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第582回 同一厩舎所属馬の一騎打ちか!?高松宮記念を占う!

2012/3/22(木)

今週末は高松宮記念が行われる。今月3日に新装オープンとなった中京競馬場で行われる最初のG1となる。1回中京も最終週を迎えるにあたり、新しい中京競馬場にどんな印象をお持ちだろうか。実際には最後の直線距離が長くなり、ゴール前に坂が設けられた。従来の中京競馬場と比較し、少なからず違う雰囲気があることを感じるのではないだろうか。

それでもいつものように過去10年の高松宮記念を分析して、傾向を探る手はある。しかし、今回は新しい舞台ということで、少し趣向を変えてみることにした。それは出走予定馬個々のデータを調べて、新しい中京芝1200mの舞台にマッチするかを予測しようというもの。注目したデータは芝1200m成績、坂があるコースの成績、枠の成績。大きくこの3点だ。G1のような大きな舞台であっても、終わってみれば「○□競馬場の連対率が100%、あるいは○△mの勝率が高い馬同士の決着だった」というケースも案外ある。今回のデータ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 高松宮記念出走予定馬の芝1200m成績

馬名
芝1200m
勝率
連対率
複勝率
ロードカナロア 6-0-0-0
100.0%
100.0%
100.0%
サクラゴスペル 0-1-0-0
0.0%
100.0%
100.0%
カレンチャン 6-1-1-2
60.0%
70.0%
80.0%
アグネスウイッシュ 4-2-1-3
40.0%
60.0%
70.0%
ジョーカプチーノ 4-0-0-4
50.0%
50.0%
50.0%
マジンプロスパー 1-0-0-1
50.0%
50.0%
50.0%
エーシンダックマン 4-4-0-8
25.0%
50.0%
50.0%
メモリアルイヤー 3-1-0-4
37.5%
50.0%
50.0%
エーシンリジル 3-1-1-4
33.3%
44.4%
55.6%
アポロフェニックス 7-3-1-14
28.0%
40.0%
44.4%
ダッシャーゴーゴー 3-2-1-7
23.1%
38.5%
46.2%
トウカイミステリー 4-1-1-7
30.8%
38.5%
46.2%
グランプリエンゼル 4-4-1-5
16.7%
33.3%
37.5%
サンダルフォン 6-1-2-20
20.7%
24.1%
31.0%
サンカルロ 0-1-1-3
0.0%
20.0%
40.0%
ツルマルレオン 1-0-0-4
20.0%
20.0%
20.0%
ベイリングボーイ 2-3-6-21
6.3%
15.6%
34.4%
タマモナイスプレイ 0-0-1-2
0.0%
0.0%
33.3%
※フルゲート18頭。(4)ワンカラット、(12)ガルボは回避の見込み。

2012/1/28 京都11R シルクロードS(G3)1着 7番 ロードカナロア

まずは高松宮記念出走予定馬(3/21午前現在)の芝1200m成績を見ていくことにする(表1参照)。優先出走順位上位18頭(フルゲート18頭)から回避見込み馬を除いた馬を記載してある。またここでは便宜上、連対率が高い順番に上から馬名を並べている。注目は何と言ってもロードカナロア。京阪杯、シルクロードSと、重賞を連勝中。芝1200mはデビュー以来、6戦全勝という素晴らしい成績をここまで収めている。サクラゴスペルも連対率100%ではあるが、1戦のみの成績であり、ロードカナロアとは同等に扱えない。カレンチャンは昨年のスプリンターズSを優勝。芝1200mは6勝をマークしていて、連対率も70%と高い。実際に当日はこのロードカナロア、カレンチャンが人気を集めることになるだろう。そしてくしくもこの両頭は安田隆行厩舎の所属馬。G1でも一騎打ちムードというケースはよくあるが、同一厩舎所属馬による一騎打ちムードというのは非常にめずらしいのではないだろうか。果たしてどちらが勝つのかという点にまずは注目だ。

アポロフェニックスやサンダルフォンはロードカナロアとカレンチャンと同等以上の勝ち鞍を挙げているが、全体的な勝率はかなり落ちる。重賞初挑戦がG1という厳しい条件ながらアグネスウイッシュなどは、カレンチャンに次ぐ成績をここまで収めており、未知の魅力はあるといえるだろう。実績馬の中ではジョーカプチーノが好走率50%という成績。マジンプロスパーは芝1200mのキャリアが浅いが、やはり好走率はここまで50%。

■表2 高松宮記念出走予定馬の坂及び左回りコースなどの成績

馬名
中山/阪神
中京/左回り
カレンチャン 1-0-0-1 1-0-0-0
1-0-0-1 1-0-0-0
サンカルロ 1-0-3-3 0-0-0-1
2-2-2-2 2-0-1-8
ロードカナロア 0-1-0-0 未経験
未経験 未経験
ジョーカプチーノ 1-0-1-1 1-0-0-0
0-0-0-1 2-0-1-3
サンダルフォン 0-0-0-8 0-0-0-1
1-0-0-8 0-1-0-2
マジンプロスパー 未経験 未経験
2-0-0-0 未経験
エーシンダックマン 0-0-0-2 1-1-0-1
2-0-0-0 1-1-0-2
ダッシャーゴーゴー 1-0-0-4 0-0-0-1
3-0-1-2 0-0-0-2
トウカイミステリー 0-0-0-1 1-0-0-0
0-0-0-2 1-0-0-1
グランプリエンゼル 0-2-0-4 0-0-0-1
0-0-0-4 0-0-1-5
タマモナイスプレイ 0-0-0-3 未経験
5-2-2-10 0-0-1-3
エーシンリジル 1-0-0-1 未経験
1-0-0-7 0-0-0-1
アポロフェニックス 4-1-0-7 0-2-0-1
0-0-0-1 0-2-1-5
アグネスウイッシュ 未経験 未経験
0-1-0-3 0-0-2-0
サクラゴスペル 0-0-0-1 未経験
未経験 4-0-0-3
メモリアルイヤー 未経験 未経験
0-0-0-2 未経験
ツルマルレオン 0-0-0-1 未経験
2-0-0-1 未経験
ベイリングボーイ 0-2-3-3- 1-2-0-4
1-0-1-5 1-2-1-7
※フルゲート18頭。(4)ワンカラット、(12)ガルボは回避の見込み。

新しい中京競馬場の特徴は、前述したようにゴール前の急坂。同じような特徴を持っている競馬場といえば中山と阪神。この両芝コースの成績もチェックしておきたい(表2)。さらに旧中京芝コースの成績、そして左回りコーストータルの成績。この点についても調べた。なお、表中にある中山/阪神は上段が中山、下段が阪神の成績を意味している。

急坂があるコースで勝ち鞍が目立つのはタマモナイスプレイ。阪神が【5-2-2-10】という成績、中山が【0-0-0-3】であることから一概は坂が得意とは言えないかもしれないが、新中京とも相性がいい可能性はある。ただ、左回りは【0-0-1-3】という成績だ。注目のカレンチャンは中山と阪神でそれぞれ1勝。旧中京芝コースも経験しており、左回りに関しては問題ない可能性が高い。一方、ロードカナロアはどうか。こちらは中山で1戦して2着が一回。阪神は未経験。中京はおろか左回りも未経験となっている。これまで京都芝コースを中心に使われているためだ。左回りも全く問題ない可能性もあるが、一応クリアしなければいけない課題が今回はあるという点は間違いない。コースの経験値という意味では、カレンチャンがロードカナロアを大きくリードしている

その他の出走予定馬を見ていくとサンカルロは阪神芝コースが得意で、坂は歓迎のタイプ。古馬になって東京コースであまり印象はないものの、左回りは【2-0-1-8】という成績だ。ジョーカプチーノはファルコンSとNHKマイルC勝利の実績があり、左回りは【2-0-1-3】でまずまずの成績。逆にダッシャーゴーゴーは中山と阪神でそれぞれ勝利があるが、左回りの成績がひと息だ。グランプリエンゼルも以前は平坦巧者であったため、坂があるコースの成績は良くないし、左回りも【0-0-1-5】となっている。穴っぽいところではベイリングボーイ。旧中京芝コースの成績が【1-2-0-4】という成績。東京は苦手でも中京は以前から強かった。相手はさらに強化されるが、前走オーシャンS同様の激走を期待する手もあるだろう。

■表3 高松宮記念出走予定馬の内枠・中枠・外枠成績

馬名
内枠/連対率
中枠/連対率
外枠/連対率
カレンチャン 4-0-0-0/100.0% 3-1-1-1/66.7% 0-0-0-2/0.0%
サンカルロ 1-0-0-2/33.3% 3-1-3-8/26.7% 1-1-2-6/20.0%
ロードカナロア 4-1-0-0/100.0% 1-0-0-0/100.0% 1-1-0-0/100.0%
ジョーカプチーノ 2-0-1-1/50.0% 3-1-2-4/40.0% 0-0-0-3/0.0%
サンダルフォン 1-0-0-9/10.0% 4-1-3-11/26.3% 1-1-0-7/22.2%
マジンプロスパー 2-0-0-1/66.7% 1-0-0-1/50.0% 1-0-0-1/50.0%
エーシンダックマン 2-0-0-2/50.0% 4-2-0-5/54.5% 0-2-0-4/33.3%
ダッシャーゴーゴー 0-1-0-1/50.0% 4-0-0-5/44.4% 0-2-1-3/33.3%
トウカイミステリー 0-1-0-2/33.3% 2-0-0-6/25.0% 2-0-1-3/33.3%
グランプリエンゼル 1-0-0-8/11.1% 1-4-2-12/26.3% 2-0-0-2/50.0%
タマモナイスプレイ 2-1-2-1/50.0% 4-1-3-15/21.7% 1-1-0-5/28.6%
エーシンリジル 1-0-0-4/20.0% 2-1-1-7/27.3% 0-0-0-1/0.0%
アポロフェニックス 1-0-1-3/20.0% 1-2-1-12/18.8% 5-1-1-7/42.9%
アグネスウイッシュ 1-1-0-0/100.0% 2-1-1-4/37.5% 1-1-1-2/40.0%
サクラゴスペル 0-0-0-1/0.0% 4-1-0-3/62.5% 未経験
メモリアルイヤー 1-0-0-2/33.3% 0-0-0-4/0.0% 2-1-0-1/75.0%
ツルマルレオン 1-0-1-1/33.3% 0-1-0-1/50.0% 2-0-1-3/33.3%
ベイリングボーイ 0-2-1-8/18.2% 3-3-6-14/23.1% 2-0-1-15/11.1%
※フルゲート18頭。(4)ワンカラット、(12)ガルボは回避の見込み。

最後に枠順に関するデータを見ていきたい。表3は高松宮記念出走予定馬の内枠・中枠・外枠の成績。着別度数とここでは連対率を記載してみた。「内枠」と一言で言っても難しい。一応、Target frontier JVのシステム上では頭数に応じて考えられている。16頭以上のレースになると内から4頭分が内枠、外から4頭分が外枠、残りが中枠と考えられている。15頭立てや14頭立てだと、内外が3頭ずつになる。もっと少ない頭数だと内外が2頭ずつで考えられている。今回の高松宮記念はフルゲート18頭となりそうなので、内と外4頭で考える。実際に枠順が発表された際、もう一度考えてみてほしいデータだ。

2011/10/2 中山11R スプリンターズS(G1)1着 10番 カレンチャン

注目のカレンチャンとロードカナロアは内枠時の連対率が100%。カレンチャンは外枠時の成績が【0-0-0-2】となっている。2回の敗戦のうち1回は前走オーシャンS。7枠13番ゲートからの発走で4着に敗れたレースだ。敗因は休み明けとも考えられるが、馬場状態に要因がある可能性も高い。上位馬はすべて中枠から内枠の馬だった。一般的に内枠よりも外枠の方が馬場状態による影響を受けやすい。それにフラットであれば経済コースを通りやすい内枠が有利だからだ。そのため、外枠よりの内枠の方が成績が良いケースが多いはず。しかし、一方ではグランプリエンゼルやアポロフェニックスのように外枠の方が好走率が高い馬もいるから面白い。

その前に新装された中京芝1200mは果たして枠順による有利・不利はあるのか、あるいは当日の馬場状態に偏りはあるのかという点の方が重要になってくる。ただ、前述したように極端な異変がなければ経済コースを通った馬が勝利に近づくのは自然。仮に人気を集めるロードカナロアとカレンチャンの能力が互角だとするならば、勝敗を決定づける要素はなんだろうか。展開であり、枠順の差ではないだろうか。お互いの枠順に大きく差がある状況が生まれるとすれば、予想の際に無視できないファクターだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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