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第644回 3歳馬vs古馬!?天皇賞(秋)を分析する!

2012/10/25(木)

 いよいよ天皇賞(秋)である。前回のこのコーナーで「今年の3歳馬は昨年よりもレベルが高い」と書いたが、先週のG3・富士Sも3歳馬のワンツーフィニッシュとなった。今週の天皇賞には3頭がスタンバイ。シンボリクリスエス以来の3歳馬の制覇なるか、が大きな見どころだ。迎え撃つ古馬勢も力を示したいところ。ルーラーシップ、ダークシャドウは国内初G1制覇を、トーセンジョーダンは秋連覇を目指す。その他にも伏兵がズラリ。果たして凱歌が上がるのは3歳馬か古馬か。過去の天皇賞(秋)のデータを基に探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 天皇賞(秋)の人気別成績(過去10年)

人気
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1番人気
5-  1-  1-  3/ 10
50.0%
60.0%
70.0%
139%
91%
2番人気
0-  3-  2-  5/ 10
0.0%
30.0%
50.0%
0%
97%
3番人気
1-  0-  1-  8/ 10
10.0%
10.0%
20.0%
65%
35%
4番人気
1-  1-  1-  7/ 10
10.0%
20.0%
30.0%
70%
68%
5番人気
1-  1-  0-  8/ 10
10.0%
20.0%
20.0%
115%
50%
6番人気
0-  0-  2-  8/ 10
0.0%
0.0%
20.0%
0%
104%
7番人気
1-  3-  0-  6/ 10
10.0%
40.0%
40.0%
333%
276%
8番人気
0-  0-  0- 10/ 10
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
9番人気
0-  0-  1-  9/ 10
0.0%
0.0%
10.0%
0%
56%
10番人気
0-  0-  1-  9/ 10
0.0%
0.0%
10.0%
0%
56%
11番人気
0-  0-  0- 10/ 10
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
12番人気
0-  0-  0- 10/ 10
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
13番人気
0-  1-  1-  8/ 10
0.0%
10.0%
20.0%
0%
200%
14番人気
1-  0-  0-  9/ 10
10.0%
10.0%
10.0%
758%
135%
15番人気
0-  0-  0- 10/ 10
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
16番人気
0-  0-  0- 10/ 10
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
17番人気
0-  0-  0-  8/  8
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
18番人気
0-  0-  0-  6/  6
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%

 まずは過去10年の人気別成績。1番人気馬が5勝をあげており、勝ち切る傾向がある。複勝率も7割と健闘。2番人気馬は複勝率5割だが未勝利。以下、7番人気までが9勝。14番人気の1勝は、05年に超スローの流れを差し切ったヘヴンリーロマンス。
2着も10頭中9頭が7番人気以内で、連対馬の9割がこの範囲内だ。3着は13番人気まで幅広く分布していた。

■表2 天皇賞(秋)の年齢別成績(過去10年)

年齢
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
3歳
1-  2-  2-  9/ 14
7.1%
21.4%
35.7%
46%
132%
4歳
5-  3-  4- 36/ 48
10.4%
16.7%
25.0%
28%
81%
5歳
3-  4-  3- 44/ 54
5.6%
13.0%
18.5%
215%
88%
6歳
0-  1-  1- 28/ 30
0.0%
3.3%
6.7%
0%
29%
7歳以上
1-  0-  0- 27/ 28
3.6%
3.6%
3.6%
41%
8%

 続いて、表2は年齢別成績。4歳馬と5歳馬の出走数が多いが、勝率・連対率・複勝率すべて4歳馬の方が上回った。ちなみに、4歳馬の5勝はすべて1番人気に応えてのものだった。対して、5歳馬の3勝は4番人気、7番人気、14番人気でのもの。その分、単勝回収率が上がっている。6歳以上は09年に8歳馬のカンパニーが優勝したのみ。不振といっていい数字だ。
少数ながら連対率・複勝率でトップなのが3歳馬。複勝回収率では100%を超えている。また、1番人気〜5番人気におされた3歳馬は【1.1.2.0】とすべて複勝圏内に入っていた。勝ったのは02年のシンボリクリスエスだけだが、人気上位の3歳馬は好走する確率が高い

■表3 天皇賞(秋)で好走した3歳馬とそれまでの戦歴(過去10年)

年度
馬名
人気
着順
戦績/春の実績
前走
2002 シンボリクリスエス
3
1
8戦4勝(青葉賞 1着) 神戸新聞杯 1着
2004 ダンスインザムード
13
2
7戦4勝(桜花賞 1着) 秋華賞 4着
2006 アドマイヤムーン
2
3
9戦6勝(共同通信杯 1着) 札幌記念 1着
2008 ディープスカイ
3
3
12戦5勝(日本ダービー1着) 神戸新聞杯 1着
2010 ペルーサ
4
2
6戦4勝(青葉賞 1着) 毎日王冠 5着
※2002年の天皇賞(秋)は中山で施行

2002/10/27 中山11R 天皇賞(秋)(G1)1着 8番 シンボリクリスエス

 3着以内に好走した3歳馬をまとめたのが表3。人気薄だったのは04年のダンスインザムードのみ。他の4頭はすべて東京コースで重賞勝ちがあった。また、これら5頭に共通していたのは、ダービーまたはオークスに出走し、東京芝2400mの経験があった点だ。

■表4 前走からの間隔別成績(過去10年)

間隔
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
連闘 0-  0-  0-  1/  1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
中1週 0-  1-  1-  1/  3
0.0%
33.3%
66.7%
0%
666%
中2週 4-  4-  4- 72/ 84
4.8%
9.5%
14.3%
29%
43%
中3週 0-  0-  0-  2/  2
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
中4〜中8週 1-  1-  1- 32/ 35
2.9%
5.7%
8.6%
18%
22%
中9週〜半年 5-  3-  3- 28/ 39
12.8%
20.5%
28.2%
299%
122%
半年以上 0-  1-  1-  8/ 10
0.0%
10.0%
20.0%
0%
48%

表4は前走からの間隔別成績。中1週は秋華賞組で数は少ないが大健闘。中2週は毎日王冠組と京都大賞典組。この2つのレースを経由した馬が全体の約半数を占めるが、勝率・連対率・複勝率ともに高くない。対して、単勝回収率・複勝回収率ともに100%を超えているのが中9週〜半年の馬で前走宝塚記念組や前走札幌記念組が含まれている。半年以上間隔が空いて好走したのは、08年2着のダイワスカーレット(前走大阪杯)、昨年3着のペルーサ(前走天皇賞・春)の2頭だ。

■表5 前走レース別成績(過去10年)

レース名
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
毎日王冠 3- 3- 3-53/62
4.8%
9.7%
14.5%
34%
44%
宝塚記念 3- 2- 0-15/20
15.0%
25.0%
25.0%
39%
67%
札幌記念 2- 0- 2- 6/10
20.0%
20.0%
40.0%
1091%
259%
京都大賞典 1- 1- 1-17/20
5.0%
10.0%
15.0%
17%
44%
神戸新聞杯 1- 0- 1- 1/ 3
33.3%
33.3%
66.7%
216%
116%
オールカマー 0- 1- 0-20/21
0.0%
4.8%
4.8%
0%
20%
その他のレース 0- 3- 3-32/38
0.0%
7.9%
15.8%
0%
86%

 表5は前走レース別成績。毎日王冠組の出走数が非常に多いが、勝率・連対率・複勝率ともに高くない。同週の京都大賞典組は毎日王冠に比べて若干率で上回るものの、04年以降は好走馬を出していない。オールカマー組も不振だ。
出走数が10頭以上の中で連対率トップなのが3勝2着2回の宝塚記念組。この3勝は03年のシンボリクリスエス、07年のメイショウサムソン、10年のブエナビスタとすべて1番人気でのものだった。また、勝率・複勝率トップなのが札幌記念組。2勝は05年ヘヴンリーロマンス(14番人気)と昨年のトーセンジョーダン(7番人気)。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を大きく超えている。
それでは好走例が多い上位3レースでの着順はどうだったのか。以下の表6で前走着順別成績をまとめてみた。

■表6 前走着順別成績(過去10年)

毎日王冠
着別度数
宝塚記念
着別度数
札幌記念
着別度数
1着
2- 1- 0- 4/ 7
1着
0- 0- 0- 1/ 1
1着
2- 0- 2- 2/ 6
2着
1- 1- 1- 6/ 9
2着
2- 1- 0- 4/ 7
2着
0- 0- 0- 1/ 1
3着
0- 0- 0- 6/ 6
3着
0- 0- 0- 2/ 2
3着
0- 0- 0- 2/ 2
4着
0- 0- 1- 4/ 5
4着
0- 0- 0- 1/ 1
4着
0- 0- 0- 0/ 0
5着
0- 1- 1- 5/ 7
5着
1- 1- 0- 1/ 3
5着
0- 0- 0- 0/ 0
6着以下
0- 0- 0-28/28
6着以下
0- 0- 0- 6/ 6
6着以下
0- 0- 0- 1/ 1

 前走毎日王冠組で成績が良いのは同レース1着・2着だった馬だ。特に毎日王冠を勝った馬は、06年のダイワメジャー、09年のカンパニーと2勝をあげている。2着から巻き返したのは08年のウオッカ。以下は4着馬が1頭、5着馬が2頭好走しているだけで、6着以下から巻き返した例は一度もない。
前走宝塚記念組も同様に、同レース6着以下からの好走はない。この組で注目できるのは2着馬と5着馬。今年の宝塚記念は2着ルーラーシップ、5着マウントシャスタ。マウントシャスタは出走を予定していない。
前走札幌記念組で好走しているのは同レース1着馬。今回有力馬の一頭に数えられるダークシャドウは2着だった。

■表7 シルポートの東京のレースでの前半1000mのタイムとレース上がり(近5走)

レース名
距離
前半1000m
レース上がり
毎日王冠 1800
57秒8
35秒4
安田記念 1600
56秒3
35秒0
2011天皇賞(秋) 2000
56秒5
35秒8
2011毎日王冠 1800
61秒1
33秒6
2011安田記念 1600
57秒0
35秒0

 今回も展開のカギを握りそうなのがシルポート。表7はシルポートが出走した東京のレースの前半1000mの通過タイムとレース上がりをまとめたもの。昨年の毎日王冠以外は、軒並み58秒を切るハイペースで逃げており、レース上がりが35秒以上かかっている。昨年1分56秒1という驚異の日本レコードになったのも、この馬が56秒5というハイペースで逃げたことが大きな要因だ。今回もスタートから飛ばしていくようであれば、直線は昨年同様に持久力勝負になるのではないか。

<結論>

■表8 出走予定の3歳馬とこれまでの戦績

馬名
戦績
前走
カレンブラックヒル 5戦5勝(NHKマイルC1着) 毎日王冠 1着
ジャスタウェイ 8戦2勝(アーリントンC1着) 毎日王冠 2着
フェノーメノ 7戦4勝(青葉賞 1着) セントライト記念1着

2012/9/17 中山11R セントライト記念(G2)1着 12番 フェノーメノ

 表8は出走予定の3歳馬の戦績と前走成績。カレンブラックヒルは5戦5勝で、毎日王冠も月曜の当コーナーで示したように内容も優秀。ただ気になるのは、表3の好走した3歳馬に共通していた東京芝2400mの経験がないこと。初めての2000mは未知数といえる。
ジャスタウェイは東京での重賞勝ちはないが、ダービーで2400mを経験済み。前回のように持ち前の末脚が生きる展開になれば、好走する可能性を秘めている。
フェノーメノはここまでのローテーションがシンボリクリスエスと似ている。青葉賞1着→ダービー2着→菊花賞トライアル1着の流れは一緒だ。東京コースも4戦3勝、2着1回と相性が良く、好走できる下地は整っている。3歳馬3頭の中では、フェノーメノを筆頭に推したい。

■表9 今年の天皇賞(秋)の出走予定馬

順位
馬名
性齢
厩舎
前走成績
1
ルーラーシップ
牡5
角居
宝塚記念 2着
2
トーセンジョーダン
牡6
池江寿
天皇賞(春) 2着
3
ダークシャドウ
牡5
札幌記念 2着
4
エイシンフラッシュ
牡5
藤原英
毎日王冠 9着
5
トゥザグローリー
牡5
池江寿
宝塚記念 12着
6
アーネストリー
牡7
佐々木晶
宝塚記念 7着
7
カレンブラックヒル
牡3
平田
毎日王冠 1着
8
フェノーメノ
牡3
戸田
セントライト記念 1着
9
シルポート
牡7
西園
毎日王冠 14着
10
フェデラリスト
牡5
田中剛
毎日王冠 16着
11
ジャガーメイル
牡8
天皇賞(春) 4着
12
トランスワープ
セン7
萩原
新潟記念 1着
13
ナカヤマナイト
牡4
ニノ宮
オールカマー 1着
14
メイショウカンパク
牡5
荒川
京都大賞典 1着
15
ネヴァブション
牡9
伊藤正
オールカマー 13着
16
サダムパテック
牡4
西園
安田記念 9着
17
ダイワファルコン
牡5
上原
オールカマー 2着
18
ジャスタウェイ
牡3
須貝尚
毎日王冠 2着
19
マイネルスターリー
牡7
田中剛
オールカマー 12着
20
タッチミーノット
牡6
柴崎
毎日王冠 3着
※フルゲートは18頭。マイネルスターリー、タッチミーノットは除外対象。
メイショウカンパクは回避の予定。

 あらためて今年の天皇賞(秋)の出走予定馬は表9の通り(10/24時点)。古馬勢の中では、ルーラーシップ。表6の前走宝塚記念2着からの好走パターンに当てはまる。香港で国際G1を制し、続く宝塚記念でも2着と力をつけてきただけに今回も注目だ。

同じ5歳のダークシャドウは札幌記念を勝てなかった点で一枚割り引き。ただ、毎日王冠を当コーナーで分析した際に示した「東京の中距離を狙い打ってくる」堀厩舎。東京コース6戦5勝2着1回の実績は無視できない。

昨年の覇者トーセンジョーダンは6歳という点で割り引き。ただ、昨年と同様にシルポートが飛ばす展開になれば、この馬向きの流れといえよう。天皇賞(春)以来となるだけに仕上がりがカギを握りそうだ。重賞連勝中のトランスワープはデータ的に厳しい7歳馬。初のG1挑戦でもあり、敷居が高いかもしれない。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。

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