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第588回 スプリングS組が中心!?混戦ムードの皐月賞を占う

2012/4/12(木)

牡馬クラシックの第一弾・皐月賞が行われる。昨年は東日本大震災の影響で中山開催が中止となり、東京競馬場芝2000mで実施。優勝したオルフェーヴルはその後、日本ダービーと菊花賞も制覇。05年ディープインパクト以来となる史上7頭目の三冠馬に輝いた。今年はどの馬が皐月賞を制して三冠制覇への切符を手に入れるだろうか。東京競馬場で行われた昨年を含む過去10年のデータをもとに分析していきたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 皐月賞の前走レース別成績

前走レース名
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収率
複回収率
スプリングS 5- 3- 1-46/55
9.1%
14.5%
16.4%
122%
90%
弥生賞 3- 4- 5-33/45
6.7%
15.6%
26.7%
46%
79%
若葉S 2- 3- 1-18/24
8.3%
20.8%
25.0%
555%
233%
共同通信杯 0- 0- 2- 7/ 9
0.0%
0.0%
22.2%
0%
82%
京成杯 0- 0- 1- 3/ 4
0.0%
0.0%
25.0%
0%
180%
その他 0- 0- 0-43/43
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%

まずは皐月賞の前走レース別成績を見ていこう(表1参照)。勝率が最も高いのはスプリングS組で、昨年のオルフェーヴルを始め5頭の勝ち馬を輩出。中でもスプリングS勝ち馬は【4.0.1.5】で、勝率40%をマークしている。弥生賞組は勝率でスプリングS組に劣るものの、連対率と複勝率は上。特に複勝率はスプリングS組より10.3%も高い。若葉S組は連対率が最も高く、勝率と複勝率は2番目にいい数字。それでいて伏兵の好走が多く、3着以内馬6頭中5頭は6番人気以下だった。過去3年では若葉S組から09年8番人気2着トライアンフマーチ、10年6番人気2着ヒルノダムールが3着以内に好走している。

前走レースは単純にスプリングS、弥生賞、若葉Sのトライアルレース組が中心。非トライアルレース組で3着以内に好走したのは、07年2番人気3着フサイチホウオー(前走共同通信杯1着)、10年11番人気3着エイシンフラッシュ(前走京成杯1着)、11年8番人気3着ダノンバラード(前走共同通信杯9着)。前走レースは共同通信杯か京成杯で、好走しても3着止まりである。

■表2 皐月賞の3着以内馬(1)

着順
人気
馬名
2走前
11年
1
4
オルフェーヴル きさらぎ賞3着
2
1
サダムパテック 朝日杯FS4着
3
8
ダノンバラード ラジオNIKKEI杯2歳S1着
10年
1
1
ヴィクトワールピサ ラジオNIKKEI杯2歳S1着
2
6
ヒルノダムール 若駒S1着
3
11
エイシンフラッシュ エリカ賞1着
09年
1
3
アンライバルド 若駒S1着
2
8
トライアンフマーチ 未勝利1着
3
4
セイウンワンダー 朝日杯FS1着
08年
1
7
キャプテントゥーレ 朝日杯FS3着
2
6
タケミカヅチ 共同通信杯2着
3
1
マイネルチャールズ 京成杯1着
07年
1
7
ヴィクトリー ラジオNIKKEI杯2歳S2着
2
15
サンツェッペリン 京成杯1着
3
2
フサイチホウオー ラジオNIKKEI杯2歳S1着
06年
1
6
メイショウサムソン きさらぎ賞2着
2
10
ドリームパスポート きさらぎ賞1着
3
2
フサイチジャンク 若駒S1着
05年
1
1
ディープインパクト 若駒S1着
2
12
シックスセンス きさらぎ賞4着
3
3
アドマイヤジャパン 京成杯1着
04年
1
10
ダイワメジャー 500万下4着
2
1
コスモバルク ラジオたんぱ杯2歳S1着
3
6
メイショウボーラー 朝日杯FS2着
03年
1
1
ネオユニヴァース きさらぎ賞1着
2
2
サクラプレジデント 朝日杯FS2着
3
3
エイシンチャンプ 朝日杯FS1着
02年
1
15
ノーリーズン こぶし賞1着
2
8
タイガーカフェ ホープフルS1着
3
1
タニノギムレット アーリントンC1着

表1で示したように皐月賞3着以内馬の前走レースはほぼ3つ。そこで「前走レース別に皐月賞3着以内馬の特徴を探る…」と分析したくなるが、昨年も皐月賞の分析を担当した筆者はこれをやって失敗。1着オルフェーヴル、2着サダムパテックを推奨馬に挙げることができなかった。この時期の3歳はキャリアが浅い馬も多く、前走レース別に細かく分析しないほうがいいのかもしれない。そこで今回は別角度から分析していきたい。

表2にまとめたのは皐月賞の3着以内馬の前走ではなく、2走前の成績。皐月賞は波乱傾向が強く、二けた人気で激走する馬も多くいる中、3着以内馬30頭中27頭は2走前で3着以内に好走していた。ただし、2走前が重賞以外なら1着が条件になる。若葉S7着から巻き返した02年15番人気1着ノーリーズン(2走前こぶし賞1着)、スプリングSで8着に敗れていた07年15番人気2着サンツェッペリン(2走前京成杯1着)、弥生賞では4着だった08年7番人気1着キャプテントゥーレ(2走前朝日杯FS3着)、共同通信杯9着から直行した11年8番人気3着ダノンバラード(2走前ラジオNIKKEI杯2歳S1着)など。前走で4着以下に敗れていた馬でも2走前で3着以内に好走していた。「2走前3着以内」に該当しなかったのは、04年1着ダイワメジャー、05年2着シックスセンス、11年2着サダムパテック。その3頭はすべて2走前4着。つまり過去10年で2走前5着以下だった馬が3着以内に好走した例は一度もない。

■表3 皐月賞の3着以内馬(2)

着順
人気
馬名
芝1600m実績
11年
1
4
オルフェーヴル シンザン記念2着
2
1
サダムパテック 未勝利1着
3
8
ダノンバラード  
10年
1
1
ヴィクトワールピサ  
2
6
ヒルノダムール  
3
11
エイシンフラッシュ  
09年
1
3
アンライバルド  
2
8
トライアンフマーチ 未勝利1着
3
4
セイウンワンダー 朝日杯FS1着
08年
1
7
キャプテントゥーレ デイリー杯2歳S1着
2
6
タケミカヅチ デイリー杯2歳S2着
3
1
マイネルチャールズ  
07年
1
7
ヴィクトリー  
2
15
サンツェッペリン  
3
2
フサイチホウオー  
06年
1
6
メイショウサムソン 野路菊S1着
2
10
ドリームパスポート 未勝利1着
3
2
フサイチジャンク  
05年
1
1
ディープインパクト  
2
12
シックスセンス  
3
3
アドマイヤジャパン  
04年
1
10
ダイワメジャー 新馬2着
2
1
コスモバルク  
3
6
メイショウボーラー デイリー杯2歳S1着
03年
1
1
ネオユニヴァース 白梅賞1着
2
2
サクラプレジデント 朝日杯FS2着
3
3
エイシンチャンプ 朝日杯FS1着
02年
1
15
ノーリーズン こぶし賞1着
2
8
タイガーカフェ  
3
1
タニノギムレット アーリントンC1着

皐月賞は2000mの中距離戦。当然、有力馬の多くは皐月賞までクラシックを意識したローテーションを歩んでくる。しかし、皐月賞の3着以内馬を見ていくと、マイル実績が意外と大切なことに気づく。3着以内馬30頭中15頭に共通するのは、芝1600mで連対実績があったこと。皐月賞を二けた人気で勝利した02年ノーリーズン、04年ダイワメジャーはともに同実績を持っていた。08年はデイリー杯2歳S1、2着馬のワンツーで馬連万馬券。昨年の勝ち馬オルフェーヴルはデビュー当初からマイル路線を歩み、3歳初戦のシンザン記念では2着に好走。2着馬サダムパテックはマイル戦に3回出走しており、初勝利は京都芝1600mだった。「皐月賞は最も速い馬が勝つ」といわれるが、実際はスピードより素質や中距離実績が重視されがち。人気の盲点になっているのはスピードタイプ、マイル実績のある馬といえそうだ。

■表4 皐月賞の3着以内馬(3)

着順
人気
馬名
中山芝1800〜2000mの重賞実績
11年
1
4
オルフェーヴル  
2
1
サダムパテック  
3
8
ダノンバラード  
10年
1
1
ヴィクトワールピサ 弥生賞1着
2
6
ヒルノダムール  
3
11
エイシンフラッシュ 京成杯1着
09年
1
3
アンライバルド スプリングS1着
2
8
トライアンフマーチ  
3
4
セイウンワンダー  
08年
1
7
キャプテントゥーレ  
2
6
タケミカヅチ  
3
1
マイネルチャールズ 弥生賞1着、京成杯1着
07年
1
7
ヴィクトリー  
2
15
サンツェッペリン 京成杯1着
3
2
フサイチホウオー  
06年
1
6
メイショウサムソン スプリングS1着
2
10
ドリームパスポート  
3
2
フサイチジャンク  
05年
1
1
ディープインパクト 弥生賞1着
2
12
シックスセンス 京成杯2着
3
3
アドマイヤジャパン 弥生賞2着、京成杯1着
04年
1
10
ダイワメジャー  
2
1
コスモバルク 弥生賞1着
3
6
メイショウボーラー 弥生賞2着
03年
1
1
ネオユニヴァース スプリングS1着
2
2
サクラプレジデント スプリングS2着
3
3
エイシンチャンプ 弥生賞1着
02年
1
15
ノーリーズン  
2
8
タイガーカフェ  
3
1
タニノギムレット スプリングS1着

弥生賞かスプリングSで勝ち負けに加わっていれば、皐月賞で有力視されるのは当然。それは両レースがトライアルレースであることだけではなく、皐月賞と同じ中山の中距離重賞だからだろう。しかし、3歳戦の中山の中距離重賞は弥生賞とスプリングSだけではない。1月に行われる京成杯は中山芝2000mで皐月賞と同舞台。実はこの京成杯も皐月賞にリンクしている。東京開催だった昨年を除くと、3着以内馬27頭中15頭には中山芝18002000mの重賞連対実績があり、その内訳を見ると弥生賞連対馬7頭、スプリングS連対馬5頭、京成杯連対馬5頭(2頭は弥生賞と京成杯でともに連対)。京成杯連対馬はスプリングS連対馬と同数である。弥生賞、スプリングS連対馬が有力なのはもちろん、京成杯連対馬にも注目したほうがいいだろう。

<結論>
それでは今年の皐月賞を展望していこう。以下の表5に今年の出走予定馬をまとめてみた。

■表5 今年の皐月賞出走予定馬

順位
馬名
前走
2走前
芝1600m実績
中山芝1800〜2000mの重賞実績
1
コスモオオゾラ 弥生賞1着 共同通信杯5着   弥生賞1着
1
トリップ 弥生賞2着 ラジオNIKKEI杯2歳S4着   弥生賞2着
1
アーデント 弥生賞3着 京成杯4着 いちょうS1着  
1
グランデッツァ スプリングS1着 ラジオNIKKEI杯2歳S3着   スプリングS1着
1
ディープブリランテ スプリングS2着 共同通信杯2着   スプリングS2着
1
ロジメジャー スプリングS3着 セントポーリア賞2着 新馬1着  
1
ワールドエース 若葉S1着 きさらぎ賞1着    
1
メイショウカドマツ 若葉S2着 弥生賞7着    
9
ゴールドシップ 共同通信杯1着 ラジオNIKKEI杯2歳S2着    
10
マイネルロブスト スプリングS7着 京成杯2着 朝日杯FS2着 京成杯2着
11
アダムスピーク 弥生賞8着 ラジオNIKKEI杯2歳S1着    
12
モンストール スプリングS6着 京王杯2歳S4着 新潟2歳S1着  
13
ゼロス スプリングS10着 若駒S1着 500万下1着  
14
ベールドインパクト すみれS1着 きさらぎ賞3着    
15
スノードン きさらぎ賞7着 京成杯5着    
16
フジマサエンペラー 毎日杯4着 東京スポーツ杯2歳S2着    
17
サトノギャラント スプリングS4着 ベゴニア賞1着 ベゴニア賞1着  
17
シルバーウエイブ 水仙賞1着 新馬1着    
17
ダノンゴールド 伏竜S4着 500万下1着    
17
マイネルカーミン 毎日杯7着 500万下1着    
フルゲート18頭。17位サトノギャラントほかは抽選対象(2/4)。

表5が今年の皐月賞出走予定馬である。ここでは前走レース別に推奨馬を挙げていきたい。まずは弥生賞組。勝ち馬コスモオオゾラは2走前共同通信杯5着でアウト。繰り返しになるが、過去10年で2走前5着以下だった馬が3着以内に好走した例は一度もない。2着トリップは中山芝1800〜2000mの連対実績、3着アーデントは芝1600mの連対実績をクリアしているが、2頭はともに2走前4着とぎりぎりのラインで、積極的には推奨しづらい。4着以下に目を向けると、8着アダムスピークが2走前にラジオNIKKEI杯2歳Sを勝利。それ以外の実績で強調材料はないものの、弥生賞組で2走前3着以内をクリアしているのは同馬のみ。弥生賞組で推奨馬を挙げるならアダムスピークだろう。

2012/3/18 中山11R フジテレビ賞スプリングS(G2)1着 14番 グランデッツァ

次にスプリングSだが、こちらは狙えそうな馬が多数いる。勝ち馬グランデッツァ、2着ディープブリランテはともに2走前3着以内をクリア。スプリングS連対馬のため、当然中山芝1800〜2000mの連対実績もあり、この2頭は推奨馬に挙げていいだろう。スプリングS3着以下でも面白そうな馬はいる。まずマイネルロブスト。同馬は2走前3着以内、芝1600mの連対実績をともにクリアしており、注目の京成杯連対馬。強調材料がすべてそろい、人気はなさそうだが、注目の1頭に挙げたい。そしてゼロスにも好走の資格はありそう。2走前に若駒Sを勝利しており(2着ワールドエースはのちにきさらぎ賞を勝利)、芝1600mの連対実績もクリア。前走スプリングSは逃げられずに大敗してしまったが、ハナを奪えれば巻き返してもいいだろう。抽選を通ればサトノギャラントにも注目したい。2走前3着以内、芝1600mの連対実績をともにクリア。2走前500万クラスのマイル戦を勝利→前走トライアルレース敗退で巻き返したのは、02年1着ノーリーズンがいる。

そのほかの組で特別に推奨できる馬はいない。若葉S勝ち馬ワールドエースは2走前に勝利しており、マイナス材料はないが、2走前3着以内のほかに強調材料がないのも事実。若葉S2着メイショウカドマツは2走前弥生賞7着なので巻き返しは難しいだろう。ゴールドシップもワールドエース同様に2走前3着以外に強調材料はなし。共同通信杯組は過去の成績も悪く(2着3回のみ)、苦戦する可能性が高い。

今年はスプリングS組が中心になりそう。中でも最大の注目はマイネルロブスト。前走スプリングSは7着に敗れたが、皐月賞で好走する条件がそろっている。2番手以下にグランデッツァ、ディープブリランテ、ゼロス、サトノギャラント(抽選対象)。弥生賞組ではアダムスピークのみを挙げておきたい。

ライタープロフィール

フランキー森山(ふらんきー もりやま)

1984年1月、神奈川県生まれ。重賞レースにおいては、毎年同じようなステップで出走してくる馬が多いことから、データ競馬の有効性に着目。データde出〜たでは主に過去の好走馬の実績を重視し、予想を展開している。馬券を買うのはもちろん、競馬場へ行くことも好きなタイプ。好きなレースは平安S。05年に中央競馬の全場踏破達成。その後は、地方、海外の競馬場へもたびたび訪れている。

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