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第626回 カレンチャンを追う新星馬の誕生は!?

2012/8/23(木)

今週末は3つの重賞が組まれている。土曜日はエルムS、日曜日はキーンランドCと新潟2歳Sが行われる。中でも今回はキーンランドCにスポットをあててみたい。昨年の同レースはカレンチャンが優勝。サマースプリントシリーズの優勝こそ土壇場で逃したが、スプリンターズSを制覇するまでに至った。近年ではビービーガルダンやキンシャサノキセキがここをステップにスプリンターズSへ向かっている。本番まで中4週という好ローテーションも手伝って、セントウルSに匹敵する重要な一戦となっている。現在、芝スプリント路線の頂点に立つカレンチャンを追う新星は誕生するのだろうか? 重賞昇格となった06年以降のレースを参考にし、今年のレースを占っていきたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 過去のキーンランドC成績(06年以降)

着順
馬名
人気
性齢
前走成績
11年
1
カレンチャン
1
牝4 函館スプリントS1着
2
ビービーガルダン
6
牡7 安田記念15着
3
パドトロワ
4
牡4 UHB杯1着
10年
1
ワンカラット
2
牝4 函館スプリントS1着
2
ジェイケイセラヴィ
6
セ6 アイビスSD2着
3
ベストロケーション
8
牝5 CBC賞14着
09年
1
ビービーガルダン
2
牡5 マイラーズC8着
2
ドラゴンウェルズ
13
牡6 UHB杯5着
3
グランプリエンゼル
1
牝3 函館スプリントS1着
08年
1
タニノマティーニ
16
牡8 UHB杯5着着
2
ビービーガルダン
2
牡4 札幌日刊スポーツ杯1着
3
キンシャサノキセキ
1
牡5 函館スプリントS1着
07年
1
クーヴェルチュール
4
牝3 アイビスSD3着
2
アグネスラズベリ
2
牝6 函館スプリントS1着
3
ワイルドシャウト
3
牡6 函館スプリントS4着
06年
1
チアフルスマイル
4
牝6 クイーンS5着
2
シーイズトウショウ
1
牝6 函館スプリントS2着
3
ビーナスライン
2
牝5 函館スプリントS1着

まず表1は06年以降のキーンランドCの成績。重賞昇格後、06年以降のレース上位3頭を記載してある。チアフルスマイル、クーヴェルチュール、カレンチャンという牝馬の優勝がやはりここでも目立つ。これはサマースプリントシリーズ全体の特徴でもある。一方、08年は8歳牡馬のタニノマティーニが単勝万馬券を演出している。性齢による取捨はまだしづらいというのが現状だ。人気面に関してもタニノマティーニだけでなく、09年は13番人気のドラゴンウェルズが2着。波乱も十分考えられる一戦だ。

それよりも確実に見て取れる特徴がある。それは函館スプリントSとの関連性だ。同じ北海道シリーズということで函館スプリントSを経てここに参戦する馬は非常に多い。中でも函館スプリントS優勝馬の安定度は抜群だ。過去6年、函館スプリントS優勝馬はすべてキーンランドCに出走。ここでの通算成績は【2.1.3.0】。ワンカラット、カレンチャンと近年は連勝中で、複勝率は100%となっている。よって、函館スプリントSの優勝馬は馬券の軸として最有力となりうる。

■表2 過去のキーンランドC好走馬(1)

着順
馬名
札幌芝成績
重賞実績
11年
2
ビービーガルダン 09年キーンランドC1着 阪急杯1着
09年
1
ビービーガルダン 札幌日刊スポーツ杯1着 阪急杯1着
08年
1
タニノマティーニ 礼文特別1着 富士S2着
07年
1
クーヴェルチュール 2歳500万1着 アイビスSD3着
06年
1
チアフルスマイル 大倉山特別1着 京都牝馬S2着

このように近2年は函館スプリントS優勝→キーンランドC優勝という流れができている。しかし、その前の4年は違うタイプの馬が勝利していたことになる。それはどのようなタイプの馬なのか。それを調べるために表2を作って考えてみた。優勝馬である09年ビービーガルダン、08年タニノマティーニ、07年クーヴェルチュール、06年チアフルスマイルの4頭に注目すると、大きな共通項が2つ見つかった。1つは全馬札幌芝コースを経験していたということ。経験していただけでなく勝ち鞍もあった。500万クラスながらチアフルスマイルは大倉山特別、タニノマティーニは礼文特別で優勝。クーヴェルチュールは2歳時に勝利があった。そして過去に重賞で3着以内の実績があったこと。これはスプリント重賞に限らない。チアフルスマイルとタニノマティーニはマイル重賞で2着の実績があった。

まとめると過去に札幌芝コースで勝ち鞍があり、重賞(他場でもOK)で3着以内の実績がある馬。この手のタイプの馬ならば、今回函館スプリントS優勝馬と互角以上の戦いができると考えられる。なお、11年2着のビービーガルダンも同タイプの馬なので表2に記載している。

■表3 過去のキーンランドC好走馬(2)

着順
馬名
前走成績
重賞成績
11年
3
パドトロワ UHB杯1着  
10年
2
ジェイケイセラヴィ アイビスSD2着  
3
ベストロケーション CBC賞14着 京都牝馬S2着
09年
2
ドラゴンウェルズ UHB杯5着 ダービー卿CT2着
08年
2
ビービーガルダン 札幌日刊スポーツ杯1着  
07年
3
ワイルドシャウト 函館スプリントS4着 CBC賞2着
06年
2
シーイズトウショウ 函館スプリントS2着 CBC賞1着

最後に函館スプリントS優勝馬と表2で挙げた5頭以外の好走馬について見ていくことにする。残りの7頭は表3の通り。こちらはまず前走成績で特徴を考えてみる。10年2着ジェイケイセラヴィは前走アイビスSD2着。表1のクーヴェルチュールの前走もアイビスSDで3着と善戦。06年2着シーイズトウショウは前走函館スプリントS2着であり、前走サマースプリントシリーズに出走して好走している馬が単純に多いことがわかる。07年3着ワイルドシャウトも前走函館スプリントSは4着。大きくは負けておらず、その前にはCBC賞で2着と好走していた。前走CBC賞14着と大敗していたベストロケーションは同年に京都牝馬Sで2着と好走。09年2着のドラゴンウェルズも前走UHB杯5着ながら、過去にダービー卿CTで2着の実績。前述したチアフルスマイルやタニノマティーニのようにマイル重賞で2着の実績があったことに注目したい。

残る11年3着パドトロワ、08年2着ビービーガルダンはそれぞれ前走北海道のレースで1着。過去に重賞実績がない場合は、前走1着の上がり馬であることが求められそうだ。

【結論】
それでは今年のキーンランドCを占っていこう。出走予定馬は以下の表4の通り。

■表4 今年のキーンランドC出走予定馬

馬名
性齢
前走成績
重賞実績
札幌芝成績
アポロフェニックス 牡7 UHB賞7着 函館SS3着  
アースサウンド 牝5 BSN賞3着    
キングレオポルド 牡5 函館SS8着    
グランプリエンゼル 牝6 CBC賞9着 オーシャンS2着 函館SS1着
シュプリームギフト 牝4 UHB賞1着    
スプラッシュエンド 牡6 アイビスSD18着    
スプリングサンダー 牝5 CBC賞2着 阪急杯2着  
ダイメイザクラ 牝5 UHB賞4着    
ダッシャーゴーゴー 牡5 CBC賞3着 セントウルS1着  
テイエムオオタカ 牡4 札幌日刊スポ1着 函館SS2着  
ドリームバレンチノ 牡5 函館SS1着    
パドトロワ 牡5 アイビスSD1着 スプリンターズS2着 キーンラ3着
ビウイッチアス 牝3 アイビスSD10着 フィリーズR2着  
ビスカヤ 牝6 UHB賞6着    
レオンビスティー 牡3 UHB賞2着 ファルコンS2着  
※フルゲート16頭。8/22(水)午前現在の予定馬。

2012/6/17 函館11R 函館スプリントS(G3)1着 2番 ドリームバレンチノ
2012/7/22 札幌11R 札幌日刊スポーツ杯 1着 12番 テイエムオオタカ

まず注目しなければいけないのがドリームバレンチノ。今年の函館スプリントSの優勝馬で、本競走に駒を進めてきた。同レース優勝馬に関しては前述の通りここまで複勝率100%。ただ、データによる着順の特定はなかなか難しい。キンシャサノキセキのような強い馬でも3着敗れている。基本的に当日上位人気に支持されることになるが、1番人気だからと勝てるとは限らないのが現実だ。ひとまず3連系の馬券の中心という評価にしてみたい。

ドリームバレンチノに先着できる可能性を考えると、伏兵になりそうだがグランプリエンゼルが面白い。09年に札幌で行われた函館スプリントSを制覇。次走キーンランドCでは1番人気で3着と敗れているが、今年の出走予定メンバーで、札幌芝コースで勝利を挙げている馬は非常に少ない。グランプリエンゼルはアドバンテージを持っている数少ない1頭というわけだ。前走CBC賞9着がネックになる可能性もあるが、注目馬の1頭としてみたい。

もう一頭の単勝候補はテイエムオオタカ。前走札幌日刊スポーツ杯を勝利。1600万クラスのコース実績があるのは強みだ。昨年の函館スプリントS2着、マイル戦のアーリントンC3着など重賞実績もまずまず。有力馬のデータに合致している。

その他では前走UHB賞1着シュプリームギフト。前走CBC賞2着スプリングサンダー、前走同レース3着ダッシャーゴーゴー、前走アイビスSD1着のパドトロワ。実績ではパドトロワとダッシャーゴーゴーが全メンバー中でも上位となるが、今回は押さえという評価にとどめる。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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