第659回 3連単100万円以上となった重賞の傾向は?|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第659回 3連単100万円以上となった重賞の傾向は?

2012/12/17(月)

先々週の阪神ジェベナイルフィリーズは大波乱の決着。2着・3着に人気薄が入って、3連単は300万円を超える高額配当となった。重賞でも度々目にすることがある3連単100万円以上の配当。一度は手にしてみたいところだが、そうした大波乱の重賞レースには特徴や傾向があるのだろうか。今回はそこを探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 先々週の阪神JFの結果

着順
馬名
人気
前走
1
ローブティサージュ
5
ファンタジーS 2着
2
クロフネサプライズ
15
りんどう賞 1着
3
レッドセシリア
10
新馬 1着
4
コレクターアイテム
1
アルテミスS 1着
8
サンブルエミューズ
2
芙蓉S 1着
17
サウンドリアーナ
3
ファンタジーS 1着

2012/12/9 阪神11R 阪神ジュベナイルF(G1)1着 1番 ローブティサージュ

 まずは先々週の阪神JFの結果を振り返りたい。勝ったのは5番人気のローブティサージュ。この馬の勝利は想定内だったとしても、2着に15番人気クロフネサプライズ、3着には10番人気レッドセシリアが入ったことで3連単300万を超える高額配当となった。
2着馬・3着馬は前走で勝ってはいたが、クロフネサプライズは距離が不安視され、レッドセシリアは新馬を勝ったばかりでキャリア不足の感があった。また、前哨戦を快勝した1番人気〜3番人気が1頭も馬券に絡まなかったことも大きい。

馬券を買う立場になると、3連単で1着をローブティサージュに固定していたとしても、今回の2着馬・3着馬に流すのは難しい。もし可能性があったとすれば、アタマ固定の2着・3着をどちらかに据えて総流しか、もしくは1着馬との2頭軸マルチあたりだろう。

■表2 今年3連単で100万馬券となった重賞レース

日付
レース名
グレード
優勝馬
人気
3着までの人気
3連単配当
12月9日 阪神JF
G1
ローブティサージュ
5
5人気→15人気→10人気
3,047,070
5月12日 京王杯SC
G2
サダムパテック
4
4人気→11人気→13人気
1,794,700
4月29日 天皇賞(春)
G1
ビートブラック
14
14番人気→3人気→2人気
1,452,520
3月25日 マーチS
G3
サイレントメロディ
6
6人気→16人気→7人気
2,321,750
3月3日 オーシャンS
G3
ワンカラット
9
9人気→5人気→14人気
2,661,980

 表2は今年の3連単100万馬券となった重賞レースの一覧。今年はここまで5レースあり、阪神JFが一番の高額配当だった。G1では春の天皇賞も印象的なレース。圧倒的1番人気のオルフェーヴル(単勝1.3倍)がまさかの11着。勝ったのは先行した14番人気のビートブラック。2着には3番人気、3着には2番人気が入っても100万をゆうに超える高額配当となっている。また、全体的に3月〜5月にかけて、5レース中4レースが集中していた。では、例年はどの程度の本数が出ているのだろうか。

■表3 各年の3連単100万馬券となった重賞の数

年度
本数
G1
G2
G3
最高配当レース
3連単配当
2012
5
2
1
2
阪神JF
3,047,070
2011
3
0
2
1
中山牝馬S
2,446,260
2010
2
0
0
2
中京記念
2,555,050
2009
4
2
0
2
NHKマイルC
2,381,660
2008
9
2
1
6
秋華賞
10,982,020
2007
7
4
1
2
NHKマイルC
9,739,870
2006
6
1
0
5
スプリンターズS
2,637,570
2005
10
2
3
5
札幌記念
2,759,500
2004
1
0
1
0
デイリー杯2歳S
1,016,470
※3連単は2004年9月11日から正式に発売開始

 表3は3連単が発売となった2004年以降の重賞での3連単の本数を年ごとにまとめたもの。これまで重賞では47本の3連単100万馬券が出ている。このうち、芝の重賞がほとんどで43レースを占める。本数が一番多かったのは、正式発売となった翌年の05年。全部で10本もの100万馬券が飛び出した。そこから08年までは数が多かったが、09年4本・10年2本・11年3本と少ない年が続いた。そして、今年は5本と増加傾向にある。来年のことを言うと「鬼が笑う」というが、来年はさらに増えるのではないか。

■表4 重賞における3連単高額配当BEST5

年度
3連単配当
レース名
グレード
優勝馬
3着までの人気順
人気の合計
2008
10,982,020
秋華賞
G1
ブラックエンブレム 11人気→8人気→16人気
35
2007
9,739,870
NHKマイルC
G1
ピンクカメオ 17人気→1人気→18人気
36
2008
7,002,920
桜花賞
G1
レジネッタ 12人気→15人気→5人気
32
2008
5,137,110
東海S
G2
ヤマトマリオン 13人気→16人気→2人気
31
2007
4,904,740
ニュージーランドT
G2
トーホウレーサー 11人気→16人気→8人気
35

 表4は重賞での高額配当BEST5。最も高額だったのは08年の秋華賞。唯一1000万を超える払い戻しとなったレースだ。また、この年の桜花賞も3位にランクインしている。この年の牝馬3冠は大荒れで、オークスでも3連単44万を超える高配当だった。
その他にも07年3歳マイル路線のNHKマイルCが2位、前哨戦のニュージーランドTが5位にランクイン。こうして見ると、特に3歳馬において、確固たる軸馬が見当たらず、大荒れとなった路線では再度荒れる可能性があるということがわかる。なお、一番右の数値は1着馬〜3着馬の人気を単純に足したもので、いずれも30を超えていた。

■表5 重賞で3連単100万以上で安い順BEST5

年度
3連単配当
レース名
グレード
優勝馬
3着までの人気順
人気の合計
2008
1,001,530
ダービー卿CT
G3
サイレントプライド 4人気→9人気→16人気
29
2006
1,014,630
小倉記念
G3
スウィフトカレント 4人気→7人気→9人気
20
2004
1,016,470
デイリー杯2歳S
G2
ペールギュント 9人気→3人気→7人気
19
2008
1,028,690
新潟記念
G3
アルコセニューラ 16人気→2人気→14人気
32
2005
1,037,230
鳴尾記念
G3
メジロマントル 10人気→7人気→5人気
22

 表5は逆に3連単100万円以上で安い順にならべたBEST5。デイリー杯2歳S以外はすべてハンデの古馬G3戦だった。デイリー杯は人気の合計が19と一番少なかったが、このレースは重賞で初めて3連単100万超えとなったレース。その他はすべて人気の合計が20以上となっている。3連単100万超えの条件としては、最低でも人気の合計が20を超えていることがあげられるだろう。次からは100万超えが出た条件を探っていく。

■表6 重賞の3連単100万以上の月別本数

1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
1
1
7
10
8
2
1
3
1
8
1
4

2007/5/27 東京10R 東京優駿(Jpn1)1着 3番 ウオッカ

 計47本の100万超え馬券を月ごとに分類したのが表6。4月の10本というのが最多で、次いで5月と10月が8本ずつという結果が出た。春シーズンの3月〜5月にのべ25本出ており、全体の過半数だ。理由として考えられるのは、人気馬が休み明け初戦だったり、3歳戦ならまだ力関係が把握できていなかったということだろう。07年の日本ダービー(5月27日)は1着ウオッカ、2着アサクサキングス、3着アドマイヤオーラで3連単215万5760円。断然人気1.6倍のフサイチホウオーが7着に敗れたことも大きかったが、1着〜3着馬のその後の活躍を見ると、普通に買えてもおかしくない。後から何を言っても結果論にすぎないが、春の時点ではきちんとした力関係を見極めるのは難しく、結果として3連単で100万以上が出やすいといえるだろう。
逆に、1月・2月の厳寒期、6月〜9月の暑い時期は重賞で100万馬券が出にくい傾向がある。重賞の数が少ないこともあるが、極端に差があるものだ。

■表7 重賞の3連単100万以上の競馬場別本数

札幌
函館
福島
新潟
東京
中山
中京
京都
阪神
小倉
1
0
0
3
11
12
4
7
7
2

 表7は競馬場別の本数をまとめたもの。中山が最多の12本、次いで東京の11本となっており、関東の主要2場だけが二ケタ本数をマークしている。関西の京都・阪神はともに7本ずつ。京都・阪神よりも中山・東京で行われる重賞の方が大荒れしやすいという結果となった。
また、先ほどの表6とも関係するが、函館・福島ではともに0本。札幌や小倉も少なく、夏の重賞は荒れたとしても3連単100万馬券までにはなりにくいということがわかる。

■表8 3連単100万馬券となった重賞のコースBEST5

順位
コース
回数
内訳
1
東京・芝1600m
6
NHKマイルC2回、富士S2回、ヴィクトリアM、東京新聞杯
2
中山・芝1200m
5
オーシャンS3回、スプリンターズS、オーシャンS
3
中山・芝1600m
3
ダービー卿CT2回、ニュージーランドT
中京・芝2000m
3
愛知杯2回、中京記念
阪神・芝1600m(外)
3
阪神JF、桜花賞、マイラーズC

 表8はコース別の本数BEST5。一番多かったのが東京の芝1600mで行われる重賞で6本。
次いで、中山1200mの重賞で5本という結果が出た。上位2つはそこで行われる重賞が多いというのもあるが、NHKマイルCや富士S、オーシャンSなどは複数回100万馬券となっている。BEST5で全部バラバラなのは一番下の阪神・外回り1600mだけ。あとはすべて複数回100万馬券となった重賞があった。なお、中京・芝2000mはコース改修前のもの。コースが新しくなってどうなるか注目しておきたい。

■表9 複数回3連単100万馬券となった重賞

回数
レース名
施工時期
条件
3
オーシャンS 3月初旬 中山・芝1200m
2
天皇賞(春) 4月末〜5月初旬 京都・芝3200m
2
NHKマイルC 5月初旬 東京・芝1600m
2
富士S 10月下旬 東京・芝1600m
2
中山牝馬S 3月中旬 中山・芝1800m・ハンデ
2
愛知杯 12月中旬 中京・芝2000m・ハンデ
2
ダービー卿CT 4月初旬 中山・芝1600m・ハンデ
※中山牝馬Sは阪神での代替開催も含む

 最後に表9は複数回100万馬券が出た重賞の一覧。これまでの項目で述べたことと重複するが、まとめると
1.中山・東京の芝の重賞で出やすい傾向がある。
2.時期としては3月〜5月が多い。
ということがハッキリした。この時期の馬券作戦としてはバットを長く持って、3連単100万超えの特大ホームランを狙うのも有効な作戦といえそうだ。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN