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第509回 夏場の大幅馬体重増減について考える

2011/7/4(月)

夏場は暑い。7月に入り、焼けるような暑い季節が本格的にやってくる。競走馬にとっても体調管理は難しい時期で、夏バテにかかることもある。夏バテにかかった馬がレースに出走してくることはほとんどないはずだが、馬体重は体調を見る上で一つの参考になることだろう。もしもレース直前発表される馬体重を見て、自分の応援馬が大きく増減していたとしたら、少なからず気になるものだ。そこで今回は夏場の大幅馬体重増減について考えてみたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 7〜8月に出走した馬の馬体重増減別成績(06年以降)

馬体重増減
着別度数
勝率
連対率
複勝率
〜-20kg
3-    7-    7-  180/  197
1.5%
5.1%
8.6%
-19〜-10kg
126-  147-  158- 2141/ 2572
4.9%
10.6%
16.8%
-9〜 -4kg
621-  595-  554- 6428/ 8198
7.6%
14.8%
21.6%
-3〜 +3kg
1204- 1269- 1227-11537/15237
7.9%
16.2%
24.3%
+4〜 +9kg
640-  586-  626- 6679/ 8531
7.5%
14.4%
21.7%
+10〜+19kg
222-  211-  238- 2850/ 3521
6.3%
12.3%
19.1%
+20kg〜
28-   23-   36-  541/  628
4.5%
8.1%
13.9%
不・初・未
293-  296-  285- 3710/ 4584
6.4%
12.8%
19.1%

上の表1は06年以降の過去5年、7〜8月のJRA全レースを対象にした出走馬の馬体重増減別成績だ。夏場は発汗する季節。人間の場合だと食べ物がのどを通らずというケースもあり、体重が減ることが多いような気もするが、レースに出走してくるような競走馬の場合は事情が違う。±9kgまでは増えている馬も減っている馬も出走頭数に差はないものの、10kg以上の増減になると差がでてくる。馬体重増の出走馬の方が多く、馬体重減の出走馬はそれほど多くない。特にマイナス20kg以上での出走は少なく、出走馬の成績も芳しくない。プラス20kgの馬よりもマイナス20kgの馬の方が深刻に考えるべきだろう。次からは大幅馬体重増減という意味で、10kg以上の増減馬にスポットを当ててもう少し詳しく見ていく。

■表2 馬体重+20kg以上の間隔別成績(06年以降の7〜8月)

間隔
着別度数
勝率
連対率
複勝率
連闘 0-  0-  0-  0/  0      
中1週 0-  0-  0-  3/  3
0.0%
0.0%
0.0%
中2週 0-  0-  1-  5/  6
0.0%
0.0%
16.7%
中3週 0-  1-  2- 13/ 16
0.0%
6.3%
18.8%
中4〜8週 5-  4-  2- 60/ 71
7.0%
12.7%
15.5%
中9週〜半年 14-  9- 20-296/339
4.1%
6.8%
12.7%
半年以上 9-  9- 11-164/193
4.7%
9.3%
15.0%

上の表2は馬体重プラス20kg以上で出走した馬の間隔別成績。短い間隔(短期間)で大きく体重が増えるケースは少ないし、実際に成績も芳しくない。短期間での大幅増は常識的に不自然と考えるべきだろう。中4〜8週の間隔ならば問題なく、好走率は最も良い。中9週から半年以内という軽い休み明けと、半年以上という長期休養明けを比較した場合、ここではあまり差が生じていない。むしろ半年以上の長期休養明けの方が成績は少し良い。また、いずれの間隔においても牡馬・セン馬と、牝馬による成績の差もない。

■表3 馬体重+10〜19kgの間隔別成績(06年以降の7〜8月)

間隔
着別度数
勝率
連対率
複勝率
連闘 0-   2-   1-  11/  14
0.0%
14.3%
21.4%
中1週 15-  20-  17- 189/ 241
6.2%
14.5%
21.6%
中2週 32-  30-  43- 336/ 441
7.3%
14.1%
23.8%
中3週 36-  29-  27- 309/ 401
9.0%
16.2%
22.9%
中4〜8週 48-  50-  62- 775/ 935
5.1%
10.5%
17.1%
中9週〜半年 70-  61-  75- 918/1124
6.2%
11.7%
18.3%
半年以上 21-  19-  13- 312/ 365
5.8%
11.0%
14.5%

2010/8/15 札幌9R クイーンステークス(G3)1着 12番 アプリコットフィズ

続いて上の表3は馬体重プラス10〜19kgで出走した馬の間隔別成績。こちらは間隔よる成績差はさほどない。連闘での勝利はないが、連対率は14.3%と中1週、中2週とほぼ同じ。中9週以上の休み明けでも連対率は11%以上。長期休養明けでも問題はない。ただし、牝馬の半年以上の休養明けは【4-7-3-132】という成績で勝率2.7%、連対率7.5%、複勝率9.6%で同間隔の牡馬・セン馬に比べて大きく下がるので注意したい。ちなみに、過去5年、大幅馬体重増減の中ではこのプラス10〜19kgが、重賞ウイナーを最も多く出している。昨年クイーンS優勝のアプリコットフィズ(中11週でプラス10kg)など、7頭を数える。

■表4 馬体重-20kgの間隔別成績(06年以降の7〜8月)

間隔
着別度数
勝率
連対率
複勝率
連闘 0- 0- 0- 1/ 1
0.0%
0.0%
0.0%
中1週 0- 0- 0- 7/ 7
0.0%
0.0%
0.0%
中2週 1- 1- 1- 6/ 9
11.1%
22.2%
33.3%
中3週 0- 0- 1-15/16
0.0%
0.0%
6.3%
中4〜8週 0- 1- 1-44/46
0.0%
2.2%
4.3%
中9週〜半年 2- 5- 4-70/81
2.5%
8.6%
13.6%
半年以上 0- 0- 0-37/37
0.0%
0.0%
0.0%

続いて上の表4は馬体重マイナス20kg以下で出走した馬の間隔別成績。まずはプラス20kgの時と同じように間隔が短い時(中1週未満)の大幅減は良くない。そして、休み明けだが、こちらは体重増と比べて明らかに違う特徴がある。半年以上の長期休養明けの成績が【0-0-0-37】で大不振。このタイプは大いに疑ってかかるべきだろう。休み明けで減らしてきた場合は、中9週〜半年以内の休み明けまでが許容範囲となる。ただし、中9週〜半年以内でも牝馬に限ると【0-0-0-12】という成績。牝馬の場合は、マイナス20kg以上&休み明けという二重のファクターがついたら、好走はかなり厳しいと考えたい。

■表5 馬体重-10〜19kgの間隔別成績(06年以降の7〜8月)

間隔
着別度数
勝率
連対率
複勝率
連闘 4-  4-  5- 67/ 80
5.0%
10.0%
16.3%
中1週 21- 27- 28-304/380
5.5%
12.6%
20.0%
中2週 28- 25- 33-394/480
5.8%
11.0%
17.9%
中3週 23- 23- 26-277/349
6.6%
13.2%
20.6%
中4〜8週 29- 30- 38-543/640
4.5%
9.2%
15.2%
中9週〜半年 16- 31- 24-398/469
3.4%
10.0%
15.1%
半年以上 5-  7-  4-158/174
2.9%
6.9%
9.2%

最後に上の表5は馬体重マイナス10〜19kgで出走した馬の間隔別成績。こちらも同数字の体重増に比べると成績は見劣るが、マイナス20kg以上よりは積極的に買うことができる。連闘馬の成績は【4-4-5-67】で連対率は10%だが、馬体を絞り込むという意味では、ある程度効果が出ているのかもしれない。中1週から中3週まではほぼ互角。半年未満の休み明けは、中4〜中8週とほぼ互角というのも特徴だろうか。半年以上の休み明けはここでも大きく下がる。こちらは性別を問わない。牡馬でも長期休養明けの連対率は6%程度にとどまる。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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