第661回 2012年平地重賞をデータで振り返る|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第661回 2012年平地重賞をデータで振り返る

2012/12/24(月)

今年は有馬記念の翌日にも開催が組まれるという変則日程。長年慣れ親しんだスケジュールとは異なるだけに違和感もあるが、2012年の中央競馬は無事にフィナーレを迎えている。本稿の執筆段階(12/20)では有馬記念の結果はわからないが、今年一年も多くのドラマがあった。平地重賞の出来事ではジェンティルドンナが牝馬三冠を達成。その勢いで挑んだジャパンCでは王者オルフェーヴルを下しての優勝。年度代表馬の座も決定づけるといえそうな大きな勝利で、大変印象に残る出来事だった。

今年一年を総括する意味で、今回は2012年の重賞(平地)をデータで振り返ることにしてみたい。3歳馬部門、2歳馬部門、古馬重賞を距離カテゴリーごとに3部門、そしてダート部門に分けて注目ポイントを探ってみることにした。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用。集計期間は金杯から12/16、朝日杯FS終了時点までとする。

■表1 2012年3歳限定重賞の種牡馬成績

順位 種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 ディープインパクト 12-12-11-56/91 13.2% 26.4% 38.5%
2 ステイゴールド 6- 2- 1- 5/14 42.9% 57.1% 64.3%
3 ダイワメジャー 3- 4- 3-36/46 6.5% 15.2% 21.7%
4 アグネスタキオン 2- 1- 0-23/26 7.7% 11.5% 11.5%
5 フジキセキ 2- 0- 1-11/14 14.3% 14.3% 21.4%
6 キングカメハメハ 1- 1- 2-14/18 5.6% 11.1% 22.2%
7 ファルブラヴ 1- 0- 1- 4/ 6 16.7% 16.7% 33.3%
8 ハーツクライ 1- 0- 0-14/15 6.7% 6.7% 6.7%
9 ロージズインメイ 1- 0- 0-10/11 9.1% 9.1% 9.1%
10 タニノギムレット 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0%
11 オレハマッテルゼ 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0%
12 ゼンノロブロイ 0- 2- 1- 6/ 9 0.0% 22.2% 33.3%
13 ブライアンズタイム 0- 2- 0- 3/ 5 0.0% 40.0% 40.0%
14 シンボリクリスエス 0- 1- 1-24/26 0.0% 3.8% 7.7%
15 アドマイヤムーン 0- 1- 1-16/18 0.0% 5.6% 11.1%
※集計期間は12月16日開催終了まで。

2012/11/25 東京11R ジャパンカップ(G1)1着 15番 ジェンティルドンナ

まずは3歳馬部門について見ていこう。表1は2012年3歳重賞の種牡馬別成績。冒頭に述べたように今年はジェンティルドンナの活躍が光る。それに伴いディープインパクトの3歳重賞勝利は12を数えた。残念ながら故障で引退となってしまったが、ダービー馬ディープブリランテも同産駒。ヴィルシーナやワールドエース、トーセンホマレボシといった馬もクラシックで上位馬に顔を出しており、今年の3歳重賞はディープインパクト産駒が席巻したと言えるだろう。勝ち鞍数はダブルスコアとなったがステイゴールド産駒の活躍もめざましい。ゴールドシップとフェノーメノで6勝を飾った。

この2つの産駒がツートップで、上位はサンデーサイレンスの系統が独占。現役時代はステイゴールド以上の活躍を果たしたシンボリクリスエス、アドマイヤムーンらも多くの産駒を送り込んだが、結局重賞勝ちはなかった。サンデーサイレンスが亡くなった今でも、孫世代の活躍によりその血の偉大さを思い知ることとなっている。

■表2 2012年2歳限定重賞の人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1番人気 1-  2-  0-  7/ 10 10.0% 30.0% 30.0%
2番人気 2-  0-  2-  6/ 10 20.0% 20.0% 40.0%
3番人気 3-  2-  1-  4/ 10 30.0% 50.0% 60.0%
4番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0%
5番人気 2-  1-  0-  7/ 10 20.0% 30.0% 30.0%
6番人気 1-  1-  0-  8/ 10 10.0% 20.0% 20.0%
7番人気 1-  1-  2-  6/ 10 10.0% 20.0% 40.0%
8番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0%
9番人気 0-  0-  2-  8/ 10 0.0% 0.0% 20.0%
10番人気 0-  1-  2-  7/ 10 0.0% 10.0% 30.0%
11番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0-  0-  0-  9/  9 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0-  0-  0-  9/  9 0.0% 0.0% 0.0%
15番人気 0-  1-  0-  6/  7 0.0% 14.3% 14.3%
16番人気 0-  0-  0-  6/  6 0.0% 0.0% 0.0%
17番人気 0-  0-  0-  3/  3 0.0% 0.0% 0.0%
18番人気 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0%
※集計期間は12月16日開催終了まで。

次に2歳馬部門を見ていこう。表2では2歳重賞の人気別成績を示した。注目すべきは1番人気馬の勝利がわずか一つであるということ。完成されていない若駒の戦いとはいえ、ここまで1番人気馬が不振であるのはめずらしいのではないだろうか。コディーノが東スポ杯2歳Sであげた1勝にとどまっている。その同馬にしても朝日杯FSでは圧倒的1番人気に応えられずに2着に敗れた。来年のクラシック戦線でもその傾向は続くのかどうかに注目してみたいところだ。

■表3 2012年古馬重賞(芝1600m以下)の厩舎別成績

順位 調教師 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1 (栗)西園正都 4- 2- 2-16/24 16.7% 25.0% 33.3%
2 (栗)安田隆行 3- 4- 2- 8/17 17.6% 41.2% 52.9%
3 (栗)石坂正 3- 1- 2- 2/ 8 37.5% 50.0% 75.0%
4 (栗)鮫島一歩 2- 0- 0- 8/10 20.0% 20.0% 20.0%
5 (美)清水英克 2- 0- 0- 5/ 7 28.6% 28.6% 28.6%
6 (栗)浅見秀一 2- 0- 0- 6/ 8 25.0% 25.0% 25.0%
7 (栗)中尾秀正 2- 0- 0- 4/ 6 33.3% 33.3% 33.3%
8 (栗)矢作芳人 1- 4- 0-20/25 4.0% 20.0% 20.0%
9 (美)堀宣行 1- 1- 0- 8/10 10.0% 20.0% 20.0%
10 (美)田中清隆 1- 0- 1- 2/ 4 25.0% 25.0% 50.0%
※集計期間は12月16日開催終了まで。

2012/9/30 中山11R スプリンターズS(G1)1着 16番 ロードカナロア

続いて古馬重賞(3歳以上・4歳以上)部門を見ていく。まずは芝1600m以下の短距離戦での厩舎別成績(表3)。注目は安田隆行厩舎。勝ち鞍は3勝で2位だが春はカレンチャンで高松宮記念、秋はロードカナロアでスプリンターズSを制覇。先日の香港スプリントも優勝する快挙を果たしており、2012年短距離界をけん引したと言っても過言ではない。マイル路線は大本命馬不在の混戦だが、西園正都厩舎の活躍が目立った。シルポートでマイラーズC、サダムパテックでマイルCSと京王杯SCを制覇。京阪杯ではハクサンムーン、北九州記念ではシゲルスダチと、スプリント戦では大穴を演出。コスモセンサーもマイル部門をにぎわせた。

■表4 2012年古馬重賞(芝1700〜2400m)の人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1番人気 9-  9-  3- 11/ 32 28.1% 56.3% 65.6%
2番人気 3-  3-  8- 18/ 32 9.4% 18.8% 43.8%
3番人気 3-  1-  1- 27/ 32 9.4% 12.5% 15.6%
4番人気 2-  4-  4- 22/ 32 6.3% 18.8% 31.3%
5番人気 5-  1-  3- 23/ 32 15.6% 18.8% 28.1%
6番人気 4-  0-  2- 26/ 32 12.5% 12.5% 18.8%
7番人気 3-  4-  2- 23/ 32 9.4% 21.9% 28.1%
8番人気 1-  3-  2- 26/ 32 3.1% 12.5% 18.8%
9番人気 0-  2-  3- 28/ 33 0.0% 6.1% 15.2%
10番人気 1-  3-  1- 25/ 30 3.3% 13.3% 16.7%
11番人気 0-  1-  1- 28/ 30 0.0% 3.3% 6.7%
12番人気 0-  1-  0- 27/ 28 0.0% 3.6% 3.6%
13番人気 0-  0-  1- 23/ 24 0.0% 0.0% 4.2%
14番人気 1-  0-  0- 22/ 23 4.3% 4.3% 4.3%
15番人気 0-  0-  1- 19/ 20 0.0% 0.0% 5.0%
16番人気 0-  0-  0- 19/ 19 0.0% 0.0% 0.0%
17番人気 0-  0-  0-  8/  8 0.0% 0.0% 0.0%
18番人気 0-  0-  0-  4/  4 0.0% 0.0% 0.0%
※集計期間は12月16日開催終了まで。

次に古馬重賞の芝中距離部門(芝1700〜2400m)。表4は人気別成績で1番人気が【9.9.3.11】。勝率28.1%、連対率56.3%、複勝率65.6%は水準レベルの数字だろうが、単純に勝ち鞍の数が他の人気に比べて突出している。単勝2倍を切るような圧倒的人気馬ばかりではなく、単勝オッズ3.0〜3.9倍の馬が【4.1.0.2】と結果を出しているのが大きい。1番人気9勝の中でオルフェーヴル、ルーラーシップの優勝は1回にとどまっており、そのほかの馬も同じ。2勝以上を上げた馬はいなかった。9頭の馬による結果だった。全体として1番人気の勝率が高かった年と言える。

■表5 2012年古馬重賞(芝2500m以上)の優勝馬と配当一覧

レース名 馬名 単勝配当 複勝配当 枠連 馬連 馬単 3連複 3連単
ステイヤG2 トウカイトリック 2800 530 2510 11470 33050 23300 244500
アルゼンHG2 ルルーシュ 380 170 860 1060 1870 3130 12740
目黒記念HG2 スマートロビン 440 200 2960 3640 6680 13640 70220
天皇賞春G1 ビートブラック 15960 3720 3580 61570 208630 97140 1452520
日経賞G2 ネコパンチ 16710 1560 28260 48480 169940 19480 457140
阪神大賞G2 ギュスターヴクライ 1340 170 410 400 2160 1860 18590
ダイヤモHG3 ケイアイドウソジン 19000 3290 980 52520 157110 72800 947270
※集計期間は12月16日開催終了まで。

続いて古馬重賞の芝長距離部門(芝2500m以上)。対象レース(有馬記念は除く)数が7と少ないので全レースの優勝馬と配当一覧を表5に記してみた。天皇賞(春)に代表されるように今年はとにかく荒れた。日経賞、ダイヤモンドSも含めて単勝万馬券が3回というのは多い。それに伴い馬連も当然高配当となっている。今になっての話ではないのだが、近年は強い本格的なステイヤーというものが非常に少なくなっている。10歳となったトウカイトリックでもまだ十分に働くことができるというのが現状だ。

■表6 2012年古馬ダート重賞の年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率
3歳 1-  1-  2-  8/ 12 8.3% 16.7% 33.3%
4歳 2-  1-  3- 22/ 28 7.1% 10.7% 21.4%
5歳 6-  5-  4- 48/ 63 9.5% 17.5% 23.8%
6歳 4-  2-  3- 54/ 63 6.3% 9.5% 14.3%
7歳以上 0-  4-  1- 31/ 36 0.0% 11.1% 13.9%
※集計期間は12月16日開催終了まで。

最後にダート部門ついて見ていこう。ダートグレードは中央よりも地方が中心の舞台となっているため、中央のレースだけで論じるのは難しい。そんな状況ではあるが表6に示した年齢別成績を見ると、現在のダート界の現状がよくわかる。まず世代レベルに疑問符がついていた現4歳馬は、やはり成績は目立たない。ただローマンレジェンドという大物が遅れて登場してきたのは明るい材料。JCダートでは人気を裏切ったが、今後の巻き返しに期待がかかる。ハイレベルと呼び声高かった3歳世代は、芝ほどの活躍には至らなかった。重賞勝ちはイジゲンの武蔵野Sだけだった。

よって、中心は5歳以上の馬たち。芝に比べてダートはピークの期間は長く、それほど不思議ではない結果だ。昨年最強馬の1頭として君臨していたトランセンドが今年に入り突如不振になったものの、テスタマッタがフェブラリーSで復活の勝利。帝王賞を制したゴルトブリッツがすぐに引退を余儀なくされたものの、秋はニホンピロアワーズがJCダートを制覇。各馬、「エリート」という経歴ではないのだが、徐々に力をつけて一気に力を爆発させた。層の厚さも感じさせられる。ただし、7歳以上は【0.4.1.31】という成績。スピードが問われる中央の重賞では厳しくなる年頃であり、これは仕方がない結果かもしれない。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
小田原智大の完全なる買い方ブログ

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN