第665回 中京ダート1800mの傾向を探る|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第665回 中京ダート1800mの傾向を探る

2013/1/14(月)

今週日曜には中京競馬場で、ダートのG2競走・東海Sが行われる。平安Sと入れ替わる形で1月の施行となったこのレース。コース改修で新設された中京競馬場のダート1800mで行われるが、今回はその新・中京ダート1800mについて、枠番と脚質傾向を中心に分析してみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

中京ダート1800mのコース図

中京競馬場のダート1800mは、スタンド前左手からのスタート。一周距離は1530mで、ゲートはゴールまで残り300mを切ったあたりの坂の途中に設置される。ゴール手前200m付近まで上ったあとはほぼ平坦になり、2コーナー途中から向正面半ばまでが再び上り。そして残り1000m付近から直線入り口まで3.4mほど下ると、直線距離は410.7m。直線前半の坂を越えてゴールへと向かってゆく。
直線が長く、その途中に坂がある左回りという点では、東京競馬場に近いコース形態。また、残り800mのハロン棒は3コーナー入り口付近にあり、これは京都競馬場のダートコースとほぼ同じ。しかし直線は京都(329m)より長いため、コーナー部分の距離が短い(=コーナーがきつい)コースになっている。

■表1 1000万条件以上のレース結果

月日 レース 馬場 馬名 着差 通過順 上がり 人気
3.25 瀬戸特別 3 6 ダノンフィーバー 1.53.3 2-2-2-2 37.5 6
7 14 エーシンリボルバー クビ 8-8-8-8 36.9 3
1 1 ダイヤノゲンセキ 1 1/2 3-3-4-3 37.4 11
6.30 白川郷S 4 8 ナリタシルクロード 1.50.8 4-3-2-2 37.9 4
8 16 バトードール クビ 6-3-4-4 38.5 5
2 4 サクラブライアンス アタマ 4-3-4-4 38.4 7
7.14 御嶽特別 2 4 ナムラビクター 1.51.8 3-4-3-3 37.4 2
6 11 キャッツインブーツ 3 1/2 14-13-10-9 37.4 12
8 16 アグネスハイヤー 1 3/4 13-13-13-11 37.5 10
7.15 ジュライS 4 4 ローマンレジェンド 1.49.4 4-5-3-3 37.0 1
3 3 トウショウフリーク 6 1-1-1-1 38.7 3
8 8 ナリタシルクロード 8 4-3-3-4 39.3 2
12.1 鳴海特別 5 10 マンボダンサー 1.52.3 6-7-4-5 37.6 7
6 11 ワイドバッハ クビ 14-13-8-9 37.4 1
8 15 ライジングサン 1 1/4 1-1-1-1 38.2 3

2012/7/15 中京11R ジュライステークス 1着 4番 ローマンレジェンド

この新・中京ダート1800mで行われたレースは、昨年末まで計53レース。そのうち、1000万条件以上のレースは5レースと少ないため、まずはこの5レースの上位馬について見ておきたい。このうち4レースが16頭立て(ジュライSのみ9頭)だったが、3着以内の15頭中7頭、半数近くが10番より外の馬。そして5レースすべてで7〜8枠から最低でも1頭は3着以内に入っていることから、外枠でも大きな不利はないコースと想像される。
また、各馬の通過順を見ると、好走馬15頭中11頭が4コーナー5番手以内。後に東京大賞典などを制するローマンレジェンドが勝ったオープン特別・ジュライSも、先行した馬がバラバラとゴールに入るような展開だった。一般的に、クラスが上がれば上がるほど差しが決まりやすくなる傾向にあるものだが、現在のところこの中京ダート1800mは、1000万条件以上にかぎっても好走馬の中心は逃げ・先行馬である。

■表2 脚質成績

馬場 脚質 中京ダート1800m 京ダ18 阪ダ18
着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 連占有率 連対率 連対率
逃げ 11-11-7-28/57 19.3% 38.6% 50.9% 88% 168% 20.8% 33.7% 28.4%
先行 25-21-19-116/181 13.8% 25.4% 35.9% 125% 127% 43.4% 26.2% 33.3%
中団 15-14-20-239/288 5.2% 10.1% 17.0% 53% 72% 27.4% 11.1% 8.8%
後方 2-5-6-241/254 0.8% 2.8% 5.1% 22% 24% 6.6% 2.9% 1.0%
マクリ 0-2-1-3/6 0.0% 33.3% 50.0% 0% 118% 1.9% 35.0% 57.9%
良馬場 逃げ 2-4-3-11/20 10.0% 30.0% 45.0% 36% 236% 15.8% 31.4% 22.9%
先行 9-9-4-46/68 13.2% 26.5% 32.4% 115% 85% 47.4% 26.9% 34.7%
中団 8-4-8-87/107 7.5% 11.2% 18.7% 105% 78% 31.6% 11.3% 9.4%
後方 0-2-4-89/95 0.0% 2.1% 6.3% 0% 28% 5.3% 3.3% 1.0%
マクリ 該当馬なし 35.7% 57.1%
稍〜不 逃げ 9-7-4-17/37 24.3% 43.2% 54.1% 116% 131% 23.5% 38.7% 32.4%
先行 16-12-15-70/113 14.2% 24.8% 38.1% 131% 152% 41.2% 24.5% 32.4%
中団 7-10-12-152/181 3.9% 9.4% 16.0% 22% 69% 25.0% 10.7% 8.5%
後方 2-3-2-152/159 1.3% 3.1% 4.4% 36% 22% 7.4% 2.1% 1.0%
マクリ 0-2-1-3/6 0.0% 33.3% 50.0% 0% 118% 2.9% 33.3% 58.3%
※脚質はTarget frontier JVによる分類

ここからは、未勝利や500万なども含めた全レースを対象としたデータになる。表2は、Target frontier JVの分類による脚質成績で、表1からも想像された通り、逃げ・先行優勢の傾向だ。比較用に昨年の京都、阪神ダート1800mにおける連対率も記したが、逃げた馬の連対率は京都、阪神と互角以上。「先行」に分類された馬は阪神よりは劣るものの、京都とはほぼ同等。そして、道悪になると逃げた馬の好走確率が上がる点は京都・阪神と同様である。また、表にある「連占有率」は、連対馬のうちその脚質の馬が占める割合を示したもので、全体では逃げ・先行合わせて64.2となっている。

直線が長い、坂もあると考えると、どうしても差し馬に目が行ってしまうものだが、表2にあるように、中京ダート1800mは京都や阪神のダート1800mと比較して、特に差し・追い込みが有利になるという傾向は見られない単複の回収率も特に道悪では明らかに逃げ・先行が良く、直線の長さや坂の存在を必要以上に意識してしまうのは避けたい。

■表3 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 平均人気
1枠 4-  5-  7- 71/ 87 4.6% 10.3% 18.4% 20% 59% 8.0人気
2枠 5-  9- 10- 66/ 90 5.6% 15.6% 26.7% 53% 118% 7.8人気
3枠 8-  4-  4- 79/ 95 8.4% 12.6% 16.8% 82% 44% 7.7人気
4枠 9-  2-  7- 81/ 99 9.1% 11.1% 18.2% 81% 49% 7.8人気
5枠 11-  4-  3- 84/102 10.8% 14.7% 17.6% 86% 46% 7.5人気
6枠 6- 11-  4- 83/104 5.8% 16.3% 20.2% 30% 116% 8.1人気
7枠 6-  6- 10- 83/105 5.7% 11.4% 21.0% 99% 102% 9.0人気
8枠 4- 12-  8- 82/106 3.8% 15.1% 22.6% 36% 74% 8.3人気
1〜4 26-20-28-297/371 7.0% 12.4% 19.9% 60% 67% 7.8人気
5〜8 27-33-25-332/417 6.5% 14.4% 20.4% 63% 85% 8.2人気

■表4 馬番別成績

馬番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 平均人気
1番 3-3-5-42/53 5.7% 11.3% 20.8% 23% 77% 7.7人気
2番 3-4-2-44/53 5.7% 13.2% 17.0% 54% 73% 7.8人気
3番 2-5-5-41/53 3.8% 13.2% 22.6% 11% 99% 7.8人気
4番 5-4-7-35/51 9.8% 17.6% 31.4% 58% 72% 7.1人気
5番 3-1-3-46/53 5.7% 7.5% 13.2% 17% 30% 8.1人気
6番 5-1-3-44/53 9.4% 11.3% 17.0% 129% 50% 6.9人気
7番 5-2-4-42/53 9.4% 13.2% 20.8% 103% 115% 8.0人気
8番 2-2-6-43/53 3.8% 7.5% 18.9% 41% 40% 7.7人気
9番 2-3-2-46/53 3.8% 9.4% 13.2% 13% 85% 7.6人気
10番 11-3-0-38/52 21.2% 26.9% 26.9% 250% 77% 7.4人気
11番 5-6-3-37/51 9.8% 21.6% 27.5% 63% 105% 8.7人気
12番 1-8-0-40/49 2.0% 18.4% 18.4% 15% 103% 8.2人気
13番 4-2-5-36/47 8.5% 12.8% 23.4% 158% 95% 9.0人気
14番 0-3-3-36/42 0.0% 7.1% 14.3% 0% 42% 9.9人気
15番 2-1-3-32/38 5.3% 7.9% 15.8% 13% 51% 8.3人気
16番 0-5-2-27/34 0.0% 14.7% 20.6% 0% 112% 9.4人気

続いて表3は枠番、そして表4は馬番別の成績。枠番別は少々つかみ所がない感もあり、勝率が高いのは3〜5枠。ただ、外目の枠には2〜3着が多く、複勝率では6〜8枠、そして2枠が高くなっている。また、馬番別に見ると、10番枠が勝率と連対率で1位、複勝率は3位。そして隣の11番枠が勝率から複勝率まですべて2位。さらに12番枠の連対率や、13番枠の勝率、複勝率も上々で、10〜13番あたりが良いゾーンと言っていいだろう。まだサンプル不足の感も強いほか、外枠は全体的に平均人気が高いこともあり、もう少し様子を見てから判断したいところではあるが、少なくとも内が極端に良いとか、外枠がまったく不振だとかいったことはない。

■表5 枠番・脚質別連対率

枠番 逃げ 先行 中団 後方 マクリ
1枠 20.0% 31.3% 3.6% 0.0% 100%
2枠 42.9% 35.3% 10.3% 3.8%
3枠 27.3% 22.7% 10.5% 0.0%
4枠 50.0% 20.0% 9.1% 0.0%
5枠 28.6% 26.9% 14.3% 3.0% 0.0%
6枠 50.0% 25.9% 12.5% 9.4% 0.0%
7枠 60.0% 19.2% 6.8% 3.6% 0.0%
8枠 57.1% 27.3% 12.9% 2.3% 50.0%
※脚質はTarget frontier JVによる分類

表5は、枠番ごとに脚質別の連対率を調べたものである。ハナさえ切ってしまえば外枠でも好成績を残しているが、先行集団に入った馬については1〜2枠がやや優勢。そして中団以降は全体として好走確率が低いものの、内よりは外のほうが差しは少し決まりやすい傾向にあるようだ。

■表6 牡・セン馬の馬体重別成績

馬体重 中京ダート1800m
着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
400〜419kg 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
420〜439kg 2-2-1-16/21 9.5% 19.0% 23.8% 83% 71%
440〜459kg 4-6-6-61/77 5.2% 13.0% 20.8% 34% 107%
460〜479kg 7-10-9-96/122 5.7% 13.9% 21.3% 64% 105%
480〜499kg 10-7-10-110/137 7.3% 12.4% 19.7% 62% 53%
500〜519kg 9-6-4-84/103 8.7% 14.6% 18.4% 94% 61%
520〜539kg 3-6-6-22/37 8.1% 24.3% 40.5% 87% 194%
540〜 0-0-1-10/11 0.0% 0.0% 9.1% 0% 20%

■表7 中京と他場の馬体重別連対率比較(牡・セン馬)

馬体重 中京ダ18 中京ダ全 京ダ18 京ダ全 阪ダ18 阪ダ全 東ダ全
400〜419kg 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 14.3% 6.7% 0.0%
420〜439kg 19.0% 14.3% 5.6% 8.5% 9.1% 6.5% 12.0%
440〜459kg 13.0% 11.8% 12.7% 12.0% 15.5% 13.9% 10.6%
460〜479kg 13.9% 13.3% 12.3% 12.9% 14.1% 14.1% 13.4%
480〜499kg 12.4% 14.5% 14.0% 14.9% 16.0% 14.5% 15.0%
500〜519kg 14.6% 15.2% 22.3% 19.0% 18.4% 19.6% 15.7%
520〜539kg 24.3% 26.8% 13.1% 17.4% 16.8% 18.4% 17.4%
540〜 0.0% 12.5% 17.5% 18.6% 4.0% 12.7% 21.6%

少し視点を変え、表6では馬体重別の成績も調べてみた(牡・セン馬)。ダートといえば大型馬だが、この中京ダート1800mで特徴的なことは、520キロから539キロの連対率、複勝率が高く、一方で520キロを切るあたりでは必ずしも大型馬有利とは言えなくなっている点だ。表7に中京全体や、他場との比較も掲載したが、ある程度サンプルの揃っている中京ダート全体でも、この520〜539キロ(該当馬97頭)が高連対率を記録している。同じく直線の長い東京でも似た傾向にあり、今後レースを重ねれば中京でも540キロ以上の好走が増えてくる可能性もある。

■表8 騎手・種牡馬勝ち鞍ベスト5

騎手・種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
高倉稜 4-3-2-20/29 13.8% 24.1% 31.0% 148% 88%
川須栄彦 4-2-1-19/26 15.4% 23.1% 26.9% 217% 88%
北村友一 3-2-1-16/22 13.6% 22.7% 27.3% 176% 107%
丸田恭介 2-3-2-11/18 11.1% 27.8% 38.9% 34% 85%
武豊 2-2-1-7/12 16.7% 33.3% 41.7% 184% 115%
スペシャルウィーク 5-0-1-6/12 41.7% 41.7% 50.0% 262% 96%
ネオユニヴァース 4-0-2-21/27 14.8% 14.8% 22.2% 145% 62%
キングカメハメハ 3-7-3-21/34 8.8% 29.4% 38.2% 36% 75%
クロフネ 3-5-0-18/26 11.5% 30.8% 30.8% 28% 84%
ブライアンズタイム 3-1-1-9/14 21.4% 28.6% 35.7% 237% 112%

最後に表8は、騎手と種牡馬の勝ち鞍ベスト5。まだレース数が少ない上、いわゆる「表開催」「裏開催」合算での成績のため参考程度にとどめたい。

以上、新・中京のダート1800m戦について、いくつかのデータを調べてみた。脚質面では逃げ、先行馬も残りやすく、直線の長さや坂を利した差しは、さほど多く決まるコースではないことがわかる。その一方で、枠番別では外が極端に不利ということはなく、これは1コーナーまである程度の距離があるコース形態から受ける印象通りと言っていいだろう。昨年までの平安Sのデータをアテにして良いのか難しい東海Sだが、こういったコースの傾向も頭に入れた上でレース検討を進めたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN