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第629回 秋の開幕週における逃げ・先行馬の成績は?

2012/9/3(月)

今週からいよいよ秋競馬が開幕。開幕週といえば、気になるが逃げ・先行馬の前残り。今週の日曜日に行われる京成杯AHを振り返っても、06年ステキシンスケクン(4コーナー1番手)、07年キングストレイル(同3番手)、09年ザレマ(同4番手)、10年ファイアーフロート(同2番手)など、先行して押し切った馬は多い。そこで今回は秋の中山・阪神の開幕週における逃げ・先行馬の成績を調べてみた。コースは芝のみを対象。集計期間は07〜11年の5年間。JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 中山競馬場の脚質別成績(07〜11年)

期間
脚質
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
秋の中山開幕週
逃げ
18- 12-  4- 36/ 70
25.7%
42.9%
48.6%
189%
125%
先行
25- 31- 24-126/206
12.1%
27.2%
38.8%
94%
108%
差し
17- 17- 29-222/285
6.0%
11.9%
22.1%
60%
91%
追い込み
1-  2-  5-202/210
0.5%
1.4%
3.8%
1%
13%
マクリ
1-  0-  0-  6/  7
14.3%
14.3%
14.3%
44%
17%
通年の中山
逃げ
204-  129-   86-  650/ 1069
19.1%
31.2%
39.2%
179%
130%
先行
439-  434-  400- 2275/ 3548
12.4%
24.6%
35.9%
102%
110%
差し
269-  327-  376- 4043/ 5015
5.4%
11.9%
19.4%
55%
69%
追い込み
50-   75-  106- 3849/ 4080
1.2%
3.1%
5.7%
21%
25%
マクリ
17-   14-   10-   64/  105
16.2%
29.5%
39.0%
371%
157%

表1は中山競馬場の脚質別成績(07〜11年)で、上段が「秋の中山開幕週」、下段が「通年の中山」となっている。まず両期間の逃げ馬の成績を比較すると、「秋の中山開幕週」は勝率25.7%、連対率42.9%、複勝率48.6%で、「通年の中山」は同19.1%、同31.2%、同39.2%。「秋の中山開幕週」ではやはり圧倒的に逃げ馬有利で、連対率、複勝率は通年より約10%近く優秀だ。先行馬も逃げ馬ほどではないが、連対率と複勝率は「秋の中山開幕週」のほうが上である。昨年の秋の中山開幕週を振り返っても、12レース中10レースで逃げ・先行馬が優勝。今年の開幕週でも逃げ・先行馬を中心に考えたほうがいいだろう。追い込み馬で勝利したのはわずか1頭。勝率0.5%、連対率1.4%、複勝率3.8%で、単回収率1%、複回収率13%と全く期待できない。

■表2 秋の中山開幕週における逃げ・先行馬のコース別成績(07〜11年)

順位
コース
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1
中山・芝1800 10- 9- 9-25/53
18.9%
35.8%
52.8%
65%
112%
2
中山・芝1200 9-11- 5-27/52
17.3%
38.5%
48.1%
120%
142%
3
中山・芝1600 14-15-10-57/96
14.6%
30.2%
40.6%
165%
110%
4
中山・芝2000 10- 8- 4-53/75
13.3%
24.0%
29.3%
95%
96%
※複勝率に基づく順位。

2011/9/10 中山11R 紫苑ステークス 1着 6番 カルマート

表2は秋の中山開幕週における逃げ・先行馬のコース別成績(07〜11年)。順位は複勝率に基づいている。トップは芝1800mで、複勝率52.8%をマーク。唯一、複勝率が50%台のコースで、逃げ・先行馬は2頭に1頭が3着以内に好走している。昨年は開幕週に同コースで2レースが行われて、両レースの勝ち馬はともに2番手からの抜け出しだった。今年は1日目に2歳500万クラスのアスター賞、2日目に2歳未勝利戦の2鞍が行われる。次いで優秀なのが芝1200m。勝率17.3%、連対率38.5%、複勝率48.1%をマークし、連対率はコース別で最も優秀な数字である。昨年は開幕週に同コースで3レースが行われて、2レースは逃げ・先行馬が1〜3着を独占。もう1レースでも1、2着は先行馬だった。今年の開幕週では2日目のセプテンバーSほか3レースが行われる予定。逃げ・先行馬には要注意である。

芝1600mは芝1800mと比べると、複勝率は10%ほどダウン。それでも単回収率165%、複回収率110%と優秀なので、同コースでも逃げ・先行馬は十分に狙える。ただし、平場戦と特別戦では顕著な傾向が出ており、平場戦【10.12.8.35】(勝率15.4%、連対率33.8%、複勝率46.2%、単回収率205%、複回収率129%)に対し、特別戦【4.3.2.22】(同12.9%、同22.6%、同29.0%、同81%、同70%)。平場戦限定で狙ったほうがいいかもしれない。冒頭で触れたように京成杯AHは勝ち馬に逃げ・先行馬が多い。ただし、人気を裏切る馬が多いのも事実。昨年は逃げ・先行馬が4頭出走してすべて7着以下に敗退。1着フィフスペトル、2着アプリコットフィズ、3着レインボーペガサスはすべて差し馬だった。さすがに追い込み馬では厳しいが、力がある差し馬なら十分に差し切れる。今年の開幕週では同コースで2日目の京成杯AHほか3レースが行われる。

最後に芝2000mだが、同コースは開幕週でも逃げ・先行馬が意外と不振。複勝率は29.3%で、3位の芝1600mより10%ほど低い。開幕週に同コースで行われるレースといえば、秋華賞トライアルの紫苑S。確かに紫苑Sを振り返ってみると、差し・追い込み馬の活躍が目立っている。過去5年の紫苑Sの3着以内馬15頭のうち、逃げ・先行馬はわずか4頭。そのうち08年1着モエレカトリーナ(通過順6−7−5−4)、11年1着カルマート(同7−7−7−4)は、中団追走から4コーナーでポジションを上げたタイプ。4コーナーの通過順で先行馬に分類されたが、ほとんど差し馬といってもいい。紫苑Sが特に差し・追い込み馬有利だが、そのほかのレースでも差し・追い込み馬は健闘している。今年の開幕週では1日目の紫苑Sほか2レースが行われる。

■表3 阪神競馬場の脚質別成績(07〜11年)

時期
脚質
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
秋の阪神開幕週
逃げ
8-  7-  7- 37/ 59
13.6%
25.4%
37.3%
90%
88%
先行
22- 27- 15-147/211
10.4%
23.2%
30.3%
158%
103%
差し
22- 20- 24-212/278
7.9%
15.1%
23.7%
119%
101%
追い込み
6-  4- 12-184/206
2.9%
4.9%
10.7%
17%
28%
マクリ
0-  0-  0-  0/  0
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
通年の阪神
逃げ
160-  121-   82-  681/ 1044
15.3%
26.9%
34.8%
168%
124%
先行
375-  400-  361- 2633/ 3769
9.9%
20.6%
30.1%
92%
98%
差し
416-  374-  430- 4375/ 5595
7.4%
14.1%
21.8%
91%
86%
追い込み
77-  131-  156- 3949/ 4313
1.8%
4.8%
8.4%
25%
36%
マクリ
7-   11-    3-   29/   50
14.0%
36.0%
42.0%
91%
95%

表3は阪神競馬場の脚質別成績で(07〜11年)で、上段が「秋の阪神開幕週」、下段が「通年の阪神」となっている。「秋の阪神開幕週」は秋の中山開幕週と異なり、逃げ・先行馬が有利とはいえない。「秋の阪神開幕週」の逃げ馬は勝率13.6%、連対率25.4%、複勝率37.3%だが、「通年の阪神」でも同15.3%、同26.9%、同34.8%とほぼ互角。むしろ勝率、漣対率は通年のほうがよく、単・回収率も通年のほうが圧倒的にいい。先行馬も同様の傾向が出ている。妙味があるのはむしろ差し馬。勝率7.9%、連対率15.1%、複勝率23.7%で、単・複回収率は100%以上。秋の阪神開幕週の差し馬は、通年の差し馬の成績をすべて上回っている。

■表4 秋の阪神開幕週における逃げ・先行馬のコース別成績(07〜11年)

順位
コース
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1
阪神・芝2000 5- 7- 5-26/43
11.6%
27.9%
39.5%
36%
65%
2
阪神・芝1400 9-10- 8-50/77
11.7%
24.7%
35.1%
126%
90%
3
阪神・芝1200 5- 3- 3-23/34
14.7%
23.5%
32.4%
172%
162%
4
阪神・芝1800外 4- 4- 1-19/28
14.3%
28.6%
32.1%
41%
49%
5
阪神・芝1600外 7-10- 5-66/88
8.0%
19.3%
25.0%
231%
117%
※複勝率に基づく順位。

2009/9/13 阪神10R セントウルステークス(G2)1着 16番 アルティマトゥーレ

最後に秋の阪神開幕週における逃げ・先行馬のコース別成績(07〜11年)をまとめた。1位は複勝率39.5%で芝2000m。ただし、単・複回収率が低く、前残りで波乱を演出する馬は少ない。昨年は開幕週に同コースで2レースが行われ、1日目の朝日チャレンジCでは9頭立ての7番人気エーシンジーラインが2番手から粘り、2日目の500万クラスでは逃げ・先行馬が1〜3着を独占。昨年は逃げ・先行馬が活躍したものの、07〜10年は数字通り人気薄の好走がなく、いまひとつだった。今年は朝日チャレンジCが12月に移動されたため、開幕週に同コースで行われるのは2日目の500万クラスのみである。

阪神の開幕週で逃げ・先行馬を狙うなら、芝1200m、芝1400mがいい。複勝率は芝2000mに劣るが、単・複回収率で優秀な成績を収めている。芝1200mは開幕週に行われるセントウルSの舞台。同レースの過去5年を見ても、07年11番人気1着サンアディユ(4コーナー2番手)、08年11番人気2着シンボリグラン(同3番手)、同年9番人気3着スプリングソング(同1番手)、09年5番人気1着アルティマトゥーレ(同2番手)、同年11番人気3着コスモベル(同2番手)など、逃げ・先行馬が波乱を演出したケースは多い。芝1400mも単・複回収率が優秀。10年仲秋特別(1日目)では9頭立て8番人気のパパラチアが2番手から押し切った。今年の開幕週では芝1200mはセントウルSを含む2レース、芝1400mは3レースが行われる。

芝1600m外、芝1800m外の外回りコースは、開幕週でも逃げ・先行馬がいまひとつ。芝1800m外は単・複回収率が50%未満。芝1800m外は単・複回収率が100%を超えているものの、07年の3歳未勝利戦を勝利した単勝13番人気アジアンホープの一発が大きく影響している。勝率、連対率、複勝率は芝1600m外がコース別で最も悪い。今年の開幕週では芝1600m外、芝1800m外はそれぞれ3レース行われるが、逃げ・先行馬を特別に重視しないほうがいいだろう。

ライタープロフィール

フランキー森山(ふらんきー もりやま)

1984年1月、神奈川県生まれ。重賞レースにおいては、毎年同じようなステップで出走してくる馬が多いことから、データ競馬の有効性に着目。データde出〜たでは主に過去の好走馬の実績を重視し、予想を展開している。馬券を買うのはもちろん、競馬場へ行くことも好きなタイプ。好きなレースは平安S。05年に中央競馬の全場踏破達成。その後は、地方、海外の競馬場へもたびたび訪れている。

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