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第543回 1、2番人気とオッズの関係を考える

2011/10/31(月)

たとえば、レースによっては「単勝5倍の1番人気」の馬がいることも「単勝3倍の2番人気」の馬がいることもあるが、一般論としてどちらの馬の信頼性がより高いのか、すぐに答えるのは意外と難しいのではないだろうか。そこで今回は、馬券の根幹とも言える「人気とオッズの関係」を改めて考えてみることとした。集計期間は過去1年分、2010年11月5日〜11年10月30日の平地レース。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
1番人気
1077-  610-  404- 1188/ 3279
32.8%
51.4%
63.8%
78%
83%
2番人気
623-  628-  477- 1551/ 3279
19.0%
38.2%
52.7%
80%
85%
3番人気
436-  522-  439- 1882/ 3279
13.3%
29.2%
42.6%
82%
85%
4番人気
301-  356-  392- 2230/ 3279
9.2%
20.0%
32.0%
78%
78%
5番人気
245-  283-  355- 2396/ 3279
7.5%
16.1%
26.9%
84%
80%
6番人気
181-  231-  279- 2590/ 3281
5.5%
12.6%
21.1%
80%
80%
7番人気
124-  179-  232- 2738/ 3273
3.8%
9.3%
16.3%
74%
77%
8番人気
100-  144-  192- 2802/ 3238
3.1%
7.5%
13.5%
89%
85%
9番人気
70-  110-  147- 2853/ 3180
2.2%
5.7%
10.3%
74%
79%
10番人気
37-   80-  128- 2831/ 3076
1.2%
3.8%
8.0%
53%
80%
11番人気
39-   55-   82- 2751/ 2927
1.3%
3.2%
6.0%
80%
72%
12番人気
25-   24-   66- 2625/ 2740
0.9%
1.8%
4.2%
59%
63%
13番人気
17-   29-   34- 2434/ 2514
0.7%
1.8%
3.2%
68%
63%
14番人気
0-   15-   25- 2142/ 2182
0.0%
0.7%
1.8%
0%
53%
15番人気
4-   14-    8- 1841/ 1867
0.2%
1.0%
1.4%
45%
49%
16番人気
1-    3-   14- 1410/ 1428
0.1%
0.3%
1.3%
24%
58%
17番人気
0-    1-    1-  355/  357
0.0%
0.3%
0.6%
0%
31%
18番人気
0-    1-    1-  287/  289
0.0%
0.3%
0.7%
0%
36%

まずは基本的なデータから見ていこう。表1が過去1年間の平地レースにおける単勝人気別の成績。十分な母数があるだけに、単勝人気に比例して人気が高いほど好走率も高くなっている。ざっくり言って、1番人気は3レースに1回、2番人気は5レースに1回は勝つと覚えておけばいいだろう。逆に、10番人気以下になると100レースに1回ぐらいしか勝てないことも数字として表れている。

また、回収率は9番人気あたりまでなら、どの人気でも大きな差はなく、ほぼ控除率を除いた80%前後に収まっている。しかし、10番人気以下になると単複ともに80%を大きく下回る数字が目立つようになり、14、17、18番人気の単勝回収率はなんとゼロ。無闇に人気薄を買っても、長い目で見るとあまりプラスにはならないと考えたほうがいいだろう。

■表2 オッズ別成績

単勝オッズ
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
1.0〜 1.4
91-   25-   14-   15/  145
62.8%
80.0%
89.7%
81%
95%
1.5〜 1.9
312-  128-   71-  140/  651
47.9%
67.6%
78.5%
81%
87%
2.0〜 2.9
452-  324-  221-  538/ 1535
29.4%
50.6%
65.0%
72%
83%
3.0〜 3.9
475-  355-  265-  859/ 1954
24.3%
42.5%
56.0%
83%
84%
4.0〜 4.9
353-  357-  256-  954/ 1920
18.4%
37.0%
50.3%
81%
84%
5.0〜 6.9
428-  525-  446- 1897/ 3296
13.0%
28.9%
42.4%
75%
82%
7.0〜 9.9
369-  405-  428- 2463/ 3665
10.1%
21.1%
32.8%
83%
80%
10.0〜14.9
319-  353-  466- 3167/ 4305
7.4%
15.6%
26.4%
90%
82%
15.0〜19.9
162-  234-  246- 2463/ 3105
5.2%
12.8%
20.7%
89%
84%
20.0〜29.9
126-  226-  250- 3435/ 4037
3.1%
8.7%
14.9%
75%
78%
30.0〜49.9
111-  183-  295- 4395/ 4984
2.2%
5.9%
11.8%
86%
88%
50.0〜99.9
61-   96-  203- 5664/ 6024
1.0%
2.6%
6.0%
70%
72%
100.0〜
21-   74-  115-10916/11126
0.2%
0.9%
1.9%
30%
54%

次にオッズ別の成績を確認してみよう。こちらも単勝人気と同様に、オッズが低いほど好走率が高くなっており、きちんとオッズに比例した数字が残っている。しかし、単勝1.0〜1.4倍に推された馬というとよほどのことがない限り勝つようなイメージもあるが、実際には勝率62.8%。5レースで2回は取りこぼしてしまうという計算になる。以下、単勝1.5〜1.9倍になると勝率47.9%と負けるケースのほうが多くなり、単勝2倍台では3レースに2回は勝てず、単勝3倍台で勝つのは4レースに1回がやっとということになってしまう。こうした数字を見ると、人気に応えて勝つのは思った以上に難しいことなのだと、改めて考えさせられる。

回収率に目を移すと、50倍未満までならどのオッズ帯でも単複ともに控除率を除いた80%前後になっているが、10.0〜14.9倍の単勝回収率90%、15.0〜19.9倍の単勝回収率89%はやや突出している。単勝10倍台には実力のわりに人気のない馬が潜んでいる可能性が比較的高いと考えてもよさそうだ。また、単複すべての回収率のなかでもっとも優秀なのが単勝1.0〜1.4倍の複勝回収率95%で、もうすこしで100%というところまできている。また、単勝1.5〜1.9倍台でも複勝回収率87%と高い。2008年に「JRAプラス10」が導入され、導入以前では単勝2倍を切るような馬の複勝が「元返し」になるケースが大幅に減少した恩恵が、複勝回収率として表れているからだろう。

■表3 1番人気馬のオッズ別成績

単勝オッズ
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
1.0〜 1.4
91-  25-  14-  15/ 145
62.8%
80.0%
89.7%
81%
95%
1.5〜 1.9
311- 128-  71- 140/ 650
47.8%
67.5%
78.5%
81%
87%
2.0〜 2.9
409- 287- 196- 494/1386
29.5%
50.2%
64.4%
72%
82%
3.0〜 3.9
223- 138- 100- 417/ 878
25.4%
41.1%
52.5%
84%
81%
4.0〜 4.9
40-  32-  21- 113/ 206
19.4%
35.0%
45.1%
83%
79%
5.0〜 6.9
3-   0-   2-   9/  14
21.4%
21.4%
35.7%
111%
73%

今度は、1番人気のオッズ別成績を見ていこう。表1で見たように、1番人気全体の勝率は32.8%だった。これを上回っているのは単勝オッズ1.0〜1.4倍と1.5〜1.9倍まで。2.0〜2.9倍では勝率29.5%で、1番人気全体の平均勝率を下回ってしまう。この単勝2倍台をより細かく分けると、2.0〜2.4倍台が勝率31.3%、2.5〜2.9倍が勝率28.0%となる。大まかにいって単勝オッズ2.4倍までなら、1番人気の水準以上と考えていいだろう。さらに、単勝オッズが4倍以上の1番人気では勝率19.5%にまで下がってしまう。表1で見たとおり、単勝2番人気全体の勝率19.5%とほとんど差がない。1番人気であってもオッズが4倍以上なら、実質的な信頼度は2番人気と同じぐらいと考えたほうがよさそうだ。

■表4 2番人気馬のオッズ別成績

単勝オッズ
着別度数
勝率
連対率
複勝率
単回率
複回率
1.5〜 1.9
1-   0-   0-   0/   1
100.0%
100.0%
100.0%
190%
130%
2.0〜 2.9
43-  37-  25-  43/ 148
29.1%
54.1%
70.9%
77%
88%
3.0〜 3.9
241- 207- 153- 413/1014
23.8%
44.2%
59.3%
83%
87%
4.0〜 4.9
217- 226- 159- 579/1181
18.4%
37.5%
51.0%
80%
85%
5.0〜 6.9
107- 134- 126- 444/ 811
13.2%
29.7%
45.3%
74%
84%
7.0〜 9.9
10-  21-  11-  62/ 104
9.6%
29.8%
40.4%
78%
80%
10.0〜14.9
4-   2-   3-   9/  18
22.2%
33.3%
50.0%
256%
108%
15.0〜19.9
0-   1-   0-   0/   1
0.0%
100.0%
100.0%
0%
170%
20.0〜29.9
0-   0-   0-   1/   1
0.0%
0.0%
0.0%
0%
0%

続いて、2番人気のオッズ別成績を考えていきたい。集計期間中の最高オッズが1.9倍、最低オッズが21.4倍と1番人気に比べて幅広く分布しているが、多くは3.0〜6.9倍のあたりに収まっている。2.0〜2.9倍と1番人気並のオッズを示している場合の勝率は29.1%。並のレースなら1番人気に推されるだけの力を持った馬と考えていい。また、2.0〜2.9倍の2番人気馬がいるということは、同じレースにさらに人気を集めた1番人気がいるということでもあるが、そうした「2強レース」で1番人気が勝つ勝率は35.1%。2番人気の勝率29.1%とそこまで大きな差はなく、どちらを狙うかはケースバイケースで考えたほうがいいだろう。

この1番人気と2番人気の勝率を合計すると64.2%。つまり、「2強レース」で1番人気か2番人気のどちらかが勝つ確率は64.2%ということになる。3レースに2回は2強のどちらかが勝つとも言えるが、3レースに1回は2強が共倒れになるとも考えられるわけで、なかなか微妙なところだ。ちなみに、こうした2強レースでの3番人気は勝率14.9%ながら、単勝回収率が102%と優秀。2強に注目が集まるぶん、3番人気馬の単勝オッズに妙味が発生する傾向があるようだ。

もうすこし高いオッズ帯で1番人気に推されたときと2番人気にとどまったときの差を比べてみると、3.0〜3.9倍の場合、1番人気が勝率25.4%で2番人気は勝率23.8%。4.0〜4.9倍の場合1番人気が勝率19.4%で2番人気は勝率18.4%と、いずれも1番人気のほうが勝率は高い。また、1番人気の該当例が少ないので数字の信頼度は下がるが、5.0〜6.9倍でも1番人気のほうが高勝率となっている。オッズが同じなら他馬からのマークが厳しくなる1番人気が不利なのかと思いきや、微差ながら1番人気の勝率のほうが高い。1番人気に推されるということには、オッズ以上の重みがあることを物語っているのではないだろうか。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。

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