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第625回 荒れる少頭数のレースを検証する

2012/8/20(月)

先週の土曜日に行われた新潟のメインレース・BSN賞は8頭立ての少頭数。デュアルスウォードが単勝1.9倍の断然人気に推されたが、まさかの7着に敗退。勝ったのは単勝30.7倍の7番人気アドバンスウェイだった。2着には6番人気マルカフリートが入り、馬連は117倍の高配当。このように少頭数でも荒れることはしばしばある。WIN5を購入している方の中には「少頭数のレースで買い目を絞ったら外してしまった…」という方も多いのではないだろうか。そこで今回は荒れる少頭数のレース(障害戦を除く)を検証していきたい。なお少頭数の定義は「9頭立て以下」とした。集計期間は09年〜12年8月12日(日)。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 少頭数(9頭立て以下)のレースの頭数別成績

頭数
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
5頭立 6-   6-   6-  11/  29
20.7%
41.4%
62.1%
44%
81%
6頭立 17-  17-  17-  50/ 101
16.8%
33.7%
50.5%
97%
87%
7頭立 69-  69-  69- 274/ 481
14.3%
28.7%
43.0%
76%
74%
8頭立 160- 158- 159- 792/1269
12.6%
25.1%
37.6%
82%
93%
9頭立 304- 304- 305-1817/2730
11.1%
22.3%
33.4%
66%
77%

2012/7/22 中京9R 報知杯中京2歳S 1着 8番 エーシントップ

表1は少頭数(9頭立て以下)のレースの頭数別成績。5〜9頭立てのレースを頭数別にまとめてみた。波乱度が最も高いのは8頭立て。複回収率は93%に達し、頭数別で唯一90%台をキープしている。今年行われたオープンクラスのレースでは中京2歳Sとコスモス賞が8頭立て(集計期間外だが、先週行われたBSN賞も8頭立て)。コスモス賞は人気通りに決まったが、中京2歳Sは圧倒的な1番人気エーシントップ(複勝110円)が逃げ切り勝ちを収めるも、2着は8番人気タガノラルフ(複勝700円)で、3着は6番人気メイケイペガムーン(複勝340円)。出走馬8頭すべての複勝を勝っていてもプラスになっていた。

複勝は7頭以下だと2着まで、8頭以上だと3着までが的中。単純に複勝の的中確率を計算すると、8頭立て(3/8で37.5%)は、6頭立て(2/6で33.3%)や7頭立て(2/7で28.6%)より当てやすい。その分、オッズにも影響されるのだが、それでもなお8頭立ての複回収率は高い数字をマークしている。6頭立ても単回収率97%、複回収率87%と優秀だが、昨年の12月3日(土)阪神7R500万下を勝利したタガノキャプテン(6頭立て6番人気で単勝52.4倍)の一発が大きい。同レースを除いた場合の数字は、単回収率48%、複回収率70%。波乱度が高いとはいえない。

最も出走頭数が少ない5頭立ては計6レース。そのうち4レースは今年に入ってから行われている(1レースは出走取り消しがあり4頭立てになった)。さすがに高配当が飛び出すことはなく、馬連配当は6レース中4レースで3ケタ配当。1番人気は【5.1.0.0】と連対率100%を誇っている。ただし、意外なのが1→2→3番人気と人気通りに決まったレースが一つもないこと。たとえば今年の若駒Sでは単勝1.2倍に推されたワールドエースが2着に敗退。優勝したのは2番人気のゼロスだった。8月5日(日)札幌5Rの新馬戦では単勝1.8倍のアドマイヤオウジャが勝利するも、2着には最低人気のシナーラが入った。5頭立てでは、「1→2→3番人気と人気通りに決まらない」ことを前提に馬券を買ったほうがいいかもしれない。

■表2 少頭数(9頭立て以下)のレースのクラス別成績

クラス
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
新馬
96-  96-  96- 494/ 782
12.3%
24.6%
36.8%
54%
68%
未勝利
103- 103- 104- 537/ 847
12.2%
24.3%
36.6%
73%
84%
500万下
192- 190- 191-1015/1588
12.1%
24.1%
36.1%
73%
86%
1000万下
102- 102- 102- 561/ 867
11.8%
23.5%
35.3%
64%
76%
1600万下
23-  23-  23- 130/ 199
11.6%
23.1%
34.7%
57%
103%
OPEN特別
35-  35-  35- 178/ 283
12.4%
24.7%
37.1%
157%
89%
G3
2-   2-   2-  12/  18
11.1%
22.2%
33.3%
32%
49%
G2
3-   3-   3-  17/  26
11.5%
23.1%
34.6%
68%
60%
G1
0-   0-   0-   0/   0
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%

2011/10/29 京都9R 萩ステークス 1着 1番 スノードン

表2は少頭数(9頭立て以下)のレースのクラス別成績。注目したいのはオープン特別。単回収率157%はクラス別で群を抜いていい数字である。今年のオープン特別(8月12日まで)では8レース中7レースで2番人気以内が勝利しているものの、昨年は伏兵馬がたびたび優勝。すみれSでロッカヴェラーノ(6番人気)、フェニックス賞でメイショウハガクレ(6番人気)、萩Sでスノードン(8番人気)などが波乱を演出した。オープン特別の複回収率は89%。単回収率ほどではないが、2、3着でも十分に狙える。人気通り決まる傾向が強いのは新馬戦。単回収率54%、複回収率68%はそのほかの条件クラスと比較しても、低い数字である。今年の9頭立て以下の新馬戦(8月12日まで)は計7レースあり、5レースで1番人気、2レースで3番人気が勝利。1番人気馬は【5.0.2.0】と複勝率100%をマークしており、無理な穴狙いはしないほうがいい。

重賞(G3、G2)も単複回収率は低いが、ガチガチの決着になることは少ない。昨年の朝日チャレンジCでは1番人気ミッキードリームが勝利して、2着に7番人気エーシンジーライン。同年のオールカマーでは1番人気アーネストリーが勝利して、2着に6番人気ゲシュタルトが入った。そして今年の京都記念では1番人気ダークシャドウが2着に敗退。勝利したのは5番人気トレイルブレイザーだった。単複回収率がいまひとつ伸びないのは、サンプル数が少ない上に1番人気がすべて3着以内に入っているからだろう。

■表3 少頭数(9頭立て以下)のレースのコース別成績

順位
コース
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1
京都・芝1800外 12- 12- 12- 66/102
11.8%
23.5%
35.3%
213%
121%
2
札幌・ダ1700 18- 18- 18- 92/146
12.3%
24.7%
37.0%
98%
109%
3
阪神・ダ1800 20- 20- 20-107/167
12.0%
24.0%
35.9%
64%
100%
4
阪神・芝2000 15- 15- 15- 82/127
11.8%
23.6%
35.4%
52%
93%
5
札幌・芝1800 24- 24- 24-114/186
12.9%
25.8%
38.7%
54%
83%
6
小倉・芝2000 15- 15- 15- 85/130
11.5%
23.1%
34.6%
38%
83%
7
函館・芝1200 26- 26- 26-129/207
12.6%
25.1%
37.7%
69%
81%
8
新潟・ダ1800 16- 16- 16- 87/135
11.9%
23.7%
35.6%
64%
79%
9
京都・ダ1800 21- 21- 21-112/175
12.0%
24.0%
36.0%
49%
77%
10
中山・芝1800 12- 12- 12- 67/103
11.7%
23.3%
35.0%
49%
70%
11
札幌・芝1200 16- 16- 16- 81/129
12.4%
24.8%
37.2%
49%
68%
12
札幌・芝1500 10- 10- 10- 49/ 79
12.7%
25.3%
38.0%
52%
67%
13
東京・芝1600 14- 14- 14- 78/120
11.7%
23.3%
35.0%
59%
66%
14
京都・芝2400外 13- 11- 12- 65/101
12.9%
23.8%
35.6%
72%
65%
15
東京・芝1800 17- 17- 17- 94/145
11.7%
23.4%
35.2%
44%
62%
16
小倉・芝1200 22- 22- 22-120/186
11.8%
23.7%
35.5%
53%
61%
17
京都・芝2000 16- 16- 16- 83/131
12.2%
24.4%
36.6%
34%
61%
18
函館・ダ1000 10- 10- 10- 55/ 85
11.8%
23.5%
35.3%
91%
59%
19
阪神・芝1800外 11- 11- 11- 60/ 93
11.8%
23.7%
35.5%
35%
58%
20
札幌・ダ1000 10- 10- 11- 48/ 79
12.7%
25.3%
39.2%
46%
56%
※10レース以上行われたコースの複回収率に基づく順位。

表3は少頭数(9頭立て以下)のレースのコース別成績で、10レース以上行われたコースの複回収率に基づく順位である。1位は京都芝1800m外。単回収率213%、複回収率121%と優秀な成績だが、これは昨年の荻S(勝ち馬は単勝154倍の8番人気スノードン)のレースが大きく影響している。同レースを除くと、単回収率67%、複回収率85%に落ち着き、波乱度が高いコースとはいえない。オススメしたいのは札幌ダート1700m。同コースは単回収率98%、複回収率109%をマークし、荒れることが多い。計18レース行われて、1番人気の成績は【4.5.2.7】(勝率22.2%、連対率50.0%、複勝率61.1%)。1番人気の不振が波乱の要因となっている。今年の札幌開催は残り4日間だが、ダート1700mで9頭立て以下のレースがあれば、下位人気の食い込みに注意したい。3位の阪神ダート1800mは単回収率64%、複回収率100%。1番人気は【12.5.1.2】(勝率60.0%、連対率85.0%、複勝率90.0%)と堅いが、2、3着に人気薄が入る傾向だ。

単・複回収率ともに75%以下を下回ったのは、中山芝1800mほか10コース。そのうち札幌では芝1200m、芝1500m、ダート1000mが該当。東京では芝1600m、芝1800m、京都では芝2000m、芝2400m外が荒れないコースである。全体的に複回収率が上位のコースは中距離戦、下位のコースはマイル〜短距離戦が多い。

■表4 少頭数(9頭立て以下)のレースの騎手別成績

順位
騎手
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1
津村明秀 5-  6-  6- 34/ 51
9.8%
21.6%
33.3%
202%
137%
2
松山弘平 5-  7-  8- 37/ 57
8.8%
21.1%
35.1%
140%
131%
3
北村友一 7-  5- 11- 52/ 75
9.3%
16.0%
30.7%
261%
122%
4
国分恭介 6-  3-  9- 54/ 72
8.3%
12.5%
25.0%
133%
112%
5
秋山真一 14-  9-  6- 37/ 66
21.2%
34.8%
43.9%
108%
110%
6
川須栄彦 8-  8-  7- 35/ 58
13.8%
27.6%
39.7%
107%
108%
7
川田将雅 16- 19- 15- 45/ 95
16.8%
36.8%
52.6%
68%
102%
8
三浦皇成 21- 19- 21- 72/133
15.8%
30.1%
45.9%
86%
96%
9
武豊 26- 25- 10- 41/102
25.5%
50.0%
59.8%
89%
93%
10
浜中俊 11- 23- 15- 46/ 95
11.6%
35.8%
51.6%
77%
92%
30
池添謙一 12- 11-  9- 43/ 75
16.0%
30.7%
42.7%
50%
72%
31
田辺裕信 2- 11-  4- 40/ 57
3.5%
22.8%
29.8%
14%
67%
32
柴山雄一 2-  5-  7- 51/ 65
3.1%
10.8%
21.5%
38%
66%
33
幸英明 6- 16- 12- 91/125
4.8%
17.6%
27.2%
16%
65%
34
太宰啓介 3-  6-  6- 51/ 66
4.5%
13.6%
22.7%
28%
65%
35
内田博幸 9- 10- 14- 37/ 70
12.9%
27.1%
47.1%
47%
64%
36
国分優作 3-  6-  5- 36/ 50
6.0%
18.0%
28.0%
20%
63%
37
中舘英二 8-  4-  7- 33/ 52
15.4%
23.1%
36.5%
44%
61%
38
丸山元気 15-  5-  8- 66/ 94
16.0%
21.3%
29.8%
85%
47%
39
後藤浩輝 6-  6-  6- 40/ 58
10.3%
20.7%
31.0%
29%
47%
※騎乗回数が50回以上ある騎手の複回収率に基づく順位。

最後に表4は少頭数(9頭立て以下)のレースの騎手別成績で、騎乗回数が50回以上ある騎手の複回収率に基づく順位。上段がベスト10で、下段がワースト10となっている。上位には津村明秀騎手、松山弘平騎手、北村友一騎手、国分恭介騎手の名前が並ぶものの、4名は1頭の馬が複回収率を大きく伸ばしており、少頭数で買える騎手とはいえないか。むしろ狙い目は5位にランクインした秋山真一騎手。単回収率108%、複回収率110%と優秀で、勝率21.2%、連対率34.8%、複勝率43.9%をマーク。今年は特別戦だと(8月12日まで)、かきつばた賞(9頭立て)を5番人気ユウキソルジャー、御室特別(8頭立て)を3番人気クリスマスキャロルで勝利している。そのほかでは三浦皇成騎手、武豊騎手、浜中俊騎手も波乱の立役者といえそう。3人ともに騎乗回数が90回を超えていながら、複回収率は90%台をキープ。武豊騎手は今年の京都記念を5番人気トレイルブレイザーで優勝。浜中俊騎手は今年の阿蘇Sでグレープブランデーを復活の勝利に導いた。

相性がいまひとつなのは、池添謙一騎手、田辺裕信騎手、柴山雄一騎手、幸英明騎手など。特に幸英明騎手は125回も騎乗してわずか6勝(すべて3番人気以内)。勝率4.8%で少頭数のレースで勝ち切れない騎手といっていい。ベテラン・内田博幸騎手も2、3着が多く、少頭数のレースを苦手としている。

ライタープロフィール

フランキー森山(ふらんきー もりやま)

1984年1月、神奈川県生まれ。重賞レースにおいては、毎年同じようなステップで出走してくる馬が多いことから、データ競馬の有効性に着目。データde出〜たでは主に過去の好走馬の実績を重視し、予想を展開している。馬券を買うのはもちろん、競馬場へ行くことも好きなタイプ。好きなレースは平安S。05年に中央競馬の全場踏破達成。その後は、地方、海外の競馬場へもたびたび訪れている。

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