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第561回 内枠と外枠の有利不利を改めて検証する

2012/1/10(火)

2011/12/18 中山11R 朝日杯FS 1着 3番 アルフレード

レース前日に競馬新聞を見たとき、「まず確認するのが枠順」という人は多いことだろう。内枠に入れば買おうと思っていた馬が内枠に入ったときは思わずもう馬券を獲ったような気にもなるし、逆に、狙っていた逃げ馬が大外枠に入ったときは目も当てられないような気分になるものだ。このように枠順で一喜一憂してしまうのは、枠順がレース結果を左右する大事なファクターであることを裏付けるものでもあるだろう。たとえば、内枠有利と言われる朝日杯フューチュリティSでは、やはり昨年も2枠に入ったアルフレード、マイネルロブストがワンツーを決めている。そこで今回は、改めて枠順に関するデータを考えてみたいと思う。集計期間は09年1月4日〜11年12月25日の丸3年分で、集計対象レースは出走頭数が13頭以上の平地戦。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 芝・枠番別成績

枠番
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
平均人気
1枠 363- 375- 370-4837/5945
6.1%
12.4%
18.6%
68%
77%
8.5人気
2枠 432- 417- 449-5022/6320
6.8%
13.4%
20.5%
75%
86%
8.6人気
3枠 443- 456- 438-5439/6776
6.5%
13.3%
19.7%
64%
70%
8.4人気
4枠 431- 413- 435-5503/6782
6.4%
12.4%
18.9%
72%
76%
8.6人気
5枠 404- 415- 410-5551/6780
6.0%
12.1%
18.1%
68%
73%
8.6人気
6枠 411- 423- 418-5524/6776
6.1%
12.3%
18.5%
77%
75%
8.7人気
7枠 452- 454- 452-6425/7783
5.8%
11.6%
17.4%
66%
72%
8.9人気
8枠 468- 450- 429-6612/7959
5.9%
11.5%
16.9%
79%
70%
9.0人気

表1は、過去3年の中央競馬で13頭立て以上になった芝レースの枠番別成績。この表によると、芝レースでもっとも好走率が高いのは2枠で、次いで3枠ということがわかる。1枠と4〜6枠の好走率はほぼ同等。一方、7、8枠になると好走率が下がり、勝率は6%、連対率12%を切ってくる。総じて芝レースでは内枠が有利、外枠が不利と言えるが、最内の1枠より2、3枠の好走率のほうがが高い。やはり、1枠の場合は不利を受けるリスクを無視できないことが数字にも表れている。また、好走率の低い8枠が単勝回収率は79%ともっとも高い。データを確認すると、開催後半のいわゆる「外差し馬場」になったときなどに穴をあけて回収率を上げているようだ。

■表2 ダート(スタート地点・ダート)・枠番別成績

枠番
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
平均人気
1枠 333- 326- 337-3594/4590
7.3%
14.4%
21.7%
70%
73%
7.5人気
2枠 336- 403- 395-3975/5109
6.6%
14.5%
22.2%
73%
82%
7.6人気
3枠 374- 414- 376-4287/5451
6.9%
14.5%
21.4%
88%
81%
7.8人気
4枠
472- 426- 417-4614/5929
8.0%
15.1%
22.2%
83%
75%
7.5人気
5枠 444- 426- 483-4913/6266
7.1%
13.9%
21.6%
60%
77%
7.6人気
6枠 441- 435- 492-5083/6451
6.8%
13.6%
21.2%
65%
80%
7.8人気
7枠 479- 478- 450-5176/6583
7.3%
14.5%
21.4%
63%
79%
7.7人気
8枠 495- 471- 424-5253/6643
7.5%
14.5%
20.9%
75%
73%
7.6人気

ダートに関しては、データをふたつに分かることとした。すなわち、スタート地点もダートのコースか、スタート地点が芝になっているコースか、このふたつである。中山ダート1200mや阪神ダート1400mなどのスタート地点が芝のコースでは、外枠のほうがスピードの出る芝コースを走る距離が長いため、外枠のほうが有利とも言われる。同じダートといっても、枠順のデータでは別々で考えたほうが実態をより正確に把握できるのではないかと考えたからだ。

まずは、スタート地点がダートのコースにおける枠順。表2を見ると、勝率では4枠が唯一の8%台で高くなっているが、両隣の3枠、5枠の勝率が高いというわけでもないし、複勝率はどの枠もほとんど差がない。総合的に見ると、あまり枠順よる差はなく、個々の馬の特徴を優先したほうがいいのかもしれない。スタート地点がダートのダートコースの場合、内枠の場合はコースロスがない反面で砂をかぶるリスクがあり、外枠の場合は距離を損する代わりに砂をかぶらずにスムーズに走ることができる。真ん中あたりの枠はその中間ということで、成績に偏りが出ないのではないだろうか。

■表3 ダート(スタート地点・芝)・枠番別成績

枠番
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
平均人気
1枠 110- 110- 155-1837/2212
5.0%
9.9%
17.0%
47%
65%
8.3人気
2枠 153- 166- 180-2022/2521
6.1%
12.7%
19.8%
60%
73%
8.1人気
3枠 169- 154- 153-2127/2603
6.5%
12.4%
18.3%
60%
64%
8.1人気
4枠 183- 170- 170-2142/2665
6.9%
13.2%
19.6%
66%
82%
8.1人気
5枠 179- 196- 172-2153/2700
6.6%
13.9%
20.3%
65%
78%
8.2人気
6枠 200- 185- 182-2173/2740
7.3%
14.1%
20.7%
50%
75%
8.0人気
7枠 187- 197- 187-2189/2760
6.8%
13.9%
20.7%
62%
71%
7.9人気
8枠 210- 214- 189-2154/2767
7.6%
15.3%
22.2%
79%
84%
8.1人気

スタート地点が芝になっているダートコースで注目すべきは、8枠の好走率がもっとも高いことと、1枠の好走率がもっとも低いこと。1枠は芝部分を走る距離が短いため外枠に比べてスピードが乗りづらく、ポジションが悪くなりやすい。すると、ダートコースに入ってから砂をかぶってしまい、距離損がないというメリットが相殺されてしまうのだろう。反対に外枠の馬は、芝部分でスピードに乗ってスムーズに先行できれば砂をかぶらないで済むし、早めにインコースに取りついて距離の損を解消できる可能性がある。8枠は好走率が高いうえに回収率も単勝、複勝ともに最高という申し分がない成績だ。

■表4 内枠(1〜3枠)の勝率が9%以上のコース(勝率順)

コース
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
京都・芝2400m外 26-  12-  16- 124/ 178
14.6%
21.3%
30.3%
203%
98%
函館・芝2600m 8-   3-   5-  47/  63
12.7%
17.5%
25.4%
198%
119%
東京・芝2400m 34-  19-  21- 231/ 305
11.1%
17.4%
24.3%
121%
76%
函館・芝2000m 14-  11-  14-  88/ 127
11.0%
19.7%
30.7%
82%
98%
小倉・芝2600m 16-  12-  13- 106/ 147
10.9%
19.0%
27.9%
82%
86%
京都・芝2000m 49-  32-  43- 328/ 452
10.8%
17.9%
27.4%
56%
88%
阪神・芝2400m外 18-  16-  14- 119/ 167
10.8%
20.4%
28.7%
116%
142%
中山・芝1800m 42-  37-  39- 291/ 409
10.3%
19.3%
28.9%
84%
96%
函館・ダ1000m 20-  16-  19- 147/ 202
9.9%
17.8%
27.2%
105%
81%
函館・芝1800m 17-  16-  21- 119/ 173
9.8%
19.1%
31.2%
118%
104%
札幌・芝1500m 20-  26-  17- 141/ 204
9.8%
22.5%
30.9%
50%
72%
福島・芝2600m 12-  12-   8-  91/ 123
9.8%
19.5%
26.0%
62%
80%
新潟・ダ1800m 108-  98-  68- 836/1110
9.7%
18.6%
24.7%
132%
83%
札幌・ダ1000m 28-  27-  34- 207/ 296
9.5%
18.6%
30.1%
85%
96%
東京・芝1800m 63-  41-  60- 532/ 696
9.1%
14.9%
23.6%
64%
70%

表1〜3で全体的な傾向を確認したが、実際の馬券に活かすためにはもうすこし具体的なデータが必要だ。ここからは内枠が有利なコース、外枠が有利なコースを紹介することとしよう。

表4は、集計期間内に該当する出走頭数が50頭以上あり、内枠(1〜3枠)の勝率が9%以上あったコースを勝率順に並べたもの。表1で「総じて芝レースでは内枠が有利、外枠が不利」と述べたが、内枠の勝率が9%以上ある15コースのうち12コースが芝ということからも、その傾向は間違っていないことがわかる。また、表4を見て気づくのが、芝の12コースのうちコーナーを4回以上回るコースが10コースを占めているということだ。距離の損得が出るのはコーナーを回るとき。コーナーが多いほど内枠の馬は距離を得するし、外枠の馬は損をする可能性が高くなる。コーナー2回の芝コースで唯一、表4に入った東京芝1800mもギリギリでランクインするのが精一杯で、内枠有利の上位3コースはいずれも2400m以上の長距離戦となっている。

■表5 外枠(8枠)の勝率が8%以上のコース(勝率順)

コース
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
福島・ダ1150m 13-  8-  5- 96/122
10.7%
17.2%
21.3%
151%
83%
中山・芝2200m 6-  3-  3- 45/ 57
10.5%
15.8%
21.1%
35%
76%
京都・ダ1900m 7-  4-  5- 51/ 67
10.4%
16.4%
23.9%
128%
95%
札幌・芝1200m 14- 14-  9-114/151
9.3%
18.5%
24.5%
100%
104%
東京・ダ2100m 9-  4-  4- 81/ 98
9.2%
13.3%
17.3%
112%
52%
新潟・芝1200m 12-  6-  8-105/131
9.2%
13.7%
19.8%
88%
96%
阪神・芝1800m 18- 10-  6-163/197
9.1%
14.2%
17.3%
85%
55%
京都・芝1800m 15- 14- 10-127/166
9.0%
17.5%
23.5%
118%
80%
中山・ダ1200m 55- 46- 49-493/643
8.6%
15.7%
23.3%
56%
70%
東京・ダ1300m 15- 11- 10-142/178
8.4%
14.6%
20.2%
78%
93%
新潟・芝1400m 17- 18- 14-159/208
8.2%
16.8%
23.6%
249%
104%
福島・ダ1700m 22- 22- 12-215/271
8.1%
16.2%
20.7%
124%
74%
阪神・芝2200m 4-  4-  0- 42/ 50
8.0%
16.0%
16.0%
150%
73%

表5は、集計期間内に該当する出走頭数が50頭以上あり、8枠の勝率が8%以上あったコースを勝率順に並べたもの。表4に比べるとダート戦が増えており、勝率トップの福島ダート1150mはスタート地点が芝のダートコースだ。また、コーナー2回のコースが多くランクインしているのも表5の特徴。通常、コーナー2回のコースは最初のコーナーまでの長いため、外枠の不利が緩和されるのだろう。2位の中山芝2200mはコーナー4回のコースだが、最初のコーナーまでの距離が十分にあるため、コーナー2回のコースと同じように外枠の不利が緩和されるものと考えられる。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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