第567回 明け4歳世代のレベルはいかに?|競馬情報ならJRA-VAN

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第567回 明け4歳世代のレベルはいかに?

2012/1/30(月)

昨年は三冠馬・オルフェーヴルが有馬記念でも古馬を圧倒。ただ、この明け4歳世代はオルフェーヴル1頭、あるいは数頭が強く、ほかは今ひとつという声もあるが、実際はどうなのだろうか。過去の世代と現時点までの成績を比較してみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 明け4歳馬の平地古馬混合重賞成績(各世代とも3歳〜年明け1回中山、京都まで)

世代
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収
複回収
11〜12 現 4歳(2008年産)
6-9-6-58/79
7.6%
19.0%
26.6%
60%
68%
10〜11 現 5歳(2007年産)
11-8-11-61/91
12.1%
20.9%
33.0%
90%
113%
09〜10 現 6歳(2006年産)
5-10-5-68/88
5.7%
17.0%
22.7%
41%
83%
08〜09 現 7歳(2005年産)
3-10-9-89/111
2.7%
11.7%
19.8%
28%
71%
07〜08 現 8歳(2004年産)
7-9-9-70/95
7.4%
16.8%
26.3%
36%
68%

2011/12/25 中山10R 有馬記念(G1)1着 9番 オルフェーヴル

まず表1は、明け4歳馬の古馬混合・平地重賞での成績を、世代別に過去5世代分を比較したもの。いずれも年明けの1回中山・京都開催終了時までを対象にしている。現4歳世代なら、古馬混合重賞の世代初出走になった昨年の安田記念・リアルインパクトから、アメリカJCC、平安Sが行われた本年1月22日までが集計期間で、3歳限定の菊花賞などは除いている。同様に現5歳世代なら、一昨年CBC賞のダッシャーゴーゴー(2010年6月13日)から昨年(2011年)の1月23日までとなる。

やはり目につくのは「強い」と言われた現5歳世代で、有馬記念のヴィクトワールピサ、繰り上がりとはいえジャパンCを制したローズキングダムなど11勝。他の世代が7〜3勝なのだから、群を抜いていると言っていいだろう。また、現4歳世代も連対率では現5歳世代に迫る19.0。勝率や複勝率では現5歳とやや差があるが、それでも近5世代では2番手になっている。ただ、気になるのは出走数がこの5世代では最少という点。古馬混合重賞にまで駒を進めてきた馬のレベルは水準以上だが、現時点ではあまり層が厚いとは言えないかもしれない。

■表2 古馬混合重賞で好走した現4歳世代馬

レース
馬名
人気
着順
安田記念 リアルインパクト
9
1
函館スプリントS テイエムオオタカ
3
2
関屋記念 サトノフローラ
3
3
クイーンS アヴェンチュラ
1
1
毎日王冠 リアルインパクト
2
2
富士S マイネルラクリマ
5
3
エリザベス女王杯 アヴェンチュラ
2
2
福島記念 マイネイサベル
6
3
京阪杯 ロードカナロア
1
1
ステイヤーズS イグアス
6
2
鳴尾記念 レッドデイヴィス
4
1
ショウナンマイティ
6
2
サダムパテック
1
3
中日新聞杯 ダノンバラード
2
3
阪神C グランプリボス
5
2
有馬記念 オルフェーヴル
1
1
京都金杯 マイネルラクリマ
3
1
ダノンシャーク
2
2
日経新春杯 ダノンバラード
3
2
アメリカJCC ナカヤマナイト
2
2
平安S シルクシュナイダー
6
3

表2は、現4歳世代について古馬混合重賞で好走した馬を列挙したものである。昨年、リアルインパクトの安田記念制覇には驚かされたが、その後はさほど好走馬が多かったわけでもなく、12月あたりから増えてきた印象だ。この年明けでは、中山金杯こそ出走馬不在だったが、出走のあった京都金杯では1、2着。そして他のレースでも悪くても3着には食い込んでいる。また、集計期間外にはなるが本稿執筆中の28〜29日も、シルクロードSはロードカナロア、京都牝馬Sはドナウブルーが優勝している(根岸Sは出走なし)。

■表3 年明けの重賞で好走した4歳馬

レース
馬名
人気
着順
08 中山金杯 メイショウレガーロ
9
3
京都金杯 アドマイヤオーラ
1
2
平安S マコトスパルビエロ
5
3
09 中山金杯 ヤマニンキングリー
2
2
京都金杯 ファリダット
2
3
日経新春杯 タガノエルシコ
4
3
平安S エスポワールシチー
1
2
10 日経新春杯 トップカミング
1
2
11 中山金杯 コスモファントム
1
1
京都金杯 ガルボ
3
2
日経新春杯 ルーラーシップ
2
1
ヒルノダムール
3
2
ローズキングダム
1
3
12 京都金杯 マイネルラクリマ
3
1
ダノンシャーク
2
2
日経新春杯 ダノンバラード
3
2
アメリカJCC ナカヤマナイト
2
2
平安S シルクシュナイダー
6
3

2012/1/5 阪神11R スポーツニッポン賞 京都金杯(G3)1着 4番 マイネルラクリマ

現4歳世代が、年明けの重賞で好走馬5頭というのはどの程度なのか。他の世代とも比較したのが表3で、この5頭は現5歳世代と並び最多。年明けにかぎってみても、やはり現4歳世代の重賞出走馬は水準以上と言えそうだ。

■表4 明け4歳馬の平地古馬オープン特別成績(各世代とも3歳〜年明け1回中山、京都まで)

世代
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収
複回収
11〜12 現 4歳(2008年産)
5-2-5-53/65
7.7%
10.8%
18.5%
33%
42%
10〜11 現 5歳(2007年産)
6-6-4-39/55
10.9%
21.8%
29.1%
57%
52%
09〜10 現 6歳(2006年産)
10-8-5-26/49
20.4%
36.7%
46.9%
103%
107%
08〜09 現 7歳(2005年産)
7-6-3-55/71
9.9%
18.3%
22.5%
34%
63%
07〜08 現 8歳(2004年産)
4-9-5-34/52
7.7%
25.0%
34.6%
45%
109%

■表5 明け4歳馬の1600万条件成績(各世代とも3歳〜年明け1回中山、京都まで)

世代
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収
複回収
11〜12 現 4歳(2008年産)
21-11-15-107/154
13.6%
20.8%
30.5%
65%
68%
10〜11 現 5歳(2007年産)
26-20-18-113/177
14.7%
26.0%
36.2%
79%
81%
09〜10 現 6歳(2006年産)
24-24-16-127/191
12.6%
25.1%
33.5%
78%
86%
08〜09 現 7歳(2005年産)
23-18-7-122/170
13.5%
24.1%
28.2%
129%
73%
07〜08 現 8歳(2004年産)
19-12-11-129/171
11.1%
18.1%
24.6%
81%
72%

ここまでのデータから、重賞出走馬にかぎれば現4歳世代はなかなかのレベルにあることがわかる。ただ、表1本文に記したように、気になるのはその層の厚さ。そこで、表1と同様のデータをオープン特別1600万条件ついても調べたのが表4〜5である。
現4歳世代のオープン特別は、勝率から複勝率まで近5世代では最下位で、勝ち鞍は下から2番目、連対数は最少。また、1600万条件では好走確率こそ極端には悪くないが、計32連対は現8歳世代の31連対と並んで少なく、いずれも40連対以上を記録していた5〜7歳世代とは大きな差がついている。重賞出走予備軍とも言える、オープン特別や1600万条件での成績があまり良くないことが、重賞出走馬の少なさに繋がっている可能性もあるだろう。

■表6 明け4歳馬の古馬混合1000万条件成績(各世代とも3歳〜年明け1回中山、京都まで)

世代
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収
複回収
11〜12 現 4歳(2008年産)
101-84-81-602/868
11.6%
21.3%
30.6%
72%
79%
10〜11 現 5歳(2007年産)
113-102-79-649/943
12.0%
22.8%
31.2%
82%
78%
09〜10 現 6歳(2006年産)
104-102-68-661/935
11.1%
22.0%
29.3%
68%
72%
08〜09 現 7歳(2005年産)
105-96-80-646/927
11.3%
21.7%
30.3%
92%
92%
07〜08 現 8歳(2004年産)
103-97-78-704/982
10.5%
20.4%
28.3%
80%
76%

最後に、さらに下の1000万条件について。現4歳世代は出走数こそ少ないが、好走確率は他の世代と互角、勝ち鞍も現5歳世代を除けばほぼ近い数字になっている。特に1000万条件では現4歳世代が悪いということもないようだ。

なお、集計期間外になる開催替わりの1月28〜29日も含め、年明けの1600万条件14レース中、明け4歳馬は9勝を挙げており、このうち6頭は前走1000万条件から連勝。また、京都牝馬Sを前走1000万勝ちの格上挑戦馬・ドナウブルーが制したように、今後はこのあたりからどれだけ重賞級の馬が育ってくるかによっても、この世代の層の厚みも変わってきそうだ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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