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第541回 10〜11月の2歳未勝利戦を考える

2011/10/24(月)

秋競馬も中盤戦。後の大レースを目指す2歳馬も続々とデビューを果たし、今開催、次開催あたりからは2歳未勝利戦の設定も夏に比べかなり増えてくる。そこで今回は、午前中からフル参戦される方には重要な2歳未勝利戦について考えてみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用。集計期間は06年〜10年の5年間、10〜11月の東京・京都開催を対象とした。

■表1 秋の東京・京都で初勝利を挙げ、翌春までにG1を制した馬

馬名
優勝レース
翌年春までのG1勝ち
07 トールポピー 10/20京都芝2000m・2戦目 阪神JF、オークス
08 ブエナビスタ 11/15京都芝1600m・2戦目 阪神JF、桜花賞、オークス
09 アパパネ 10/31東京芝1600m・2戦目 阪神JF、桜花賞、オークス
ヴィクトワールピサ 11/07京都芝2000m・2戦目 皐月賞
エイシンフラッシュ 10/11京都芝2000m・2戦目 ダービー

2008/11/15 京都3R サラ2歳未勝利 1着 4番 ブエナビスタ

表1は馬券作戦とは関係ないが、この時期に未勝利戦を勝ち上がり、翌春までにG1を制した馬を挙げてみた。牝馬はトールポピーにブエナビスタ、アパパネと、春までの牝馬G1・3レース中2レース以上を制した馬がずらり。牡馬も日本ダービーのエイシンフラッシュ、そして皐月賞を制し、この春にはドバイで世界の頂点に立ったヴィクトワールピサと、そうそうたる顔ぶれが名を連ねている。
これらに共通するのは「2戦目」「芝1600〜2000m」。もちろん、年明けデビューで春のG1を制する馬もいれば、この時期に未勝利戦を勝てなくても後々飛躍する馬もいる。ただ「この時期に初勝利」を挙げ「来年春までのG1を勝つ」という視点では、新馬勝ち、または2戦目の芝1600〜2000mの未勝利戦勝ちが条件。クラブ馬主の出資馬、ペーパーオーナーゲームの所有馬が出走しているなら、春の大レースを制するためには、このあたりをひとつの目安として捕らえておきたい。

■表2 秋の東京・京都開催馬連配当分布

条件
レース数
100〜
500〜
1000〜
2000〜
5000〜
1万〜
平均配当
2歳・新馬
290
14.5%
26.2%
21.7%
20.7%
10.3%
6.6%
3422円
2歳・未勝利
468
19.7%
27.1%
18.6%
19.0%
7.3%
8.3%
3691円
2歳・500万
86
17.4%
15.1%
22.1%
20.9%
10.5%
14.0%
9221円
2歳・オープン
35
5.7%
20.0%
28.6%
22.9%
8.6%
14.3%
4043円
3歳・未勝利
8
0.0%
50.0%
37.5%
12.5%
0.0%
0.0%
1248円
3歳・オープン
10
0.0%
0.0%
20.0%
30.0%
30.0%
20.0%
7279円
古馬・500万
371
9.4%
19.4%
22.4%
26.1%
10.2%
12.4%
5492円
古馬・1000万
349
8.0%
19.8%
23.8%
24.9%
14.3%
9.2%
4966円
古馬・1600万
135
5.2%
21.5%
25.9%
25.9%
10.4%
11.1%
5049円
古馬・オープン
115
6.1%
19.1%
20.9%
24.3%
13.9%
15.7%
6232円
全体
1867
12.2%
22.4%
21.9%
22.8%
10.6%
10.1%
4770円

■表3 秋の東京・京都開催3連複配当分布

条件
レース数
100〜
500〜
1000〜
2000〜
5000〜
1万〜
平均配当
2歳・新馬
290
18.8%
39.7%
14.0%
21.6%
1.7%
4.1%
16210円
2歳・未勝利
468
17.7%
47.2%
10.3%
19.2%
2.8%
2.8%
16208円
2歳・500万
86
17.4%
36.0%
16.3%
20.9%
4.7%
4.7%
35260円
2歳・オープン
35
5.7%
48.6%
5.7%
34.3%
5.7%
0.0%
15153円
3歳・未勝利
8
37.5%
50.0%
12.5%
0.0%
0.0%
0.0%
2247円
3歳・オープン
10
10.0%
30.0%
10.0%
30.0%
10.0%
10.0%
208529円
古馬・500万
371
7.2%
32.9%
20.6%
29.1%
5.3%
4.8%
26792円
古馬・1000万
349
5.7%
40.6%
20.6%
25.1%
3.7%
4.3%
22304円
古馬・1600万
135
3.7%
39.7%
22.8%
25.7%
4.4%
3.7%
21436円
古馬・オープン
115
4.3%
33.0%
17.4%
27.8%
8.7%
8.7%
27433円
全体
1867
11.5%
40.0%
16.4%
24.0%
3.9%
4.2%
22349円

さて、本題の傾向分析に入りたい。表2、表3は秋の東京開催におけるクラス別の馬連(表2)、3連複(表3)を調べたものである。表の下部に集計期間全体の成績を掲載しているが、2歳未勝利戦は馬連、3連複ともに3桁配当の出現率が全レースを大きく上回り、1000円以上になると全体を下回る。平均配当も全体に比べ2割以上低く、対象レース数の多い中ではもっとも荒れづらい条件と言える。

■表4 人気別成績(芝ダート比較)

人気
ダート
勝率
連対率
3着内率
単回収
複回収
勝率
連対率
3着内率
単回収
複回収
1
42.8%
63.5%
74.9%
93%
92%
47.2%
65.0%
74.6%
92%
87%
2
15.9%
37.6%
55.0%
63%
82%
16.8%
41.1%
56.9%
65%
84%
3
14.4%
32.5%
46.1%
83%
85%
12.7%
31.0%
45.7%
79%
88%
4
8.5%
18.5%
30.3%
68%
69%
8.1%
21.3%
39.1%
74%
92%
5
5.5%
17.3%
28.8%
67%
90%
5.1%
11.7%
19.8%
80%
63%
6
5.5%
12.2%
23.2%
112%
92%
3.0%
9.6%
18.3%
49%
69%
7
1.8%
5.2%
12.9%
37%
69%
2.0%
5.6%
14.7%
111%
95%
8
1.5%
4.1%
10.4%
42%
72%
1.0%
3.6%
8.1%
84%
77%
9
1.1%
3.4%
5.6%
41%
48%
0.5%
2.1%
6.2%
28%
70%
10〜
0.7%
1.3%
2.7%
71%
48%
0.8%
2.0%
3.6%
66%
60%

人気別の成績を芝ダートに分けてみると、上位人気はダートのほうが好走確率はやや高い。また、5〜6番人気あたりは芝の好走確率が高くなっており、ダートのほうが上位人気同士での決着は多そうだ。

■表5 単勝オッズ別成績

単勝オッズ
ダート
勝率
連対率
3着内率
単回収
複回収
勝率
連対率
3着内率
単回収
複回収
1.0〜1.4
71.4%
89.3%
92.9%
90%
98%
69.0%
75.9%
86.2%
84%
90%
1.5〜1.9
55.2%
77.6%
83.6%
93%
92%
53.1%
73.4%
87.5%
90%
96%
2.0〜2.9
30.8%
50.0%
66.0%
76%
81%
35.3%
57.8%
69.6%
85%
84%
3.0〜3.9
23.6%
47.3%
66.9%
81%
95%
23.6%
47.2%
59.6%
81%
82%
4.0〜4.9
15.1%
36.5%
49.7%
67%
81%
21.0%
41.9%
55.2%
91%
86%
5.0〜6.9
15.5%
34.0%
46.4%
85%
84%
9.7%
24.8%
41.4%
58%
73%
7.0〜9.9
10.4%
22.0%
35.1%
82%
80%
10.7%
27.3%
40.0%
85%
86%
10.0〜14.9
6.8%
15.6%
27.6%
83%
81%
5.7%
15.5%
29.0%
70%
73%
15.0〜19.9
3.3%
9.5%
18.5%
57%
66%
4.7%
14.2%
24.3%
82%
86%
20.0〜29.9
3.2%
10.4%
19.6%
78%
90%
2.1%
7.7%
16.4%
52%
78%
30.0〜49.9
1.6%
4.2%
10.3%
59%
62%
1.1%
5.2%
11.9%
39%
82%
50.0〜99.9
0.6%
3.5%
6.8%
45%
78%
0.8%
2.8%
8.0%
45%
97%
100.0〜
0.5%
0.7%
1.7%
67%
38%
0.6%
1.2%
2.2%
88%
48%

しかし単勝オッズ別に見ると、少々印象も異なってくる。単勝1倍台の成績が良いのは芝、そして2倍台になるとダートの成績が良い。同じ1番人気になりそうなオッズ範囲でも、ガチガチの本命馬が人気に応える確率が高いのは芝。ただ、該当馬の多い2倍台や4倍台あたりはダートが良く、結果として表4の1〜2番人気ではダートの方が好走は高く出ているようだ。表2〜3で記した通り、基本的には堅いレースの多い2歳未勝利戦という前提を忘れてはいけないが、その中でも芝とダートで多少の傾向の違いがあることは覚えておきたい。

■表6 キャリア別成績

キャリア
着別度数
勝率
連対率
3着内率
単回収
複回収
1戦
181- 174- 174-2035/2564
7.1%
13.8%
20.6%
61%
66%
2戦
143- 111- 107-1320/1681
8.5%
15.1%
21.5%
89%
75%
3戦
77-  93-  86- 831/1087
7.1%
15.6%
23.6%
74%
74%
4戦
36-  49-  51- 463/ 599
6.0%
14.2%
22.7%
32%
64%
5戦
20-  26-  29- 221/ 296
6.8%
15.5%
25.3%
57%
68%
6戦
9-  13-  13-  97/ 132
6.8%
16.7%
26.5%
168%
74%
7戦〜
3-   2-   7-  45/  57
5.3%
8.8%
21.1%
45%
83%

続いて表6はキャリア別の成績。勝率が高いのはキャリア1〜3戦馬だが、連対率はキャリア6戦までほぼ互角。そして3着内率になると、明らかにキャリア5〜6戦馬が良い。未勝利戦全体や、もう少し後の時期の未勝利戦を調べるとキャリアを積んだ馬の成績がさらに良く出てくることが多いが、今の時期でも特に3連単の相手や3連複の候補としてはキャリアを重ねた馬を割り引いて考えるのは禁物だ。まったく内容が悪ければ育成場に戻して立て直しをはかったり、中には地方競馬へ転出したり引退する馬もいるだけに、続けて使われている以上は見込みがあるとも考えられる。

■表7 人気別成績(前走新馬、未勝利比較)

人気
前走新馬
前走未勝利
勝率
連対率
3着内率
単回収
複回収
勝率
連対率
3着内率
単回収
複回収
1
43.3%
66.0%
76.4%
84%
91%
45.7%
62.6%
73.6%
99%
89%
2
16.6%
38.2%
52.3%
64%
78%
16.0%
39.8%
58.4%
63%
86%
3
11.2%
30.2%
42.0%
66%
82%
15.1%
32.8%
48.2%
90%
89%
4
9.8%
15.8%
27.2%
85%
72%
7.4%
22.2%
38.4%
61%
83%
5
3.3%
11.6%
21.5%
48%
69%
6.6%
17.1%
27.2%
88%
84%
6
2.7%
9.2%
21.1%
41%
79%
5.7%
12.4%
21.3%
115%
84%
7〜9
0.9%
2.5%
7.2%
23%
50%
1.7%
5.1%
11.4%
76%
85%
10〜
0.9%
1.6%
3.5%
80%
59%
0.6%
1.6%
2.8%
62%
49%

2008/11/30 京都3R サラ2歳未勝利 1着 4番 スリーロールス 3戦目 3番人気

表7は、人気別の成績を前走新馬組、未勝利組に分けたものである。全体としては前走未勝利戦組の成績が良い傾向。複勝回収率もプラスにはならないまでも、9番人気まで安定して80%を超えてきている。ただ、例外は1番人気馬。1番人気は勝率こそ未勝利戦組が少々高いものの、連対率や3着内率では前走新馬組のほうが好成績だ。

■表8 前走着順成績(前走新馬、未勝利比較)

前走確定着順
前走新馬
前走未勝利
勝率
連対率
3着内率
単回収
複回収
勝率
連対率
3着内率
単回収
複回収
前走2着
25.6%
46.5%
58.5%
63%
83%
25.0%
43.8%
59.8%
62%
84%
前走3着
16.8%
29.3%
40.2%
56%
72%
14.9%
30.9%
45.4%
62%
84%
前走4着
7.4%
18.6%
29.8%
45%
69%
12.5%
26.4%
37.5%
90%
88%
前走5着
7.1%
14.2%
21.3%
62%
64%
7.3%
16.6%
28.2%
91%
85%
前走6〜9着
3.3%
6.8%
12.4%
52%
62%
3.5%
7.9%
13.2%
91%
78%
前走10着〜
1.3%
3.1%
6.2%
78%
62%
1.6%
3.5%
6.0%
59%
50%

同じく前走新馬組と未勝利組を、前走の確定着順別にみたのが表8。前走2着馬は連対率が高い分、新馬組がわずかに優位。これが3着になると勝率なら新馬組、3着内率なら未勝利組となり、4着以下からの巻き返しなら未勝利組が多いという結果になる。特に前走4〜5着馬の3着内率では新馬組と未勝利組に大きな差があり、馬券圏内に惜しくも届かず、というあたりから今度は馬券圏内へという狙いなら未勝利組だ。

以上、この時期の東京・京都開催における2歳未勝利戦のデータをいくつか紹介した。2歳未勝利戦は比較的堅い、という傾向は恐らく皆さんのイメージ通りのはず。一方で、前走新馬組を「強い馬がいる新馬戦を叩き、レース慣れも見込める2戦目」、未勝利組を「強い馬がどんどん抜けた後の未勝利戦を勝てずに連戦」と考えてしまうと、失敗にも繋がりかねないという表6以降のデータでもあった。午前のうちにうまくプラスを計上できれば、大レースにも余裕をもって挑める秋のG1シーズン。そのカギを握る2歳未勝利戦攻略の参考になれば幸いだ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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