第623回 1200mにおける4コーナー1番手馬の成績は?|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第623回 1200mにおける4コーナー1番手馬の成績は?

2012/8/13(月)

スプリント戦で最も多く組まれている距離は1200m。一般的にはどの競馬場のレースでも「逃げ馬」が好成績を収めている傾向がある。激しい先行争いを制してでも、4コーナー(角)を先頭で回ることができれば上位に残る確率は低くない。果たしてその確率はどれぐらいなのか? JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用すれば、こうしたデータも調べることができる。芝とダートに分けて、1200m戦における4コーナー1番手馬の成績を見ていくことにしてみる。データの集計期間は2007年から今年8月5日(日)の開催終了時まで。なお、新馬戦と未勝利戦の成績は除外することにする。

■表1 芝1200mにおける4角1番手馬の成績(2007年以降)

場所
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
札幌 19-14-10-47/90
21.1%
36.7%
47.8%
166%
128%
函館 31-20-9-57-117
26.5%
43.6%
51.3%
220%
146%
福島 33-19-19-119/190
17.4%
27.4%
37.4%
222%
136%
新潟 7-6-2-31/46
15.2%
28.3%
32.6%
204%
160%
中山 25-11-17-82/135
18.5%
26.7%
39.3%
113%
178%
中京 0-1-1-8/10
0.0%
10.0%
20.0%
0%
70%
京都 11-18-14-70/113
9.7%
25.7%
38.1%
184%
172%
阪神 7-11-5-45/68
10.3%
26.5%
33.8%
241%
167%
小倉 48-29-28-126/231
20.8%
33.3%
45.5%
304%
162%
※2012/8/5開催終了時までの成績を集計。ただし新馬、未勝利は除く。

まずは芝1200mについて考えてみよう。表1は芝1200mにおける4角1番手馬の成績。芝1200mはJRAの全10場のうち東京以外ではすべての競馬場で行われている。基本的にはローカルの主要条件で、レース数も中央場所よりも多くなっている。なお、中京競馬場は当然、新装オープン後のものということで今年3月以降のデータ。サンプル数が少ない中京を除けば、すべての競馬場において単勝回収率・複勝回収率100%以上をマーク。「先手必勝」という言葉もあるように、1200mにおいて主導権を握るのは大きいし、もし4コーナーを1番手で回る馬が事前に予想できるようならば、馬券の儲けに大きくつながるというわけだ。

ただ、勝率を考えた場合は各競馬場でかなりの差がある。最も優秀だったのは函館。勝率26.5%という成績だった。2位の札幌を5%以上も離していた。連対率で見ても函館は43.6%、札幌は36.7%。複勝率は函館が51.3%で、ほぼ2頭に1頭が好走する勘定。札幌は47.8%。つまり洋芝が特徴である札幌と函館の芝1200mが、4コーナー1番手の馬が残る確率が最も高いのだ。

2007/9/30 中山11R スプリンターズS(G1)1着 7番 アストンマーチャン

勝率20%以上を残しているもう一つの競馬場は小倉。連対率と複勝率も、北海道に続く成績だ。案外差しも決まる印象の小倉であっても総合的に見ると逃げ馬は強い。単勝回収率が304%と非常に高いことも特徴だ。福島と新潟の比較は難しい。勝率と複勝率で上回る福島がやや強いか。新潟は競馬場全体が昔に比べて大きくなったこともあり、最後の直線距離は長い。急坂があっても最後の直線距離が新潟よりも、短い中山が勝率18.5%、複勝率39.3%と新潟を上回っているのは偶然ではないだろう。ちなみに07年以降、スプリンターズSで逃げ切り勝ちを果たした馬がローレルゲレイロ(09年)、アストンマーチャン(07年)と2頭いる。

同じ中央場所でも京都と阪神は大きく成績が下がる。京都は最後の直線が平坦。内回り使用の1200mであっても勝率はわずか9.7%しかないのだ。

■表2 芝1200mにおける1番人気の4角1番手馬の成績(2007年以降)

場所
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
札幌 6-2-2-3/13
46.2%
61.5%
76.9%
121%
106%
函館 13-2-2-5/22
59.1%
68.2%
77.3%
141%
105%
福島 12-6-0-11/29
41.4%
62.1%
62.1%
109%
87%
新潟 4-2-0-3/9
44.4%
66.7%
66.7%
140%
103%
中山 9-1-1-7/18
50.0%
55.6%
61.1%
141%
93%
中京 0-0-0-0/0
-
-
-
-
-
京都 1-1-1-3/6
16.7%
33.3%
50.0%
41%
65%
阪神 1-0-0-1/2
50.0%
50.0%
50.0%
130%
70%
小倉 16-4-5-4/29
55.2%
69.0%
86.2%
139%
122%
※2012/8/5開催終了時までの成績を集計。ただし新馬、未勝利は除く。

函館芝コースのイメージ

表1では単純に4コーナー1番手の馬を調べた。だが、当然実力が劣る馬がハナを切り、4コーナーを先頭で回ることもある。表1の成績だけでは、コース形態による特徴・差であると断言できない。そこで表2では1番人気馬に限定した4コーナー1番手の成績を見ていくことにする。サンプルの数は少なくなってしまうが、勝率1位は函館で59.1%。表1の成績に比べると倍以上の好成績を残すことになる。連対率は68.2%でトップ。複勝率は77.3%で2位となるが表1に続いて好成績だ。4コーナー1番手の馬が最も残りやすいのは函館芝1200mと言ってもさしつかえなさそうだ。

一方、同じ北海道でも札幌は事情が異なる。1番人気の勝率は46.2%。小倉、中山、阪神に次いで5位に落ちてしまう。連対率も60%は超えているが小倉や新潟、福島に及ばない。ここでも福島と新潟ではあまり差がなく、1番人気に限定すると新潟の方がやや上か。京都と阪神はまずサンプル数の少なさに驚く。5年以上の集計期間を設けながら、500万クラス以上の京都芝1200mでは1番人気が4コーナーを先頭で回ったケースが6レースしかない。阪神はコース改修後の成績がすべて含まれていながら2回というレアケース。どうやら西の中央場所では1番人気馬が4コーナーを先頭で回るケースそのものが異様に少ないように感じる。強い馬が先頭ではなく、好位に控えるケースが多くなるのであれば、表1の成績も伸びてこない可能性が高い。

よって中央場所では中山が最も4コーナー先頭から押し切るケースが多くなっている。小倉は複勝率が86.2%という驚異の成績。函館を上回っている。

■表3 ダート1200mにおける4角1番手馬の成績(2007年以降)

場所
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
新潟 53-27-25-87/192
27.6%
41.7%
54.7%
210%
167%
中山 62-51-34-175/322
19.3%
35.1%
45.7%
154%
150%
中京 0-2-1-5/8
0.0%
25.0%
37.5%
0%
280%
京都 47-31-25-122/225
20.9%
34.7%
45.8%
167%
165%
阪神 41-22-16-90/169
24.3%
37.3%
46.7%
369%
175%
※2012/8/5開催終了時までの成績を集計。ただし新馬、未勝利は除く。

続いてダートについてもみていこう(表3参照)。距離を1200mと限定すると中央では新潟、中山、中京、京都、阪神の5場でレースが行われている。サンプル数がまだ少ない中京を除けば、いずれのコースも単勝・複勝回収率は100%以上。ダートでも4コーナーを先頭で回った馬に関しては配当妙味がある。

勝率は27.6%で新潟がトップ。芝で勝率トップだった函館よりもわずかに高い数字。2位は阪神で24.3%。最後の直線で急坂がある中山と比較して5%も成績優秀であることが特徴だ。連対率、複勝率に関しても同様。京都はほぼ平坦コースながら全体の成績は中山とほぼ同じ。芝の時もそうだったが、京都ダート1200mも4コーナー先頭から押し切るケースは少ない。

■表4 ダート1200mにおける1番人気の4角1番手馬の成績(2007年以降)

場所
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
新潟 24-5-7-9/45
53.3%
64.4%
80.0%
146%
110%
中山 19-13-6-14/52
36.5%
61.5%
73.1%
85%
98%
中京 0-0-0-0/0
-
-
-
-
-
京都 22-3-4-10/39
56.4%
64.1%
74.4%
133%
96%
阪神 11-4-1-4/20
55.0%
75.0%
80.0%
153%
111%
※2012/8/5開催終了時までの成績を集計。ただし新馬、未勝利は除く。

最後にダート1200mにおける1番人気馬の4角1番手馬の成績を確認しておこう(表4参照)。1番人気に限定すると勝利は50%以上に軒並みアップする。表3では目立たなかった京都コースだが勝率56.4%と一躍、トップとなる。京都はダートでもコース形態上、4角1番手で押し切ることが難しいのではなさそうだ。強い馬が先手を取って4コーナーを1番手で入ることができれば、勝つ確率は高いのだ。一方、中山は36.5%。他場の勝率に比べると圧倒的に低い。連対率や複勝率では他場と互角であり、勝率だけが低いのが特徴だ。中山ダート1200mは1番人気馬であってもすんなり逃げ切るのは難しいようだ。芝との違いに注意したい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
小田原智大の完全なる買い方ブログ

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN