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第651回 リーディング首位を快走!ディープインパクト産駒の傾向を探る

2012/11/19(月)

 今週はジャパンカップ。凱旋門賞馬ソレミア、2着オルフェーヴルの再戦が話題だが、3冠牝馬ジェンティルドンナの出走も大きな見どころのひとつだ。勝利すれば、初の3歳牝馬による制覇、また史上3組目の父子制覇となる。ディープインパクト産駒は、他にもディープブリランテが日本ダービーを制するなど勢いに乗り、今年の勝利数、獲得賞金ランキングでも首位をひた走っている。今回は今年で3世代目となるディープインパクト産駒の傾向を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 今年のリーディングサイアー(平地のみ)

順位
種牡馬
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単勝回収率
複勝回収率
1
ディープインパクト 183- 153- 110- 750/1196
15.3%
28.1%
37.3%
76%
85%
2
キングカメハメハ 172- 158- 153-1172/1655
10.4%
19.9%
29.2%
77%
80%
3
ダイワメジャー 103-  87-  74- 646/ 910
11.3%
20.9%
29.0%
65%
72%
4
シンボリクリスエス 102- 118- 119-1070/1409
7.2%
15.6%
24.1%
78%
79%
5
フジキセキ 90-  74- 103- 789/1056
8.5%
15.5%
25.3%
65%
80%
6
アグネスタキオン 87-  90-  89- 836/1102
7.9%
16.1%
24.1%
76%
80%
7
クロフネ 87-  86-  59- 839/1071
8.1%
16.2%
21.7%
64%
59%
8
ハーツクライ 80-  77-  71- 535/ 763
10.5%
20.6%
29.9%
89%
76%
9
ネオユニヴァース 71-  79-  64- 864/1078
6.6%
13.9%
19.9%
66%
63%
10
ゴールドアリュール 70-  70-  71- 689/ 900
7.8%
15.6%
23.4%
81%
79%
※11/11開催終了時点までの成績。

 表1は今年のリーディングサイアーBEST10。ご覧のとおり、ディープインパクト産駒が183勝をあげ、リーディングトップ。勝利数以上に注目したいのが、勝率・連対率・複勝率の高さだ。勝率は2位以下を大きく上回る15.3%。連対率・複勝率でも他の種牡馬を大きく引き離している。種付け初年度から質が高い繁殖牝馬と交配しているだけに期待も大きかったが、3世代だけとはいえ立派な数字を残している。

■表2 ディープインパクト産駒のG1勝利一覧

レース名
距離
馬名
人気
2011 桜花賞 1600 マルセリーナ
2
安田記念 1600 リアルインパクト
9
阪神JF 1600 ジョワドヴィーヴル
4
2012 桜花賞 1600 ジェンティルドンナ
2
オークス 2400 ジェンティルドンナ
3
日本ダービー 2400 ディープブリランテ
3
秋華賞 2000 ジェンティルドンナ
1

 表2は同産駒のこれまでのG1勝利を一覧にしたもの。昨年はマイルG1を3勝したが、今年は2400mのオークス・ダービーを制覇。2世代目から勝利したG1の距離が伸びた点は、アグネスタキオン産駒の初期と特徴が似ている。アグネスタキオン産駒は、1世代目こそNHKマイルCを勝ったロジックのみだったが、2世代目にダイワスカーレットが登場し、一気に距離の幅が広がった。
意外だったのは秋華賞のジェンティルドンナ以外、1番人気での勝利ではなかったこと。昨年の安田記念を勝ったリアルインパクトは9番人気だったが、当時は3歳馬でかつ重賞勝ちの経験がなかったので人気薄で当然といえば当然。ただ今年のオークスのジェンティルドンナ、日本ダービーのディープブリランテはともに3番人気。両馬ともに距離を不安視された部分が大きかったようだ。しかし、父も2度制した東京2400mのG1を勝ち、クラシックディスタンスでも勝てるという距離の融通性を示したといえる。ちなみに、同産駒でG1の1番人気に推された馬の成績は【1.1.0.4】。ダービーではワールドエースが4着、先日のエリザベス女王杯でも圧倒的人気に推されたヴィルシーナが2着に惜敗している。

■表3 ディープインパクト産駒の3歳馬による成績

着別度数
勝率
連対率
複勝率
重賞勝利数
2011 93- 61- 74- 414/642
14.5%
24.0%
35.5%
5
2012 108- 95- 72-467/742
14.6%
27.4%
37.1%
12
※11年はエリザベス女王杯終了時点での成績

 表3は同産駒の昨年と今年の3歳馬の成績。昨年も同じ時期までの成績でそろえている。今年の3歳世代は、昨年の3歳馬(現4歳世代)よりも勝利数は15多く、勝率・連対率・複勝率ともにわずかだが上回った。しかし、何より目立つのが重賞勝利数。昨年の倍以上の12勝をあげている。それだけ今年は重賞で活躍できる層が厚いことを示している。

■表4 ディープインパクト産駒が1〜3着まで独占した重賞レース

クラス
レース名
着順
馬名
人気
G2
ローズS
1
ジェンティルドンナ
1
2
ヴィルシーナ
2
3
ラスヴェンチュラス
3
京都新聞杯
1
トーセンホマレボシ
5
2
ベールドインパクト
2
3
エキストラエンド
1
G3
毎日杯
1
ヒストリカル
1
2
マウントシャスタ
3
3
スピルバーグ
7
きさらぎ賞
1
ワールドエース
1
2
ヒストリカル
4
3
ベールドインパクト
2

2012/2/5 京都11R きさらぎ賞(G3)1着 9番 ワールドエース

 続いて表4は同産駒が1〜3着まで独占した重賞レースをまとめたもの。4レースすべて今年のもので、先ほど述べた3歳馬の層の厚さがあらわれている。このように、ディープインパクト産駒は複数頭まとめて好走するという特徴がある。G1では、牝馬3冠すべて1着ジェンティルドンナ・2着ヴィルシーナで決まり、他にも先日のエリザベス女王杯(2着ヴィルシーナ・3着ピクシープリンセス)など今年だけで7つのG1レースで複数頭が好走していた。重賞では、ディープインパクト産駒どうしの2頭軸で馬券を狙うのも有効な作戦といえるだろう。では、重賞以外はどうなのだろうか。

■表5 ディープインパクト産駒のクラス別芝成績

クラス
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単勝回収率
複勝回収率
新馬
56-  42-  29- 129/ 256
21.9%
38.3%
49.6%
64%
83%
未勝利
104-  72-  69- 424/ 669
15.5%
26.3%
36.6%
75%
77%
500万下
77-  59-  40- 270/ 446
17.3%
30.5%
39.5%
92%
91%
1000万下
28-  19-  17-  87/ 151
18.5%
31.1%
42.4%
93%
77%
1600万下
8-   6-   4-  20/  38
21.1%
36.8%
47.4%
48%
73%
OPEN特別
18-   9-   7-  45/  79
22.8%
34.2%
43.0%
61%
78%
G3
15-  12-  14-  55/  96
15.6%
28.1%
42.7%
68%
89%
G2
3-  12-   9-  64/  88
3.4%
17.0%
27.3%
18%
66%
G1
7-   8-   8-  48/  71
9.9%
21.1%
32.4%
84%
87%
全体
183- 153- 110- 750/1196
15.3%
28.1%
37.3%
76%
85%
※全体は芝・ダート含む

 表5は同産駒の芝のレースでのクラス別成績。同産駒がデビューした10年の夏から先週11/11終了時点(以下のデータも同様)までの成績だ。同産駒全体の勝率・連対率・複勝率と比較すると、未勝利戦(連対率、複勝率の2つ)・G2・G1以外はすべて上回っていた。単勝回収率・複勝回収率では100%超えはないものの、500万下ではともに90%以上と安定した結果を残していた。

■表6 ディープインパクト産駒のクラス別ダート成績

クラス
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単勝回収率
複勝回収率
新馬
0-  2-  2-  4/  8
0.0%
25.0%
50.0%
0%
165%
未勝利
28- 16- 26-143/213
13.1%
20.7%
32.9%
76%
77%
500万下
11- 15-  5- 95/126
8.7%
20.6%
24.6%
38%
52%
1000万下
3-  1-  1-  8/ 13
23.1%
30.8%
38.5%
100%
149%
1600万下
0-  0-  0-  0/  0
OPEN特別
0-  1-  0-  3/  4
0.0%
25.0%
25.0%
0%
52%
G3
1-  0-  1-  0/  2
50.0%
50.0%
100.0%
145%
145%
G2
0-  0-  0-  0/  0
G1
0-  0-  0-  1/  1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
全体
183- 153- 110- 750/1196
15.3%
28.1%
37.3%
76%
85%
※全体は芝・ダート含む

 表6は同産駒のダートでのクラス別成績。中央のダート重賞で勝利をあげたのは、昨年のレパードSのボレアスのみ。ダート自体使われることが少ないが、1000万下では単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えていた。1000万下の3勝はすべて500万下から連勝したもの。ダート適性が高い馬はいるはずで、これから世代を重ねていく上で重賞で活躍する馬が増えてくると思われる。

■表7 ディープインパクト産駒の芝距離別成績

距離
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単勝回収率
複勝回収率
1000m
0-   2-   1-   7/  10
0.0%
20.0%
30.0%
0%
61%
1200m
19-   6-   4-  63/  92
20.7%
27.2%
31.5%
134%
68%
1400m
19-  26-  17- 101/ 163
11.7%
27.6%
38.0%
85%
71%
1500m
2-   3-   3-  11/  19
10.5%
26.3%
42.1%
48%
128%
1600m
72-  53-  45- 247/ 417
17.3%
30.0%
40.8%
81%
87%
1700m
2-   2-   0-   1/   5
40.0%
80.0%
80.0%
106%
122%
1800m
98-  65-  55- 291/ 509
19.3%
32.0%
42.8%
71%
87%
2000m
68-  53-  48- 286/ 455
14.9%
26.6%
37.1%
61%
76%
2200m
15-   9-   5-  61/  90
16.7%
26.7%
32.2%
95%
63%
2400m
17-  14-  13-  57/ 101
16.8%
30.7%
43.6%
72%
89%
2500m
1-   1-   0-   3/   5
20.0%
40.0%
40.0%
88%
64%
2600m
3-   4-   4-   5/  16
18.8%
43.8%
68.8%
61%
140%
3000m
0-   0-   1-   8/   9
0.0%
0.0%
11.1%
0%
25%
3200m以上
0-   1-   1-   0/   2
0.0%
50.0%
100.0%
0%
295%

 表7は同産駒の芝のレースの距離別成績。出走数が多い1600m、1800m、2000mの3つのなかでは、1800mが勝利数、勝率・連対率・複勝率ともに一番高かった。次いで、1600m、2000mの順。表4の上位独占した重賞レースでも、ローズS・毎日杯・きさらぎ賞は1800mだ。根幹距離の1600mでも2000mでもない、中間の非根幹1800mで一番良績があるというのは面白い。ディープインパクト自身はデビュー戦が2000mでそれ以下の距離を走ったことは一回もなかったが、ここまでの産駒の成績では1800mに一番適性がある。
また同産駒のクラシック成績では、3000mの菊花賞が昨年のトーセンラーの3着のみで分が悪い。今年は7頭出走して好走馬なし。緩みがない流れでスタミナが問われる今年のようなレースは本質的には向かないのかもしれない。

■表8 ディープインパクト産駒の芝コース別成績トップ10

順位
コース
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単勝回収率
複勝回収率
1
京都・芝1800外 28- 16- 12- 60/116
24.1%
37.9%
48.3%
97%
76%
2
阪神・芝1800外 24- 15- 10- 74/123
19.5%
31.7%
39.8%
66%
84%
3
京都・芝1600 18- 17- 10- 57/102
17.6%
34.3%
44.1%
89%
116%
4
阪神・芝1600外 17-  9- 11- 61/ 98
17.3%
26.5%
37.8%
71%
70%
5
東京・芝2000 14-  5-  6- 30/ 55
25.5%
34.5%
45.5%
76%
91%
6
東京・芝1600 13- 12- 10- 49/ 84
15.5%
29.8%
41.7%
87%
84%
7
阪神・芝2000 13-  9- 10- 39/ 71
18.3%
31.0%
45.1%
76%
102%
8
京都・芝2000 12- 14-  7- 39/ 72
16.7%
36.1%
45.8%
75%
87%
9
小倉・芝2000 11-  9-  3- 42/ 65
16.9%
30.8%
35.4%
83%
71%
10
東京・芝1800 10-  9-  9- 40/ 68
14.7%
27.9%
41.2%
56%
66%

2012/5/20 東京11R 優駿牝馬(G1)1着 14番 ジェンティルドンナ

 最後に同産駒のコース別成績トップ10。京都・阪神の外回り1800mが1位、2位。特に京都芝1800mの複勝率は48.3%と非常に高い。これら2つのコースの特徴は、コーナーが2つということ。コーナーが少なく、のびのびと走れるコースが一番走りやすいようだ。

ちなみに今週ジャパンカップが行われる東京芝2400mでは【7.3.4.26】。勝率17.5%、連対率25.0%、複勝率35.0%だった。表2で示したG1を見ても、リアルインパクトの安田記念制覇以外はすべて同世代相手の勝利。天皇賞やジャパンカップ、有馬記念といった古馬一線級を相手にしてのG1制覇はまだない。ジェンティルドンナが今回のジャパンカップで古馬の壁をぶち破れるか、ディープインパクト産駒の今後の傾向を探る上でも注目の一戦といえる。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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