第558回 三冠馬が古馬に挑戦!有馬記念を占う!|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

  • メール:office@jra-van.jp
  • 受付時間:10:00〜17:00
  • ※競馬開催のない土日祝・火曜を除く
  • ホーム
  • サイトマップ
  • JRA-VAN広場

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第558回 三冠馬が古馬に挑戦!有馬記念を占う!

2011/12/22(木)

今年の有馬記念はフルゲートに満たないことになりそうだが、G1馬が多数顔をそろえる豪華メンバーになりそうだ。古馬の注目馬はブエナビスタ。ファン投票第一位の声援を受け、現役最後の一戦に挑む。3歳馬では何と言ってもオルフェーヴル。菊花賞も圧勝し、史上7頭目となる牡馬クラシック三冠に輝いた。そのオルフェーヴルが古馬を相手にどんな競馬をしてくれるか、というのが今年の有馬記念の大きな焦点と言えるだろう。この点に注目して今年の有馬記念を占ってみたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 有馬記念出走馬の年齢別成績(過去10年)

年齢
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回収値
複回収値
3歳 3-  4-  2- 32/ 41
7.3%
17.1%
22.0%
46
71
4歳 6-  1-  1- 19/ 27
22.2%
25.9%
29.6%
288
86
5歳 1-  2-  4- 30/ 37
2.7%
8.1%
18.9%
10
86
6歳 0-  1-  1- 22/ 24
0.0%
4.2%
8.3%
0
128
7歳以上 0-  2-  2- 11/ 15
0.0%
13.3%
26.7%
0
235

まずは過去10年の有馬記念出走馬の年齢別成績を見ていこう(表1)。6勝を挙げている4歳馬の強さが際立っているものの、3歳も3頭の優勝馬を輩出。少なくとも6歳以上よりは分があるはずで、十分勝負に持ち込める可能性がある。だが、オルフェーヴルは三冠馬。無敗馬ではないが、クラシックでは同世代のライバルには圧倒的な強さを見せてきた。仮に今回好走できたとしても1着と3着では大きな違いがある。優勝を求められている存在であり、3着では期待に応えたと言えないかもしれない。過去10年の3歳馬は【3.4.2.32】という成績。2着の回数が最も多いという状況になっている。

■表2 有馬記念で好走した3歳馬(過去10年)

馬名
着順
人気
備考
10年 ヴィクトワールピサ
1
2
JCを3歳のローズキングダムが制した
トゥザグローリー
3
14
 
09年 ブエナビスタ
2
1
 
07年 ダイワスカーレット
2
5
 
05年 ディープインパクト
2
1
 
03年 リンカーン
2
4
 
ゼンノロブロイ
3
3
 
02年 シンボリクリスエス
1
2
JCを外国馬のファルブラヴが制した
01年 マンハッタンカフェ
1
3
JCを3歳のジャングルポケットが制した

それではどんな3歳馬が有馬記念で好走を果たしているか。表2で好走馬を示した。記憶に新しいのが昨年のヴィクトワールピサ。そしてシンボリクリスエス、マンハッタンカフェの3頭が3歳時に有馬記念を制している。彼らはすでにG1を勝っていたが、G1制覇数だけで有力かどうかを判断できないのが難しい。なぜならばブエナビスタやダイワスカーレットは2着止まり。そして無敗で三冠を制したあのディープインパクトですら3歳時の有馬記念は2着と涙を飲んでいるのだ。一方で、G1未勝利のトゥザグローリーが3着と好走したり、同じくリンカーンが2着に好走したりしている。ディープインパクトがなぜ2着に負けて、マンハッタンカフェがなぜ勝利できたのか、という答えは自身の実績面からだけでは導きにくい。その時の相手関係に委ねられる部分も大きいのではないだろうか。

2011/10/23 京都11R 菊花賞(G1)1着 14番 オルフェーヴル

そう考えると面白い傾向が見えてくる。例えば01年、同年のJCはマンハッタンカフェと同じ3歳馬のジャングルポケットが制していた。02年のJCは中山で行われて、優勝馬は外国馬のファルブラヴ。そして昨年のJCは繰り上がり優勝という形になったが、やはりヴィクトワールピサと同じ3歳のローズキングダムが優勝を果たしていた。つまり同年のJCを3歳馬や外国馬が制した年は、有馬記念も3歳馬が古馬を押さえて勝利を果たしているのだ。

早くも今年の展望を見ていく。今年のJCはどうだったか。周知の通り5歳牝馬のブエナビスタが勝利を飾った。同レースには3歳牡馬のウインバリアシオン、凱旋門賞馬デインドリームという有力馬が出ていた。それらを押さえ、日本の古馬代表のブエナビスタが底力を見せたのだ。つまり有馬記念で優勝を目指すオルフェーヴルにとっては、厳しいハードルが待っているということになる。レッドデイヴィスにはG1未経験という点がネックになるが、単勝にこだわらなければ狙える。1着が期待されているオルフェーヴルに対し、3着でも健闘と思われそうなレッドデイヴィス。馬券の期待値としては後者に分があるはずだ。

■表3 09年、07年、05年、03年の有馬記念上位馬

着順
人気
馬名
前走成績
2走前成績
備考
09年
1
2
ドリームジャーニー 天皇賞(秋)6着 オールカマー2着 宝塚記念1着
2
1
ブエナビスタ エリ女3着 秋華賞3着  
3
11
エアシェイディ JC5着 天皇賞(秋)8着 AJC杯2着
07年
1
9
マツリダゴッホ 天皇賞(秋)15着 オールカマー1着 AJC杯1着
2
5
ダイワスカーレット エリ女1着 秋華賞1着  
3
6
ダイワメジャー マイルCS1着 天皇賞(秋)9着  
05年
1
4
ハーツクライ JC2着 天皇賞(秋)6着 宝塚記念2着
2
1
ディープインパクト 菊花賞1着 神戸新聞杯1着  
3
6
リンカーン JC4着 天皇賞(秋)15着  
03年
1
1
シンボリクリスエス JC3着 天皇賞(秋)1着  
2
4
リンカーン 菊花賞2着 神戸新聞杯4着  
3
3
ゼンノロブロイ 菊花賞4着 神戸新聞杯1着  

2011/11/27 東京10R ジャパンカップ(G1)1着 2番 ブエナビスタ

よって今回はオルフェーヴルが1着になるパターンは考えない。同馬が2着止まりというパターンを考える上で、09年と07年、05年、03年の有馬記念を考えてみたい。ディープインパクトやダイワスカーレットら強い3歳馬が2着であった年だ。その年の上位陣の結果は表3の通り。

09年優勝馬はドリームジャーニー、07年優勝馬はマツリダゴッホ。この両馬には大きな共通点がある。秋はオールカマーを使い連対、前走天皇賞(秋)で敗れて、JCを回避して有馬記念に出走。なおかつ、同年に芝2200mのG2以上で連対実績があった。今年の出走馬ではアーネストリーがまさに同じような臨戦過程・実績であると考えられる。05年優勝馬ハーツクライも同年の宝塚記念は2着と好走。そして、前走はJCで2着。03年は同年の天皇賞(秋)を制したシンボリクリスエスが優勝。こちらは同年の秋の天皇賞かJCで連対という実績を最低条件として考えてみたい。そうなると今年の出走馬ではブエナビスタトーセンジョーダンとなる。オルフェーヴルを負かす古馬がいるとしたら、以上の3頭の名前が挙がる。

■表4 08年、06年04年の有馬記念上位馬

着順
人気
馬名
前走成績
2走前成績
備考
08年
1
1
ダイワスカーレット 天皇賞(秋)2着 大阪杯1着 前年有馬記念2着
2
14
アドマイヤモナーク JC12着 天皇賞(秋)12着 日経賞3着
3
10
エアシェイディ 天皇賞(秋)5着 オールカマー5着 AJC杯1着
06年
1
1
ディープインパクト JC1着 凱旋門賞失格 前年有馬記念2着
2
6
ポップロック メルボルンC2着 コーフィー7着  
3
3
ダイワメジャー マイルCS1着 天皇賞(秋)1着  
04年
1
1
ゼンノロブロイ JC1着 天皇賞(秋)1着 前年有馬記念3着
2
3
タップダンスシチー 凱旋門賞17着 宝塚記念1着  
3
9
シルクフェイマス 天皇賞(秋)10着 宝塚記念2着  

無論、競馬はやってみなければわからない。三冠馬とはいえ、オルフェーヴルが必ず有馬記念で好走するとは限らない。過去10年、3歳馬が全く馬券に絡まなかった年も三度ある。それが表4の08年、06年、04年だ。それぞれの年の勝ち馬はダイワスカーレット、ディープインパクト、ゼンノロブロイ。この3頭にまず共通するのは前年の有馬記念で3着以内に入っていたこと。そして、同年にG1を勝っていたこと。以上の点から考えて、今年有力と思われるのがヴィクトワールピサ。ただし、同年のG1成績がオールウェザーのドバイWCで、しかも春シーズンの成績。秋は前走JCで13着と惨敗しており、この点は気になるところだ。

2着馬に目を向けるとポップロックとタップダンスシチーが面白い。ともに秋は海外に遠征し、帰国初戦がこの有馬記念。ポップロックの前走はオーストラリアのメルボルンC。芝3200mのG1で2着と好走していた。今年はヒルノダムールが凱旋門賞帰りで、春は天皇賞を制覇。強豪馬揃いで存在はやや薄いかもしれないが、侮れない。04年の2着、3着馬が同年の宝塚記念で連対していたという意味では、再びアーネストリーとブエナビスタにスポットが当たる。AJC杯1着の実績があった08年エアシェイディ、2走前天皇賞(秋)優勝の06年ダイワメジャー。この両実績から今年はトーセンジョーダンが浮かび上がる。

【結論】

■表5 今年の有馬記念出走予定馬

馬名
性齢
前走成績
2走前成績
備考
アーネストリー 牡6 天皇賞(秋)14着 オールカマー1着 宝塚記念1着
ヴィクトワールピサ 牡4 JC13着 ドバイWC1着 前年有馬記念1着
エイシンフラッシュ 牡4 JC8着 天皇賞(秋)6着  
オルフェーヴル 牡3 菊花賞1着 神戸新聞杯1着  
キングトップガン 牡8 JC15着 アル共杯6着  
ジャガーメイル 牡7 JC3着 天皇賞(秋)9着  
トゥザグローリー 牡4 JC11着 天皇賞(秋)5着 前年有馬記念3着
トーセンジョーダン 牡5 JC2着 天皇賞(秋)1着 AJC杯1着
ヒルノダムール 牡4 凱旋門賞10着 フォワ賞2着 天皇賞(春)1着
ブエナビスタ 牝5 JC1着 天皇賞(秋)4着 宝塚記念2着
ペルーサ 牡4 JC16着 天皇賞(秋)3着  
ルーラーシップ 牡4 宝塚記念5着 金鯱賞1着  
レッドデイヴィス セ3 鳴尾記念1着 京都新聞杯10着  
ローズキングダム 牡4 JC9着 天皇賞(秋)10着  
※マイネルキッツ、シャドウゲイトは回避の模様(12/21午前現在)。

あらためて今年の有馬記念の出走予定馬は表5の通り。注目のオルフェーヴルは三冠馬。今年皐月賞が中山でなく東京で行われたという事情があるものの、ここまでの実績は当然ながら申し分ない。好走できる確率は十分あるだろう。しかし、繰り返しになるが、あのディープインパクトですらハーツクライに敗れたレースだ。「三冠馬だから」という理由だけで、無条件に単勝を推奨することはできない。

有馬記念で3歳馬が勝ち切るかどうかは、実は相手関係(特に古馬)によるところが大きいのだ。同年のJC勝ち馬が非常に重要になる。今年のJCは日本の古馬・ブエナビスタが優勝。古馬勢の層が厚いと判断し、ブエナビスタだけでなくトーセンジョーダン、アーネストリーが有馬記念勝ち馬の最有力候補とみる。次にオルフェーヴル。仮にオルフェーヴルが4着以下に敗れるようなことがあれば、昨年の有馬記念覇者ヴィクトワールピサ、ヒルノダムールの一発があるかもしれない。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
小田原智大の完全なる買い方ブログ

データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)

ページトップへ戻る

競馬予想のJRA-VAN