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第602回 春の東京G1最終戦・安田記念を分析する

2012/5/31(木)

先週の日本ダービーではディープブリランテが頂点を極め、今週からは2歳戦がスタート。ひと区切りがついた感もあるが、東京の5週連続G1は今週まで継続。芝1600mを舞台に安田記念が行われる。春のマイル王に輝くのはどの馬か、過去の傾向を振り返りたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

人気
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収
複回収
1
1-0-1-8/10
10.0%
10.0%
20.0%
18%
28%
2
2-2-0-6/10
20.0%
40.0%
40.0%
85%
72%
3
1-1-1-7/10
10.0%
20.0%
30.0%
64%
91%
4
1-1-1-7/10
10.0%
20.0%
30.0%
94%
93%
5
0-2-3-5/10
0.0%
20.0%
50.0%
0%
193%
6
1-2-0-7/10
10.0%
30.0%
30.0%
113%
145%
7
2-0-0-8/10
20.0%
20.0%
20.0%
281%
91%
8
1-0-1-8/10
10.0%
10.0%
20.0%
139%
113%
9
1-0-2-7/10
10.0%
10.0%
30.0%
293%
203%
10
0-2-1-7/10
0.0%
20.0%
30.0%
0%
202%
11〜 0-0-0-80/80
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%

2011/6/5 東京11R 安田記念(G1)1着 14番 リアルインパクト 9番人気

過去10年、10番人気以内から幅広く連対馬が出ており、勝ち馬も昨年のリアルインパクト・9番人気まである。また、1番人気は【1.0.1.8】とひと息。1、2着がともに3番人気以内だった年は07年と09年の2回だけで、他の8回では最低1頭は5番人気以下が連対している。配当妙味を考えても、中位人気あたりの各馬には幅広く警戒が必要だ。

■表2 枠番別成績

枠番
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収
複回収
1枠
1-1-2-16/20
5.0%
10.0%
20.0%
22%
63%
2枠
3-0-3-14/20
15.0%
15.0%
30.0%
88%
120%
3枠
1-2-0-17/20
5.0%
15.0%
15.0%
20%
32%
4枠
1-0-1-18/20
5.0%
5.0%
10.0%
61%
29%
5枠
0-2-0-18/20
0.0%
10.0%
10.0%
0%
38%
6枠
0-1-1-18/20
0.0%
5.0%
10.0%
0%
51%
7枠
2-1-0-27/30
6.7%
10.0%
10.0%
135%
61%
8枠
2-3-3-22/30
6.7%
16.7%
26.7%
99%
126%

枠番別の好走馬は分散傾向にある。ただ、勝率から複勝率までのいずれか1つでも他より好走確率が高い枠として、1〜3枠と8枠が挙げられる。枠順が決め手になるレースではないものの、馬券候補に迷った際にはこの1〜3枠と8枠を優先する手もありそうだ。

■表3 年齢、性別成績

所属/性
年齢
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収
複回収
日本/牡・セン
3歳
1-0-0-1/2
50.0%
50.0%
50.0%
1465%
355%
4歳
0-3-3-27/33
0.0%
9.1%
18.2%
0%
61%
5歳
0-3-2-40/45
0.0%
6.7%
11.1%
0%
37%
6歳
6-0-2-27/35
17.1%
17.1%
22.9%
191%
95%
7歳以上
0-2-0-20/22
0.0%
9.1%
9.1%
0%
56%
日本/牝馬
4歳
1-1-0-7/9
11.1%
22.2%
22.2%
45%
92%
5歳
1-0-0-7/8
12.5%
12.5%
12.5%
22%
13%
6歳
0-0-1-0/1
0.0%
0.0%
100.0%
0%
600%
7歳以上
0-0-0-1/1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
外国馬
4歳
0-0-0-1/1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
5歳
0-0-0-5/5
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%
6歳
0-0-2-6/8
0.0%
0.0%
25.0%
0%
131%
7歳以上
1-1-0-8/10
10.0%
20.0%
20.0%
64%
72%

表3は年齢別の成績。日本馬の牡・セン馬と牝馬、そして外国馬でそれぞれはっきりした特徴が出ている。まず日本馬の牡・セン馬では6歳優勢で、昨年のリアルインパクト(3歳)以外の優勝馬はすべて6歳馬。連対率や複勝率も他より6歳が高い傾向だ。対して日本馬の牝馬で連対があるのは4〜5歳。6歳も1戦3着1回だが、今年は登録馬がない。そして外国馬の2連対は7歳馬で、3着2回も6歳馬である。

■表4 前走レース別成績(好走馬輩出レースを抽出)

前走レース名
前走距離
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収
複回収
ヴィクトリアM
芝1600
2-0-1-8/11
18.2%
18.2%
27.3%
53%
81%
京王杯SC
芝1400
1-3-1-50/55
1.8%
7.3%
9.1%
22%
35%
チャンピオンズM
芝1600
1-1-2-17/21
4.8%
9.5%
19.0%
30%
84%
大阪杯
芝2000
1-1-1-1/4
25.0%
50.0%
75.0%
282%
195%
ドバイデューティF
芝1777
1-1-0-1/3
33.3%
66.7%
66.7%
146%
316%
高松宮記念
芝1200
1-0-0-3/4
25.0%
25.0%
25.0%
395%
122%
かきつばた記念
ダ1400
1-0-0-2/3
33.3%
33.3%
33.3%
313%
120%
NHKマイルC
芝1600
1-0-0-1/2
50.0%
50.0%
50.0%
1465%
355%
メイS
芝1800
1-0-0-0/1
100.0%
100.0%
100.0%
1390%
470%
マイラーズC
芝1600
0-2-5-24/31
0.0%
6.5%
22.6%
0%
86%
都大路S
芝1600
0-1-0-8/9
0.0%
11.1%
11.1%
0%
71%
京阪杯
芝1800
0-1-0-0/1
0.0%
100.0%
100.0%
0%
600%
※都大路Sはほかに芝1800で着外1回

続いて表4は、前走レース別成績である。優勝馬を複数出しているのはヴィクトリアMのみでウオッカの2勝。主要な前哨戦となる京王杯SC組やマイラーズC組、そして香港・チャンピオンズM組の好走確率が今ひとつということもあって、好走馬はさまざまなレースに分散している。また、それらのレースは出走数が少ないため、たとえ好走確率が高くても信頼できる数字か疑問も残る。
そこで、もう少し広い括りで考えると、まず前走大阪杯と高松宮記念以外は1400〜1800m戦ということが挙げられる。そしてもうひとつ、前走が中央だった連対馬15頭中12頭、3着以内馬23頭中20頭はG1かG2に出走していたことにも注目したい。

■表5 前走着順別成績(前走中央出走馬)

前走着順
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収
複回収
前走1着
3-2-2-32/39
7.7%
12.8%
17.9%
71%
56%
前走2着
2-2-0-16/20
10.0%
20.0%
20.0%
99%
54%
前走3着
1-1-2-10/14
7.1%
14.3%
28.6%
209%
189%
前走4着
0-1-1-14/16
0.0%
6.3%
12.5%
0%
31%
前走5着
0-1-2-11/14
0.0%
7.1%
21.4%
0%
114%
前走6〜9着
1-1-1-24/27
3.7%
7.4%
11.1%
41%
44%
前走10着〜
0-0-0-17/17
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%

また、前走中央出走馬の前走着順別では1〜3着馬が好成績で、優勝馬7頭中6頭はこの1〜3着馬から出ている。その下の4〜5着あたりなら、6〜9着に敗れていた馬でも連対率に差はない。また、前走2桁着順馬は17頭すべて着外で(前走海外組ではアサクサデンエンの15着→2着がある)、大敗からの巻き返しは期待薄だ。
このように、表4では前走14〜1800mという前後する距離や、前走G1、G2組に好走馬が多く、この表5では前走着順上位の馬が好成績。それにも関わらず、さほど人気のない好走馬が多く出ており(表1)、これらの条件で好走しながら人気の盲点になっている馬を積極的に狙ってみるのもおもしろそうだ。

■表6 好走馬の芝14、16重賞成績

馬名
芝14重賞
芝16重賞
成績
主な連対
成績
主な連対
02 アドマイヤコジーン
未経験
2-0-0-2 朝日杯1着
ダンツフレーム
0-0-0-1
1-0-0-1 アーリントンC1着
ミレニアムバイオ
未経験
1-0-1-0 マイラーズC1着
03 アグネスデジタル
0-0-0-1
1-0-2-2 マイルCS1着
アドマイヤマックス
未経験
未経験
ローエングリン
未経験
1-1-0-0 マイラーズC1着
04 ツルマルボーイ
未経験
0-0-0-2
テレグノシス 1-1-0-0 京王杯SC1着 1-0-0-5 NHKマイルC1着
バランスオブゲーム 1-0-0-0 新潟2歳S1着 0-0-0-2
05 アサクサデンエン 1-0-0-0 京王杯SC1着 0-0-1-1
スイープトウショウ 1-0-0-0 ファンタジーS1着 1-0-0-2 チューリップ賞1着
サイレントウィットネス
外国馬
06 ブリッシュラック
外国馬
アサクサデンエン 1-0-0-0 京王杯SC1着 1-0-1-1 安田記念1着
ジョイフルウィナー
外国馬
07 ダイワメジャー
未経験
3-2-0-2 マイルCS1着
コンゴウリキシオー
未経験
1-0-0-0 マイラーズC1着
ジョリーダンス 1-0-0-0 阪神牝馬S1着 0-0-0-1
08 ウオッカ
未経験
2-2-0-0 阪神JF1着
アルマダ
外国馬
エイシンドーバー 2-0-0-1 京王杯SC1着 0-1-1-6 京都金杯2着
09 ウオッカ
未経験
4-2-0-0 安田記念1着
ディープスカイ
未経験
1-0-1-0 NHKマイルC1着
ファリダット 0-1-1-2 阪神C2着 0-0-1-1
10 ショウワモダン
未経験
1-0-0-6 ダービー卿CT1着
スーパーホーネット 2-0-0-1 スワンS1着 1-3-1-7 マイラーズC1着
スマイルジャック 0-0-0-1
1-0-2-5 関屋記念1着
11 リアルインパクト 0-1-0-0 京王杯2歳2着 0-1-1-1 朝日杯2着
ストロングリターン 1-0-0-0 京王杯SC1着
未経験
スマイルジャック 0-0-0-1
2-0-3-7 東京新聞杯1着

表6は好走馬の芝1400mと芝1600mの重賞実績を調べたものである。日本馬26頭のうち、19頭は芝1600mの重賞連対実績馬(うち17頭は優勝実績馬)。残る7頭の中では5頭に芝1400mでの重賞連対経験があり、芝14〜1600mで重賞連対のなかった好走馬は2頭のみである。
また、月曜掲載分「第601回 安田記念に中距離実績は必要か?」では、芝17〜1800mや芝2000m以上についても調べている。詳しくはそちらをご覧いただきたいが、ここで簡単にまとめると、17〜1800m(重賞以外も含む)では連対実績と3着内率50%以上が目安。また、2000m以上は経験や好走歴がなくても問題ないが、芝2000m以上でG1連対実績を持つ馬は好走確率が高めという傾向が出ている。

■表7 外国馬の好走馬

馬名
性齢
人気
着順
前走
その他国際競走実績
05 サイレントウィット
セン6
5
3
チャンピオンズM2着 香港スプリント1着
06 ブリッシュラック
セン7
3
1
チャンピオンズM1着 香港カップ2着
ジョイフルウィナー
セン6
8
3
チャンピオンズM3着
08 アルマダ
セン7
5
2
チャンピオンズM2着 香港マイル2着

最後に、外国馬の好走馬4頭についても見てみたい。表3で触れた通り、4頭はすべて6〜7歳馬。前走は、香港組の主要な前哨戦となるチャンピオンズMで3着以内。そして4頭中3頭は、ほかに国際競走での好走実績を持っていた。特に連対馬2頭は、チャンピオンズM連対+他の国際競走連対で共通している。

【結論】
10番人気以内であれば幅広くチャンスがある安田記念。年齢では日本の牡・セン馬なら6歳優勢、牝馬は4〜5歳、そして外国馬は6〜7歳。前走レースは分散しているが、大阪杯や高松宮記念以外なら芝14〜1800m。そしてG1、G2組が好走馬の中心。前走着順は1〜3着馬の好走確率が高く、2桁着順からの巻き返しは苦しい。また、芝1600mの重賞優勝実績を持つのが理想で、芝17〜1800mでの連対実績や安定感もカギになる。

2012/1/29 京都11R 京都牝馬ステークス(G3)1着 3番 ドナウブルー

今年のメンバーでは、さまざまな条件をすんなりクリアできる馬は不在で、データからも混戦模様という印象だ。ただ、表1の傾向から人気薄を手広く拾いたい一戦。そこで「10番人気以内なら」(表1)という条件つきで何頭か挙げてみたい。
ドナウブルーは前走ヴィクトリアM2着で表4〜5あたりはクリア。3走前の京都牝馬Sでマイル重賞勝ちも記録している(表6)。月曜掲載分で触れた芝17〜1800m実績もあり、4歳牝馬も問題はない(表3)。気になるのはG1馬以外の牝馬は3着1回のみという点。しかし他馬もみな減点材料を抱えるだけに、穴馬としてはおもしろい存在だ。
フィフスペトルは好成績の6歳牡馬(表3)。前走7着はややマイナスだが、2桁着順でなければ好走は可能(表5)。マイルCS2着などで、マイル重賞実績、芝17〜1800m実績あたりもクリアする。そしてシルポートは7歳になるが、こちらは前走3着以内(マイラーズC1着)が好材料(表5)。やはり距離実績などにもマイナスはない。もう1頭加えればマルセリーナで、前走はヴィクトリアM3着(表5)。芝17〜1800mは【0.0.0.1】も(月曜掲載分)、牝馬でG1を制している(桜花賞)点では同じ4歳牝馬ドナウブルーを上回る。

一方、人気どころでは表1から1番人気馬は敬遠したいところ。恐らくその1番人気にはならないと思われるが、京王杯SC1着のサダムパテックは、月曜掲載分で触れた芝2000m以上のG1連対実績馬(皐月賞2着)。勝ち鞍のない4歳牡馬(表3)という以外は諸条件をクリアし、マイル重賞の勝ち鞍はなくても、1400mの重賞勝ちで補える(表6)。ほかに比較的減点が少なく、同時に強調材料を持つ馬は、同様に芝2000m以上のG1好走馬・アパパネ、そして6歳(表3)のストロングリターンあたり。ほかは前走着順や条件などに減点が多かったり、減点を補う強調材料を欠いている。

以上7頭と少々多くなったが、ここから人気(表1)でふるいにかけ、まだ多いようならば枠順(表2)からもうひと絞りしたい。なお、今年の外国馬2頭はともに5歳で、5歳の外国馬は過去10年好走がない(表3)。また、香港スプリントを勝っているラッキーナインは前走3着、逆に前走2着のグロリアスデイズは他の国際競走好走がなく、いずれも少々減点が必要だ(表7)。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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