎手、蛯名騎手、岩田騎手の3名。また、先行して60勝以上あげているのは浜中騎手と蛯名騎手の2人だった。
逆に、浜中騎手が差して勝ったのは29勝。表2にある上位6名の中では最も少なかった。基本的な勝ちパターンとしては、逃げるかまたは先行させて押し切るというのが特徴だ。

また、マクリで7勝しているのも気になる数字。リーディング上位騎手では岩田騎手、内田騎手がそれぞれマクリで3勝ずつあげているが、7勝は断然多い。道中で一気に仕掛けて上がっていく大胆さもあり、勝つポイントを見抜く能力が非常に長けていると言えるだろう。

■表8 昨年の浜中騎手の調教師別成績BEST10

順位 調教師 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1 石坂正 11- 8- 4-62/85 12.9% 22.4% 27.1% 83% 62%
2 藤原英昭 9- 7- 1-25/42 21.4% 38.1% 40.5% 104% 63%
3 須貝尚介 9- 4- 7-10/30 30.0% 43.3% 66.7% 197% 192%
4 中尾秀正 7- 4- 2-14/27 25.9% 40.7% 48.1% 137% 126%
5 藤岡健一 7- 2- 1- 9/19 36.8% 47.4% 52.6% 141% 81%
6 笹田和秀 6- 2- 7-21/36 16.7% 22.2% 41.7% 81% 81%
7 安田隆行 5- 1- 3- 4/13 38.5% 46.2% 69.2% 190% 122%
8 宮本博 4- 4- 5-17/30 13.3% 26.7% 43.3% 90% 130%
9 大久保龍志 4- 1- 1-13/19 21.1% 26.3% 31.6% 69% 64%
10 角居勝彦 4- 0- 1- 7/12 33.3% 33.3% 41.7% 118% 64%

 表8は調教師別成績。最多の11勝をあげているのが石坂厩舎。騎乗数も85回と抜けて多く、石坂厩舎の騎乗数2位の和田竜二騎手44回の約2倍。ジェンティルドンナこそ岩田騎手が主戦だったが、石坂厩舎全体で見れば浜中騎手が主戦といえるだろう。
2位が9勝で藤原英厩舎と須貝厩舎。特に須貝厩舎の馬では、単勝回収率・複勝回収率ともに200%に近い数字を誇る。複勝率は驚異の66.7%で、3回に2回は馬券圏内に持ってきている。須貝厩舎の所属馬に騎乗してきた時は勝負気配が非常に強い
他にも中尾秀厩舎、安田厩舎の馬でも単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えており、覚えておいて損はなさそうだ。

■表9 G1で上位5番人気以内の馬に騎乗したときの成績

年度 レース名 馬名 人気 着順
2012 朝日杯FS エーシントップ 2 8
阪神JF コレクターアイテム 1 4
高松宮記念 マジンプロスパー 5 5
2011 阪神JF エピセアローム 2 8
エリザベス女王杯 イタリアンレッド 5 9

2013/6/12 京都11R 日刊スポーツ賞シンザン記念(G3)1着 2番 エーシントップ

 最後に表9はG1で上位5番人気以内の馬に騎乗した時の成績の一覧。いずれも人気を上回る成績を残せていない。昨年の暮れは阪神JFでコレクターアイテム、朝日杯FSでエーシントップに騎乗。G1制覇のチャンスだったが、結果は4着、8着と敗退。上位人気に推される有力馬に乗るようになったのも昨年あたりから。今年はリーディングジョッキーとしてG1での有力馬の依頼も多くなるだろう。
今年は早速シンザン記念で重賞を制覇した。2013年は2年連続リーディングとともに、09年の菊花賞以来のG1制覇にも期待してみたい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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