第609回 新・中京コースの芝1200mを考える|競馬情報ならJRA-VAN

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第609回 新・中京コースの芝1200mを考える

2012/6/25(月)

今週は中京競馬場でサマースプリントシリーズの第2戦・CBC賞が行われる。ここ2年の京都、阪神から、今年は3年振りに本来の中京コースに戻るが、以前とは異なるコースになっている。そこで今回は、新・中京芝1200m戦の傾向を見てみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

春の開催で行われた中京芝1200m戦は計8レース(良馬場は5レース)。サンプルが少なく種牡馬のデータが参考にしづらい上、いわゆる「裏開催」だったことも加わって騎手や厩舎もあまり参考にならない。そこで、今回は脚質と枠番別の成績をみていきたい。脚質はすべてTarget frontier JVの表記を利用している。

■表1 新・中京芝1200mの脚質成績

馬場
脚質
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収
複回収
連占有率
平均人気
逃げ
0-1-1-6/8
0.0%
12.5%
25.0%
0%
87%
6.3%
7.4人気
先行
2-2-3-22/29
6.9%
13.8%
24.1%
40%
75%
25.0%
8.1人気
中団
4-4-3-47/58
6.9%
13.8%
19.0%
63%
77%
50.0%
8.6人気
後方
2-1-1-43/47
4.3%
6.4%
8.5%
34%
50%
18.8%
11.5人気
逃げ
0-1-1-3/5
0.0%
20.0%
40.0%
0%
140%
10.0%
6.6人気
先行
1-1-3-12/17
5.9%
11.8%
29.4%
22%
51%
20.0%
7.5人気
中団
3-3-1-30/37
8.1%
16.2%
18.9%
78%
88%
60.0%
8.5人気
後方
1-0-0-28/29
3.4%
3.4%
3.4%
38%
14%
10.0%
11.9人気
逃げ+先行
1-2-4-15/22
4.5%
13.6%
31.8%
17%
71%
30.0%
7.3人気
中団+後方
4-3-1-58/66
6.1%
10.6%
12.1%
61%
55%
70.0%
10.0人気

中京芝1200m

中京芝1200は向正面のやや2コーナー寄りからのスタート。直線は412mと従来よりも100mほど延長されたほか、直線前半には2%の坂も設けられた。その影響か、芝短距離戦の割には差し・追い込み馬の健闘が目立ち、優勝馬8頭中6頭が道中「中団」または「後方」の馬。表にある「連占有率」とは、その脚質の馬が連対馬のうちどの程度を占めたかを示しており、「中団」は連対馬16頭中8頭で50%である。一般的に、「中団」や「後方」は対象馬が多いために占有率が高めに出やすい反面、勝率や連対率は低くなりがちだが、この表1では「中団」の連対率も「逃げ」「先行」と互角だ。そしてG1・高松宮記念では道中2番手のカレンチャンが制したものの、「先行」した馬が優勝したのは2レースのみ逃げ切りは1度も決まっていない。脚質別成績では差し・追い込み馬が馬券に絡んでも2〜3着止まりの多いコースが目につくが、この新・中京芝1200mでは今のところ「中団」「後方」から勝つ馬も多く、逆に「逃げ」「先行」は好走しても2〜3着が多い(特に良馬場時)

■表2 他コース脚質参考成績(1000万条件以上)

脚質
阪神芝1200良
東京芝1400良
旧・中京芝1200良
着別度数
連対率
連占有率
着別度数
連対率
連占有率
着別度数
連対率
連占有率
逃げ
1-2-2-14
15.8%
7.9%
8-3-10-34
20.0%
10.0%
6-4-2-44
17.9%
8.9%
先行
6-6-10-52
16.2%
31.6%
16-18-14-142
17.9%
30.9%
19-19-10-162
18.1%
33.9%
中団
9-9-6-77
17.8%
47.4%
23-24-18-284
13.5%
42.7%
24-27-30-336
12.2%
45.5%
後方
3-2-1-84
5.6%
13.2%
8-10-13-213
7.4%
16.4%
7-6-14-245
4.8%
11.6%
※阪神、東京は09〜12.6.17、中京は07〜10年

表2は、他の短距離(良馬場、1000万条件以上)の脚質参考成績である。「直線が長い」「急坂がある」コースの「芝1200m」は新・中京独特で他場とは比較しづらいが、同じ坂があるコースからは阪神芝1200m(内回りの直線は356.5m)。そして、直線が長く坂もあるが芝1200mの設定はない東京からは芝1400m。そして旧・中京芝1200mの成績も挙げてみた。
まず旧・中京芝1200mでは、「中団」「後方」の馬は好走しても2〜3着が多かった上、「中団」の連対率「逃げ」「先行」より低く、表1の傾向とは明らかに異なる。東京芝1400mも「逃げ」「先行」の連対率が高くなっているなどの違いが見られる。そんな中、阪神芝1200mは表1の新・中京芝1200mと比較的近い傾向にある。「中団」「後方」馬の好走時は1〜2着が多く、逆に「逃げ」「先行」は2〜3着が多めという点、「中団」の連対率が「逃げ」「先行」と互角であること、そして「中団」の連対馬占有率が50%に近いことなどがポイントだ。右回りと左回りの違いがあるため、阪神芝1200mに強い馬がそのまま中京芝1200mでも走るとはかぎらないが、脚質面で「阪神芝1200mはこんな傾向」というイメージを掴めている方なら、それを中京芝1200mに当てはめて考える手もありそうだ。

■表3 新・中京芝1200m枠番別成績

枠番
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収
複回収
平均人気
1枠
1-0-3-12/16
6.3%
6.3%
25.0%
23%
64%
7.8人気
2枠
0-0-1-15/16
0.0%
0.0%
6.3%
0%
12%
9.4人気
3枠
1-0-0-15/16
6.3%
6.3%
6.3%
31%
12%
7.8人気
4枠
2-1-0-13/16
12.5%
18.8%
18.8%
153%
71%
8.4人気
5枠
1-0-1-14/16
6.3%
6.3%
12.5%
24%
35%
11.9人気
6枠
2-0-1-13/16
12.5%
12.5%
18.8%
117%
50%
9.0人気
7枠
1-2-2-18/23
4.3%
13.0%
21.7%
36%
122%
9.5人気
8枠
0-5-0-18/23
0.0%
21.7%
21.7%
0%
131%
10.7人気

2012/3/25 中京11R 高松宮記念(G1)1着 10番 カレンチャン

続いて表3は、新・中京芝1200mの枠番別成績を調べたものである。サンプルがあまり多くないため、特定の枠というよりは、おおまかなイメージとして掴んでおきたいが、ひとことで言えば「内枠不振」。1〜3枠の馬は3着以内馬24頭中6頭(全体の25%)に過ぎず、そのうち4頭は3着止まりである。

■表4 新・中京芝1200mの人気別成績

人気
芝1200m全体
芝1200m1〜3枠
着別度数
勝率
連対率
複勝率
着別度数
勝率
連対率
複勝率
1
1-1-1-5/8
12.5%
25.0%
37.5%
1-0-1-4/6
16.7%
16.7%
33.3%
2
2-0-3-3/8
25.0%
25.0%
62.5%
1-0-2-2/5
20.0%
20.0%
60.0%
3〜
5-7-4-110/126
4.0%
9.5%
12.7%
0-0-1-36/37
0.0%
0.0%
2.7%

加えて人気別の成績も調べると、1〜3枠の好走馬6頭中5頭は1〜2番人気馬だった(7番人気3着1回)。1〜2番人気馬の3着以内は全体でも8頭しかおらず、そのうち5頭が1〜3枠から出ていることになる。いかに人気馬の好走が内枠に集中しているか、内枠からは人気馬しか好走していないかがわかるだろう。この枠番別成績については、高松宮記念が典型例のような形になっており、中〜外枠が1、2着、そして1枠の1番人気馬が3着という結果だった。

■表5 新・中京芝枠番別成績

枠番
新・中京芝全距離
新・中京芝1400m
着別度数
勝率
連対率
複勝率
着別度数
勝率
連対率
複勝率
1枠
6-0-10-67/83
7.2%
7.2%
19.3%
1- 0- 4-19/24
4.2%
4.2%
20.8%
2枠
4-5-2-72/83
4.8%
10.8%
13.3%
0- 2- 0-22/24
0.0%
8.3%
8.3%
3枠
2-8-2-71/83
2.4%
12.0%
14.5%
0- 1- 0-23/24
0.0%
4.2%
4.2%
4枠
8-3-4-71/86
9.3%
12.8%
17.4%
2- 1- 1-20/24
8.3%
12.5%
16.7%
5枠
3-5-5-75/88
3.4%
9.1%
14.8%
0- 2- 2-20/24
0.0%
8.3%
16.7%
6枠
8-5-4-73/90
8.9%
14.4%
18.9%
3- 0- 0-21/24
12.5%
12.5%
12.5%
7枠
11-6-8-93/118
9.3%
14.4%
21.2%
4- 2- 3-27/36
11.1%
16.7%
25.0%
8枠
3-13-10-95/121
2.5%
13.2%
21.5%
2- 4- 2-28/36
5.6%
16.7%
22.2%

■表6 新・中京芝1400mの人気別成績

人気
芝1400m全体
芝1400m1〜3枠
着別度数
勝率
連対率
複勝率
着別度数
勝率
連対率
複勝率
1
3-2-1-6/12
25.0%
41.7%
50.0%
1-1-1-2/5
20.0%
40.0%
60.0%
2
0-1-4-7/12
0.0%
8.3%
41.7%
0-1-2-4/7
0.0%
14.3%
42.9%
3〜
9-9-7-167/192
4.7%
9.4%
13.0%
0-1-1-58/60
0.0%
1.7%
3.3%

通常、新コースといえば内から外まで馬場状態が良く、内外の差がなければ距離損のない内枠有利と考えがちだが、表3は少々意外な結果であった。そこで、芝1200mにかぎらず新・中京芝コース全体の枠番別成績を調べたのが表5(左)である。芝全距離でもやや外枠の成績が良い傾向にあるものの、芝1200mに限定した成績に比べると差は少ない
そんな中、1200mと似た傾向が出ているのが芝1400(表5右)。スタート地点は2コーナーの引き込み線になり、芝1200mより向正面の直線が200m長くなるコースだ。その芝1400mにおける3着以内馬36頭のうち、1〜3枠の馬は8頭のみ(全体の22.2%)。1枠のみ3着が多いという成績、そして表6にある通り1〜3枠の好走馬の多くは1〜2番人気馬という点も芝1200mと同様だ。

■表7 新・中京芝1400mの脚質成績

馬場
脚質
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収
複回収
連占有率
平均人気
逃げ
1-0-0-11/12
8.3%
8.3%
8.3%
36%
16%
4.2%
9.7人気
先行
0-4-2-36/42
0.0%
9.5%
14.3%
0%
87%
16.7%
8.6人気
中団
7-7-9-72/95
7.4%
14.7%
24.2%
74%
92%
58.3%
8.4人気
後方
4-1-1-61/67
6.0%
7.5%
9.0%
214%
128%
20.8%
11.5人気
逃げ
1-0-0-5/6
16.7%
16.7%
16.7%
73%
33%
8.3%
9.0人気
先行
0-3-1-19/23
0.0%
13.0%
17.4%
0%
144%
25.0%
9.6人気
中団
4-2-4-36/46
8.7%
13.0%
21.7%
73%
75%
50.0%
8.5人気
後方
1-1-1-30/33
3.0%
6.1%
9.1%
93%
198%
16.7%
10.9人気
逃げ+先行
1-3-1-24/29
3.4%
13.8%
17.2%
15%
121%
33.3%
9.4人気
中団+後方
5-3-5-66/79
6.3%
10.1%
16.5%
81%
126%
66.7%
9.5人気

枠番別の傾向が似ているなら、脚質別も同様の可能性もあると考え、1400mの脚質別成績を調べたのが表6。「中団」は3着がやや多いという点では芝1200mとは少々異なるものの、「逃げ」「先行」がなかなか勝ち切れない点は芝1200mと同様だ。芝1200mよりもさらに「中団」「後方」の成績が良い傾向にあるとはいえ、レースのサンプルが少ないうちは「新・中京の芝短距離戦」として芝1200mと1400mをまとめて考えるのも悪くなさそうである。

■表8 新・中京芝1200〜1400mの脚質成績

馬場
脚質
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収
複回収
連占有率
平均人気
逃げ
1-1-1-17/20
5.0%
10.0%
15.0%
22%
45%
5.0%
8.8人気
先行
2-6-5-58/71
2.8%
11.3%
18.3%
16%
82%
20.0%
8.4人気
中団
11-11-12-119/153
7.2%
14.4%
22.2%
70%
86%
55.0%
8.5人気
後方
6-2-2-104/114
5.3%
7.0%
8.8%
140%
96%
20.0%
11.5人気
逃げ
1-1-1-8/11
9.1%
18.2%
27.3%
40%
81%
9.1%
7.9人気
先行
1-4-4-31/40
2.5%
12.5%
22.5%
9%
105%
22.7%
8.7人気
中団
7-5-5-66/83
8.4%
14.5%
20.5%
76%
81%
54.5%
8.5人気
後方
2-1-1-58/62
3.2%
4.8%
6.5%
67%
112%
13.6%
11.3人気
逃げ+先行
2-5-5-39/51
3.9%
13.7%
23.5%
16%
100%
31.8%
8.5人気
中団+後方
9-6-6-124/145
6.2%
10.3%
14.5%
72%
94%
68.2%
9.7人気
稍重〜重
逃げ
0-0-0-9/9
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
0.0%
9.8人気
先行
1-2-1-27/31
3.2%
9.7%
12.9%
24%
53%
16.7%
8.0人気
中団
4-6-7-53/70
5.7%
14.3%
24.3%
63%
93%
55.6%
8.4人気
後方
4-1-1-46/52
7.7%
9.6%
11.5%
226%
78%
27.8%
11.8人気
逃げ+先行
1-2-1-36/40
2.5%
7.5%
10.0%
19%
41%
16.7%
8.4人気
中団+後方
8-7-8-99/122
6.6%
12.3%
18.9%
132%
86%
83.3%
9.9人気

■表9 新・中京芝1200〜1400m枠番別成績

枠番
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収
複回収
平均人気
1枠
2-0-7-31/40
5.0%
5.0%
22.5%
16%
92%
8.3人気
2枠
0-2-1-37/40
0.0%
5.0%
7.5%
0%
33%
9.4人気
3枠
1-1-0-38/40
2.5%
5.0%
5.0%
12%
9%
7.9人気
4枠
4-2-1-33/40
10.0%
15.0%
17.5%
100%
89%
8.8人気
5枠
1-2-3-34/40
2.5%
7.5%
15.0%
9%
41%
10.1人気
6枠
5-0-1-34/40
12.5%
12.5%
15.0%
158%
48%
10.0人気
7枠
5-4-5-45/59
8.5%
15.3%
23.7%
111%
190%
9.9人気
8枠
2-9-2-46/59
3.4%
18.6%
22.0%
166%
122%
10.5人気

そこで、表8と表9は新・中京の芝1200と1400mを合算して、脚質成績と枠番別の成績を出してみた。これによりサンプルが増えたため、脚質成績は良馬場に加えて稍重〜重の成績も掲載している(不良馬場での施行はなかった)。まず良馬場では、「逃げ+先行」が【2.5.5.39】と勝ち切れない傾向。対して「中団+後方」は【9.6.6.124】と、勝ち馬も多くなっている。そして稍重〜重では、着順を問わずシンプルに「中団+後方」が良い、という傾向だ。また、枠番別は表3や表5にもあった通りで1〜3枠は不振。ただし、1枠にかぎっては複勝率のみ22.5%と高く、【2.0.7.31】と好走馬9頭中7頭が3着である。

以上、中京芝1200mの脚質、枠番成績を、芝1400mも交えて紹介した。もちろん、今回はあくまで春1開催分のデータであり、同じAコース(4日目まで)でも、今開催は違った傾向が出てくる可能性もある。日曜メインのCBC賞まで芝1200〜1400m戦は5鞍が組まれているので、その傾向も見た上で春開催のデータが使えそうか判断を下すといいだろう。また、今後レース数が増えてくれば枠と脚質の関連性などが見えてくる可能性もあり、機会があれば追って取り上げたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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