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第573回 脚質の組み合わせで重賞を考えてみる

2012/2/20(月)

今回は脚質傾向について考えてみたい。脚質傾向といっても逃げ馬の勝率が何%、先行馬の連対率が何%といったいつものような基本的なデータは扱わない。そのレースで上位3着以内に好走した馬たちの脚質を調べて、その組み合わせについて考えてみたい。レースは今週末に行われる3重賞、アーリントンC、中山記念、阪急杯を対象とする。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 アーリントンC上位馬の脚質傾向

着順
人気
馬名
脚質
前走距離
前走脚質
11年
1
4
ノーザンリバー 差し ダ1400m 先行
2
11
キョウエイバザラ 先行 ダ1200m 先行
3
5
テイエムオオタカ 逃げ 芝1800m 逃げ
10年
1
5
コスモセンサー 逃げ 芝1400m 先行
2
1
ザタイキ 差し 芝1600m 差し
3
8
レト 先行 芝1600m 中団
09年
1
6
ダブルウェッジ 先行 芝1400m 先行
2
12
マイネルエルフ 先行 芝1600m 先行
3
3
ミッキーパンプキン 追い込み 芝1600m 先行
08年
1
5
ダンツキッスイ 逃げ ダ1400m 逃げ
2
9
エーシンフォワード 差し 芝1600m 中団
3
10
ディープスカイ 追い込み 芝1600m 追い込み
07年
1
2
トーセンキャプテン 先行 芝1600m 差し
2
1
ローレルゲレイロ 先行 芝1600m 差し
3
3
マイネルレーニア 先行 芝1600m 先行

2010/2/27 阪神11R アーリントンカップ(G3)1着 7番 コスモセンサー

まずは土曜日のアーリントンCを例に考えてみよう。表1は阪神芝1600mが現在のコースで行われるようになった、07年以降のレースの上位馬脚質と前走脚質をまとめたもの。ここで注目したいのは逃げ馬。過去5回中、3回で逃げ馬が馬券になっている。11年は5番人気のテイエムオオタカ、10年は5番人気コスモセンサー、08年も5番人気ダンツキッスイと中位人気の馬が好走しており、しかも勝ち切っているということ。阪神芝1600mは外回りで直線距離も十分あるが、開幕週のせいか前々の馬が有利なのかもしれない。しかし、それでも「行った行った」のような展開になりにくいのも事実。3着ではあるが08年は追い込み馬のディープスカイを連れてきているし、2着エーシンフォワードも差し馬。そのほかの年も逃げ馬と同時に差し馬も馬券に絡んでいる。逃げ〜先行馬同士で決まったのは07年だけ。しかもこの年は実力馬による人気サイドの一戦だった。アーリントンCは中位人気の逃げ馬をマークし、相手には差し馬を本線に取るというスタンスで臨むのはどうだろう。

■表2 中山記念上位馬の脚質傾向

着順
人気
馬名
脚質
前走距離
前走脚質
11年
1
1
ヴィクトワールピサ 差し 芝2500m 先行
2
4
キャプテントゥーレ 逃げ 芝2000m 先行
3
3
リーチザクラウン 追い込み 芝1600m 差し
10年
1
13
トーセンクラウン 差し 芝2000m 中団
2
12
テイエムアンコール 追い込み 芝1800m 中団
3
5
ショウワモダン マクリ ダ1400m 先行
09年
1
1
カンパニー 先行 芝1600m 追い込み
2
4
ドリームジャーニー 追い込み 芝2200m 後方
3
2
アドマイヤフジ 先行 芝2000m 先行
08年
1
2
カンパニー 先行 芝1600m 追い込み
2
7
エイシンドーバー 先行 芝1600m 中団
3
1
エアシェイディ 差し 芝2200m 差し
07年
1
6
ローエングリン 逃げ 芝1800m 先行
2
3
エアシェイディ 追い込み 芝1600m 追い込み
3
5
ダンスインザモア 追い込み 芝1600m 追い込み
06年
1
6
バランスオブゲーム 逃げ ダ1400m 中団
2
1
ダイワメジャー 先行 芝1600m 先行
3
4
エアメサイア 先行 芝2200m 後方
05年
1
4
バランスオブゲーム 先行 芝1600m 中団
2
2
カンパニー 追い込み 芝1800m 追い込み
3
7
アルビレオ 先行 芝1600m 後方
04年
1
1
サクラプレジデント 差し 芝2400m 後方
2
3
サイドワインダー 追い込み 芝1600m 差し
3
2
ローエングリン 逃げ 芝1600m 先行
03年
1
1
ローエングリン 逃げ 芝1600m 逃げ
2
4
バランスオブゲーム 先行 芝3000m 中団
3
9
ダイワジアン 先行 芝1600m 先行
02年
1
8
トウカイポイント 差し 芝2000m 差し
2
7
トラストファイヤー 差し 芝1600m 中団
3
3
ラスカルスズカ 追い込み 芝2400m 先行

2009/3/1 中山11R 中山記念(G2)1着 2番 カンパニー

次に日曜日のメーンレース。中山記念から見てみよう(表2)。ここで注目したいのは追い込み馬だ。一般的に中山芝1800mは好位抜け出しが王道というイメージ。1800mに限らず内回りコース使用の中距離は小回りであるため、前々で捌ける馬が有利だ。ただ、実際には追い込み馬の活躍も目立っている。過去10年中、7年で追い込み馬が馬券に絡んでいるのだ。絡まなかった3年のうち2年は重馬場。具体的には06年と03年だ。06年はバランスオブゲームが逃げ切り、03年はローエングリンが勝利と、重馬場の時は対照的に逃げ馬が勝利を飾っている。そのほかの年で逃げ馬の好走はそれほどない。今週の中山も阪神と同様に開幕週なのだが、良馬場(の中山記念)では前残りの傾向はない。道悪になった時には逆に前残りに警戒すればいい。

話は追い込み馬に戻す。好走馬の数は多いけれども、勝ち切れていないという点は注意しなければいけない。やはり最後の直線が長くないため、そうそう簡単に直線一気は決まらないようだ。先行〜差し馬が勝利を収めている。例えばカンパニーなどは前走追い込みから一転して、ここでは先行策に転じて勝利を果たしている。その点を踏まえて馬券の買い方を考えると、単勝は先行〜差し馬から必ず選びたい。だが、3連系の馬券を買う場合は、追い込み馬を必ず組み込んでおきたいところだ。

■表3 阪急杯上位馬の脚質傾向

着順
人気
馬名
脚質
前走距離
前走脚質
11年
1
4
サンカルロ 差し 芝1400m 後方
2
1
ガルボ 先行 芝1600m 先行
3
5
フラガラッハ 追い込み 芝1600m 中団
10年
1
2
エーシンフォワード 差し 芝1600m 先行
2
5
ワンカラット 差し 芝1600m 先行
3
7
サンカルロ 差し 芝1400m 追い込み
09年
1
7
ビービーガルダン 先行 芝1200m 先行
2
3
ローレルゲレイロ 逃げ 芝1600m 逃げ
3
2
ドラゴンファング 先行 芝1400m 先行
08年
1
3
ローレルゲレイロ 逃げ 芝1600m 逃げ
2
1
スズカフェニックス 差し 芝1400m 差し
3
6
ローブデコルテ 差し 芝1600m 後方
07年
1
3
プリサイスマシーン 差し 芝1400m 差し
1
4
エイシンドーバー 先行 芝1800m 先行
3
2
スズカフェニックス 追い込み 芝1600m 追い込み
06年
1
11
ブルーショットガン 差し 芝1200m 中団
2
3
コスモシンドラー 追い込み 芝1400m 追い込み
3
1
オレハマッテルゼ 先行 芝1600m 先行
※07年は1着同着

次に日曜日のもう一つの重賞、阪急杯を見ていこう(表3)。データは芝1400mで行われるようになった06年以降を対象。07年はプリサイスマシーンとエイシンドーバーが同着である。このレースは差し〜追い込み馬が上位3頭中2頭を占めることが多いのが特徴だ。11年はサンカルロとフラガラッハ、10年は上位陣すべてが差し馬。08年はスズカフェニックスとローブデコルテ、07年はプリサイスマシーンとスズカフェニックス、06年はブルーショットガンとコスモシンドラーという具合だ。開幕週の上、短距離重賞とはいえ、ハイペースになっても前々で捌く馬が強い印象だが、実際には中団以降に構える馬の方がチャンスは大きい。中心馬は末脚を生かすタイプを据えて、相手も差し〜追い込み馬を本線に選んでみたいところだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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