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第599回 今注目の「黄金の配合」とは?

2012/5/21(月)

2012/4/15 中山11R 皐月賞(G1)1着 14番 ゴールドシップ

昨年、牡馬クラシック三冠を達成し、同年の有馬記念も制覇したオルフェーヴル。グランプリホース・ドリームジャーニーの全弟として注目を浴びていた良血馬であり、一連の活躍は予想されていないわけではなかった。そして今年の皐月賞を制したのはゴールドシップ。並み居るライバルを退けての優勝であり、今週は二冠制覇を目指し、日本ダービーへ向けてスタンバイしている。このオルフェーヴルとゴールドシップに共通するのは、父がステイゴールド、母父がメジロマックイーンであること。ともに現役時代は日本で走り息の長い活躍を見せた馬だが、産駒の配合例としては決して多いケースではない。とくにメジロマックイーンの血を持つ肌馬が多くないからだ。それが2年連続でクラシックホースを誕生させたことにより、このステイゴールド×メジロマックイーンの配合が「黄金の配合」として、一部競馬ファンやマスコミの間で注目を浴びることとなった。今回はその件にちなんで、ステイゴールド産駒の母父別成績について少し考えてみたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 ステイゴールド産駒の母父別成績

順位
母父馬
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1
メジロマックイーン 25-  8-  8- 36/ 77
32.5%
42.9%
53.2%
219
102
2
トニービン 16- 16- 10-160/202
7.9%
15.8%
20.8%
163
111
3
ブライアンズタイム 14-  9-  8-129/160
8.8%
14.4%
19.4%
68
51
4
Sadler's Wells 9- 15- 12- 67/103
8.7%
23.3%
35.0%
37
88
5
ミルジヨージ 9-  5-  9- 75/ 98
9.2%
14.3%
23.5%
52
63
6
ダンシングブレーヴ 9-  3-  5- 92/109
8.3%
11.0%
15.6%
145
85
7
ヘクタープロテクター 8-  5-  0- 68/ 81
9.9%
16.0%
16.0%
66
42
8
ティンバーカントリー 8-  1-  5- 59/ 73
11.0%
12.3%
19.2%
155
90
9
マルゼンスキー 8-  1-  5-107/121
6.6%
7.4%
11.6%
64
59
10
バイアモン 7-  4-  3- 20/ 34
20.6%
32.4%
41.2%
228
120
11
グルームダンサー 7-  4-  1- 39/ 51
13.7%
21.6%
23.5%
271
96
12
カコイーシーズ 6-  5-  1- 19/ 31
19.4%
35.5%
38.7%
68
67
13
ニツポーテイオー 6-  4-  2- 29/ 41
14.6%
24.4%
29.3%
40
92
14
ノーザンテースト 6-  3-  4- 72/ 85
7.1%
10.6%
15.3%
144
61
15
エリシオ 6-  3-  3- 19/ 31
19.4%
29.0%
38.7%
224
115
16
Lyphard 6-  3-  1- 26/ 36
16.7%
25.0%
27.8%
59
105
17
ポリッシュネイビー 6-  2-  2-  8/ 18
33.3%
44.4%
55.6%
148
131
18
アジュディケーティング 6-  1-  6- 55/ 68
8.8%
10.3%
19.1%
64
83
19
モガンボ 5-  7-  2- 41/ 55
9.1%
21.8%
25.5%
146
86
20
クリエイター 5-  6-  9- 25/ 45
11.1%
24.4%
44.4%
99
146
21
ミスターシービー 5-  6-  3- 23/ 37
13.5%
29.7%
37.8%
90
63
22
シンボリルドルフ 5-  5- 12- 63/ 85
5.9%
11.8%
25.9%
78
101
23
Night Shift 5-  5-  5-  9/ 24
20.8%
41.7%
62.5%
98
132
24
ジェネラス 5-  5-  3- 52/ 65
7.7%
15.4%
20.0%
174
98
25
アーミジャー 5-  4-  7- 27/ 43
11.6%
20.9%
37.2%
58
95
26
タイトスポット 5-  1-  0-  5/ 11
45.5%
54.5%
54.5%
734
192
27
リアルシヤダイ 4-  7-  0- 39/ 50
8.0%
22.0%
22.0%
26
36
28
サクラバクシンオー 4-  4-  4- 44/ 56
7.1%
14.3%
21.4%
35
42
29
Two Timing 4-  3-  4- 19/ 30
13.3%
23.3%
36.7%
81
96
30
Hennessy 4-  3-  3- 16/ 26
15.4%
26.9%
38.5%
115
125

まずはステイゴールド産駒の母父別成績(障害を除く)を調べてみることにする(表1)。同産駒は2005年にデビューを迎え、芝で通算292勝、ダートで49勝(2012/5/16現在)をマークしている。JRAの平地レースで勝ち鞍が多い順番に並べたものが表1。冒頭で述べた母父メジロマックイーン産駒が1位で【25.8.8.36】という成績をここまで残している。

■表2 ステイゴールド×メジロマックイーン産駒一覧

順位
馬名
着別度数
母名
1
ドリームジャーニー 9- 3- 5-14/31 オリエンタルアート
2
オルフェーヴル 7- 3- 1- 2/13 オリエンタルアート
3
ゴールドシップ 4- 2- 0- 0/ 6 ポイントフラッグ
4
フェイトフルウォー 3- 0- 2- 5/10 フェートデュヴァン
5
メジロミドウ 2- 0- 0- 8/10 メジロサンドラ
6
タイアップ 0- 0- 0- 7/ 7 マヤノトリンケット

母父メジロマックイーン産駒が注目されるようになったのは単に勝ち鞍の多さだけではない。数少ない産駒で好成績を残し、なおかつ大きなレースを勝っているからだ。表2はステイゴールド×メジロマックイーン産駒一覧。ここまで6頭がデビューし、冒頭のドリームジャーニーを筆頭にG1馬が3頭。そして昨年の京成杯とセントライト記念を勝ったフェイトフルウォーまでも輩出している。6頭中4頭が重賞ウイナーというのは異例と言えるだろう。

2011/9/18 中山11R セントライト記念(G2)1着 11番 フェイトフルウォー

さらに詳しく見ていくとドリームジャーニーとオルフェーヴルの母であるオリエンタルアートは現役時代、ダートで3勝。芝でも1600万クラスの芝1800mのレースで2着の実績。ゴールドシップの母であるポイントフラッグは現役時代、紅梅S、エルフィンS、チューリップ賞でそれぞれ2着の実績があった。肌馬が未勝利・未出走の例も少なくないことを考えると、十分に目立つ実績だ。また、フェイトフルウォーの母であるフェートデュヴァンも現役時代に芝・ダートで3勝をマークと、母自身が現役時代にまずまずの活躍を見せていた。2勝をマークしているメジロミドウの母、メジロサンドラも現役時代は芝で5勝。オープンの大阪ハンブルクC1着、重賞のカブトヤマ記念で3着と目立った実績。ここまで未勝利のタイアップの母であるマヤノトリンケットも実は現役時代に3勝を挙げていたのだが、短距離馬であった。あえて指摘すればその点が他の馬との違いだ。まだサンプル数が少ないので断言できるわけではないが、現役時代に中長距離で3勝以上、もしくはオープンで好走したことがある母を持つステイゴールド×メジロマックイーンの配合馬は、大物馬に育つ可能性が十分にあると言えるかもしれない。

メジロマックイーンはパーソロンを経由しており、一般的にはヘロド系と呼ばれるマイナー血統である。表1の中で同系統にあたるのは22位のシンボリルドルフだ。ここまで5勝をマークしているものの、重賞で活躍したような馬は出していない。ステイゴールドがヘロド系全般の肌馬と相性がいいとうわけでもなさそうだ。

■表3 ステイゴールド×メジロマックイーン産駒の距離別成績

距離
着別度数
勝率
連対率
複勝率
1000m〜1300m 0- 0- 0- 0/ 0      
1400m〜1600m 4- 2- 0- 8/14
28.60%
42.90%
42.90%
1700m〜2000m 12- 3- 6-12/33
36.40%
45.50%
63.60%
2100m〜2400m 6- 2- 1- 7/16
37.50%
50.00%
56.30%
2500m〜 3- 1- 1- 9/14
21.40%
28.60%
35.70%

表3はステイゴールド×メジロマックイーン産駒の距離別成績。中長距離タイプ×中長距離タイプという配合であることから、その産駒の距離適性も中長距離にシフトしていることがわかる。1300m以下のレースの出走はないが、表3の成績から短い方がよいという印象はない。一方で距離が長ければ長い方がいいというわけでもなさそう。先日の天皇賞(春)、オルフェーヴルの惨敗を見てからいうわけではないが、2500m以上よりも1700〜2400mの勝率の方が15%近く高くなっている。

■表4 ステイゴールド×トーニビン産駒のクラス別成績

クラス
着別度数
勝率
連対率
複勝率
新馬 2-  1-  2- 13/ 18
11.1%
16.7%
27.8%
未勝利 6-  6-  4- 64/ 80
7.5%
15.0%
20.0%
500万下 6-  2-  3- 41/ 52
11.5%
15.4%
21.2%
1000万下 1-  7-  1- 36/ 45
2.2%
17.8%
20.0%
1600万下 0-  0-  0-  1/  1
0.0%
0.0%
0.0%
OPEN特別 0-  0-  0-  0/  0
G3 0-  0-  0-  3/  3
0.0%
0.0%
0.0%
G2 1-  0-  0-  1/  2
50.0%
50.0%
50.0%
G1 0-  0-  0-  1/  1
0.0%
0.0%
0.0%

表4はステイゴールド×トニービン産駒のクラス別成績。表1の2位であったトニービンについても少し触れておきたい。産駒の距離適性はメジロマックイーン同様、中長距離にシフトしているのだがクラス別の成績が全然違うのだ。一言で言うと、ステイゴールド×トニービンは大物馬が出ていない。重賞勝ち馬は昨年のフローラSを勝ったバウンシーチューン1頭。未勝利から500万クラスでの勝ち鞍が多く、1000万クラスで頭打ちという傾向が見て取れる。表3の3位である母父ブライアンズタイムも大物馬は出ていない。

■表5 ステイゴールド産駒の母父別重賞成績(平地)

順位
母父馬
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
1
メジロマックイーン 17- 7- 7-22/53
32.1%
45.3%
58.5%
181
107
2
タイトスポット 3- 1- 0- 5/ 9
33.3%
44.4%
44.4%
773
186
3
ダンシングブレーヴ 3- 0- 0-21/24
12.5%
12.5%
12.5%
98
35
4
モガンボ 2- 3- 0-28/33
6.1%
15.2%
15.2%
171
86
5
ポリッシュネイビー 2- 1- 1- 5/ 9
22.2%
33.3%
44.4%
78
113
6
サクラユタカオー 2- 0- 3-15/20
10.0%
10.0%
25.0%
381
113
7
カコイーシーズ 1- 1- 0- 3/ 5
20.0%
40.0%
40.0%
98
60
8
クリエイター 1- 0- 3- 6/10
10.0%
10.0%
40.0%
195
142
9
グルームダンサー 1- 0- 0- 9/10
10.0%
10.0%
10.0%
221
74
10
トニービン 1- 0- 0- 5/ 6
16.7%
16.7%
16.7%
448
130
11
Danehill 1- 0- 0- 1/ 2
50.0%
50.0%
50.0%
105
65
12
Sadler's Wells 0- 4- 0- 8/12
0.0%
33.3%
33.3%
0
59
13
クロフネ 0- 1- 0- 1/ 2
0.0%
50.0%
50.0%
0
95
14
ニツポーテイオー 0- 0- 1-15/16
0.0%
0.0%
6.3%
0
120
15
ミルジヨージ 0- 0- 1- 3/ 4
0.0%
0.0%
25.0%
0
157
16
Lyphard 0- 0- 0- 4/ 4
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
17
アサティス 0- 0- 0- 2/ 2
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
18
ブライアンズタイム 0- 0- 0- 7/ 7
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
19
アーミジャー 0- 0- 0- 6/ 6
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
20
アンバーシヤダイ 0- 0- 0- 2/ 2
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
21
リアルシヤダイ 0- 0- 0- 1/ 1
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
22
マルゼンスキー 0- 0- 0-17/17
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
23
スプレンデイドモーメント 0- 0- 0- 8/ 8
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
24
バイアモン 0- 0- 0- 5/ 5
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
25
サクラバクシンオー 0- 0- 0- 5/ 5
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
26
ジェネラス 0- 0- 0- 4/ 4
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
27
フォーティナイナー 0- 0- 0- 3/ 3
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
28
ロドリゴデトリアーノ 0- 0- 0- 1/ 1
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
29
フレンチデピュティ 0- 0- 0- 1/ 1
0.0%
0.0%
0.0%
0
0
30
プルラリズム 0- 0- 0- 1/ 1
0.0%
0.0%
0.0%
0
0

表5を見ると母父メジロマックイーン産駒の大物ぶりがよりわかるだろう。表5は平地重賞に絞った母父別成績。母父メジロマックイーン産駒はG1・8勝、G2・5勝、G3・4勝で計17勝と圧倒的な好成績を残しているのだ。3位のタイトスポットの成績はすべてナカヤマフェスタの成績。同馬は10年の宝塚記念を制し、同年の凱旋門賞では2着と好走した。通算成績にはややムラがあったものの、十分大物と呼べる存在であった。

その他では母父ダンシングブレーヴがサンライズマックス、母父モガンボがアルコセニョーラ、母父ポリッシュネイビーがシルクメビウス、母父サクラユタカオーがマイネレーツェルと重賞ウイナーを輩出している。ステイゴールド自身がヘイロー系であるため、肌馬にはそれ以外の血統が選ばれるのは当然だ。ヘイロー系以外の主流血統であるノーザンダンサー系、ミスタープロスペクター系、ナスルーラ系からそれぞれ重賞ウイナーが出ており、特に目立った片寄や特徴は見当たらない。ただ、大物馬としてはマイナー血統が多いということになる。2位のタイトスポットもリボー系と呼ばれるマイナー血統だからだ。

ステイゴールド×メジロマックイーンの配合が、今後も続々と大物を出すのかはわからない。ただ、今回の件をきっかけに同配合馬の生産にチャレンジする生産関係者が多くなるかもしれない。ひとまずは今年デビューする2歳馬にはオルフェーヴルの全弟、そして母にシャープキックを持つワナビーザベストという牝馬がいる模様。この両馬には注目したいところだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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